ColorcrustProject「いるはずのいない君に色のない花束を」

秋乃空銀杏

文字の大きさ
2 / 15

第一章「柊諷(ひいらぎ そら )の日常」

しおりを挟む
朝の時間帯が俺は好きだ。
誰にも会わないから。なんて、単純な理由じゃ、納得してくれる人はいるだろうか?
会うとしても朝から何か用事や予定があって外に出ている他人で、俺の知ってるクラスメイトなどは家の中。親までもがまだ床についてる時間だ。
人間が嫌いという訳では無い。ただ、興味がないのだ。
昔からそうだった。興味のない事は、覚えられない。
 朝焼けにも似た光が図書室の窓から射し込む。
学校にはほとんど人のいる気配はしない。
あるとしても何か仕事があって学校に行く先生や運動部の朝練で朝早くから学校に行く生徒だけだ。
俺は学校が嫌いだ。だが、この誰もいない事を連想させるような朝焼けと静けさの学校の図書室に自分が落ち着ける空間で勝るのはないと断言できる。
俺は今日も、図書室で本を読むのだ。
元々小説なんて読まなかった。だが、最近になって暇つぶしで読んでみると、読むのが楽しいと、そう思った。
 俺は小説の中なら、SF小説が好きだ。
冒険者とかそういう類の異世界の物語が好きだ。
自分がこの小説の中にいるんだ。
恥ずかしいが時々そんな空想を抱いてしまう。
元々殆ど興味を持たない俺からしたら、大きな進歩だろう。
棚から、自分の興味のありそうなタイトルを持った本を手で追いながら探す。
「夜の灯りは小さくとも純黒の仔猫は眠らない」
この本を読もうと、本棚から引っ張りだして、テーブルに向かい、椅子を引き、本を開く。
朝のショートホームルームが始まるまでまだ1時間近く時間がある。
 その時間中に、先週図書委員の顧問の先生に頼まれた新コーナーの設営をやろうと思っているのだが、相方がまだ来てないから設営ができないのだ。
あいつ、忘れたとか、寝てるわけじゃないだろうな。
疑うように俺はそう思う。まぁ、気長に待つか。

「はぁ、はぁ、はぁ」
やばい。遅刻する。
息切れして走るペースが落ちてきてる実感はあったが、それでも私には走り続けないといけない理由があった。
  学校に遅刻する。なんて、学生では誰でもある。だが、今回の遅刻は訳が違うのだ。
今日図書室委員の諷と、先週、先生に頼まれた新コーナーの設営を任されていて、朝早く学校で2人で設営する約束があったのだ。
約束をすっぽかした上に、学校を遅刻してくなんて、なんて最低な事はできない。だからせめてギリギリ間に合ったとしても、ちゃんと、諷に謝ろう。
そう、決めている。
朝の目覚まし、ちゃんと鳴らすように、設定したのになぁと、私は「なんで」と言う思いを積もらせて走る。

学校に着いた。35分から始まる朝のショートホームルームに間に合えば 遅刻ではなくなる。
家から高校までダッシュで10分で着くことは経験済みだ。
私は25分頃に出たはずだから、ギリギリ間に合う計算なのだ。私は時間を確認せず、ただ、ただ間に合うと思い上靴を履いて廊下を駆け抜けていく。
青春とかいう二文字よりは、不良の二文字が今の私には合ってるように感じる。
そう思うと、私はなんだか申し訳ない気持ちになってしまうのだ。
「ごめん。そらぁ、お母さーん!」
と、走りながら叫んでも当然返事は帰ってこない。
階段を登っていき、私の階に辿り着くと、最後のダッシュをする。
キーンコーンカーンコーン。
朝のショートホームルームの開始のチャイムが無常にも鳴り響く。
まだ間に合う。大丈夫。
私はクラスを確認せず乱れた髪を少しだけはらい、
足でブレーキをかけて勢いよくドアを開ける。
「ごめんなさーい、遅れましたー!」
間に合った。本当にギリギリだった。
焦りから急に安心に変わり、荒い息を整えるように深呼吸をする。
チャイムがなり止むタイミング。静まり返えった教室。少し違和感を抱えて顔をあげると先生と目が合う。あれ?この先生って…。
私のクラスの担任じゃない。国語の先生の笹塚先生だ。3組の担任でもある。
あれ、でも私って…、
自分のクラスを思い出す。4組だ。
「お、おい、天坂…??」
驚いたように笹塚先生が私に反応を求めるかのように聞いてくる。
言葉を失いかけているのか、現実を失いかけているのか、はたまたどっちもなのか、
それを判断できるかできないかくらい私は混乱していた。
「クラス……間違えた。」
数十秒間の沈黙の後に出てきた言葉がこれだった。

