【完結】聖女召喚!……って俺、男〜しかも兵士なんだけど?

バナナ男さん

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現代( 注意! )

78 条件

「 泣いても駄目だよ。

もしここから出ようとしたら、この映像を両親にも友達にも全員に見せるから。

そしたらもう居場所、なくなっちゃうね?

だから大樹はずっと俺の側に────。 」


「 お……俺、不倫しちゃったんだっ!! 

ど……どうしよう……! 」


涙と鼻水でぐちゃぐちゃの汚い顔でそう言うと、目が点になった玲央の顔が見えたが、それどころではない。

俺は、奥さんと子供がいる既婚男性と関係を持ってしまった。

それは男同士とか、ちょっと犯罪チックなエッチだとかよりも、俺にとっては非常に重要な事であった。


「 お前、奥さんと子供を裏切って……最低だ!!鬼!悪魔!!

もう全財産差し出すしかない……いや、そんな問題じゃない……とりあえず土下座……? 」


ブルブル震えながら起き上がろうとしたが、手を引っ張られてしまい、ペッドの中に逆戻り。

そして、そりゃ~もう、ベロベロちゅちゅ~────と物凄いキスをされてしまう。


不意打ちからの酸欠一歩手前!!

そのせいで白目を剥いてピクピク……ブルブル!と震えていると、玲央は突然顔を離し、幸せそうな笑顔を見せた。


「 あ~……たまんない……っ!もう一回したい。

何でこんなのが世に生まれちゃったのかな?

ホントにもう……俺、どうしよう……。 」


グイグイとくっつけてくる下半身の何か硬いモノに怯え「 ヒェッ!! 」と悲鳴をあげてしまったが、確固たる想いを持って玲央の身体を力いっぱい押し返す。


「 死んでもいやだ。

俺はそんな酷い事、もう絶対にしたくない。 」


真剣に言ったのに、玲央はそのままクスクスと笑いながら衝撃的な話を始めた。


「 確かに結婚したよ?だって子供が必要だったからさ。

一度籍を入れないと子供、貰えないでしょ? 」


「 こ、子供を貰う??

本当に何を言ってるんだ……??俺は言っている事が理解できない。 」


本気で困って言ったのだが、玲央はご機嫌でそれに答える。


「 だって契約代理出産だからね。

お金を払ってビジネスとして依頼した正式な契約だよ。

日本じゃ認可されてないから海外の第三者機関を入れてね。

とりあえず二人必要だったから、俺に似ている女と大樹に似ている女が登録するまで待ってたんだ。

本当は同時に二人欲しかったけど……中々見つからなかったよ。

まぁ、兄弟ならその方が都合いいか。 」

「 だ、代理出産??? 」


映画とかテレビとかで聞いた事ある様な言葉に、もう頭の中はハテナで一杯!!

えっ??どういう事??どういう事???


「 ……いやいや、サッパリ意味わからない。

つまりその子供は、一応玲央と血の繋がりがある子供って事だよな?? 」


「 最初の俺に似ている子供だけね。

今度生まれてくる子は大樹と血の繋がりのある子供だよ。

夢だったんでしょ?家族。

それに大樹を貰うには、年収は少なくとも一億以上と、血の繋がりのある家族が条件だって言われたからさ、ご両親と妹さんに。 」


「 はぁぁぁぁ────???!!

えっ、何!?何??!ね、年収一億??俺の子供???

両親と妹に言われたって何!!?? 」


もうチンプンカンプン。

何も分からない!


プスプス焦げ付いた脳みそで、そのまま説明を聞いて分かった事は、まず、今度生まれてくる子は正真正銘俺の子である事!


いやいや~嘘、嘘!

俺、童貞!それは絶対間違いない!


そのためそれを言おうと口を開きかけたが、玲央は俺の口にチュッ!とフレンチキスをした後、ニコニコと笑顔でその理由を語る。


「 ……ブライダルチェック。 」


「 ────えっ!!!た、確かそれって会社で1年くらい前?くらいにやったな。

何か無料だから絶対受けてって、わざわざ社長から直々に念を押されたから覚えてる。 」


「 うん。それが手に入らないと会社潰すよって言ってあったから、必死だったんじゃない? 」


サラッと酷い脅迫を自白してくる玲央に呆気にとられていると、そのまま玲央は俺のおでこに軽いキスをして嬉しそうに微笑んだ。


「 本当はもっと早くに家族を作ってあげて迎えに行きたかったんだけど……こればっかりは仕方なかった。

しかも金のために、代理出産に志願したくせに女がしつこくて困ったよ。

どうやら契約している内に、本当の家族になれるって思っていたみたい。

そんなわけないのにね? 」


冷たい目をしてそう言う玲央を見て、とりあえず俺が思う事は…………。


これ、犯罪じゃない……?────だった。


「 ま、まぁ、その契約云々の話しはちょっと男女の事情で??拗れちゃった感じなんだろうけど……それより、大事な事!

お、俺、同意なんてしてないんだけど……? 」


「 うん。でも大樹は好きでしょ?サプライズ。

今、最高に嬉しいよね? 」


話にならな~い!


ニコッと笑う玲央。

そして何で俺がサプライズ好きって知ってるの?という問いには……部屋中に張られた俺の写真達が全てを物語ってくれている。


「 ストーカー……。勝手に子供……。 」


ブツブツ……と呟きながら、更に薬物!強姦!まで、やっと頭がついてきた!


「 そうだっ!!俺、薬飲まされた!強引にエッチされ……あれれ?

俺、男なんだけど?金色タマタマあるよ? 」


「 ……はぁ。何言ってるの??

大樹が男なのは知っているよ。

だから代理出産しか方法がなかったんだから。

もし女だったら、とっくに襲って何十人も生ませてるよ、子供。 」


「 ワ────!!犯罪者!!そんな最低な事を女性にしたら、絶対に許さないぞ!! 」


大激怒する俺を見て、玲央は嬉しそうに笑いギュッと抱きついてくる。
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