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11 なんでだろうね?
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( 冬司 )
◇
「 ……俺、晴矢としたいな~。 」
「 ……え。お、俺と……? 」
まだ付き合いたての頃、晴矢と部屋でまったりしていた時だ。
無防備な姿の晴矢に気分が昂ったので素直におねだりすると、晴矢は考え込んだ後おずおずと俺に言った。
「 ……ごめん、俺正直に言うと、女性にしか……性的魅力を感じた事がないんだ。
だから……上手くできるか分からない。」
「 ?そうなの?
じゃあ、よく俺と付き合おうと思ったね。 」
もしかして気が弱くて断れなかっただけか……。
なんとなく嫌な気持ちになったが、晴矢は真っ赤に顔を染めながらボソボソと呟く。
「 ……そんなの関係なく……冬司が好きだったから……。」
まぁ、こんな事言われたら……やっちゃうよね。
その時も気がつけば酷い状態の晴矢が横たわっていて、散々な初体験になってしまったのだが……晴矢は仕方ないなと俺を怒ったりしなかった。
「 …………。 」
そんな少し恥ずかしい思い出に動揺してしまい、慌てて平静を装う。
結局、あんなに乱暴にしたにも関わらず晴矢も何度かイッたみたいで、随分と恥ずかしそうにしていたっけ……。
その時の微笑ましい思い出に喜びの感情が湧いたが……直ぐに ” あれ? ” とさっきの晴矢を思い出し、モヤモヤした気持ちになった。
「 ……そういえば、さっきの晴矢、一度もイッてなかったな。 」
「 ────はっ……?晴矢?? 」
千秋が俺の独り言を聞きつけ、ピクリと反応する。
千秋は大学で同じ学部で一緒に行動する事も多かったため、もちろん晴矢との事も知っている。
それこそ、俺が都合よく遊ぶためにお付き合いの真似事をしていた事も知っているし、馬鹿みたいに純粋な晴矢を馬鹿にしていた話も全て聞かせていた。
「 ……なんで、今頃その名前が出てくるんですか?
十年も前に捨てたでしょう?
しかも手酷く。 」
「 相変わらずよく覚えているね~。
そうそう。飽きて捨てたんだけどさ、ちょうどよくお金に困ってたから買ってみたんだ♡
そしたら、めちゃくちゃ良くってさ~。
さっき遊んできた所♡ 」
上機嫌で説明すると……千秋は虫を見るかの様な目で俺を睨みつける。
「 ……本当に最低だな、お前。
いつか天罰ってヤツが下るだろうよ。 」
「 え~?なになに?千秋って神様信じている系男子だったの?
そ~んな事あるわけないじゃ~ん。
俺は一生勝ち組♡
後悔する事なんて一生ないから大丈夫大丈夫~。
ほら、地獄の沙汰もなんちゃらってヤツ? 」
ハハハッ~!とまたご機嫌で笑うと、千秋はハァ……と大きなため息をついた。
「 ……まぁ、成人した大人同士の事にあまり首をつっこむつもりはないが、ぶっ飛んでいるお前の頭の中に全ての答えはあるだろうよ。
だが────今更それが分かっても、残念ながら手遅れだ。
本当に欲しいモノは、二度と手に入らないと思うぞ。 」
「 ちょっとちょっと~。千秋ってば、なんか変な宗教にでもハマっちゃった?
なんか言っている事が詩人みたいなんだけど? 」
「 ……分からないならいい。
多分、今のままの方が幸せだろうし。 」
鼻で笑った俺を見て、さっさと仕事に戻った千秋。
なんとなく面白くない気分になったが、仕事を終わらせないと遊べないため、俺はせっせと仕事を終わらせ家へと直行した。
◇◇
「 たっだいま~! 」
ご機嫌で帰宅した俺は、車から降りた後、家の入り口の前で挨拶をする。
俺の家は、いわゆる一等地の大豪邸ってやつで、庭が広すぎて車で移動しなければならないが、それ以外は快適だ。
「 お帰りなさいませ。大征様。 」
扉の横に待機していたドアマンが扉を開けると……直ぐに晴矢が中から飛び出してきたので、気分は更にぐんぐんと上昇していった。
「 と、冬司!やっと帰ってきたか!なんだよ、ここは!! 」
「 え~?俺の家だけど?? 」
当たり前の事を聞いてくる晴矢に、コテンッと首を倒し答えると、晴矢は頭を抱えて項垂れる。
「 ……違う。そうじゃない……。
あの後、気がついたら女将さんが俺の体を手当してて……その後は、突然スーツ姿の男二人に連れられてここに連れてこられたんだ。
誰に聞いても ” 大征様にお聞き下さい ” しか言ってくれなくて……。
携帯も取り上げられたから、誰にも連絡が取れなくて困っている。
子供を迎えに行かないと、延長料金が……。 」
「 ん~??子供はもう迎えに行かせて、敷地内の遊園地広場で遊ばせてるよ。
シッターを5人くらい雇っておいたから問題ないでしょ?
