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第二十一章
727 命の重さは……
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(リーフ)
「このモンスターの量……恐らく前線に立っていた者達は全滅したのでしょうね。
しかし、まさかあんなモノまで使ってくるとは……夢にも思いませんでした。
あれは人の手ではどうしようもできません。
ソフィア様は無事『転移陣』で避難されたのでしょうか?」
「あぁ。最初の緊急伝煙が上がって、直ぐに転移系魔法の発動を感じたから問題はないはずだぜ!
それから直ぐに転移系や空間系の能力全部がジャミングされちまったから、間一髪だったみたいだけどな。」
独特の喋り方、そして下着に近いビキニアーマーに黒いとんがり帽子。
盾を魔法で出した教員は、ルーン先生だ。
ルーン先生の答えに、その場にいる教員達はあからさまにホッとした表情を見せた。
「そうでしたか……本当に良かった。
ソフィア様がこの街に残っていたら、世界戦争が始まる所でしたね。
……この街にいるもの達は、一人とて助からないでしょうから。」
そう言ったっきり黙ってしまった教員達に対し、ルーン先生は、悲しさや悔しさ、やるせなさを滲ませたが、一瞬でそれを隠し無理やり笑顔を作って空を見上げた。
「あたいはここで働けて良かった!
この国の現状は変える事はできなかったけど、同じ志を目指す最高の仲間達と、良き友に出会えたからな!
それだけであたいの人生は幸せだった。皆、ありがとな!」
カッカッカ~!と笑い上げるルーン先生に他の教員たちは泣きそうになりながらも、それをグッと堪え、全員が空を見上げる。
「俺だって同じ気持ちだ────!!」
「あたしだって!皆、ありがと────!!」
全員が次々と叫びお互い手を叩き合った後、各々の武器をしっかり握りしめたのを見て、ルーン先生はニヤッと笑った。
「最後は『代償』になって国の英雄として死ぬ。
こんな最高の人生の幕引きはないぜ!
心残りは生徒達を助けられなかった事だ!
でも、あたいは戦って戦って戦って────っ……『その時』を迎えるぜ!
それがあたいの、最高の『最後』だ!」
────カシャッ!!
場面は切り替わって、同じルーン先生達が守る後衛より更に前。
そこにはフラン先生率いる前衛に特化している教員達と、他にはセリナ先生とレナ先生もいた。
そこはまさに戦いの最前線と呼ぶに相応しい激しい戦いが繰り広げられていて、そこら中に転がる沢山のモンスターの死骸や教員たちの死体、激しく飛び散る血でどこもかしこも真っ赤に染まっている。
そんな中、手強い前衛に対し業を煮やした一体の巨体モンスターが、物凄いスピードで突進してきたが────それにいち早く気づいたフラン先生が何かのスキルを発現すると、宙に大きなハンマーが出現し、そのモンスターを正面からふっ飛ばした。
「────生徒達の避難は済んでいるか?」
「はい。学院内の闘技場に全員集まってもらっています。」
フラン先生はそれにホッとしたようで、大きく息を吐き出す。
「そうか……その全員が、平民か低位貴族の子供達だな?
本当に酷いものだ。命の重さは皆、同じだというのに。」
「……そうですね。恐らく高位貴族の生徒達は、事前にこの事態を知っていたのでしょう。
事が起こる直前に迎えにきた強化馬車に乗り込み、真っ先に脱出していきましたから。
やはり、かなり前から計画されていたのでしょうね。」
シン……と二人は一瞬押し黙ったが、静かだが激しい怒りを滲ませた。
「高位貴族……?強化馬車でお迎え……?一体何のことだ??」
俺が色々考えている間にも、フラン先生とセリナ先生の会話は続く。
「ぬかったわ。まさかあんなモノを発見し使うなど誰が思うものか。
下手をすれば国ごと滅ぶというのに……。
生徒たちだけでも助けてやりたいが、無理なのだな……。
もう転移魔法も使えんところを見ると、敵側のジャミングを受けている。
恐らくは『賢者』の称号を持つ<フローズ>あたりの仕業だろう。」
「恐らくは……。しかし、今もそれが解かれていない事を考えると、ニコラ王も教会側も『選択』したのだと思われます。」
「……そうだろうな。それしか選択肢はない。
ニコラ王としては非常に辛い選択となるだろうが、いつかはそれが正しい選択であったと国民も理解する時が来るはずだ。
……今世では無理だろうがな。」
フラン先生は辛そうに目を瞑り下を向いた後、直ぐに顔を上げ黒く染まった空を睨みつけた。
「生徒達にはせめて助けがくるという希望の中、穏やかな死を迎えさせてやりたい。
セリナ、レナ、それに他の同志達よ。今までついて来てくれてありがとう。
このまま最後まで……付き合ってくれるか? 」
フラン先生の言葉を受け、周りで戦う教員達は片手を空に向け、「うおおお────!!」と一斉に叫び賛同の意を示すと、近くにいたセリナ先生とレナ先生も同様に片手を上げてそれに答えた。
「何を今更。私の命はこの学院のために終える事をとっくに決めておりますので。」
「ふふっ。私もで~す。
最後は生徒たちに希望を与えるために戦って死ぬ────なんて最高の最後じゃないですか~!まさに教師らしい最後ですね。」
レナさんはそう言いながら、何らかのスキルで大量の植物の蔦を地面から出し前衛の盾班のまえに防壁を作ると、フラン先生とセリナ先生、教員達は、共に構えそのままモンスターと戦い続けた。
「このモンスターの量……恐らく前線に立っていた者達は全滅したのでしょうね。
しかし、まさかあんなモノまで使ってくるとは……夢にも思いませんでした。
あれは人の手ではどうしようもできません。
ソフィア様は無事『転移陣』で避難されたのでしょうか?」
「あぁ。最初の緊急伝煙が上がって、直ぐに転移系魔法の発動を感じたから問題はないはずだぜ!
