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第四章(メルンブルク家の様子、大樹の過去と結婚式について、リーフ邸襲撃事件)
(レオン)152 愛ではない何か
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(レオン)
俺と一緒にいてもリーフ様は幸せになれない?
言われた言葉が、最初は上手く入ってこなかったが……その直後に理解すると、ジワジワと正体不明の感覚が体中に広がっていく。
幸せを願い離れる?
俺がいなくてもリーフ様が幸せなら嬉しい?
「…………。」
視線の先には、今まさに幸せの絶頂にいるかのように結婚を誓い合った男女が、幸せそうに微笑み合っていた。
それを見ながら周囲の者たちは祝辞を述べ、次々と花を空に投げる。
そんな幸せの象徴のようなその光景のなか────白いタキシードを着た男が突如リーフ様に変わった。
『 愛してる。愛してるよ。永遠に一緒にいよう。』
幸せそうに愛を囁き、女を見つめるリーフ様と、それを当然のように受け取り同様に微笑む女……そしてその幸せを祝福する人々が二人を取り囲む。
そこは、まるで『幸せ』を具現化したような、キラキラと輝く世界だった。
そして、その遥か遠くから、それを見つめている俺の姿がある。
────こんなものが……『愛』?
「────~っ!!」
そう思った瞬間、抑えきれない殺気が体中から溢れ出す。
リーフ様が笑いかける女へ、祝福する周りの連中へ、そして────それを認めようとする世界へ……。
耐えることのできない怒り、憎しみが一気に吹き出し、ドロドロとした真っ黒い何かが心を一瞬で覆い尽くした。
リーフ様の幸せを誰よりも望みながら、俺がいない世界で幸せになるリーフ様を許すことができない。
憎い!!悲しい!!苦しい!!!
そんな『愛』など────絶対に許せるものか!!!!!
グツグツと煮えたぎる様な激しい憎しみで世界が染まっていく中、酷く弱々しい声が聞こえて、突然我に帰った。
「う……あ……。」
リーフ様のうめき声!
慌てて殺気をおさめると、目の前には苦しそうに息を吐くリーフ様の姿がある。
「…………っ!!」
その姿を目にして一気に青ざめると、直ぐにその体はガクリッと崩れてしまい慌てて抱きとめた。
どうしようどうしよう……!!
ガクガク震えながらお茶をリーフ様に飲ませたが、黒く覆われていく心のまま俺はパニックを起こしながら考える。
どうしたらいい?
嫌われた?
お前はいらないと言われる?
もう側に置いてもらえない?
いやだ
怖い
苦しい
悲しい
そんな不快な感情の数々が心のなかでぐるぐると回ると、黒いドロドロしたものが心の中で濃くなっていき、俺の視界をまた黒く染めていった。
失う恐怖に体は震えは止まらず、まるで壊れたおもちゃのように繰り返し謝罪の言葉しか口にできなくなってしまった俺に、動けるようになったリーフ様は手を伸ばす。
あぁ、きっともう二度と触れるなと拒絶されるのだ。
リーフ様のいる世界から俺は追放され、二度とその中に入れてくれることはない。
その時湧き上がる感情は、リーフ様にに初めて出会ったときと同じ物で、本物の『恐怖』であった。
「あ……俺……あぁ、どうしよう……。俺、そんなつもりじゃ……!」
吐き気がする、苦しい……。
そんな不快しか与えてくれないこの『恐怖』をどうにかしたくて、俺はその解決法を必死に考える。
どうすればいい?どうしたらこれは解消される?
俺は何をすればリーフ様の側にいることができる?
すると────その問いに、俺の中のスキル<森羅万象>は静かに答えた。
俺とリーフ様以外の全てを『無』にしてしまえばそれは全て解消されるだろう。
その瞬間、パァァーと明るくなっていく視界の中で、『恐怖』を二度と感じる事のない理想の世界は、こんな近くにあったのかと心の底から歓喜した。
なら、直ぐにそこへ行こう。二人だけの楽園の様な世界へ……。
気がつけば俺の口元には耐えきれない笑みが浮かんでいて、そこへ向かうため、ゆっくり手を動かそうとした……その時だった。
突然リーフ様の温かな手が俺の首に回り、そのままギュッと強く抱きしめられてしまったのは……。
「────!??」
思考は真っ白になってしまい、体は固まる。
ドキドキと心臓は高鳴って……心を覆う黒いものは跡形もなく消え失せてしまった。
「あ……あの……。」
顔が熱い……。
多分真っ赤になっているだろうなと思うし、今の自分の顔は酷く間抜けに違いない。
それでも必死にどうにかしようと口を開くと……リーフ様のキラキラした瞳に捕まってしまった。
「奴隷は開放されるまでずっと主人のもの!つま~り!レオンはずっと俺のもの!
潔く諦めて、一生俺のうしろについてこ~い!」
堂々と宣言される側にいてもいいという言葉に、今度はどうしようもない喜びが湧く。
俺はずっとリーフ様のもの。
一生彼の後に付いていくのを許される唯一の存在で、そこは永遠にオレだけのものだ。
まるで氷が溶けるように、俺の身体からどんどんと力が抜けていった。
リーフ様が言う『愛』に類似した俺の何かは、リーフ様の側を離れたがらない。
これがなんなのかは分からないが、今はただこのままこの溢れんばかりの幸せに浸ろう。
俺はリーフ様に「はい。」と返事を返すと、そのまま彼が作り出す心地よい世界に身を委ねた。
俺と一緒にいてもリーフ様は幸せになれない?
