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第三十七章
1192 黒幕の思惑
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( ザップル )
「 元々私が諜報員として働いていた時、担当していたのは傭兵ギルドでしたからね。
傭兵は性質上、権力者達とあまり良くない繋がりを持つ者たちが多かった。
もちろん真面目にお仕事している方々もいましたが、冒険者と比べて制約の少ないフリーな傭兵業は悪事を働くには格好の場所ですから。
権力者としても、お金で直ぐ動く傭兵はとても使いやすい。
だからそういった繋がりの中で飛び交う情報を集めていけば、嫌でもその黒幕にぶち当たります。
まるで一つの点に向かって、沢山の線が収束していく様に……。 」
ふぅ……とため息をつくエイミに、パウロがもう一度ゴクリと喉を鳴らした。
「 クソ野郎だとは知っていたが、ここまでするとはな……。
ホントにクソだな。エドワードの野郎は。 」
「 問題はそんなクソ野郎が一人ではない事です。
貴族の中で飛び抜けて傭兵との関わりが多かったのは、エドワード派閥のNo.1として揺るぎない現公爵家、メルンブルク家ですね。
国内の被害を最小限に抑えるためにという名目上、それはそれは多額の援助金も渡してます。
……傭兵ギルドは、エドワード派閥に加担する人達も多いから、なかなか尻尾を掴む事はできないと思いますよ。 」
険しい顔で説明するエイミに、ヘンドリク様は困った様子でヒゲをサワサワと優しく撫でる。
「 大多数の人間が気づいてはいるが、奴らは固まってお互いを強固に守り合う上、非常にずる賢いからのぉ~。
なかなか尻尾を掴ませてはくれぬ。
やっと尻尾の先を掴んでも、直ぐに末端を切り離し逃げてしまうしの。
歯がゆい毎日じゃったが、今のこの状況は、奴らにとって予想外の状況に違いない。
つまり、あの呪いの化け物を救世主様が倒すまでこの門を守りきれれば、奴らは困る!
積年の恨み、ここで晴らしてくれるわ! 」
詳しく何があったのかは知らないが、ヘンドリク様はその場でシュシュッ!!とエアーパンチを繰り出し、その怒りを表現して見せてきた。
俺はパウロ達と顔を見合わせ、汗を掻きながら、結局俺達のできる事は ” 門を守り抜く事 ” だと再確認する。
慣れない推理はこの辺にして、戦闘に戻ろうとしたその時────エイミだかはまだ何かを考え込んでいるのに気づき首を傾げた。
「 どうした?エイミ、まだ何か他に気になることでもあるのか? }
「 …………これは私の過大妄想だと思ってくれていいのですが、私はどうもこのままでは済まないと思うんですよ。
メルンブルク家のカール様とマリナ様は、目的を達成するため二重にも三重にも、ありとあらゆる事態を想定した計画を練る方々でしたから。
何かとんでもない隠しダネの様なモノがあるんじゃないかって……そう思ってしまって……。 」
エイミは弱々しくそう言って視線を下に下げる。
ゾッとするような推理に、俺は恐怖を祓う様にハハッと笑った。
「 流石にこれ以上はないんじゃないか?
そもそも呪いを消す者が現れるなど想定外中の想定外だったろうしな。 」
「 そうだよ。普通は呪いで一瞬でお陀仏だからね。 」
「 それにこれだけの大規模なモンスター行進が起きれば、それだけでも普通は全滅しててもおかしくないし……。 」
「 ……そう……ですよね……。 」
俺の言葉に続けと、クロエとサロもエイミの気鬱であると言ったが、エイミは一応返事はしたが空返事であった。
嫌な予感がする中、ヘンドリク様がトドメをさす。
「 実はワシも何かあると思っておる。
カール様とマリナ様は恐ろしく慎重な奴らじゃからな。
奥の奥の手を考えていてもおかしくはない。 」
「 そんな馬鹿な……。一体これ以上何をしようってんだよ……。 」
パウロが頭をガリガリと掻きむしりながらため息交じりに言うと、突然────────
ドンッ!!!!
ドンドンドンッ!!!
ドドドド────────ンッ!!!!