「はい。それでは金曜日に持ってくるようにしてね、はいかいさーん。授業頑張ってねー。」
担任の先生、愛称あやちゃん先生がそう告げると、ショートホームルームが終わった。
私はその後はというと、赤面しながら4組に戻り、これでもかというくらい皆に大爆笑されたあと、あやちゃん先生に注意を受けて自分の席に座り、俯せのまま朝から嫌な事しかなかったショートホームルームの終わりを迎えた。
私のクラスが賑やかな中、私1人がツいてないだの、朝から最悪だの考えていた。
「あかりー、」
机の前からひょこっと顔を出してちーちゃんが声をかけてきた。
この女の子は友達の中でも一番中がいい女子だ。
「どーしたの、ちーちゃん。」
私は涙目で顔をあげてちーちゃんに言葉を返す。
「今日柊(ひいらぎ)君と、新コーナーの設営をやるって言ってなかった?」
ちーちゃんが心配な顔してそう言う。
「あ!やば、忘れてた!謝らなきゃ!」
ちーちゃんは小さなため息をつく。
私はちーちゃんの言葉にはじき出されたように、そらの机に向かった。
「そーらぁー!」
「ごーめんなさーい!」
私は勢い良く頭を下げて彼に謝った。
「おそい。」
彼は一旦小説のような本を読むのをやめて不機嫌そうに私に言った。
「ごめんね、目覚ましかけたんだけど…」
「分かったから、いいよ。とりあえず普通にして」
私は諷(そら)に言われて上半身をあげる。
「なんだ?夫婦喧嘩か?」
坂上君が諷に声をかける。
坂上君とは諷の一番の友達、坂上司(さかがみ つかさ)君だ。
坂上君がいつものように諷にウザ絡みする。
「別にそんなんじゃない」
と、諷はいつもの調子で坂上君に言葉を返す。
「というか天坂、お前、朝クラス間違ったんだって?なんだよ。クラス間違えたって」
坂上君の絡む方向が私になった。
坂上君と私は以前、体育祭で協力し合ってそれ以来、ちーちゃんと諷と私と坂上君で、たまに会っていたから仲がいい方だと思う。
  「ホントなんもいえない……」
坂上君に言葉を言い返すにも正論だからなんも言えない……。
「別に気にしてないから。明日早く来てくれれば。」
 私は落ち込んで俯いているとそらが励ますかのように、声をかけてきた。
「そんな事よりそらー、今日部活無いから駅行こーぜー、」
坂上君がいつのも調子で諷に話しかける。
「悪い、今日は用事があってな」
「えぇ~、また小説だろ?ほんと好きになったよなー、おまえ」
坂上とそらが話してるだけでいい絵になる。
やっぱイケメンってすごいなーなんて奥歯までかみしめる。
「あかりもな」
坂上が急に話題をふるように私に話しかけてくる。
「えぇっ、!うん。」
私はどんな話題だったかすら分からずこの2人が話してる姿をみて眼福だなとか思っていただけだった。 
 「おまえ、聞いてなかっただろ」
冗談混じりに坂上君が言う。
 「ごっごめん。」
「皆で一緒に帰ろうって言ってんの」
坂上君は恥じらいもなく そう言った。
「そらも別にいいだろ?」
「それくらいならいいけど」
「分かった、ちーちゃん誘ってくるね!」
私は笑顔でそう答えて、ちーちゃーんと呼び名から彼女の机に小走りで向かった。

俺はあいつの横顔を、特に理由はないが、いつも元気だよなー。と思って黙って見ていた。
  「よーし、席に着けー、授業始めんぞー」
1時間は国語だ。笹塚先生が入ってきた。
皆は席からバラバラになっていたが、しぶしぶ席に戻り、授業を始める準備をする。
キーンコーンカーンコーン。
チャイムの音が鳴り響いた。
今日も、授業が始まる。
 いつからだろう。この日常に飽きたのは。
いつからだろう。この日常に、斬新で新しい楽しみ方を求めなくなったのは。
皆、何かにすがって、生きている。
部活だったり、恋愛だったり。
きずけば高校生になっていたのに本ばかり読む毎日。
 別に嫌いな訳じゃないが、かと言っていいと思ってもない。
何かが「足りない」のだ。俺の日常には。
きっと、これからも。ずっと。
どんどん過ぎていく授業の時間をただ、早く終わればいいなとか、勉強する気も起きず、ずっとボーッと生きていくかのように考えていると、授業が終わり、帰りのショートホームルームになっていた。
 皆が高校生という肩書きを守るように、騒がしく皆が話してる中、俺だけが本を読んでいた。
「はーい、最後のホームルーム始めるよー」
ドアのガラっと開くような音をかき消すくらいにうるさかった教室が、だんだんと音が消えていき、皆があやちゃんの方に向きホームルームを聞く体制になっていた。
「はーい、明日は、夜廻りの日です。夜廻りも参加する方もいるし展望台から見る人もいると思いますけど、くれぐれも夜遅くになって親を心配させないようにして下さい?」
あやちゃん先生がその言葉を言うとクラスには少し騒がしさを取り戻すかのように祭り関係でうるさくなる。
そうか。もうそんな時期か。
夜廻りとは、10年ごとの九月に英季町詩野山九珠神社にて行われる町の最大イベント、「九尾祭り」の宣伝活動のようなものである。
4週間おきに、夜、詩野山の山道を、ボランティアで来る人達や市役所の人達が灯りを持って歩き回るのだ。
展望台から見下ろした詩野山はその幻想的な灯りが美しく、多くの観光客が英季町に来る。
勿論英季町のほとんどの住民が参加しに来る訳だから伝統的で芸術的である。
「はーい、それじゃー、かいーさーん。」
あやちゃん先生がそう言うと尾を切らしたようにクラスがよりいっそうざわめき始める。
俺は終わったか。と思い、スマホのグーグルニュースを見ていた。
「そーら。帰ろ。」
話しかけてきたのは天坂朱里(あまさか あかり)だった。

