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第三十七章
1184 無限ループのクソ世界
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( ザップル )
警戒している中選ばれたのは、俺と同世代の準成人間近の少年が二人、少女が一人。
俺達は全員重い荷物を持たされ、小さな馬車に乗せられたまま、結構な時間揺られる事になった。
その間の時間、男たちは暇だったのか、唯一の女の子であった子にやたらと下卑た発言をしたり触ろうとし始める。
「 おい、何してんだよ! 」
直ぐにそれを止めれば、俺は容赦なく殴られそのまま遊ぶ様に殴られ続けた。
本職の奴らの暴力は激しく、このまま死ぬ……と覚悟したのだが────それを止めたのはリーダーらしき男であった。
「 死んだら使えないだろう?
一番はこいつに決まりだ。行くぞ。 」
使う?一番??
止めてくれたのは助かったが、言っている意味が分からず、不気味さが色濃く残る。
その理由を聞きたくとも、殴られたダメージにより全く動けない俺に、男たちはゲラゲラと笑った。
「 何のことがわかんねぇって面してんな~。
これから自分が何に使われるのか……知りたきゃ教えてやるよ♡ 」
楽しくてたまらないと言った様子で、男達が語り出したのは、冒険者ギルドで出された緊急討伐命令────『 モーニング・スターベア 』についてだ。
男達曰く、これを達成できれば冒険者としての名が売れるが、モンスターランクはC。
普通に戦っては勝ち目がないし、例え非常に高価な魔道具やトラップを駆使しても、その人数では大怪我必須なモンスターであるが────たった一つだけ楽に倒せる方法がある。
それが ” 獲物を捕食している時 ” の討伐だ。
つまり俺達はその犠牲者としてここへ連れてこられたと、そういうわけらしい。
それを知った同性代の子供たちはサァァァァ……と青ざめ、ガタガタと震えだした。
それをニヤニヤと見ながらリーダーらしき男は言う。
「 獲物が生きてないとこいつは食いつかない。
だからまず一人使って、アクシデントが起きれば追加の餌や逃げる時用の囮や盾として他のも使う。
あぁ、生き残ったヤツは、ギルドにキチンと説明しろよ?
” お金が欲しくて年齢を偽ってついていきました。 ”
” 戦っている最中に偶然モンスターと出くわして仲間が死にました。 ”
────ってな? 」
脅す様にそう言えば、三人はコクコクとおもちゃの様にぎこちなく頷いた。
その直後、目的地に到着したのか、馬車から降りた男たちはそこら中に家畜の血をばらまく。
そして馬車で横たわったまま動けない俺を引きずり出すと、腹を思い切り殴りつけた後は、俺にも家畜の血をぶっかけてきた。
「 ほ~ら、これで美味しい美味しいお料理ができましたよ~。
死なない程度に転がしておけば、直ぐに奴が嗅ぎつけてくるだろうよ。
はい、そこでお前の人生は終了~。 」
リーダーらしき男がふざけた調子でそう言うと、他の男たちはゲラゲラと腹を抱えて笑う。
そしてリーダーらしき男は、そんな笑う仲間たちと一緒に笑うと、俺に向かってペッ!と唾を吐きかけ、最後に言った。
「 正義のヒーロー気取りは楽しかったか?
そんな事したって誰も感謝なんてしねぇし、ただ利用されているだけだっつーのに、ばっかじゃねぇ~の?
