【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

文字の大きさ
511 / 1,649
第十三章

495 運が良い者達の結末

しおりを挟む
( レオン )

「 あいつら本当にナックルクラスに戻れるとか思ってんのかね~?

絶対無理なのに。

あんな失敗した役立たずをナックルの旦那が置いておくわけねぇじゃん。

ほ~んと馬鹿な奴らだよな。 」


「 まぁまぁ、そう言うなって。

とりあえずあのクソガキを血祭りに上げたあとは、ヤベェ事全部擦りつけて、逝ってもらうんだから役立たずではないだろうよ。

そしたら手柄は全部俺達のもの♡
      
元々あの3人はが下手過ぎるからってそのうち切り捨て予定だったし、ちょうど良かったよな。 」


「 これでナックルの旦那が目覚めた時、多少は機嫌が良くなるだろうよ。

……でもさぁ~、ぶっちゃけナックルの旦那って面倒だよな~性格が女々しいっつーか?

アクセサリージャラジャラ付けててくそダセェし。

ま、強いし、うまい汁吸わしてくれるから従うけどよ。 」


「 おまっww聞こえないからってぶっちゃけ過ぎだろうww

……まぁ?それはクラス全員が思ってる事だろうし?俺もそう思うわ~。

でも結局一番幸せになれる方法は、ああいう強い人の下で上手く生きていく事なんだよなぁ。

そうすりゃ~誰かが犠牲になっているのを見ているだけで利益が入ってくるし、ヤバければ上に罪を擦り付けてトンズラすりゃ~いいだけだもんな。

────あれ?俺達ってめちゃくちゃ幸せな人生歩んじゃってない? 」


さも今気づいちゃいました!といったパフォーマンスで驚く姿を見せる男に、残りの3人の男達はゲラゲラと笑い出した。


そのとても ” 幸せそうな姿 ” が僅かに開けた扉の隙間から見え、「 幸せはそれぞれ……。 」と呟きながら扉を大きく開き切る。

すると、その音が聞こえたらしく、4人の男たちはピタリと笑うのを止めた。


「 お~……今回は随分早かったな~。 」


そしてこちらに背を向けたまま、四人の男達は平然とした様子で声を掛けてきたので────俺は手に持っていた ” モノ ” をポーンッとそちらに放り投げる。


────…………ガンっ!!!

   
するとは大きく弧を描きながら、4人の男が座るソファーの前のテーブルに落下後バウンドし、そのままゴロゴロと部屋の端まで転がっていった。


「 ────っ!!なっ!! 」


「 ────っ!!!?? 」


それを目にした男達は、全員驚いた様子でこちらを振り返り、直ぐに立ち上がって武器を構える。

そして驚愕の表情を浮かべたまま俺と転がっていった ” モノ ” を交互に見てから、ギロリと睨みつけてきた。


「 ……お前、一体何をした……?

なんであいつの方に拷問した跡がある?

────まさか、商人系の資質じゃなくて拷問士に近い資質持ちだったのか? 」


「 …………。 」


自分の資質が何かは知らないので答えようがない。

そのため俺はそれを無言で返すと、警戒した様子で一人が何らかのスキルを発動し、体の大きさを倍加させる。

そしてそれが合図であったかのように残りの3人も次々と強化系のスキルを発動し、男たちは余裕を取り戻した。


「 ────はっ!!何の資質だろうと戦闘資質持ちの俺達4人相手は無理だろうよ。

” 数 ” つーのは、戦いの基本だぜぇ?

単純に数が多いほうが勝つ、そんなの誰だって分かる事だ。

こんな舐めた真似したらどうなるか、どんな馬鹿でも分かるだろう? 」


「 ははっ!バ~~~カ!! 」


数の優位。

それを味方につけている男たちは、余裕の笑みを浮かべながら、前衛らしき男2人が剣で、そして後衛らしき男2人が後ろで何かの魔法を打とうと構えた瞬間────……。



その場に立っているのは俺だけになった。



別に特別な事はしていない。
                
ただゆっくりと歩いて、ゆっくりとだけ。

それだけで男たちの全身の骨は砕けて地面に倒れてしまったのだ。


致命傷をおった男達は、恐らく何が起きたのかは分かっておらず、しかし自身の命がこのままだと消えるということは理解したようで、顔色はザッ!と一瞬で白く変化する。


「 あ……あ……。 」


上手く動かせぬ口で何かを言おうとしているが、残念ながら何を言っているのかわからないし、例え聞こえたとしても興味がない。

多分このまま放っておいても死ぬだろうが、今日の俺はとても機嫌がいい。

だから不安と恐怖で一杯になっている男達に慈悲を与えようと考えた。


こいつらは本当に運がいい。


いつもリーフ様が口ずさむ沢山の鼻歌達。

それを真似して歌いながら、こちらを凝視している床に転がった者達を見下ろしパチンッと指を鳴らす。


すると、部屋の中にシュッ~……と黒い霧が充満していき、それが地面に転がるモノ達と奥の部屋の天井から吊り下がっているモノ達に降り掛かったのを見届けると、俺は非常に耳障りな歌声が響く中、その建物から去って行った。



< 英雄の資質 >  ( ???スキル )

< 歌う絶声( ??? ) > 

世の怨念を呪い属性の力に変換し、相手に最上の呪いをかける特殊EX攻撃スキル。

あらゆる回避、防御は不可能、世界一の苦痛を伴い、その対象が奪った命が多いほどその痛みは強くなる。

黒い槍の形をしていて直接突き刺す追尾型など自由自在の形にできる。

かつその怨念の声がフィールド内全てに聞こえ続け体内を直接破壊していく遅行型の呪い。

ただし精神汚染度が一定以下の者には効果がない。

しおりを挟む
感想 274

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる

路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか? いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ? 2025年10月に全面改稿を行ないました。 2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。 2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。 2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。 2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。 第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。

星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。 前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。 だが図書室の記録が冤罪を覆す。 そしてレイは知る。 聖女ディーンの本当の名はアキラ。 同じ日本から来た存在だった。 帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。 秘密を共有した二人は、友達になる。 人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

無能と呼ばれた婚約者は王を完成させる〜替え玉婚約者のはずが、強すぎる王太子に手放してもらえません〜

統子
BL
兄の身代わりとして王太子の婚約者になった伯爵家次男リュシー。 嘘の名を名乗ったはずが、冷静で誠実な王太子リオンは彼を「力の装置」としてではなく、対等な伴侶として扱おうとする。 本物になりたいと願う替え玉と、完成された王太子の静謐な王宮ロマンス。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

処理中です...