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八章「未来と現実と夢の見分け方」
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俺は編集部の仕事に勤しんでいた。
この編集部の仕事も随分慣れたもので、熟練のベテランとまでは言わないが、仕事を早く、より濃いものに仕上げたり人に指示を出せるくらいに俺は成長していた。
色んな作品の投稿管理等売上のグラフ等作って重圧版等など責任のある仕事も楽しかった。
それくらい、この10年後の世界を満喫していた。
また、今日もいつものように、自分の役柄を「編集長」という役柄を果たす為に俺は仕事に取り組もう。そう決めていた。
朝、編集部の全PCの立ち上げを任されていた俺は、いつもよりに三十分早く来て、合鍵を使いドアを開けた。
そこから迷わずに「編集長」の席に行く。
俺の「未来の日常」はこれから始まるのだ。
俺がPCで入力作業をしていると、一人、また一人と編集部に入ってきて、いつものように騒がしくなっていった。
昼にはあの「森山君は完璧すぎるけどヲタクすぎるからモテない」の作者が来て打ち合わせをした。
あっという間に終わってしまうくらいに充実した時間をまた過ごした。
今日は、打ち合わせの仕事が多くて、次から次へとくる投稿者を1人ずつ捌いていってたら気が付いたら夕方になってなっていた。
今日は五時が定時らしく会議室から編集部に戻ると、残業居残りでしか作業している人はいなかった。
こうして気がつけば始まっていた「未来の日常」の大部分は気がつけば終わっていた。
♦
外の風は少し肌寒くポケットに手を入れて暗く染まった空の下、俺はイルミネーションされたを街中を歩いていた。
それなりに疲れていたのか綺麗な建物に癒しを求めるかのように横目で街を見ていた。
俺の日常は未来と現実を繰り返えしている。
明日は現実で皆と九尾祭りに行く約束がある。
皆と。
10年後の世界。
約束。
何かがひっかかる。
記憶する頭の中からクロスワードパズルみたいに「何か」が組み立てられるように違和感の正体を試行錯誤する。
「10年後、また来ような。」
司の言葉を、思い出す。
あの展望台で皆でした約束を、思い出す。
「10年先も、20年先も元気で笑っていて欲しい」
と言っていた彼女のことを、天坂朱里の事を、思い出す。
「何で忘れていたんだ…あの約束を」
喪失感と共にこの言葉を吐き出す。
足が意図しなくても勝手に止まった。
右手で頭を掻きむしるようにその手を荒立てる。
何で忘れていた。
なんてことは、自分にしか分からない筈なのに自分には分からない。
簡単な事だった、簡単な事の筈だった。
それなのに俺は……。
「あの約束、守れなかったのか、俺達は」
俺は、小声でそう嘆く。
夏がもう少しで終わりを告げるかのように冷たい風がギュオオッと、大きな音を立てて通り過ぎていく。
何故守れなかったのかなんて俺には分からない。10年過ごしていく過程で何があったかなんて分からない。
それでもこの約束だけは消えないで欲しかった。消さないで欲しかった。
「なんで…」
この感情は、悲しみという感情よりは、怒りという感情の方が強かった。
もはや見慣れた世界だったはずの景色も、振り出しに戻ったかのように知らない世界に感じる。
駅のホームに電車が着いた音がする。
近くの信号が青になり誘導の音声が大きな音を鳴らしている。
信号が青になるのを待っていた人は家に帰るのか何か用事があるのか青になると皆動き出す。
俺だけがこの世界に取り残されたかのように、この世界のルールに俺だけが従わずとしているかのように足を止めていた。
夏だった筈の夜空は秋空に変わっているかのように冷たくなっている。
