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第十九章
679 ナッツちゃん登場
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( リーフ )
「 父が煩く絡んでしまいすみません。こうなると本当に長いんで……。 」
「 えっ?父??!
もしかして君はケンさんの娘さんかい? 」
前髪が短めのおかっぱ頭、キリッとした顔つきにしっかりしてそうな雰囲気。
クラスに一人はいるふざけてどうしようもない男の子を容赦なくぶん殴り、説教してくれるタイプの女の子。
年齢は多分10歳前後ではないかな~というくらいで、ちょうど< リーン >ちゃんと同じくらいではないだろうか?と思われる。
とりあえず、ゆる~い感じのケンさんとは雰囲気的にあまり似ていない感じの娘さんだなと思った。
多分お母さん似なんだろうな~。
思わずほっこりしていると、ケンさんは「 何すんだよ!ナッツ!! 」とプンプン怒りながら怒鳴った。
しかしそんな怒りなど屁でもな~いと言わんばかりにその女の子、< ナッツ >ちゃんは、ふぅ~とため息をつきながらそれに反撃する。
「 お父さんの ” 男とは女とは ” のお話が始まると長いの!!
そんなんだからお母さんに、めちゃくちゃキモいって言われているんだよ。
それにそのせいで守備隊まで ” 暑苦しい脳筋隊 ” って言われてるんだから、一般の人をその変な自論に巻き揉まないで! 」
ズバンッズバンッ!
容赦なく言われる言葉に、ケンさんはガガーン!とショックを受けた様によろけたが、何とか踏ん張って堪えた。
「 その言い草はなんだ!父親に向かってお前って娘は~────……! 」
まるで威嚇するチワワの様にギャンギャンと反撃に出たが、ナッツちゃんにプイッ!と顔を背けられ「 じゃーもうケガしてきても治してあげない。 」と言い返されて撃沈。
グググッ……と悔しそうな様子で口を閉じるケンさんの様子から、どうやら軍配は娘さんに上がったようだ。
ナッツちゃんは黙ってしまったお父さん相手に、べーッ!と舌を出して完全勝利した。
「 おやおや~?実力が高くて有名なグリモア守備隊長も娘さんには肩なしですな~。 」
ニヤニヤとおじさん丸出しのからかうような目を向けていると、ケンさんはバツが悪そうな顔で俺に娘さんを紹介してくれる。
「 ちっくしょ~、カッコ悪い所見られちまった。
こいつは俺の娘の< ナッツ >だ。
昔から回復魔法が使えてな。
小さい怪我は、全部家で治してもらってるんだ。 」
「 へぇ!そいつは凄い!
その歳でもう回復魔法が使えるなんて!
あ、俺はリーフ。後ろにいるのはレオンだよ。よろしくナッツちゃん。 」
ケンさんから紹介され、ペコーと頭を下げると、ナッツちゃんもペコッと頭を下げて笑顔を見せてくれる。
回復魔法は普通の攻撃魔法より繊細で、使うのは結構な訓練が必要な事が多いはず。
それをこんな幼い頃からできるなんて凄いな~────とそこまで考えて、俺はハッ!と思い出した。
” 二人で回復魔法が使える。 ”
” ナッツちゃん。 ”
もしかして────……?
「 ナッツちゃんって、リーンちゃんのお友達さんかな?
パン屋さんの。 」
「 えっ?うん、そうだよ。私達親友なんだ!
これから会う約束してるの。 」
そう言ってナッツちゃんは手に持ったバスケットの蓋を開けると、中には可愛いフリフリドレスを着た女の子型のお人形と着せ替え用のフリフリドレスやアクセサリーなどが沢山入っていた。
そしてその人形を取り出し、俺の前に突きつけると嬉しそうに話しだす。
「 可愛いでしょ!
今日は一緒にお人形さん遊びしようって言ってて、お母さんがお揃いのドレス作ってくれたからリーンちゃんにも同じドレスあげてお姫様ごっこするんだ。 」
ニコニコ、ワクワク!
そんな喜びに満ち溢れた顔で、俺に語るナッツちゃん。
お人形遊びは前世でも女の子の定番の遊びで、女の子に見立てたお人形に可愛いドレスやアクセサリーをつけては様々な設定を作って遊ぶものだ。
女の子達が ” こんなドレス着てみたーい! ” と言いながら目を輝かせている姿は胸をホッコリさせてくれた事を思い出し……突如ピンッ!とあることを思いついた。
「 確かに凄く可愛いドレスだね!
もしかしてなんだけど、こんな可愛いドレスとか沢山売っているお店を二人は知ってたりするかな?
もし知ってたら案内してほしいんだけど……。 」
「 うん!知ってるよ!良いけどリーンちゃんに聞いてからでもいい? 」
よしっ!と心の中でガッツポーズをしながら「 もちろんだよ! 」と答えると、ケンさんはニヤニヤ~と何だかいやらしい感じの笑みを浮かべる。
「 んん~?女か?女か~? 」
そんなデリカシーゼロの発言をするもんだから、またナッツちゃんに足を踏まれてしまった。
そしてまたしても「 いてぇぇぇ────!! 」と悲鳴をあげるケンさんを見て、フッと思う。
おじさんが言う事はいつの世も……あ、違う違う、どの異世界だろうと同じか~……。
自分への戒めとして受け入れ、俺はプンプン湯気を出しながら歩くナッツちゃんの後をついて行った。
「 父が煩く絡んでしまいすみません。こうなると本当に長いんで……。 」
「 えっ?父??!
