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14口目「ネタが…!」
しおりを挟む鉄火「急げ!」
店主「分かってる!」
遺跡の奥へ走る2人。
僅かな希望の先へと…
店主「暗くてあまり見えないな…!」
鉄火「どこまで続いているんだこの遺跡は!」
その時だった…
「タン…タン…」
店主「まさかもう来たのか!!」
鉄火「おっさん…!」
大きく乾いた足音…そして地を突く槍の音。
恐怖そのものが歩いてくる…
目指す場所が分からない中2人は走る…
その時だった。
遺跡に炎が宿った…
店主「まさかこれが…!」
遺跡の奥に大きな武人の像…
鉄火「まさかこんなに大きいものだったなんて…!おい、おっさんの言う通りにするなら、こいつに俺達の料理を捧げるんだ!」
店主「うん!わかった!」
ハンバーグと寿司。
2つの料理を像の前にある台に置く。
しかし反応は起こらない。
鉄火「クソ!ダメなのか…!なら1つずつか…?」
1つずつ置いても何も変わらない。
そして彼はやってきた。
ファルディア「希望も潰えた様だな…。」
鉄火「ファルディア…!」
ファルディア「これで終わりだ…。」
大きな槍が空を切り裂く。
鉄火「危ない!」
店主を庇う鉄火。
しかしその代償は大きすぎた…。
鉄火「しまった!!ネタが…!!」
赤く大きな…マグロ。
遺跡の土を被り輝きを失う。
鉄火「クソ!これじゃもう寿司は使えない…!」
白いシャリが1つ残った鉄火に捧げる供物は存在しない。
ファルディア「次はお前だ…。」
鉄火「おい逃げろ!お前みたいな戦いの素人に適う相手じゃねぇ!」
しかし、鉄火の叫び虚しく、ファルディアの槍が店主の胸を貫こうとしたその時だった…。
「グオオオォォ!!」
赤い翼を広げたドラゴン…
クローブの姿だった。
街外れの森から、店主の危機を嗅ぎつけた。
店主「クローブ!来てくれたのか!」
クローブ「グォオオ!」
ファルディア「珍しいな…ドラゴンを飼っているのか…」
店主「大切な人から預かっているだけさ…!」
ファルディア「いいだろう…腕試しだ…。」
「ガキイイイン!」
大きな体と漆黒の槍が組み合う。
鋭い牙と矛は一進一退の攻防だった。
「ゴオオォ!」
クローブの炎がファルディアの体を覆う。
店主「よし!いいぞクローブ!」
ファルディア「これしきの炎で…」
大きく槍を振りかざし、宙を一刀両断する。
体に纏った炎は一瞬にして消え去った…
ファルディア「所詮はドラゴン…ただの獣だ…。」
ファルディアから放たれる魔法に吹き飛ばされたクローブ。
クローブ「ガァオオオ!!」
重い地響きともに大きな金属の音がした。
「ギャリイィン!!」
鉄火「あれは…!大剣か…!」
…リゴラが石と共に託した大剣をクローブは肌身離さず持っていたのだ。
鉄火は大剣を手に取り、店主に言った。
鉄火「俺がこいつを足止めする!その間にお前が最高の料理を捧げろ!!」
自らのプライドを傷付ける発言の裏に、悔しさと覚悟が混在していた。
その思いが店主に火をつけた。
店主「ああ…!必ずやり遂げてみせる!」
続く
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