この世界のルールに従うかのように人が、自動車が動いてる中で冷たくなってしまった手を鈍く動かせながらスマホの画面をスライドさせていた。
LINEアカウントを1人ずつ確認していた。
否定したかった。認めたくなかった。
俺達が10年もの間何も連絡を取り合っていない。なんてことは、認めたくなかった。
俺達なら大丈夫。
そう信じてるから、大丈夫。
だが………、
横木千咲と、天坂朱里の連絡先は、俺は持っていなかった。
司はこの世界で以前会っているから知っている。
だが四人でこの10年の間に会ったことはない。……かもしれない。
らしくもなく弱気に考えてしまう。
「何が………あったんだ」
そう俺は思わず口にした。
トゥルルルルル。
急に大きな音を立てて手元のスマホが騒ぎ出した。
俺は集中していた意識が急に乱されて、「おわぁっ!」と気の抜けた声を出してスマホを落としそうになってしまう。
急いで体制をたてなおして両手でスマホを掴む。
画面を見ると、当然知らない番号だった。
そしてとりあえず出てみる事にした。
《もしもし、柊です。》
と、俺が最初に声を出した。
《もしもし!そらー!》
俺はこの声の持ち主を知っている。
この世界で聞くのは"2回目"だ。
《天坂……か。》
こいつは本当に天坂朱里なのか。以前感じた意味が分からない恐怖に似た感情を思い出す。
《なーに?不満?》
天坂朱里は答え合わせのようにそう電話越しにそう言った。
俺は以前、天坂朱里に知るはずのない言葉を言われていた。
その時から未来と現実の区別の仕方が曖昧になってしまっていたのだ。
あの日、俺は本当に天坂朱里に会ったのだろうか。
今でも分からない。
《ちょっとー?もしもしー?》
言葉の返しを考え事をして答えずにいると、俺と電話が繋がっている事を確認するかのように天坂朱里はそう声にしていた。
《ごめん。どうした?》
前会った奴はとりあえず今は、夢だった。ということにしておこう。
返答が遅れてしまった事を謝り、俺はそう返す。
《いーや、いいよ。ねぇそら。明日の夜って…空いてる?》
明日…仕事はない。
現実世界では、皆で九尾祭りに行く約束がある。
1日置きで繰り返している。つまり、明日は…
《九尾祭りか?》
俺はそう聞く。
《うん!……他に行く人居るかな??》
天坂はそう聞いてきた。
《分かった。》
とだけ俺は答える。
俺は、「皆は?」とは聞けなかった。
踏み出せなかったのだ。この一歩が。
ただ、怖かった。
10年の間に何があったかなんて怖くて聞けなかったのだ。
《おっけー!じゃあ、舎人駅に5時ね!》
ブツ。
電話の中の会話の終わりを告げると同時に電話自体も切れた。
自由なのは変わってない様だな。
微笑と一緒にポケットにスマホをしまう。
何が変わって、何が変わっていないのか、
なにが現実なのか夢なのか未来なのか。
俺の体だけで感じる情報だけじゃ足りな過ぎる。
はぁー、と、これまでで一番長いため息をつく。
♦
未来の世界の楽しみ方は、考えれば結構あるのかもしれない。
俺は見つけた。
現実の世界で新刊が発売されていなくても、未来では全て完結までしている。
だから俺はアニメイトで発売されていない筈の新刊を買い漁って読んでいた。
ずるいかもしれないが、未来の世界に行った俺だけの特権なのだ。
こうして観た後に現実世界に戻って発売されていた新刊を2回目読む事になる。
一巻を読んで、時計を見ると、2時20分と、表示されていた。俺は深夜まで小説を読んでいた。
恐らくだが、タイムリープのトリガーは寝る事が条件だ。
寝なければどうなるのだろうか。
そんな怖い事を考えてしまう。
俺はそんな気持ちに焦らされ、電気を消してベッドに横たわり目を瞑る。
俺の「未来の日常」はこうして終わりを告げる。
♦
チュンチュン。
いつものように、見慣れた部屋。
未来の……世界。
「は?」
勢いよく跳ね起きる。
