【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第二十六章

(ニール)864 決着

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(ニール)

モルトの『想い』も加算された俺のアニマル・ゴーレムは、ムクムクムクと形をどんどん変えていき、家くらいの大きさまで巨大化した。
そしてその形は非常に見知った形をしていたためか、ゲイルは一旦攻撃を止めてポカン……とソレを見上げる。

「な……な……ま、まさか……っ。」

目と口を見開き、更に後ろに後退するゲイルに、俺はフフンッ!と胸を張ってやった。

「俺達が人生の中でもっとも強いと思う最強の生物、それは────リーフ様っす────!!!」

リーフ様の外見を完璧にコピーした巨大ゴーレムは、チョコンと座り込みながらゲイルを見下ろした。

アニマル・ゴーレムの強さは制作者の『想い』によって、無限大に強くする事が可能。
つまりその生物に思い入れがあればあるほど強くなる。
俺とモルトのリーフ様に対する『想い』は誰にも負けない自信がある(レオン以外)。
つまりこのリーフ様ゴーレムは世界で一番強いゴーレムだ!

《悪い子め~っけ!》

まだ呆然としているゲイルを、リーフ様ゴーレムは指差し、そのままゲンコツを振り下ろす。
それにより我に返ったゲイルは慌ててスキル<貫通拳(強)>を発動し、落ちてくるゲンコツを止めようとしたが、あっさり破られリーフ様ゴーレムの攻撃は直撃した。

「ぐわぁぁぁぁ────っ!!!!」

地面に叩きつけられたゲイルは悲鳴を上げて倒れ込んだが、すぐにカッ!!と目を見開き、そのまま宙に飛ぶ。

「ふざけるなふざけるなふざけるな────っ!!!!こんな土人形如きが、この俺様に勝てるかよっ!!ぶっ壊してやるっ!!」

ゲイルは腕を後ろに大きく引き、そのままスキル<分裂幻影拳(強)>を発動し、沢山の光る拳を全てリーフ様ゴーレムに向けて放った、が────……。

《ハエ叩き~。》

リーフ様ゴーレムは両手を広げ、バチ──ンッ!!と拍手をする様に手を叩く。
すると、宙に出現したゲイルの拳もゲイル本人もそのままふっ飛ばされてしまった。
圧倒的なその力に、俺とモルトはイヤッホ~!!と飛び上がる。

「さっすがリーフ様~!!」

「やっちゃって下さ~い!」

どこかの三下の様なセリフを叫びながら、ピョンピョンとカユジ虫の様なジャンプをして声援を送り続けた。

「そ……そんな……バカなッ……!!」

ゲイルはヨロヨロと立ち上がりブツブツ呟いた後、突然バッ!!と空を見上げて獣の様な咆哮を上げた。

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁ────────!!!!ふっざけんじゃねぇぞぉぉぉぉぉぉ!!」

その直後、ゲイルは拳を地面に向け集中しだすと、その拳にまるで雷の様な魔力が纏わりついていき、周囲に轟音が響く。


<拳圧師の資質>(ノーマルスキル)

< 終雷拳(強) >
雷を消し去る事もできると言われている雷属性魔力を纏った拳の火力型攻撃スキル
雷の魔力の攻撃範囲は広く、直撃が免れたとしてもダメージを負ってしまう。
自身のスピード、雷属性値、拳攻撃の熟練度によって威力は増す。
(発現条件)
一定以上の力、スピード、魔力を持つこと
雷属性の適応があること
拳と雷魔法それぞれで一定回数以上の戦闘経験と一定人数の生物の命を奪う事
(◆◆◆の効果により一時的に威力が極大UP)


バチバチと周囲に大量の放電をしながらゲイルはスキル<跳躍陣>を発動し、リーフ様ゴーレムに向かってものすごい早さで突っ込んでいった。
まさに、あっ!と言う間もなく攻撃範囲に入ったゲイルはそのまま拳を突き出したが────リーフ様はキラキラと目を輝かせてそれを見る。

《わ~。線香花火だ~。》

リーフ様ゴーレムは能天気にそんな事を言って、飛んできたゲイルを虫を払うかの様な動作でペシッ!とはたき落とした。

「────っぐはっ!!!」

ゲイルはまたもや地面に叩きつけられてしまい、今度こそ動かなくなる。
その瞬間、俺とモルトは喜びもそこそこに、転がっている〈聖浄結石〉の方へ全力でダッシュし、パシッ!とそれを掴むと、そのまま空高く放り投げた。

「「リーフ様────!!お願いしま~す!!」」

《いーよー。》

俺達の声に答えたリーフ様ゴーレムは大きく手を振りかぶり、そのまま宙に浮いた〈聖浄結石〉にパンチ!
それは跡形もなく粉々に砕け散った。

「「────っ!!よっしゃ────────!!!」」

それを見届けた俺達はガッツポーズを取った後、そのままバタ──ンッ!!と地面に倒れ込むと、その瞬間、リーフ様ゴーレムとモルトのフラワー・フェアリーはス~……と消えてしまった。


【街中央広場、噴水前】

Cランク冒険者<ゲイル> VS モルトとニール   
勝者 モルトとニール!
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