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第二十七章
927 正しい道
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( メル )
” 人々に力を与え、正しき道に導いた神子 ”
それは何をもって ” 正しい道 ” としたのかな?
リーフと出会ってメルはそれに疑問を持ったのだ。
正しき道はこんなにも沢山あるのに、そのたった一つに導かれるのはとても怖い事だ。
” これだ! ” と誰かが言った道へ疑いもなく進むのはきっと凄く楽。
考える必要はないし、その道が間違っていても人のせいにできるから。
それに間違っていると途中で気づいても、周りに沢山の人がいれば、きっとそのまま流される事を選んでしまう。
その先がどんなに地獄でも、誰かが唱えた正しさに妄信している人にはもう何も聞こえない。
それを信じる事だけが自分の存在価値になってしまうのかな……?
メルは頭が良くないから、それについて上手く説明できないが……ただ漠然とした恐怖だけが湧き上がった。
だからメルは思う。
” 正しき ” は自分で考えて見つけないとだめなんだ。
でも一人だと道を間違えても気付けないから、時に誰かに引っ張られたり引っ張ったりしながら、一緒に歩いたり別れたりしながらゆっくりと。
答えはその中で自分で見つけないとだめなモノだった。
それに気づくと、リーフに答えを貰うことを期待していた恥ずかしさを、そしてゆっくりとだが自分が前に進んでいる事に気づき、メルはニコリッと笑った。
自分の理想とする姿は一体どんなものか。
その答えはきっとこの先にある。
それを確信したメルは、弓と同じくひたすらそれを探して前に進んでいった。
そんなある日の事、レイドとたまたま部活動が揃ってお休みの日があったため、二人揃って森へと向かう。
” 新スキルが発現したから付き合ってくれ! ”
そんなレイドの言葉を受けたため、森でそれを見つつ修行しようという事になったからだ。
しかし────森の空気が前に来た時より更に悪くなっている事に気づき二人揃って顔を顰めた。
「 何だか日に日に嫌~な感じになってくよな、森の中!
変な気配がふわふわしてるっつーか……メルは何か感じっか? 」
「 ……メルも変な感じする……多分魔素が強くなってる……。 」
メルは感覚に優れた犬程ではないが、それなりにその異変については感じていたためそう答えると、レイドはクンクンと周りの匂いを嗅ぎながら、うへぇ~!と嫌そうに呻く。
「 やっぱりそうか~。
まぁ、修行には持って来いだけどな!
一体何なんだろうな?グリモアのこの異変の数々は? 」
不思議そうにレイドがそう言った瞬間、前から大きなブタ鼻ライオンが向かってくるのが見えたため、レイドは守護大剣でそいつを薙ぎ払い、続いて後ろからやってきたもう一頭はメルが弓で吹き飛ばす。
そしてその後ろからひときわ大きなもう一頭が向かって来たため、もう一発……と構えた、その時────
「 うわあぁぁぁぁ────!!! 」
悲鳴と共に落っこちてきたその物体は、向かってくるブタ鼻ライオンに激突!
そのまま一緒になって大きく吹っ飛んでいった。
ポカーーン……としながら、レイドと一緒に立ち尽くす。
そしてその後、直ぐにハッ!としてその吹っ飛んだ先へと駆け寄ると、気絶しているブタ鼻ライオンと、地面に伏せながら頭を押さえてヒーヒー言っている物体……リーフがいた。
「 おい、大丈夫かよ、リーフ。
お前こんな所で何やってんだ? 」
レイドが呆れながらそう尋ねると、リーフは頭を撫でながらムクリと起き上がった。
「 それがさ~レオンと依頼を受けて森に来たんだけど直ぐに終わっちゃったから、そのまま修行してたんだよ。
そしたらレオンに吹っ飛ばされちゃって……。
クソ~!レオンが強すぎる! 」
バタバタと悔しそうに地団駄をするリーフ。
それをいつもの事だと眺めていると、フッ……とレオンがレイドとメル達の前に現れた。
気配一つせず。
まるで煙……いや、酸素の様に最初から存在していたかの様に立っていた。
ゾワゾワゾワ~!!!
レイドとメルの肌は一瞬で鳥肌が立ち、息も止まる。
この学院に来てもう半年以上経ってメルもレイドも今までの比ではないほど強くなったはずなのに、レオンはそれをあざ笑うかの様に……いや、あざ笑う必要すらない程遥か彼方にいる様だ。
ブルブルと思わず震えてしまったが、そんなメル達の様子に気づいていないリーフは、レオンに向かって「 レオ──ン!!もう一回!もう一回付き合って~! 」と言いながら人差し指を一本立てた。
────が……突然ピタリと止まって突き出した人差し指をジッと見つめる。
「 あ、何か……お腹空いた気がする……。
よしっ!やっぱりパンを食~べよ!レオン、パンを食べよう!
レイドとメルちゃんも一緒に食べようよ。美味しいパンがあるから。 」
マイペースすぎる申し出だったが、レイドもメルのお腹もキュキュ~と鳴ったので、快くその申し出を受けると、リーフは「 いい場所あるんだ~! 」と言ってまるで風の様に飛んでいってしまう。
そしてそれを見たレオンもフワフワとたんぽぽの綿毛の様にそれについて行ってしまったので、メル達は慌ててそんな二人について行った。
” 人々に力を与え、正しき道に導いた神子 ”
それは何をもって ” 正しい道 ” としたのかな?