もしかして君はケンさんの娘さんかい? 」
前髪が短めのおかっぱ頭、キリッとした顔つきにしっかりしてそうな雰囲気。
クラスに一人はいるふざけてどうしようもない男の子を容赦なくぶん殴り、説教してくれるタイプの女の子。
年齢は多分10歳前後ではないかな~というくらいで、ちょうど< リーン >ちゃんと同じくらいではないだろうか?と思われる。
とりあえず、ゆる~い感じのケンさんとは雰囲気的にあまり似ていない感じの娘さんだなと思った。
多分お母さん似なんだろうな~。
思わずほっこりしていると、ケンさんは「 何すんだよ!ナッツ!! 」とプンプン怒りながら怒鳴った。
しかしそんな怒りなど屁でもな~いと言わんばかりにその女の子、< ナッツ >ちゃんは、ふぅ~とため息をつきながらそれに反撃する。
「 お父さんの ” 男とは女とは ” のお話が始まると長いの!!
そんなんだからお母さんに、めちゃくちゃキモいって言われているんだよ。
それにそのせいで守備隊まで ” 暑苦しい脳筋隊 ” って言われてるんだから、一般の人をその変な自論に巻き揉まないで! 」
ズバンッズバンッ!
容赦なく言われる言葉に、ケンさんはガガーン!とショックを受けた様によろけたが、何とか踏ん張って堪えた。
「 その言い草はなんだ!父親に向かってお前って娘は~────……! 」
まるで威嚇するチワワの様にギャンギャンと反撃に出たが、ナッツちゃんにプイッ!と顔を背けられ「 じゃーもうケガしてきても治してあげない。 」と言い返されて撃沈。
グググッ……と悔しそうな様子で口を閉じるケンさんの様子から、どうやら軍配は娘さんに上がったようだ。
ナッツちゃんは黙ってしまったお父さん相手に、べーッ!と舌を出して完全勝利した。
「 おやおや~?実力が高くて有名なグリモア守備隊長も娘さんには肩なしですな~。 」
ニヤニヤとおじさん丸出しのからかうような目を向けていると、ケンさんはバツが悪そうな顔で俺に娘さんを紹介してくれる。
「 ちっくしょ~、カッコ悪い所見られちまった。
こいつは俺の娘の< ナッツ >だ。
昔から回復魔法が使えてな。
小さい怪我は、全部家で治してもらってるんだ。 」
「 へぇ!そいつは凄い!
その歳でもう回復魔法が使えるなんて!
あ、俺はリーフ。後ろにいるのはレオンだよ。よろしくナッツちゃん。 」
ケンさんから紹介され、ペコーと頭を下げると、ナッツちゃんもペコッと頭を下げて笑顔を見せてくれる。
回復魔法は普通の攻撃魔法より繊細で、使うのは結構な訓練が必要な事が多いはず。
それをこんな幼い頃からできるなんて凄いな~────とそこまで考えて、俺はハッ!と思い出した。
” 二人で回復魔法が使える。 ”
” ナッツちゃん。 ”
もしかして────……?
「 ナッツちゃんって、リーンちゃんのお友達さんかな?
パン屋さんの。 」
「 えっ?うん、そうだよ。私達親友なんだ!
これから会う約束してるの。 」
そう言ってナッツちゃんは手に持ったバスケットの蓋を開けると、中には可愛いフリフリドレスを着た女の子型のお人形と着せ替え用のフリフリドレスやアクセサリーなどが沢山入っていた。
そしてその人形を取り出し、俺の前に突きつけると嬉しそうに話しだす。
「 可愛いでしょ!
今日は一緒にお人形さん遊びしようって言ってて、お母さんがお揃いのドレス作ってくれたからリーンちゃんにも同じドレスあげてお姫様ごっこするんだ。 」
ニコニコ、ワクワク!
そんな喜びに満ち溢れた顔で、俺に語るナッツちゃん。
お人形遊びは前世でも女の子の定番の遊びで、女の子に見立てたお人形に可愛いドレスやアクセサリーをつけては様々な設定を作って遊ぶものだ。
女の子達が ” こんなドレス着てみたーい! ” と言いながら目を輝かせている姿は胸をホッコリさせてくれた事を思い出し……突如ピンッ!とあることを思いついた。
「 確かに凄く可愛いドレスだね!
もしかしてなんだけど、こんな可愛いドレスとか沢山売っているお店を二人は知ってたりするかな?
もし知ってたら案内してほしいんだけど……。 」
「 うん!知ってるよ!良いけどリーンちゃんに聞いてからでもいい? 」
よしっ!と心の中でガッツポーズをしながら「 もちろんだよ! 」と答えると、ケンさんはニヤニヤ~と何だかいやらしい感じの笑みを浮かべる。
「 んん~?女か?女か~? 」
そんなデリカシーゼロの発言をするもんだから、またナッツちゃんに足を踏まれてしまった。
そしてまたしても「 いてぇぇぇ────!! 」と悲鳴をあげるケンさんを見て、フッと思う。
おじさんが言う事はいつの世も……あ、違う違う、どの異世界だろうと同じか~……。
自分への戒めとして受け入れ、俺はプンプン湯気を出しながら歩くナッツちゃんの後をついて行った。
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