眼前には、昨日寝てタイムリープして戻ってきた筈の未来の世界が広がっていた。
「なんで……」
未来の夢は、覚めなかった。
この編集部の仕事も随分慣れたもので、熟練のベテランとまでは言わないが、仕事を早く、より濃いものに仕上げたり人に指示を出せるくらいに俺は成長していた。
色んな作品の投稿管理等売上のグラフ等作って重圧版等など責任のある仕事も楽しかった。
それくらい、この10年後の世界を満喫していた。
また、今日もいつものように、自分の役柄を「編集長」という役柄を果たす為に俺は仕事に取り組もう。そう決めていた。
朝、編集部の全PCの立ち上げを任されていた俺は、いつもよりに三十分早く来て、合鍵を使いドアを開けた。
そこから迷わずに「編集長」の席に行く。
俺の「未来の日常」はこれから始まるのだ。
俺がPCで入力作業をしていると、一人、また一人と編集部に入ってきて、いつものように騒がしくなっていった。
昼にはあの「森山君は完璧すぎるけどヲタクすぎるからモテない」の作者が来て打ち合わせをした。
あっという間に終わってしまうくらいに充実した時間をまた過ごした。
今日は、打ち合わせの仕事が多くて、次から次へとくる投稿者を1人ずつ捌いていってたら気が付いたら夕方になってなっていた。
今日は五時が定時らしく会議室から編集部に戻ると、残業居残りでしか作業している人はいなかった。
こうして気がつけば始まっていた「未来の日常」の大部分は気がつけば終わっていた。
♦
外の風は少し肌寒くポケットに手を入れて暗く染まった空の下、俺はイルミネーションされたを街中を歩いていた。
それなりに疲れていたのか綺麗な建物に癒しを求めるかのように横目で街を見ていた。
俺の日常は未来と現実を繰り返えしている。
明日は現実で皆と九尾祭りに行く約束がある。
皆と。
10年後の世界。
約束。
何かがひっかかる。
記憶する頭の中からクロスワードパズルみたいに「何か」が組み立てられるように違和感の正体を試行錯誤する。
「10年後、また来ような。」
司の言葉を、思い出す。
あの展望台で皆でした約束を、思い出す。
「10年先も、20年先も元気で笑っていて欲しい」
と言っていた彼女のことを、天坂朱里の事を、思い出す。
「何で忘れていたんだ…あの約束を」
喪失感と共にこの言葉を吐き出す。
足が意図しなくても勝手に止まった。
右手で頭を掻きむしるようにその手を荒立てる。
何で忘れていた。
なんてことは、自分にしか分からない筈なのに自分には分からない。
簡単な事だった、簡単な事の筈だった。
それなのに俺は……。
「あの約束、守れなかったのか、俺達は」
俺は、小声でそう嘆く。
夏がもう少しで終わりを告げるかのように冷たい風がギュオオッと、大きな音を立てて通り過ぎていく。
何故守れなかったのかなんて俺には分からない。10年過ごしていく過程で何があったかなんて分からない。
それでもこの約束だけは消えないで欲しかった。消さないで欲しかった。
「なんで…」
この感情は、悲しみという感情よりは、怒りという感情の方が強かった。
もはや見慣れた世界だったはずの景色も、振り出しに戻ったかのように知らない世界に感じる。
駅のホームに電車が着いた音がする。
近くの信号が青になり誘導の音声が大きな音を鳴らしている。
信号が青になるのを待っていた人は家に帰るのか何か用事があるのか青になると皆動き出す。
俺だけがこの世界に取り残されたかのように、この世界のルールに俺だけが従わずとしているかのように足を止めていた。
夏だった筈の夜空は秋空に変わっているかのように冷たくなっている。
この世界のルールに従うかのように人が、自動車が動いてる中で冷たくなってしまった手を鈍く動かせながらスマホの画面をスライドさせていた。
LINEアカウントを1人ずつ確認していた。
否定したかった。認めたくなかった。
