【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

文字の大きさ
691 / 1,649
第十九章

675 間違えるべからず

しおりを挟む
(リーフ)

「ヒッ、ヒィっ!!────こ、このっ!!なんだよっ!!お、お前なんて、メルンブルク家の不義の子のくせにっ!!
捨てられたいらない子のくせに────!!!!」

「それが今回の事とどう関係あるんだいっ!話を逸らして逃げるなっ!
君がカッコ悪い事をするのにそんな言い訳は通用しないぞっ!!」


意味不明な言い訳を始めたマービン君のお尻を容赦なくべチーンッ!!と叩きつけると、マービン君は「わ────ッ!!」と掠れた声で叫ぶ。

しかし、まだまだマービン君の必死の抵抗は続いた。


「な、生意気なんだよっ!!!親にすら捨てられる様なゴミクズが!
大事にされている跡取りの俺に逆らうなっ!!」


感情が高ぶったからか、怒鳴りながらドバドバ涙を流し憎々しげな目を精一杯向けてくるマービン君。

そのお尻を、俺はひときわ強く叩きつけた。


「親元にいることだけが君の魅力か!!そんなものを誇りにして偉ぶる君には、何の魅力も価値もない!!
権力を振りかざすだけならカユジ虫にだってできるぞ。出直してこいっ!!」


そう怒鳴りつけると、マービン君はふぐぅぅぅっ……!!とうめき声を上げて、今度はグスグスと鼻水を流して泣き出す。


「だって……だって……お前なんて愛人の子で……。 不義の子のくせに……何も持ってないくせに……。」


ブツブツとまだ煩いので、俺はペンぺぺーン!!!とお尻に往復ビンタをしてやった。


「全く~……!大体不義の子のくせにっていうけど、子供に一体何の罪があるんだい。
君は赤ちゃんを見たことないのかな~?
あんな無垢で純粋な存在に、悪いところなんてあるわけないじゃないか。
それでももし不義の子が悪いものだっていうなら、それを生み出した親が悪いに決まっているだろう。
何故原因である悪い親御さんの方を責めないんだい?」


不思議そうにそう問う俺に、マービン君はグスグス泣きながら不思議そうな顔を返してくるので、俺は盛大にため息をついた。


「君はこの間の事件といい、考え方が根本からズレている気がするよ。いいかい?よくお聞き。
『女性が誘惑してきて~』やら、『夫が構ってくれなくて寂しくて~』やら色んな事いうけどね、どんな言い分があったって不貞を働いた時点で加害者だ。
そしてその結果、子供が出来てしまえばそれは動かぬ証拠になる。
そこまでは分かるかな~?」


丁寧に分かりやすく、そして有無を言わせない凶悪な空気を滲ませながら説明すると、マービン君はビクビク、グススンと鼻を鳴らしながら素直に頷いた。


「じゃあなんで当事者達やその被害者たち、ましてや無関係の周りの人達までその『証拠』の方に辛く当たるんだい?どう考えてもおかしいだろう?
責められるべきは加害者だ。だからそんなの八つ当たり以外の何者でもないじゃないか。
恨みを抱く対象が、そもそも間違っているんだよ。
怒りをぶつける相手を間違えちゃ駄目だ。絶対に。」


────バチーンッ!

最後に大きな音を立ててお尻を叩くと、マービン君はぴゃーッ!!と短い悲鳴をあげ、そのまま勢いを失い後はグスグス、ブツブツと呟く。


「だって……俺……俺……偉いんだって……。俺はいずれ当主になって……人の上に立つんだって……。」


グジュグシュと涙と鼻水でえらいことになっている状態のマービン君。

俺は破けたズボンを『えいやっ!』と上に上げ、赤く腫れ上がってしまったお尻を隠してあげると、そのままポイッとその体を自身の膝の上から落とす。


「う~ん……そうだねぇ……。確かにこのまま何もしなくても、君はご両親から当主の座を貰えるだろうね。
でも、その座はただ貰うだけじゃダメなんだ。
ただ強い権力をかざすだけじゃ、YESと言うだけの君を利用し得をしようとする奴らしか残らない。
君はそんな奴らに利用されるだけの権力者になっては駄目だ。今ならまだ引き返せるよ。」


また前の時みたいにボンヤリとしてしまったマービン君は置いといて、俺はうずくまってコチラに怯えた目をチラチラ向けてくるマービン君のお友達2人の方を向く。

『ぴゃっ!』

体を震わせ青ざめる2人に、俺はニヤァァァと悪い笑みを浮かべた後、順番にビリリッ!!と勢い余ってズボンを破り、可愛いお尻と無理やりこんにちは。

その後はマービン君の時と同じく膝の上に乗せ、バッチンバッチン!!と思い切りお尻を叩いていった。


「便乗して悪い事をするんじゃないっ!!この悪タレ坊主めっ!!」

「はっ、はいぃぃぃ────っ!!」

「何でもホイホイ言うこと聞いて、ご機嫌取りするなっ!!ちゃんと考えて一緒に遊びなさいっ!!」

「わぁぁぁ────ん!!ご、ごめんなさ──いぃぃ!!」


ピーピーと雛鳥の様に泣きわめく2人にも、キッチリ説教とお尻だたき。

そのまま地に伏したままグスグス泣く2人と、ボンヤリ空を見つめるマービン君を見下ろし、埃を払う様に手を叩く。

すると、ものすご~く不機嫌なレオンがサッと近づいてきて、念入りに手に洗浄魔法を掛けてくれた。

そしてシ────ン……と静まり返ってしまった周囲を余所に、俺はそこら中に倒れている仕方のない大人坊や達を見下ろし、大きなため息つく。


「レオンさん、レオンさん。ちょっと丈夫な紐をおくれ。」

「?はい。」


そう頼むと、レオンは謎の黒いヒゲを出してくれたので、 お礼を告げて受け取る。

そして、端から順番に大人坊や達の足にそれを巻き付け数珠つなぎにすると────そのままさつまいもを掘り出す様にズルズルと引っ張り、先生の所まで届けてやった。
しおりを挟む
感想 274

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる

路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか? いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ? 2025年10月に全面改稿を行ないました。 2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。 2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。 2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。 2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。 第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。

星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。 前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。 だが図書室の記録が冤罪を覆す。 そしてレイは知る。 聖女ディーンの本当の名はアキラ。 同じ日本から来た存在だった。 帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。 秘密を共有した二人は、友達になる。 人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。

僕の、しあわせ辺境暮らし

  *  ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。 ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります! ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!

処理中です...