言われた言葉が、最初は上手く入ってこなかったが……その直後に理解すると、ジワジワと正体不明の感覚が体中に広がっていく。
幸せを願い離れる?
俺がいなくてもリーフ様が幸せなら嬉しい?
「…………。」
視線の先には、今まさに幸せの絶頂にいるかのように結婚を誓い合った男女が、幸せそうに微笑み合っていた。
それを見ながら周囲の者たちは祝辞を述べ、次々と花を空に投げる。
そんな幸せの象徴のようなその光景のなか────白いタキシードを着た男が突如リーフ様に変わった。
『 愛してる。愛してるよ。永遠に一緒にいよう。』
幸せそうに愛を囁き、女を見つめるリーフ様と、それを当然のように受け取り同様に微笑む女……そしてその幸せを祝福する人々が二人を取り囲む。
そこは、まるで『幸せ』を具現化したような、キラキラと輝く世界だった。
そして、その遥か遠くから、それを見つめている俺の姿がある。
────こんなものが……『愛』?
「────~っ!!」
そう思った瞬間、抑えきれない殺気が体中から溢れ出す。
リーフ様が笑いかける女へ、祝福する周りの連中へ、そして────それを認めようとする世界へ……。
耐えることのできない怒り、憎しみが一気に吹き出し、ドロドロとした真っ黒い何かが心を一瞬で覆い尽くした。
リーフ様の幸せを誰よりも望みながら、俺がいない世界で幸せになるリーフ様を許すことができない。
憎い!!悲しい!!苦しい!!!
そんな『愛』など────絶対に許せるものか!!!!!
グツグツと煮えたぎる様な激しい憎しみで世界が染まっていく中、酷く弱々しい声が聞こえて、突然我に帰った。
「う……あ……。」
リーフ様のうめき声!
慌てて殺気をおさめると、目の前には苦しそうに息を吐くリーフ様の姿がある。
「…………っ!!」
その姿を目にして一気に青ざめると、直ぐにその体はガクリッと崩れてしまい慌てて抱きとめた。
どうしようどうしよう……!!
ガクガク震えながらお茶をリーフ様に飲ませたが、黒く覆われていく心のまま俺はパニックを起こしながら考える。
どうしたらいい?
嫌われた?
お前はいらないと言われる?
もう側に置いてもらえない?
いやだ
怖い
苦しい
悲しい
そんな不快な感情の数々が心のなかでぐるぐると回ると、黒いドロドロしたものが心の中で濃くなっていき、俺の視界をまた黒く染めていった。
失う恐怖に体は震えは止まらず、まるで壊れたおもちゃのように繰り返し謝罪の言葉しか口にできなくなってしまった俺に、動けるようになったリーフ様は手を伸ばす。
あぁ、きっともう二度と触れるなと拒絶されるのだ。
リーフ様のいる世界から俺は追放され、二度とその中に入れてくれることはない。
その時湧き上がる感情は、リーフ様にに初めて出会ったときと同じ物で、本物の『恐怖』であった。
「あ……俺……あぁ、どうしよう……。俺、そんなつもりじゃ……!」
吐き気がする、苦しい……。
そんな不快しか与えてくれないこの『恐怖』をどうにかしたくて、俺はその解決法を必死に考える。
どうすればいい?どうしたらこれは解消される?
俺は何をすればリーフ様の側にいることができる?
すると────その問いに、俺の中のスキル<森羅万象>は静かに答えた。
俺とリーフ様以外の全てを『無』にしてしまえばそれは全て解消されるだろう。
その瞬間、パァァーと明るくなっていく視界の中で、『恐怖』を二度と感じる事のない理想の世界は、こんな近くにあったのかと心の底から歓喜した。
なら、直ぐにそこへ行こう。二人だけの楽園の様な世界へ……。
気がつけば俺の口元には耐えきれない笑みが浮かんでいて、そこへ向かうため、ゆっくり手を動かそうとした……その時だった。
突然リーフ様の温かな手が俺の首に回り、そのままギュッと強く抱きしめられてしまったのは……。
「────!??」
思考は真っ白になってしまい、体は固まる。
ドキドキと心臓は高鳴って……心を覆う黒いものは跡形もなく消え失せてしまった。
「あ……あの……。」
顔が熱い……。
多分真っ赤になっているだろうなと思うし、今の自分の顔は酷く間抜けに違いない。
それでも必死にどうにかしようと口を開くと……リーフ様のキラキラした瞳に捕まってしまった。
「奴隷は開放されるまでずっと主人のもの!つま~り!レオンはずっと俺のもの!
潔く諦めて、一生俺のうしろについてこ~い!」
堂々と宣言される側にいてもいいという言葉に、今度はどうしようもない喜びが湧く。
俺はずっとリーフ様のもの。
一生彼の後に付いていくのを許される唯一の存在で、そこは永遠にオレだけのものだ。
まるで氷が溶けるように、俺の身体からどんどんと力が抜けていった。
リーフ様が言う『愛』に類似した俺の何かは、リーフ様の側を離れたがらない。
これがなんなのかは分からないが、今はただこのままこの溢れんばかりの幸せに浸ろう。
俺はリーフ様に「はい。」と返事を返すと、そのまま彼が作り出す心地よい世界に身を委ねた。
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