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第三十二章
1057 戦いに参加する者達2
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【 王都第二魔法騎士団本部 】
胸部にあるはちきれんばかりの山二つ。
それだけでも目が離せないというのに、更に思わず拝んでしまいそうなむっちりした太ももをパックリ空いたスリットからこれでもかとはみ立たせ、足を組む。
そんな悩ましげなボディーをしているその女性は、そんな雰囲気とは真逆の可憐で大人しそうな顔をしており、男の加虐性をくすぐる様な非常に危うい雰囲気を醸し出していた。
深々とソファーに座り込んでいたその女性は、長いアンダーテールにした薄いピンク色の髪をうっとおしそうに後ろに回す。
「 確実でなければ動かないニコラ王が、戦う声明を出した……か。 」
フフッとおしとやかに笑うその女性は、そのままクスクスと笑いながら下を向いた。
そして────
────────ダンッ!!!!
組んでいた足を前に置いてあったテーブルに叩きつけ、顔を上に上げると、そこには大人しいなど一切思えない様な凶悪な笑みがこれでもかと浮かんでいた。
「 ヒャ────ハッハッハッハッ────────!!!!!!!
そりゃっさいっ────……こぉぉぉ~~じゃねぇかぁっ!!
雄っ!雄っ!雄ぅぅぅぅ────!!!全員雌落ちさせてやんよっ!!
久しぶりの金色玉狩りだぁぁぁぁぁぁ────────!!! 」
ビリビリと建物全体を震わせる大声に、扉の前でノックをしようとする手を止めた女性は盛大なため息を吐いた。
茶色い髪色の切りっぱなしボブカットに、スッと通った切れ長の目元は、何処となく冷たい様なイメージにしたが、頭を抱えながらも直ぐにこれからの予定を考え動こうとしている姿から、面倒見が良いタイプかもしれないと思わせる。
「 ……仕方ありませんか。 」
その女性は手に持っていた沢山の書類をバッ!!と空に投げ捨て、来たるべき戦いの準備をするため、団員達が待機している場所に向かって走って行った。
【 治療院 ” 愛のカスミ院 " 】
サラサラの栗色の髪を一本に結んだポニーテール。
歩く度にそれがユラユラと揺れ動き、ふんわりと薬草類の匂いが辺りに漂う。
” 軽症から重症者まで!貧しい者から金持ちまで、どんな患者も見捨てません! ”
それが売りの 【 愛のカスミ院 】は本日も大忙し。
そんな激務の中でも、慈愛に満ちた笑みを浮かべ、周りにいる治療中の者達に優しく声を掛けるその姿はまさしく天使の様。
幼く見える可愛らし顔と、その柔らかい態度は周囲に常に優しい雰囲気を作り出してくれる。
その女性はフンフン~♬と鼻歌を歌いながらご機嫌で歩き続け、手に持つカルテをスッと見下ろした。
するとそこには恐怖と痛みに苦悶の表情を浮かべている男の姿が書かれていて、その横には沢山の毒物を使ってみた結果が書かれている。
常人では即悲鳴を上げそうなその絵や内容に対し、その女性は顔を顰めるどころか逆に更にご機嫌になりながら、大きく赤いバッテンマークを記載した。
「 う~ん……今回の毒薬の効果は低いなぁ~。壊れるまで痛みが少なかったかも?
────うん、次はもう少し強くしてみよう!
新しい子達も沢山入荷したし~少し遊んでからでもいいかな~?
────でも、その前にも~~っと面白い事がありそう! 」
その女性はワクワクした気持ちを抑えきれない!とばかりに、伝電鳥が飛び回る窓の外へ視線を向ける。
そして親しい友人二人の姿を思い浮かべると、プーッと大きく頬を膨らませた。
「 も~カル君もドノ君も先に楽しんでてずる~い。
いっつも二人セットで先に突っ込んで行っちゃうんだから。
それにしても、あの泣き虫の可愛いリーフ君が ” 救世主様 ” か~……。
────よ~し、決まり!
