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第三十一章
1027 予想外の変化
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( カルパス )
「 ────────くっそっ!!!ふっざけんじゃねぇぞ────っ!!!! 」
レイナの怒号に、ハッと我に返った私は、頭を軽く振ってその考えを打ち消した。
” もしも ” など考えても仕方がない事。
今現在とても頼もしい仲間である事に感謝をし、私は私で変わらず自身の正義を貫くだけだ。
「 近くで幼い子供が、自身の運命に逆らい必死に努力する姿を見れば、心も動かされるというもの。
お前も以前のままの心を持っていたら理解できただろうに。 」
「 どうせアンタが何か弱みでも握って言う事を聞かせてるんでしょうよ。
それとも特別なスキルか何かで強化して操っているとか?
この卑怯者っ!! 」
その言い草に呆れ果てた私は大きなため息をつく。
「 別にそう思いたければそう思うといい。
しかし、人の心はそんなモノで操れはしないぞ。
いつだって人を動かすのは、必死に努力し前に進もうとする姿だ。
心が生きている者達にとって、それは大きな ” 希望 ” となるだろう。
お前には二度と味わえない最高の感覚だ。残念だったな。 」
グッと足を踏み込みレイナの横に一瞬で移動すると、その鳩尾に拳を当てた。
「 ────ッぐ…ぅぅ…… 」
レイナはその攻撃を肘でガードし耐えると、そのまま大きく足を踏み込み私に向かってキックを打ってくる。
「 青クセェ事いってんじゃねぇぞ────!!!
ゴミ共が努力したって、私の様な天才に敵うわけねぇだろうがっ!!!
ゴミは努力した所でゴミのままっ!!
何の意味もねぇ存在だろうがっ────!!! 」
「 自分の価値観だけで ” 人 ” を語るな。
私からすれば驕り高ぶり、人を見下すお前こそ無駄なモノにしか見えない。
だから足元を掬われる。
もっと広い視野を持つんだな。 」
────ガッガッ!!
レイナの猛攻撃を防ぎながら反撃、それも防がれて反撃を繰り返し、それに対して焦れたレイナが大きな舌打ちをして回し蹴りを私に対して打ってきた。
「 んっだとこらぁぁぁ────!!!
説教かましてんじゃねぇよっ!!
このクソ偽善野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁ────!!! 」
私はその回し蹴りを体勢を低くする事で避けると、目を見開き驚くレイナの顎目掛けてそのまま拳をクリーン・ヒット!
「 ────────がっ……はっ!!!!?? 」
レイナはグラリと揺れる脳への攻撃に仰け反る体を止められず、一瞬宙に体が浮くと、私はその隙を逃さずそのままその身体に拳を叩き込む。
するとレイナの身体は建物を壊しながらかなりの距離まで吹き飛んでいった。
私は前に突き出した拳を引くと、そのまま乱れて額に落ちてきた前髪をスッと上に撫でつけ整える。
その瞬間、上空からズズ────ンッ!!と落ちてきたのは巨大なムカデの足らしき物体で、同じく落ちてきたクロが嬉しそうに尻尾を振っていた。
どうやらレイナのテイムモンスターである< ベノサイド・ムカデ >を見事に倒したらしい。
更にその後ろからは、遊ばれていた< シノビ・ホタル >を完食したらしいペロが盛大なゲップをしながらトテトテ歩いてくる。
「 二人共良くやってくれた。偉いぞ。 」
ふぅ……と安堵に息を吐きながらそう言うと、クロとペロは嬉しそうに身体を揺らした。
そして直ぐに< 聖浄結石 >を壊そうと足を動かそうとした、その時────ゾワッ!とする様な大きな魔力反応が感知され、直ぐに警戒態勢をとる。
「 カ~~ル~~パ~~スゥゥゥううぅぅう~~~…… 」
地を這うような低い声で自分の名を呼ぶ声が、レイナが吹っ飛んでいった方向から聞こえたので、そちらを睨みつけた。
するとモクモクと土煙が充満している場所からス……と姿を現したのは、手足があり得ない方向へと曲がっているのに、スタスタとこちらへ向かって歩いてくるレイナの姿であった。
髪を振り乱し、顔は大きく歪んで憎々しげに私を睨みつけている。
その姿にゾッとしていると、クロが真っ先に飛び出し、レイナにとどめを刺そうと飛びかかったので、私は大声で叫んだ。
「 ────ッ!!クロッ!!
様子がおかしい!下がれっ!!! 」
「 ────キュンッ??! 」
「 邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇ────つ!!!この犬畜生がっ!!! 」
クロは即座に空中に足場になる魔法陣を出現させ後ろに大きく飛ぶと、間一髪、レイナの胸の穴から飛び出した白くて長い虫の足の様なモノがクロがいた場所を叩く。
────────バキバキバキッ~~ッ!!!!
地面が抉られる程の攻撃に、その這い出てこようとしている虫?はどうやら強敵である事を悟り、更にそれを同時に察知したらしいクロは直ぐに牙を向きながら唸り声を上げて警戒体勢をとった。
しかし────
「 ────どうやら召喚ではなさそうだな……。 」
予想外の出来事を目にした私はそう呟いた。
レイナの胸から這い出てきた白い足?は二本、三本、四本と増えていくその足は合計八本まで増えると、そのままレイナをぶら下げたまま巨大化していき、どんどんと形を変えていく。
そしてバキバキと骨まで変形していく音が聞こえると、その姿は見上げる程の巨大な白い蜘蛛の姿へと変化を遂げ、その蜘蛛のちょうど頭の部分に下半身全てを同化させたレイナが私を見下ろしニィィィ~と笑った。
「 ────────くっそっ!!!ふっざけんじゃねぇぞ────っ!!!! 」
レイナの怒号に、ハッと我に返った私は、頭を軽く振ってその考えを打ち消した。
” もしも ” など考えても仕方がない事。
今現在とても頼もしい仲間である事に感謝をし、私は私で変わらず自身の正義を貫くだけだ。
「 近くで幼い子供が、自身の運命に逆らい必死に努力する姿を見れば、心も動かされるというもの。
お前も以前のままの心を持っていたら理解できただろうに。 」
「 どうせアンタが何か弱みでも握って言う事を聞かせてるんでしょうよ。
それとも特別なスキルか何かで強化して操っているとか?