もっと増やす? 」
「 はぁ??? 」
ポカンとしてしまった晴矢に、俺は新しく用意した携帯を投げてよこした。
「 晴矢は今日からここに住むから、前のウサギ小屋みたいなアパートは解約しておいたよ。
それに子供の保育園は退園届けを出して、これからは別の幼稚園に通わせる事にしたから大丈夫!
あと携帯は俺の連絡先だけでいいんだから、これからはこの新しいのを使ってね~。 」
「 な……っそ、そんな勝手に……! 」
「 ────嫌? 」
俺が微笑みながらそう尋ねると……晴矢はグッと言葉を飲み込み、下を向く。
嫌なんて言えないよねぇ~?
だって愛する奥さんと子供のために、俺からお金をもらわないといけないんだから。
「 はい、決まり♡
これから夕飯だけど、それまでちょっとだけ楽しもうか。
一緒にお風呂には~いろ! 」
「 えっ……で、でも……子供が……。 」
「 大丈夫、大丈夫~♬プロが見てるんだから。
────あ、それともお父さんの働く姿、見せてあげる?
一生懸命、俺を満足させるために頑張るお父さんの姿をさ。 」
それはそれで楽しそう!
想像してついワクワクしてしまったが、晴矢はそうではなかった様で、真っ青になって黙りこんでしまった。
か~わいい!
そんな可愛らしい反応をする晴矢に、軽くキスをすると、手を強く引っ張ってお風呂場へ。
そして軽く二回戦くらい楽しんだ。
◇
「 ……俺、晴矢としたいな~。 」
「 ……え。お、俺と……? 」
まだ付き合いたての頃、晴矢と部屋でまったりしていた時だ。
無防備な姿の晴矢に気分が昂ったので素直におねだりすると、晴矢は考え込んだ後おずおずと俺に言った。
「 ……ごめん、俺正直に言うと、女性にしか……性的魅力を感じた事がないんだ。
だから……上手くできるか分からない。」
「 ?そうなの?
じゃあ、よく俺と付き合おうと思ったね。 」
もしかして気が弱くて断れなかっただけか……。
なんとなく嫌な気持ちになったが、晴矢は真っ赤に顔を染めながらボソボソと呟く。
「 ……そんなの関係なく……冬司が好きだったから……。」
まぁ、こんな事言われたら……やっちゃうよね。
その時も気がつけば酷い状態の晴矢が横たわっていて、散々な初体験になってしまったのだが……晴矢は仕方ないなと俺を怒ったりしなかった。
「 …………。 」
そんな少し恥ずかしい思い出に動揺してしまい、慌てて平静を装う。
結局、あんなに乱暴にしたにも関わらず晴矢も何度かイッたみたいで、随分と恥ずかしそうにしていたっけ……。
その時の微笑ましい思い出に喜びの感情が湧いたが……直ぐに ” あれ? ” とさっきの晴矢を思い出し、モヤモヤした気持ちになった。
「 ……そういえば、さっきの晴矢、一度もイッてなかったな。 」
「 ────はっ……?晴矢?? 」
千秋が俺の独り言を聞きつけ、ピクリと反応する。
千秋は大学で同じ学部で一緒に行動する事も多かったため、もちろん晴矢との事も知っている。
それこそ、俺が都合よく遊ぶためにお付き合いの真似事をしていた事も知っているし、馬鹿みたいに純粋な晴矢を馬鹿にしていた話も全て聞かせていた。
「 ……なんで、今頃その名前が出てくるんですか?
十年も前に捨てたでしょう?