本日は 【 愛のカスミ院 】は閉店~。
私もお祭りに参加しちゃお~っと♡ 」
女性はルンルン♬とスキップしながら来た道に戻っていった。
【 平民用魔道具店【 フリーバード 】 】
カチャカチャ……。
ゴツいベルトに設置されている多くのホルダーポケットに魔道具をありったけ設置し、手には厚手のグローブと胴体には革製の防具を装着、そして机の上に置かれていたゴーグルをしっかりと頭に被せた。
橙黄色の髪の毛をピンピンとところどころ跳ねさせた短髪に、少々怖いイメージがあるツリ目はカラッと笑えば無邪気なイメージへと変わる。
そんなまだ二十代になりたての青年は、ニコラ王の声明が発表される前から準備を始め、やっと今全ての準備が整った所であった。
手袋を嵌めた手を見下ろし、沢山の思いを一つ一つ振り返る。
グリモアには自分がかつて置き去りにしてしまった " 過去 " がある。
その存在は青年の心のしこりとなって常に後悔と罪悪感を呼び起こしては苦しめた。
もう少しやり方があった。
一人になってやっとそう思える様になった頃には沢山の後悔が襲いかかったが……どうしようもなく視界が狭い自分にとって、同時にあの時はそれが必要な事であったとも思う。
ぶつかり合わなければ前に進めない。
きっと自分はそういった気質を持っていて、今は同様の仲間たちと日々ぶつかりあいながら切磋琢磨する毎日。
自分にはそれが性に合っている。
" 過去 " を犠牲にして築いた " 今 " 。
犠牲にしてしまった " 過去 "
ジクジクと痛む心を抱えながら、背負ってしまったモノを持って俺は俺の道を歩んでいく。
だから全ての過去は俺にとっての大事な一部であり、決して忘れてはいけないモノなのだ。
開け閉めしていた手を今度はギュッと握って、伝電鳥が飛び回る窓の外へ視線を向けた。
きっとアイツは俺を憎んでいる。
…………いや、それどころかすっかり忘れられているかもしれない。
だが、俺にとっては心の根本を構成する大事なモノだから、全力でそれを助ける。
「 どうせ責任感の固まりみたいなお前はそこに残って戦っているんだろう?
待ってろよ。直ぐに駆けつけるからな。
────────マリオン。 」
【 王都第二魔法騎士団本部 】
胸部にあるはちきれんばかりの山二つ。
それだけでも目が離せないというのに、更に思わず拝んでしまいそうなむっちりした太ももをパックリ空いたスリットからこれでもかとはみ立たせ、足を組む。
そんな悩ましげなボディーをしているその女性は、そんな雰囲気とは真逆の可憐で大人しそうな顔をしており、男の加虐性をくすぐる様な非常に危うい雰囲気を醸し出していた。
深々とソファーに座り込んでいたその女性は、長いアンダーテールにした薄いピンク色の髪をうっとおしそうに後ろに回す。
「 確実でなければ動かないニコラ王が、戦う声明を出した……か。 」
フフッとおしとやかに笑うその女性は、そのままクスクスと笑いながら下を向いた。
そして────
────────ダンッ!!!!
組んでいた足を前に置いてあったテーブルに叩きつけ、顔を上に上げると、そこには大人しいなど一切思えない様な凶悪な笑みがこれでもかと浮かんでいた。
「 ヒャ────ハッハッハッハッ────────!!!!!!!
そりゃっさいっ────……こぉぉぉ~~じゃねぇかぁっ!!
雄っ!雄っ!雄ぅぅぅぅ────!!!全員雌落ちさせてやんよっ!!