この卑怯者っ!! 」
その言い草に呆れ果てた私は大きなため息をつく。
「 別にそう思いたければそう思うといい。
しかし、人の心はそんなモノで操れはしないぞ。
いつだって人を動かすのは、必死に努力し前に進もうとする姿だ。
心が生きている者達にとって、それは大きな ” 希望 ” となるだろう。
お前には二度と味わえない最高の感覚だ。残念だったな。 」
グッと足を踏み込みレイナの横に一瞬で移動すると、その鳩尾に拳を当てた。
「 ────ッぐ…ぅぅ…… 」
レイナはその攻撃を肘でガードし耐えると、そのまま大きく足を踏み込み私に向かってキックを打ってくる。
「 青クセェ事いってんじゃねぇぞ────!!!
ゴミ共が努力したって、私の様な天才に敵うわけねぇだろうがっ!!!
ゴミは努力した所でゴミのままっ!!
何の意味もねぇ存在だろうがっ────!!! 」
「 自分の価値観だけで ” 人 ” を語るな。
私からすれば驕り高ぶり、人を見下すお前こそ無駄なモノにしか見えない。
だから足元を掬われる。
もっと広い視野を持つんだな。 」
────ガッガッ!!
レイナの猛攻撃を防ぎながら反撃、それも防がれて反撃を繰り返し、それに対して焦れたレイナが大きな舌打ちをして回し蹴りを私に対して打ってきた。
「 んっだとこらぁぁぁ────!!!
説教かましてんじゃねぇよっ!!
このクソ偽善野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁ────!!! 」
私はその回し蹴りを体勢を低くする事で避けると、目を見開き驚くレイナの顎目掛けてそのまま拳をクリーン・ヒット!
「 ────────がっ……はっ!!!!?? 」
レイナはグラリと揺れる脳への攻撃に仰け反る体を止められず、一瞬宙に体が浮くと、私はその隙を逃さずそのままその身体に拳を叩き込む。
するとレイナの身体は建物を壊しながらかなりの距離まで吹き飛んでいった。
私は前に突き出した拳を引くと、そのまま乱れて額に落ちてきた前髪をスッと上に撫でつけ整える。
その瞬間、上空からズズ────ンッ!!と落ちてきたのは巨大なムカデの足らしき物体で、同じく落ちてきたクロが嬉しそうに尻尾を振っていた。
どうやらレイナのテイムモンスターである< ベノサイド・ムカデ >を見事に倒したらしい。
更にその後ろからは、遊ばれていた< シノビ・ホタル >を完食したらしいペロが盛大なゲップをしながらトテトテ歩いてくる。
「 二人共良くやってくれた。偉いぞ。 」
ふぅ……と安堵に息を吐きながらそう言うと、クロとペロは嬉しそうに身体を揺らした。
そして直ぐに< 聖浄結石 >を壊そうと足を動かそうとした、その時────ゾワッ!とする様な大きな魔力反応が感知され、直ぐに警戒態勢をとる。
「 カ~~ル~~パ~~スゥゥゥううぅぅう~~~…… 」
地を這うような低い声で自分の名を呼ぶ声が、レイナが吹っ飛んでいった方向から聞こえたので、そちらを睨みつけた。
するとモクモクと土煙が充満している場所からス……と姿を現したのは、手足があり得ない方向へと曲がっているのに、スタスタとこちらへ向かって歩いてくるレイナの姿であった。
髪を振り乱し、顔は大きく歪んで憎々しげに私を睨みつけている。
その姿にゾッとしていると、クロが真っ先に飛び出し、レイナにとどめを刺そうと飛びかかったので、私は大声で叫んだ。
「 ────ッ!!クロッ!!
様子がおかしい!下がれっ!!! 」
「 ────キュンッ??! 」
「 邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇ────つ!!!この犬畜生がっ!!! 」
クロは即座に空中に足場になる魔法陣を出現させ後ろに大きく飛ぶと、間一髪、レイナの胸の穴から飛び出した白くて長い虫の足の様なモノがクロがいた場所を叩く。
────────バキバキバキッ~~ッ!!!!
地面が抉られる程の攻撃に、その這い出てこようとしている虫?はどうやら強敵である事を悟り、更にそれを同時に察知したらしいクロは直ぐに牙を向きながら唸り声を上げて警戒体勢をとった。
しかし────
「 ────どうやら召喚ではなさそうだな……。 」
予想外の出来事を目にした私はそう呟いた。
レイナの胸から這い出てきた白い足?は二本、三本、四本と増えていくその足は合計八本まで増えると、そのままレイナをぶら下げたまま巨大化していき、どんどんと形を変えていく。
そしてバキバキと骨まで変形していく音が聞こえると、その姿は見上げる程の巨大な白い蜘蛛の姿へと変化を遂げ、その蜘蛛のちょうど頭の部分に下半身全てを同化させたレイナが私を見下ろしニィィィ~と笑った。
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