リーフと出会ってメルはそれに疑問を持ったのだ。
正しき道はこんなにも沢山あるのに、そのたった一つに導かれるのはとても怖い事だ。
” これだ! ” と誰かが言った道へ疑いもなく進むのはきっと凄く楽。
考える必要はないし、その道が間違っていても人のせいにできるから。
それに間違っていると途中で気づいても、周りに沢山の人がいれば、きっとそのまま流される事を選んでしまう。
その先がどんなに地獄でも、誰かが唱えた正しさに妄信している人にはもう何も聞こえない。
それを信じる事だけが自分の存在価値になってしまうのかな……?
メルは頭が良くないから、それについて上手く説明できないが……ただ漠然とした恐怖だけが湧き上がった。
だからメルは思う。
” 正しき ” は自分で考えて見つけないとだめなんだ。
でも一人だと道を間違えても気付けないから、時に誰かに引っ張られたり引っ張ったりしながら、一緒に歩いたり別れたりしながらゆっくりと。
答えはその中で自分で見つけないとだめなモノだった。
それに気づくと、リーフに答えを貰うことを期待していた恥ずかしさを、そしてゆっくりとだが自分が前に進んでいる事に気づき、メルはニコリッと笑った。
自分の理想とする姿は一体どんなものか。
その答えはきっとこの先にある。
それを確信したメルは、弓と同じくひたすらそれを探して前に進んでいった。
そんなある日の事、レイドとたまたま部活動が揃ってお休みの日があったため、二人揃って森へと向かう。
” 新スキルが発現したから付き合ってくれ! ”
そんなレイドの言葉を受けたため、森でそれを見つつ修行しようという事になったからだ。
しかし────森の空気が前に来た時より更に悪くなっている事に気づき二人揃って顔を顰めた。
「 何だか日に日に嫌~な感じになってくよな、森の中!
変な気配がふわふわしてるっつーか……メルは何か感じっか? 」
「 ……メルも変な感じする……多分魔素が強くなってる……。 」
メルは感覚に優れた犬程ではないが、それなりにその異変については感じていたためそう答えると、レイドはクンクンと周りの匂いを嗅ぎながら、うへぇ~!と嫌そうに呻く。
「 やっぱりそうか~。
まぁ、修行には持って来いだけどな!
一体何なんだろうな?グリモアのこの異変の数々は? 」
不思議そうにレイドがそう言った瞬間、前から大きなブタ鼻ライオンが向かってくるのが見えたため、レイドは守護大剣でそいつを薙ぎ払い、続いて後ろからやってきたもう一頭はメルが弓で吹き飛ばす。
そしてその後ろからひときわ大きなもう一頭が向かって来たため、もう一発……と構えた、その時────
「 うわあぁぁぁぁ────!!! 」
悲鳴と共に落っこちてきたその物体は、向かってくるブタ鼻ライオンに激突!
そのまま一緒になって大きく吹っ飛んでいった。
ポカーーン……としながら、レイドと一緒に立ち尽くす。
そしてその後、直ぐにハッ!としてその吹っ飛んだ先へと駆け寄ると、気絶しているブタ鼻ライオンと、地面に伏せながら頭を押さえてヒーヒー言っている物体……リーフがいた。
「 おい、大丈夫かよ、リーフ。
お前こんな所で何やってんだ? 」
レイドが呆れながらそう尋ねると、リーフは頭を撫でながらムクリと起き上がった。
「 それがさ~レオンと依頼を受けて森に来たんだけど直ぐに終わっちゃったから、そのまま修行してたんだよ。
そしたらレオンに吹っ飛ばされちゃって……。
クソ~!レオンが強すぎる! 」
バタバタと悔しそうに地団駄をするリーフ。
それをいつもの事だと眺めていると、フッ……とレオンがレイドとメル達の前に現れた。
気配一つせず。
まるで煙……いや、酸素の様に最初から存在していたかの様に立っていた。
ゾワゾワゾワ~!!!
レイドとメルの肌は一瞬で鳥肌が立ち、息も止まる。
この学院に来てもう半年以上経ってメルもレイドも今までの比ではないほど強くなったはずなのに、レオンはそれをあざ笑うかの様に……いや、あざ笑う必要すらない程遥か彼方にいる様だ。
ブルブルと思わず震えてしまったが、そんなメル達の様子に気づいていないリーフは、レオンに向かって「 レオ──ン!!もう一回!もう一回付き合って~! 」と言いながら人差し指を一本立てた。
────が……突然ピタリと止まって突き出した人差し指をジッと見つめる。
「 あ、何か……お腹空いた気がする……。
よしっ!やっぱりパンを食~べよ!レオン、パンを食べよう!
レイドとメルちゃんも一緒に食べようよ。美味しいパンがあるから。 」
マイペースすぎる申し出だったが、レイドもメルのお腹もキュキュ~と鳴ったので、快くその申し出を受けると、リーフは「 いい場所あるんだ~! 」と言ってまるで風の様に飛んでいってしまう。
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