久しぶりの金色玉狩りだぁぁぁぁぁぁ────────!!! 」
ビリビリと建物全体を震わせる大声に、扉の前でノックをしようとする手を止めた女性は盛大なため息を吐いた。
茶色い髪色の切りっぱなしボブカットに、スッと通った切れ長の目元は、何処となく冷たい様なイメージにしたが、頭を抱えながらも直ぐにこれからの予定を考え動こうとしている姿から、面倒見が良いタイプかもしれないと思わせる。
「 ……仕方ありませんか。 」
その女性は手に持っていた沢山の書類をバッ!!と空に投げ捨て、来たるべき戦いの準備をするため、団員達が待機している場所に向かって走って行った。
【 治療院 ” 愛のカスミ院 " 】
サラサラの栗色の髪を一本に結んだポニーテール。
歩く度にそれがユラユラと揺れ動き、ふんわりと薬草類の匂いが辺りに漂う。
” 軽症から重症者まで!貧しい者から金持ちまで、どんな患者も見捨てません! ”
それが売りの 【 愛のカスミ院 】は本日も大忙し。
そんな激務の中でも、慈愛に満ちた笑みを浮かべ、周りにいる治療中の者達に優しく声を掛けるその姿はまさしく天使の様。
幼く見える可愛らし顔と、その柔らかい態度は周囲に常に優しい雰囲気を作り出してくれる。
その女性はフンフン~♬と鼻歌を歌いながらご機嫌で歩き続け、手に持つカルテをスッと見下ろした。
するとそこには恐怖と痛みに苦悶の表情を浮かべている男の姿が書かれていて、その横には沢山の毒物を使ってみた結果が書かれている。
常人では即悲鳴を上げそうなその絵や内容に対し、その女性は顔を顰めるどころか逆に更にご機嫌になりながら、大きく赤いバッテンマークを記載した。
「 う~ん……今回の毒薬の効果は低いなぁ~。壊れるまで痛みが少なかったかも?
────うん、次はもう少し強くしてみよう!
新しい子達も沢山入荷したし~少し遊んでからでもいいかな~?
────でも、その前にも~~っと面白い事がありそう! 」
その女性はワクワクした気持ちを抑えきれない!とばかりに、伝電鳥が飛び回る窓の外へ視線を向ける。
そして親しい友人二人の姿を思い浮かべると、プーッと大きく頬を膨らませた。
「 も~カル君もドノ君も先に楽しんでてずる~い。
いっつも二人セットで先に突っ込んで行っちゃうんだから。
それにしても、あの泣き虫の可愛いリーフ君が ” 救世主様 ” か~……。
────よ~し、決まり!
本日は 【 愛のカスミ院 】は閉店~。
私もお祭りに参加しちゃお~っと♡ 」
女性はルンルン♬とスキップしながら来た道に戻っていった。
【 平民用魔道具店【 フリーバード 】 】
カチャカチャ……。
ゴツいベルトに設置されている多くのホルダーポケットに魔道具をありったけ設置し、手には厚手のグローブと胴体には革製の防具を装着、そして机の上に置かれていたゴーグルをしっかりと頭に被せた。
橙黄色の髪の毛をピンピンとところどころ跳ねさせた短髪に、少々怖いイメージがあるツリ目はカラッと笑えば無邪気なイメージへと変わる。
そんなまだ二十代になりたての青年は、ニコラ王の声明が発表される前から準備を始め、やっと今全ての準備が整った所であった。
手袋を嵌めた手を見下ろし、沢山の思いを一つ一つ振り返る。
グリモアには自分がかつて置き去りにしてしまった " 過去 " がある。
その存在は青年の心のしこりとなって常に後悔と罪悪感を呼び起こしては苦しめた。
もう少しやり方があった。
一人になってやっとそう思える様になった頃には沢山の後悔が襲いかかったが……どうしようもなく視界が狭い自分にとって、同時にあの時はそれが必要な事であったとも思う。
ぶつかり合わなければ前に進めない。
きっと自分はそういった気質を持っていて、今は同様の仲間たちと日々ぶつかりあいながら切磋琢磨する毎日。
自分にはそれが性に合っている。
" 過去 " を犠牲にして築いた " 今 " 。
犠牲にしてしまった " 過去 "
ジクジクと痛む心を抱えながら、背負ってしまったモノを持って俺は俺の道を歩んでいく。
だから全ての過去は俺にとっての大事な一部であり、決して忘れてはいけないモノなのだ。
開け閉めしていた手を今度はギュッと握って、伝電鳥が飛び回る窓の外へ視線を向けた。
きっとアイツは俺を憎んでいる。
…………いや、それどころかすっかり忘れられているかもしれない。
だが、俺にとっては心の根本を構成する大事なモノだから、全力でそれを助ける。
「 どうせ責任感の固まりみたいなお前はそこに残って戦っているんだろう?
待ってろよ。直ぐに駆けつけるからな。
────────マリオン。 」
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