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86章
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86.章 前世
薪ストーブの上に、ミモザや薬草を入れた、寸胴鍋が煮えている。
カリナは、この煮えた鍋を鍋つかみで持ち上げて、水の張ったバスタブに投入した。
そうして、お湯と水が混ざり合いちょうど良い湯加減のミモザの薬草風呂になった。
カリナは、着ていた薄い木綿の肌着を滑り落とすと、2日に1回の楽しみ、沐浴の準備が整う。
頭から湯に浸かりながら、カリナは独り考える。
『わたしって……【マユリ】って人なのかな……』
『魔王様も、司祭様も…みんな【マユリ】という人とわたしを重ねている。』
『もしかしたら、わたしの前世は【マユリ】さん……?
違う。そんな訳ない。でも、そうだったとしたら、』
──『どうして、何も覚えていないんだろう?』
湯煙に遮られた太陽光は、カリナの白い背中に落ちる。
そうして、ひとり考えながら、麻袋に入った、木炭の灰汁と豚の脂肪で作った石鹸で、身体を洗い清めた。
細い指、長い髪も、この身体は誰か別の人の物なんだろうか。
『だとしたら、わたしの本当の恋人は……司祭様?』
『もし……【記憶が戻ったら】…。司祭様を……彼を好きになるの……?』
『そんな訳ない。だってわたしが好きなのは………。』
そう思いながら、ぶくぶくとバスタブに沈んでいくのだった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
あとがき
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!!」
と思ったら
下にある⭐︎⭐︎⭐︎から、作品の応援お願いいたします。
面白くても、つまらなくても、正直に感じた気持ちをコメント頂けると、今後につながるのでありがたいです。
『お気に入り』もいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。
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カリナは、着ていた薄い木綿の肌着を滑り落とすと、2日に1回の楽しみ、沐浴の準備が整う。
頭から湯に浸かりながら、カリナは独り考える。
『わたしって……【マユリ】って人なのかな……』
『魔王様も、司祭様も…みんな【マユリ】という人とわたしを重ねている。』
『もしかしたら、わたしの前世は【マユリ】さん……?
違う。そんな訳ない。でも、そうだったとしたら、』
──『どうして、何も覚えていないんだろう?』
湯煙に遮られた太陽光は、カリナの白い背中に落ちる。
そうして、ひとり考えながら、麻袋に入った、木炭の灰汁と豚の脂肪で作った石鹸で、身体を洗い清めた。
細い指、長い髪も、この身体は誰か別の人の物なんだろうか。
『だとしたら、わたしの本当の恋人は……司祭様?』
『もし……【記憶が戻ったら】…。司祭様を……彼を好きになるの……?』
『そんな訳ない。だってわたしが好きなのは………。』
そう思いながら、ぶくぶくとバスタブに沈んでいくのだった。
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