何の意味もない行為で悦に入っていた大馬鹿野郎さん♡
お前みたいな親なしのゴミが、いくら上に逆らったってなんにも変わらねぇんだよ。
あばよ、偽善野郎。 」
そう言い終わるとまた男たちは笑い、青ざめたまま震える子供たちを連れて、安全であろう場所まで去っていった。
「 ぎ……ぜん……やろ……うか……。 」
ボソッと呟いただけなのに、胃から血がせり上がってきてゴホッ!と吐き出す。
そしてゼイゼイと乱れた息を吐き出しながら、自分の無力さに怒りが込み上げてきた。
だってその通りだと思ったから。
俺が逆らったくらいで、” 世界 ” は、何も変わらなかった。
待遇は変わらず、それどころかもっと酷い扱いをされるだけで、例え目の前の人を助けたとしても、またすぐ次がある。
力のない弱者は、ああいった他人を使って得を得ようとする奴らのために、命を消費していく。
そのサイクルに一矢報いる事なく、弱者の俺は今この場で死ぬのだ。
あんな奴らの名声を高めるためだけに。
悔しくて悔しくて涙がボロボロと流れ落ち、そのせいで視界が霞む中、突然森の奥から────。
「 グオォォォォォォォォ────────!!!! 」
……という大きな獣の咆哮が聞こえた。
鳴き声だけなのに、ドンッ!と殴られた様な衝撃が身体に走る。
そしてその直後、どんどん近づいてくるバキバキという木々が倒れる音とハァハァという荒い息が聞こえ、震えが止まらない!
そしてとうとう目の前に姿を現した獣の姿を、目線だけで見上げ……俺の全身からは血の気が引いていった。
体長は5m程。
大きなクマに似た姿形をしているソレは、両手に大きなしゃもじの様な逞しい腕がついていて、大きく開いた口には鋭い牙。
そしてその口からはダラダラとヨダレが大量に流れていて、血走った目で俺を見下ろしている。
Cランクモンスター
< モーニング・スターベア >!!
初めて見たCランクという格上のモンスターに対し、恐怖も相まってボロボロと更に多くの涙を流しながら、俺は自分の終わりを悟る。
あぁ、これで終わりなのか……。
まるで人ごとの様にそう思い、最後の時を待った……その時。
「「「 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────────────!!!! 」」」
突如背後から子供数人の叫び声と共に、まるで俺をかばうかの様に、一斉にモンスターの前に飛び出してきた奴らが見えた。
驚いた俺は、慌てて目線だけ上げてそいつらの方を見ると────なんと飛び出してきたのは、先ほど冒険者の男たちと共にこの場を去ったはずの孤児院の仲間達であった。
警戒している中選ばれたのは、俺と同世代の準成人間近の少年が二人、少女が一人。
俺達は全員重い荷物を持たされ、小さな馬車に乗せられたまま、結構な時間揺られる事になった。
その間の時間、男たちは暇だったのか、唯一の女の子であった子にやたらと下卑た発言をしたり触ろうとし始める。
「 おい、何してんだよ! 」
直ぐにそれを止めれば、俺は容赦なく殴られそのまま遊ぶ様に殴られ続けた。
本職の奴らの暴力は激しく、このまま死ぬ……と覚悟したのだが────それを止めたのはリーダーらしき男であった。
「 死んだら使えないだろう?
一番はこいつに決まりだ。行くぞ。 」
使う?一番??
止めてくれたのは助かったが、言っている意味が分からず、不気味さが色濃く残る。
その理由を聞きたくとも、殴られたダメージにより全く動けない俺に、男たちはゲラゲラと笑った。
「 何のことがわかんねぇって面してんな~。
これから自分が何に使われるのか……知りたきゃ教えてやるよ♡ 」
楽しくてたまらないと言った様子で、男達が語り出したのは、冒険者ギルドで出された緊急討伐命令────『 モーニング・スターベア 』についてだ。
男達曰く、これを達成できれば冒険者としての名が売れるが、モンスターランクはC。
普通に戦っては勝ち目がないし、例え非常に高価な魔道具やトラップを駆使しても、その人数では大怪我必須なモンスターであるが────たった一つだけ楽に倒せる方法がある。
それが ” 獲物を捕食している時 ” の討伐だ。
つまり俺達はその犠牲者としてここへ連れてこられたと、そういうわけらしい。
それを知った同性代の子供たちはサァァァァ……と青ざめ、ガタガタと震えだした。
それをニヤニヤと見ながらリーダーらしき男は言う。
「 獲物が生きてないとこいつは食いつかない。
だからまず一人使って、アクシデントが起きれば追加の餌や逃げる時用の囮や盾として他のも使う。
あぁ、生き残ったヤツは、ギルドにキチンと説明しろよ?