しかも手酷く。 」
「 相変わらずよく覚えているね~。
そうそう。飽きて捨てたんだけどさ、ちょうどよくお金に困ってたから買ってみたんだ♡
そしたら、めちゃくちゃ良くってさ~。
さっき遊んできた所♡ 」
上機嫌で説明すると……千秋は虫を見るかの様な目で俺を睨みつける。
「 ……本当に最低だな、お前。
いつか天罰ってヤツが下るだろうよ。 」
「 え~?なになに?千秋って神様信じている系男子だったの?
そ~んな事あるわけないじゃ~ん。
俺は一生勝ち組♡
後悔する事なんて一生ないから大丈夫大丈夫~。
ほら、地獄の沙汰もなんちゃらってヤツ? 」
ハハハッ~!とまたご機嫌で笑うと、千秋はハァ……と大きなため息をついた。
「 ……まぁ、成人した大人同士の事にあまり首をつっこむつもりはないが、ぶっ飛んでいるお前の頭の中に全ての答えはあるだろうよ。
だが────今更それが分かっても、残念ながら手遅れだ。
本当に欲しいモノは、二度と手に入らないと思うぞ。 」
「 ちょっとちょっと~。千秋ってば、なんか変な宗教にでもハマっちゃった?
なんか言っている事が詩人みたいなんだけど? 」
「 ……分からないならいい。
多分、今のままの方が幸せだろうし。 」
鼻で笑った俺を見て、さっさと仕事に戻った千秋。
なんとなく面白くない気分になったが、仕事を終わらせないと遊べないため、俺はせっせと仕事を終わらせ家へと直行した。
◇◇
「 たっだいま~! 」
ご機嫌で帰宅した俺は、車から降りた後、家の入り口の前で挨拶をする。
俺の家は、いわゆる一等地の大豪邸ってやつで、庭が広すぎて車で移動しなければならないが、それ以外は快適だ。
「 お帰りなさいませ。大征様。 」
扉の横に待機していたドアマンが扉を開けると……直ぐに晴矢が中から飛び出してきたので、気分は更にぐんぐんと上昇していった。
「 と、冬司!やっと帰ってきたか!なんだよ、ここは!! 」
「 え~?俺の家だけど?? 」
当たり前の事を聞いてくる晴矢に、コテンッと首を倒し答えると、晴矢は頭を抱えて項垂れる。
「 ……違う。そうじゃない……。
あの後、気がついたら女将さんが俺の体を手当してて……その後は、突然スーツ姿の男二人に連れられてここに連れてこられたんだ。
誰に聞いても ” 大征様にお聞き下さい ” しか言ってくれなくて……。
携帯も取り上げられたから、誰にも連絡が取れなくて困っている。
子供を迎えに行かないと、延長料金が……。 」
「 ん~??子供はもう迎えに行かせて、敷地内の遊園地広場で遊ばせてるよ。
シッターを5人くらい雇っておいたから問題ないでしょ?
もっと増やす? 」
「 はぁ??? 」
ポカンとしてしまった晴矢に、俺は新しく用意した携帯を投げてよこした。
「 晴矢は今日からここに住むから、前のウサギ小屋みたいなアパートは解約しておいたよ。
それに子供の保育園は退園届けを出して、これからは別の幼稚園に通わせる事にしたから大丈夫!
あと携帯は俺の連絡先だけでいいんだから、これからはこの新しいのを使ってね~。 」
「 な……っそ、そんな勝手に……! 」
「 ────嫌? 」
俺が微笑みながらそう尋ねると……晴矢はグッと言葉を飲み込み、下を向く。
嫌なんて言えないよねぇ~?
だって愛する奥さんと子供のために、俺からお金をもらわないといけないんだから。
「 はい、決まり♡
これから夕飯だけど、それまでちょっとだけ楽しもうか。
一緒にお風呂には~いろ! 」
「 えっ……で、でも……子供が……。 」
「 大丈夫、大丈夫~♬プロが見てるんだから。
────あ、それともお父さんの働く姿、見せてあげる?
一生懸命、俺を満足させるために頑張るお父さんの姿をさ。 」
それはそれで楽しそう!
想像してついワクワクしてしまったが、晴矢はそうではなかった様で、真っ青になって黙りこんでしまった。
か~わいい!
そんな可愛らしい反応をする晴矢に、軽くキスをすると、手を強く引っ張ってお風呂場へ。
そして軽く二回戦くらい楽しんだ。
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