【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

文字の大きさ
536 / 1,649
第十四章

520 何故だい?

しおりを挟む
( リーフ )

とりあえず手を振り返そうとしたのだが、パチッと瞬きをすれば家の中の景色が目に写る。


"    ちょっと何言ってるか分からない。  "


そう言われるだろうが、俺もよく分からない。


とにかく瞬きしたら家の中で、目の前には俺達の寝室部屋のベッド・マッシュがドドーンと置いてあったというわけだ。


レオンはソッ……と、俺をそのベッドの上に酷く丁寧に下ろすと、そのままモジモジと体を小刻みに動かし始めた。


いやいや、超健康体の俺がベッドで寝てどうするんだい??


困った様に頭を掻きながら、ベッド・マッシュをポムポム叩く。


「 ほら、レオンおいで。 」


「 ────っ!!? 」


体調が悪いレオンを寝かせようと、ベッドへ誘うと、レオンはビクビクッ!と体を大きく震わせた。

そしてその後、いそいそオドオドしながら人一人分ほどのスペースを開けてストンッと座る。


「 …………? 」


挙動不審な様子に驚きながら様子を伺っていると、レオンはズリズリゆっくり俺の方へ近づき、ペタッと肩をくっつけてきた。


?????


更に奇妙な動きにキョトンとしていると、レオンはボソボソと内緒話するように話し始めた。


「 俺……愛し合う行為について初めて聞きました。

あんなやり方だったんですね。

その……相手から誘われれば、それをしてもいいとさっき説明していた男が言っていましたが、ほ、本当にそんな事……してもいいんですか? 」


レオンの顔は夕日色だ。

真っ赤か~になりながら、しどろもどろで俺にそう尋ねてきたので、俺はこの奇っ怪な行動の意味を知った。


────なるほど?

さっきの性教育のお話を、早速語り合いたくて急いで帰って来たという事か……。


具合が悪いわけじゃないことにホッとしながら、レオンらしい極端で興味が湧けば即行動するやる気満々な様子にホッコリした。


修学旅行などでは定番。

お互いの恥ずかしい事を言い合う『 猥談 』


” エッチってこうやるらしいぜ~? ” 


” えっ!マジマジ?俺、こういう風にやるって兄ちゃんから聞いて……。 ” 


────などなど、普段喋らない同士でも直ぐに親友レベルで盛り上がる猥談は、俺にとって一番印象深い思い出だ。


ムチムチおっぱい一択!────でひたすら語っていた俺は、懐かしさにフフッ……と笑う。


大抵〇〇って可愛いよな~から始まっても、最終的にココに辿り着く。

つまり自分のこだわりのフェチ部位へ。

そしてそんな話を男同士で話すのはメチャクチャ楽しい!


「 いいよ良いよ~。ムチムチならなんでもイケるよ、俺は。 」


────ドキキーン!!!


推しパイを褒めたたえると、レオンが体をまた大きく跳ねる。


ちょっと刺激が強過ぎたか……。


そのまま固まるレオンを見て反省し、コホンッと咳をして誤魔化した。


レオンはどこまでエチチ方面の話がOKなのか……それがよく分からないため、こうした話も命懸け。

OUTの場合は、即締め落とされると思われる。


さて、どうしよう……。


考え込みながらレオンへ視線を向けると、ワクワクドキドキしながら俺の話を待っている様子だ。


更に顔は見た事ないくらい真っ赤っか!


そしてグイグイと少しづつ俺の方へにじり寄り、興味満々です!と全身を使ってアピールしてくるので、その期待にどうやって答えよう……と、トリ頭フル稼働で考え続けた。


────が……そこでハッ!と思い出したのは、レオンの年齢についてだ。


体が大きくても、レオンは現在12歳……確かに女性が良いよ!と言ってくれるなら基本は良いかもしれないが、ちょっとおニャンニャンは早すぎる。


やはりおニャンニャンは、子供ができても養えるくらいの立場になってからすべし。

かつ、いくら良いよと言われても、誰これ構わずニャンニャ~ンしてしまうのは同意できない。


「 ごめんごめん。間違えた。さっきの嘘。

確かに良いよって言われたらいいかもしれないけど、俺はまだ早すぎると思うな。 」


「 えっ!?そ……そうですか……。

……で、でも、さっき授業で言ってました!

愛に歳は関係ないって!

愛し合う行為は素晴らしいものだって……。

早いと何故駄目なのですか……? 」


レオンが必死に食い下がって質問してきたので、俺はギョッ!と驚いた。


おおおおお???!!

レオンが凄い食いついてきたぞ!?ニャンニャンの話に!


グイーと覆いかぶさる様に近づいてきたレオン。

ゴネゴネの気配を察知したが、ここであやふやにすると絶対良くない。

そのため、レオンに押され背を逸らしながらも必死に踏ん張り、しっかりキッパリと答えた。


「 そりゃ~赤ちゃんができちゃうからだよ。 」


そのズバッとした言い方が悪かったのか、レオンは突然動きを止める。

そして微動だにしない。


「 ???? 」


それから5分くらい??なんか止まっちゃったので "     この後冒険者ギルドに行ってーマリンさんの所にいって~……   "   と、この後の予定を考えながら反応を待った。

そしてやっとレオンが口を開いたと思ったら、とんでもない事を口にする。


「 ……赤ちゃん、できるのですか……?? 」


???????


今度は俺が止まる番。


えっ?性教育の授業だったのに、おニャンニャンしたら子供できるよって教えなかったの??


動揺しながらその理由を考えたが、さっぱり分からない。


取り敢えず無理やり出した答えは────。


"   赤ちゃんは、卵では生まれませんよー。

後の詳しい説明は、各ご家庭でタイミングをみて教えて下さいね~。 "


────だった。


そこまで考えて俺は、あ~……と一応の納得をする。

しおりを挟む
感想 274

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる

路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか? いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ? 2025年10月に全面改稿を行ないました。 2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。 2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。 2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。 2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。 第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。

星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。 前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。 だが図書室の記録が冤罪を覆す。 そしてレイは知る。 聖女ディーンの本当の名はアキラ。 同じ日本から来た存在だった。 帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。 秘密を共有した二人は、友達になる。 人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

無能と呼ばれた婚約者は王を完成させる〜替え玉婚約者のはずが、強すぎる王太子に手放してもらえません〜

統子
BL
兄の身代わりとして王太子の婚約者になった伯爵家次男リュシー。 嘘の名を名乗ったはずが、冷静で誠実な王太子リオンは彼を「力の装置」としてではなく、対等な伴侶として扱おうとする。 本物になりたいと願う替え玉と、完成された王太子の静謐な王宮ロマンス。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

処理中です...