” お金が欲しくて年齢を偽ってついていきました。 ”
” 戦っている最中に偶然モンスターと出くわして仲間が死にました。 ”
────ってな? 」
脅す様にそう言えば、三人はコクコクとおもちゃの様にぎこちなく頷いた。
その直後、目的地に到着したのか、馬車から降りた男たちはそこら中に家畜の血をばらまく。
そして馬車で横たわったまま動けない俺を引きずり出すと、腹を思い切り殴りつけた後は、俺にも家畜の血をぶっかけてきた。
「 ほ~ら、これで美味しい美味しいお料理ができましたよ~。
死なない程度に転がしておけば、直ぐに奴が嗅ぎつけてくるだろうよ。
はい、そこでお前の人生は終了~。 」
リーダーらしき男がふざけた調子でそう言うと、他の男たちはゲラゲラと腹を抱えて笑う。
そしてリーダーらしき男は、そんな笑う仲間たちと一緒に笑うと、俺に向かってペッ!と唾を吐きかけ、最後に言った。
「 正義のヒーロー気取りは楽しかったか?
そんな事したって誰も感謝なんてしねぇし、ただ利用されているだけだっつーのに、ばっかじゃねぇ~の?
何の意味もない行為で悦に入っていた大馬鹿野郎さん♡
お前みたいな親なしのゴミが、いくら上に逆らったってなんにも変わらねぇんだよ。
あばよ、偽善野郎。 」
そう言い終わるとまた男たちは笑い、青ざめたまま震える子供たちを連れて、安全であろう場所まで去っていった。
「 ぎ……ぜん……やろ……うか……。 」
ボソッと呟いただけなのに、胃から血がせり上がってきてゴホッ!と吐き出す。
そしてゼイゼイと乱れた息を吐き出しながら、自分の無力さに怒りが込み上げてきた。
だってその通りだと思ったから。
俺が逆らったくらいで、” 世界 ” は、何も変わらなかった。
待遇は変わらず、それどころかもっと酷い扱いをされるだけで、例え目の前の人を助けたとしても、またすぐ次がある。
力のない弱者は、ああいった他人を使って得を得ようとする奴らのために、命を消費していく。
そのサイクルに一矢報いる事なく、弱者の俺は今この場で死ぬのだ。
あんな奴らの名声を高めるためだけに。
悔しくて悔しくて涙がボロボロと流れ落ち、そのせいで視界が霞む中、突然森の奥から────。
「 グオォォォォォォォォ────────!!!! 」
……という大きな獣の咆哮が聞こえた。
鳴き声だけなのに、ドンッ!と殴られた様な衝撃が身体に走る。
そしてその直後、どんどん近づいてくるバキバキという木々が倒れる音とハァハァという荒い息が聞こえ、震えが止まらない!
そしてとうとう目の前に姿を現した獣の姿を、目線だけで見上げ……俺の全身からは血の気が引いていった。
体長は5m程。
大きなクマに似た姿形をしているソレは、両手に大きなしゃもじの様な逞しい腕がついていて、大きく開いた口には鋭い牙。
そしてその口からはダラダラとヨダレが大量に流れていて、血走った目で俺を見下ろしている。
Cランクモンスター
< モーニング・スターベア >!!
初めて見たCランクという格上のモンスターに対し、恐怖も相まってボロボロと更に多くの涙を流しながら、俺は自分の終わりを悟る。
あぁ、これで終わりなのか……。
まるで人ごとの様にそう思い、最後の時を待った……その時。
「「「 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────────────!!!! 」」」
突如背後から子供数人の叫び声と共に、まるで俺をかばうかの様に、一斉にモンスターの前に飛び出してきた奴らが見えた。
驚いた俺は、慌てて目線だけ上げてそいつらの方を見ると────なんと飛び出してきたのは、先ほど冒険者の男たちと共にこの場を去ったはずの孤児院の仲間達であった。
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