俺達が10年もの間何も連絡を取り合っていない。なんてことは、認めたくなかった。
俺達なら大丈夫。
そう信じてるから、大丈夫。
だが………、
横木千咲と、天坂朱里の連絡先は、俺は持っていなかった。
司はこの世界で以前会っているから知っている。
だが四人でこの10年の間に会ったことはない。……かもしれない。
らしくもなく弱気に考えてしまう。
「何が………あったんだ」
そう俺は思わず口にした。
トゥルルルルル。
急に大きな音を立てて手元のスマホが騒ぎ出した。
俺は集中していた意識が急に乱されて、「おわぁっ!」と気の抜けた声を出してスマホを落としそうになってしまう。
急いで体制をたてなおして両手でスマホを掴む。
画面を見ると、当然知らない番号だった。
そしてとりあえず出てみる事にした。
《もしもし、柊です。》
と、俺が最初に声を出した。
《もしもし!そらー!》
俺はこの声の持ち主を知っている。
この世界で聞くのは"2回目"だ。
《天坂……か。》
こいつは本当に天坂朱里なのか。以前感じた意味が分からない恐怖に似た感情を思い出す。
《なーに?不満?》
天坂朱里は答え合わせのようにそう電話越しにそう言った。
俺は以前、天坂朱里に知るはずのない言葉を言われていた。
その時から未来と現実の区別の仕方が曖昧になってしまっていたのだ。
あの日、俺は本当に天坂朱里に会ったのだろうか。
今でも分からない。
《ちょっとー?もしもしー?》
言葉の返しを考え事をして答えずにいると、俺と電話が繋がっている事を確認するかのように天坂朱里はそう声にしていた。
《ごめん。どうした?》
前会った奴はとりあえず今は、夢だった。ということにしておこう。
返答が遅れてしまった事を謝り、俺はそう返す。
《いーや、いいよ。ねぇそら。明日の夜って…空いてる?》
明日…仕事はない。
現実世界では、皆で九尾祭りに行く約束がある。
1日置きで繰り返している。つまり、明日は…
《九尾祭りか?》
俺はそう聞く。
《うん!……他に行く人居るかな??》
天坂はそう聞いてきた。
《分かった。》
とだけ俺は答える。
俺は、「皆は?」とは聞けなかった。
踏み出せなかったのだ。この一歩が。
ただ、怖かった。
10年の間に何があったかなんて怖くて聞けなかったのだ。
《おっけー!じゃあ、舎人駅に5時ね!》
ブツ。
電話の中の会話の終わりを告げると同時に電話自体も切れた。
自由なのは変わってない様だな。
微笑と一緒にポケットにスマホをしまう。
何が変わって、何が変わっていないのか、
なにが現実なのか夢なのか未来なのか。
俺の体だけで感じる情報だけじゃ足りな過ぎる。
はぁー、と、これまでで一番長いため息をつく。
♦
未来の世界の楽しみ方は、考えれば結構あるのかもしれない。
俺は見つけた。
現実の世界で新刊が発売されていなくても、未来では全て完結までしている。
だから俺はアニメイトで発売されていない筈の新刊を買い漁って読んでいた。
ずるいかもしれないが、未来の世界に行った俺だけの特権なのだ。
こうして観た後に現実世界に戻って発売されていた新刊を2回目読む事になる。
一巻を読んで、時計を見ると、2時20分と、表示されていた。俺は深夜まで小説を読んでいた。
恐らくだが、タイムリープのトリガーは寝る事が条件だ。
寝なければどうなるのだろうか。
そんな怖い事を考えてしまう。
俺はそんな気持ちに焦らされ、電気を消してベッドに横たわり目を瞑る。
俺の「未来の日常」はこうして終わりを告げる。
♦
チュンチュン。
いつものように、見慣れた部屋。
未来の……世界。
「は?」
勢いよく跳ね起きる。
眼前には、昨日寝てタイムリープして戻ってきた筈の未来の世界が広がっていた。
「なんで……」
未来の夢は、覚めなかった。
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