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第六章(ライトノア学院試験編、ソフィアとアゼリア、レイドとメル、リリアとサイモンとの出会い)
(フラン)296 ”レオン”という名の恐怖
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(フラン)
今年出題した問題は、あの【賢王】の称号を持つ賢者<フローズ>が、先祖代々解き明かしてきた魔術の理論であった。
それがついこの間、解き明かされたところまでの発表がそのフローズからあり、それに魔法界隈は大きな騒ぎになったが……レオン殿の解答を見てしまえば、そんなもの幼子の落書き以下であったと言わざるを得ない。
それをいとも簡単に解いてみせたレオン殿は、歴史上初となる筆記試験の満点をとったわけだが、恐ろしいのはそれだけではない。
私はチラリと剣体術の最高責任者、<クルト>に視線を移す。
青ざめガクガクと震えている彼の頭の中には、あの時の光景が脳にフラッシュバックしているのだろう。
……いや、それはクルトに限らず私も、そして他の教員達もだ。
ジュワンはこの国の第一王子<エドワード>が堂々と送り込んできたスパイで、流石と言わざるを得ない高い実力を持った、エドワードが個人所有している王宮騎士だ。
剣で奴に敵う者はいない、それほどの実力をもった奴を…………一瞬だ。
あれはそもそも『戦い』という定義に当てはまらない。
誰も瞬きすらする間もなく、気づけばジュワンの腹はなかった。
純粋な身体的強さのみ……身体強化すら使っていない。
そんな化け物としか言いようがない実力を持ち、まだ百歩……いや何千万歩譲っても足りないが、それで剣術だけに特化しているならと無理に納得しようとしたが、魔法だってとんでもない。
魔力を操作することで花が咲く特殊な種を使って行った<魔力操作術>の試験では、なんと【花爆弾】を打ち上げてみせた。
【花爆弾】は精密な魔道具。
魔道具に精通した魔道具遣い達が集まり早くとも3日以上はかかる代物で、そもそも魔力操作に長けた一握りの魔道具遣いしか作り出すことは出来ないほど難しい魔道具である。
それを数年前に初めて開発した<レイブン>という若者も、魔力操作に関して右に出るものはいないとされるほどの天才児であったと聞く。
そんな天才が作った花爆弾を一瞬で、さらには雪の結晶のようなものまで混ぜ込んで作ってしまった。
魔道具を作る際に必要な部品全てをただの植物の種から作り出して……。
それだけでも思考が停止している中、更に驚かされたのは、その花弁の色だ。
【虹色】
人が……いや、この世に『生』を持つものなら生まれながらに誰しも持っている<生元魔力>
この魔力によって色を付けることができる花爆弾の魔力の花弁の色は、本来一色である。
色とりどりの多数の花を打ち上げる際は、大人数で作り上げる必要があるのに、たった1人で、1つの花に虹色の花弁を持つ花を創り出すなど……まるで『生』という当たり前の概念すら適応されていないようではないか?
