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第1章
秘められた過去 3
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「ヨウ、一体どうしたんだ?」
私の声ではっと我に返ったヨウは、額の汗を手の甲で拭いながら起き上がった。
「あ……ジョウか。すまない。なんでもない。少し悪い夢を見ただけだから、大丈夫だ」
平静を装い強がっているが、身体はまだ小刻みに震えている。君らしくないな、いつもの強さはどうした?
なんでこんなに今宵は、か弱く見えるのだろう。そんなヨウの様子を見守るうちに、急に震えるその躰を私の腕の中にきつく抱きしめてやりたくなった。まるで女のようにヨウを腕に閉じ込めたくなるなんて……変だ。
自分の邪な考えに驚き、慌てて追い払うように首を振って気持ちを切り替えた。
****
私は部屋に置いてある着替えと布をそんなヨウにそっと渡した。
「ひどい汗だ。これに着替えたほうがいい」
「ありがとう。悪いな。そうさせてもらうよ」
まだ辛そうな夢から覚めやらぬ表情のヨウは着物の襟元を緩め、額や首筋の汗を拭き始めた。鎧を纏い近衛隊長として先頭に立ち、任務をこなしている時には気が付かなかった。こうして薄い衣で震えている姿は、まだ横顔に少年の面影が残る少し頼りない儚げな青年だったとは。
それに……ヨウの月明かりに照らされた首筋の色白さや、耐えるようにきゅっと結んだ綺麗な形の唇とその甘い色が妙に艶めかしい。
もともと綺麗な顔立ちだとは思っていたが、こんなに艶めかしいなんて……。
こんなにも弱っているヨウを見るのは初めてで戸惑ってしまった。そのせいなのか、私は突然、今までにない湧き上がるような不思議な甘酸っぱい感情を抱いてしまった。
「何にうなされている?心が少しでも軽くなるのならば、私に話してみないか」
「ジョウ……君には関係のないことだ。もういいから戻ってくれ!」
少しいらついたヨウの棘のある返事に私は落胆したのか、急に感情が高ぶったからなのかその言葉が氷の剣のように胸に突き刺さった。
「ヨウ!そんな言い方ひどいじゃないか!私は君のことを心配して……」
違う! こんな言葉じゃ足りない! ヨウのことが気になってしょうがない! ずっと!
次の瞬間、私はヨウの両肩を勢いよく壁に押さえつけ、あろうことか唇を無理に重ねてしまったのだ。先ほどから下半身から湧き上がる不思議な感情が抑えられなかった衝動から咄嗟に取った行動がそれだった。
「えっ!」
ヨウは突然の出来事に目を見開いて固まっていた。
私の声ではっと我に返ったヨウは、額の汗を手の甲で拭いながら起き上がった。
「あ……ジョウか。すまない。なんでもない。少し悪い夢を見ただけだから、大丈夫だ」
平静を装い強がっているが、身体はまだ小刻みに震えている。君らしくないな、いつもの強さはどうした?
なんでこんなに今宵は、か弱く見えるのだろう。そんなヨウの様子を見守るうちに、急に震えるその躰を私の腕の中にきつく抱きしめてやりたくなった。まるで女のようにヨウを腕に閉じ込めたくなるなんて……変だ。
自分の邪な考えに驚き、慌てて追い払うように首を振って気持ちを切り替えた。
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私は部屋に置いてある着替えと布をそんなヨウにそっと渡した。
「ひどい汗だ。これに着替えたほうがいい」
「ありがとう。悪いな。そうさせてもらうよ」
まだ辛そうな夢から覚めやらぬ表情のヨウは着物の襟元を緩め、額や首筋の汗を拭き始めた。鎧を纏い近衛隊長として先頭に立ち、任務をこなしている時には気が付かなかった。こうして薄い衣で震えている姿は、まだ横顔に少年の面影が残る少し頼りない儚げな青年だったとは。
それに……ヨウの月明かりに照らされた首筋の色白さや、耐えるようにきゅっと結んだ綺麗な形の唇とその甘い色が妙に艶めかしい。
もともと綺麗な顔立ちだとは思っていたが、こんなに艶めかしいなんて……。
こんなにも弱っているヨウを見るのは初めてで戸惑ってしまった。そのせいなのか、私は突然、今までにない湧き上がるような不思議な甘酸っぱい感情を抱いてしまった。
「何にうなされている?心が少しでも軽くなるのならば、私に話してみないか」
「ジョウ……君には関係のないことだ。もういいから戻ってくれ!」
少しいらついたヨウの棘のある返事に私は落胆したのか、急に感情が高ぶったからなのかその言葉が氷の剣のように胸に突き刺さった。
「ヨウ!そんな言い方ひどいじゃないか!私は君のことを心配して……」
違う! こんな言葉じゃ足りない! ヨウのことが気になってしょうがない! ずっと!
次の瞬間、私はヨウの両肩を勢いよく壁に押さえつけ、あろうことか唇を無理に重ねてしまったのだ。先ほどから下半身から湧き上がる不思議な感情が抑えられなかった衝動から咄嗟に取った行動がそれだった。
「えっ!」
ヨウは突然の出来事に目を見開いて固まっていた。
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