今年も夏が、始まる。
 夏休みがもう少しで始まる。
クラスの中では「どこいく?」とか、「海行こ、海」とかいかにも夏らしい会話が聞こえて、よりいっそうクラスメイト同士が仲良くなるような感じがする。
俺は夏休み、特にこれといった遊ぶ約束も用事はなく、ただ読書をするという、一般的に考えれば夏らしくもなくインドアすぎる夏を迎えようとして、俺らしい夏休みを迎えようとしていた。
帰り道に司と何気ない夏の会話をして間が空いた時に、ふと顔を上げて、雲が自由に泳ぐ空の事を考えていた。
  「明日の夜廻り一緒に観に行かない?」
少し前で歩いていた天坂朱里(あまさか あかり)と横木 千咲(よこぎ ちさき)通称ちーちゃんの会話がそうなったのか、眼鏡を太陽で照らつかせて、横木千咲が俺らに話かけてきた。
 「嫌だったら全然いいんだけど」 
朱里が何かに焦る様に首をふって俺達に追加情報を渡してきた。
 「いいぞー。俺は。そらも行くだろ?」
横で歩いていた司は躊躇いもなくそう答えて、俺に暇なんだろ?とばかりに少しニヤついて嘲笑うかのようにそう聞いてきた。
 美しい景色を見るのは別に嫌いじゃない。10年前の時も積極的に親に行きたい!と言っていたくらいだ。
 あの頃はまだ俺は元気だったな。なんて今では思う。
  だが今はそんな事はどうでもいい。確かに明日暇だが、こいつに変な捉え方をされているような気がして癪でならないのだ。
中学校の頃からこいつと一緒に居るが、誤解にもにた変な捉え方をされているのだ。
恐らく今回もこの女子2人の横木か天坂のどちらかを好きかみたいな勘違いをされているのだろう。
 「分かった。行くよ。」
俺はため息をついてそう答えた。
夜廻りには観に行きたい。だが仮にこいつらに「行けない」と言ったとして当日ばったり会うと、凄い気まずい事になる。そんな事は避けたい。
だから俺は諦めてそう答えた。

そして最近どう?とかそんな何気ない会話を皆として家に返った。

夜の風呂上がりに俺はいつもピスタチオと呼ばれるアイスを食べている。
アイスを食べながらリビングに出ると父が新聞を読んでくつろいでいた。
母はというと俺が家から帰ってきて夜ご飯の準備をして俺の夜食が終わると、すぐ寝てしまった。
「そらー、明日の夜廻り、観に行くのかー?」
物音で俺がとっくにいるということを分かっていたのか俺の方に見向きもせず父は俺に聞いてきた。
「友達といく。」
親子とは、これくらい文字数が少なくても会話は成立するものである。
たった7文字でも伝わるものは伝わるのだ。そう信じている。
「そうかー、分かった。明日父さん達も運営頑張るから、期待して観に来いよ」
父さんは市役所に働いているから、運営も任せられているのだろう。
「分かった。おやすみ。」
とだけ答えてアイスの棒を捨てて振り返り寝室に向かう。
楽しみだ。
久々にこんな事を思った。期待した気持ちを抑えてベッドに入る。
そして、眠る。

ピピピ。
目覚まし時計の音が鳴る。
俺は目をつぶりながら最初に目覚まし時計の方に手をやる。
あれ?
ここじゃない?
手を上下にバサバサして手探りで目覚まし時計を探す。
あれ?どこに置いたっけか?なくした?
目をあける。
「え?」
思いがけないような光景がそこにはあった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...