────ゾッ……。
背中に走った恐怖に体を僅かに揺らしながら、更に続けて行われた<魔法術>の試験中に起こった出来事について思い出す。
魔法は剣や体術と違い被害が周囲に大きく及ぶ可能性があることを考え、攻撃性が皆無の、指に火を灯すだけのはずの生活魔法<着火>を提案をしたのだが……気がつけば魔法を通さぬはずの<絶魔縁体>の的はおろか、その先にある魔法耐性(大)の防御結界を突き破り、はるか先の山まで真っ黒な道が続いてた。
そんなドロドロに溶けてしまった道を見た者は全員が同じことを思ったはずだ。
これは地獄への入り口で、レオン殿はその地獄の使者……いや破壊神なのかもしれぬと。
私はあまりにも非現実的な出来事の数々に頭を抱え、はぁ~……と大きく息を吐いた。
本来ならばこの国の……いや世界の災厄ともなりうるレオン殿の存在を一刻も早く国に報告しなければならないのだが……ここにいる全員そうするつもりは毛頭ない。
理由は、現在のこの国が抱えている状況のせいである。
今年出題した問題は、あの【賢王】の称号を持つ賢者<フローズ>が、先祖代々解き明かしてきた魔術の理論であった。
それがついこの間、解き明かされたところまでの発表がそのフローズからあり、それに魔法界隈は大きな騒ぎになったが……レオン殿の解答を見てしまえば、そんなもの幼子の落書き以下であったと言わざるを得ない。
それをいとも簡単に解いてみせたレオン殿は、歴史上初となる筆記試験の満点をとったわけだが、恐ろしいのはそれだけではない。
私はチラリと剣体術の最高責任者、<クルト>に視線を移す。
青ざめガクガクと震えている彼の頭の中には、あの時の光景が脳にフラッシュバックしているのだろう。
……いや、それはクルトに限らず私も、そして他の教員達もだ。
ジュワンはこの国の第一王子<エドワード>が堂々と送り込んできたスパイで、流石と言わざるを得ない高い実力を持った、エドワードが個人所有している王宮騎士だ。
剣で奴に敵う者はいない、それほどの実力をもった奴を…………一瞬だ。
あれはそもそも『戦い』という定義に当てはまらない。
誰も瞬きすらする間もなく、気づけばジュワンの腹はなかった。
純粋な身体的強さのみ……身体強化すら使っていない。
そんな化け物としか言いようがない実力を持ち、まだ百歩……いや何千万歩譲っても足りないが、それで剣術だけに特化しているならと無理に納得しようとしたが、魔法だってとんでもない。
魔力を操作することで花が咲く特殊な種を使って行った<魔力操作術>の試験では、なんと【花爆弾】を打ち上げてみせた。
【花爆弾】は精密な魔道具。
魔道具に精通した魔道具遣い達が集まり早くとも3日以上はかかる代物で、そもそも魔力操作に長けた一握りの魔道具遣いしか作り出すことは出来ないほど難しい魔道具である。
それを数年前に初めて開発した<レイブン>という若者も、魔力操作に関して右に出るものはいないとされるほどの天才児であったと聞く。
そんな天才が作った花爆弾を一瞬で、さらには雪の結晶のようなものまで混ぜ込んで作ってしまった。
魔道具を作る際に必要な部品全てをただの植物の種から作り出して……。
それだけでも思考が停止している中、更に驚かされたのは、その花弁の色だ。
【虹色】
人が……いや、この世に『生』を持つものなら生まれながらに誰しも持っている<生元魔力>
この魔力によって色を付けることができる花爆弾の魔力の花弁の色は、本来一色である。
色とりどりの多数の花を打ち上げる際は、大人数で作り上げる必要があるのに、たった1人で、1つの花に虹色の花弁を持つ花を創り出すなど……まるで『生』という当たり前の概念すら適応されていないようではないか?
────ゾッ……。
背中に走った恐怖に体を僅かに揺らしながら、更に続けて行われた<魔法術>の試験中に起こった出来事について思い出す。
魔法は剣や体術と違い被害が周囲に大きく及ぶ可能性があることを考え、攻撃性が皆無の、指に火を灯すだけのはずの生活魔法<着火>を提案をしたのだが……気がつけば魔法を通さぬはずの<絶魔縁体>の的はおろか、その先にある魔法耐性(大)の防御結界を突き破り、はるか先の山まで真っ黒な道が続いてた。
そんなドロドロに溶けてしまった道を見た者は全員が同じことを思ったはずだ。
これは地獄への入り口で、レオン殿はその地獄の使者……いや破壊神なのかもしれぬと。
私はあまりにも非現実的な出来事の数々に頭を抱え、はぁ~……と大きく息を吐いた。
本来ならばこの国の……いや世界の災厄ともなりうるレオン殿の存在を一刻も早く国に報告しなければならないのだが……ここにいる全員そうするつもりは毛頭ない。
理由は、現在のこの国が抱えている状況のせいである。
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