それから直ぐに転移系や空間系の能力全部がジャミングされちまったから、間一髪だったみたいだけどな。」
独特の喋り方、そして下着に近いビキニアーマーに黒いとんがり帽子。
盾を魔法で出した教員は、ルーン先生だ。
ルーン先生の答えに、その場にいる教員達はあからさまにホッとした表情を見せた。
「そうでしたか……本当に良かった。
ソフィア様がこの街に残っていたら、世界戦争が始まる所でしたね。
……この街にいるもの達は、一人とて助からないでしょうから。」
そう言ったっきり黙ってしまった教員達に対し、ルーン先生は、悲しさや悔しさ、やるせなさを滲ませたが、一瞬でそれを隠し無理やり笑顔を作って空を見上げた。
「あたいはここで働けて良かった!
この国の現状は変える事はできなかったけど、同じ志を目指す最高の仲間達と、良き友に出会えたからな!
それだけであたいの人生は幸せだった。皆、ありがとな!」
カッカッカ~!と笑い上げるルーン先生に他の教員たちは泣きそうになりながらも、それをグッと堪え、全員が空を見上げる。
「俺だって同じ気持ちだ────!!」
「あたしだって!皆、ありがと────!!」
全員が次々と叫びお互い手を叩き合った後、各々の武器をしっかり握りしめたのを見て、ルーン先生はニヤッと笑った。
「最後は『代償』になって国の英雄として死ぬ。
こんな最高の人生の幕引きはないぜ!
心残りは生徒達を助けられなかった事だ!
でも、あたいは戦って戦って戦って────っ……『その時』を迎えるぜ!
それがあたいの、最高の『最後』だ!」
────カシャッ!!
場面は切り替わって、同じルーン先生達が守る後衛より更に前。
そこにはフラン先生率いる前衛に特化している教員達と、他にはセリナ先生とレナ先生もいた。
そこはまさに戦いの最前線と呼ぶに相応しい激しい戦いが繰り広げられていて、そこら中に転がる沢山のモンスターの死骸や教員たちの死体、激しく飛び散る血でどこもかしこも真っ赤に染まっている。
そんな中、手強い前衛に対し業を煮やした一体の巨体モンスターが、物凄いスピードで突進してきたが────それにいち早く気づいたフラン先生が何かのスキルを発現すると、宙に大きなハンマーが出現し、そのモンスターを正面からふっ飛ばした。
「────生徒達の避難は済んでいるか?」
「はい。学院内の闘技場に全員集まってもらっています。」
フラン先生はそれにホッとしたようで、大きく息を吐き出す。
「そうか……その全員が、平民か低位貴族の子供達だな?
本当に酷いものだ。命の重さは皆、同じだというのに。」
「……そうですね。恐らく高位貴族の生徒達は、事前にこの事態を知っていたのでしょう。
事が起こる直前に迎えにきた強化馬車に乗り込み、真っ先に脱出していきましたから。
やはり、かなり前から計画されていたのでしょうね。」
シン……と二人は一瞬押し黙ったが、静かだが激しい怒りを滲ませた。
「高位貴族……?強化馬車でお迎え……?一体何のことだ??」
俺が色々考えている間にも、フラン先生とセリナ先生の会話は続く。
「ぬかったわ。まさかあんなモノを発見し使うなど誰が思うものか。
下手をすれば国ごと滅ぶというのに……。
生徒たちだけでも助けてやりたいが、無理なのだな……。
もう転移魔法も使えんところを見ると、敵側のジャミングを受けている。
恐らくは『賢者』の称号を持つ<フローズ>あたりの仕業だろう。」
「恐らくは……。しかし、今もそれが解かれていない事を考えると、ニコラ王も教会側も『選択』したのだと思われます。」
「……そうだろうな。それしか選択肢はない。
ニコラ王としては非常に辛い選択となるだろうが、いつかはそれが正しい選択であったと国民も理解する時が来るはずだ。
……今世では無理だろうがな。」
フラン先生は辛そうに目を瞑り下を向いた後、直ぐに顔を上げ黒く染まった空を睨みつけた。
「生徒達にはせめて助けがくるという希望の中、穏やかな死を迎えさせてやりたい。
セリナ、レナ、それに他の同志達よ。今までついて来てくれてありがとう。
このまま最後まで……付き合ってくれるか? 」
フラン先生の言葉を受け、周りで戦う教員達は片手を空に向け、「うおおお────!!」と一斉に叫び賛同の意を示すと、近くにいたセリナ先生とレナ先生も同様に片手を上げてそれに答えた。
「何を今更。私の命はこの学院のために終える事をとっくに決めておりますので。」
「ふふっ。私もで~す。
最後は生徒たちに希望を与えるために戦って死ぬ────なんて最高の最後じゃないですか~!まさに教師らしい最後ですね。」
レナさんはそう言いながら、何らかのスキルで大量の植物の蔦を地面から出し前衛の盾班のまえに防壁を作ると、フラン先生とセリナ先生、教員達は、共に構えそのままモンスターと戦い続けた。
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