街中の方で連続した爆発が起きた様で、大地がわずかに震えた。
「 なっ……なんだっ!!!! 」
驚いた俺達が街の方向を見ると、なんと街から小さい煙の様な者が上がっている。
一体何が起きた??
驚く俺達同様、他の仲間たちも戦いながら、ざわつきだした。
すると直ぐにハッ!と何かに気付いたらしいクロエが、地面に這いつくばり耳を地につけると、直ぐに俺達に向かって大声で叫ぶ。
「 モンスターボックスに似た何かが地下で大量に作動してる!!
何だい、コレ……凄い精巧な作りだよ。もしかしてスキルかもしれない。
その中から物凄い数のモンスターの魔力気配が……これじゃあ、街がっ!! 」
< 仕掛け師の資質 >( 先天スキル )
< 仕掛け師の耳 >
仕掛けが施された、スキル、魔道具、魔法陣に限り、その魔力を ” 音 ” として感知する事ができる
器用さが高ければ高い程感知感度が上がる
「 なんじゃとっ!! 」
焦って怒鳴るヘンドリク様に青ざめるエイミとパウロ達。
勿論俺の顔からも血の気が引いていた。
街なかでモンスター達が暴れれば、防壁は内側から壊される!
「 元々私が諜報員として働いていた時、担当していたのは傭兵ギルドでしたからね。
傭兵は性質上、権力者達とあまり良くない繋がりを持つ者たちが多かった。
もちろん真面目にお仕事している方々もいましたが、冒険者と比べて制約の少ないフリーな傭兵業は悪事を働くには格好の場所ですから。
権力者としても、お金で直ぐ動く傭兵はとても使いやすい。
だからそういった繋がりの中で飛び交う情報を集めていけば、嫌でもその黒幕にぶち当たります。
まるで一つの点に向かって、沢山の線が収束していく様に……。 」
ふぅ……とため息をつくエイミに、パウロがもう一度ゴクリと喉を鳴らした。
「 クソ野郎だとは知っていたが、ここまでするとはな……。
ホントにクソだな。エドワードの野郎は。 」
「 問題はそんなクソ野郎が一人ではない事です。
貴族の中で飛び抜けて傭兵との関わりが多かったのは、エドワード派閥のNo.1として揺るぎない現公爵家、メルンブルク家ですね。
国内の被害を最小限に抑えるためにという名目上、それはそれは多額の援助金も渡してます。
……傭兵ギルドは、エドワード派閥に加担する人達も多いから、なかなか尻尾を掴む事はできないと思いますよ。 」
険しい顔で説明するエイミに、ヘンドリク様は困った様子でヒゲをサワサワと優しく撫でる。
「 大多数の人間が気づいてはいるが、奴らは固まってお互いを強固に守り合う上、非常にずる賢いからのぉ~。
なかなか尻尾を掴ませてはくれぬ。
やっと尻尾の先を掴んでも、直ぐに末端を切り離し逃げてしまうしの。
歯がゆい毎日じゃったが、今のこの状況は、奴らにとって予想外の状況に違いない。
つまり、あの呪いの化け物を救世主様が倒すまでこの門を守りきれれば、奴らは困る!
積年の恨み、ここで晴らしてくれるわ! 」
詳しく何があったのかは知らないが、ヘンドリク様はその場でシュシュッ!!とエアーパンチを繰り出し、その怒りを表現して見せてきた。
俺はパウロ達と顔を見合わせ、汗を掻きながら、結局俺達のできる事は ” 門を守り抜く事 ” だと再確認する。
慣れない推理はこの辺にして、戦闘に戻ろうとしたその時────エイミだかはまだ何かを考え込んでいるのに気づき首を傾げた。
「 どうした?エイミ、まだ何か他に気になることでもあるのか? }
「 …………これは私の過大妄想だと思ってくれていいのですが、私はどうもこのままでは済まないと思うんですよ。
メルンブルク家のカール様とマリナ様は、目的を達成するため二重にも三重にも、ありとあらゆる事態を想定した計画を練る方々でしたから。
何かとんでもない隠しダネの様なモノがあるんじゃないかって……そう思ってしまって……。 」
エイミは弱々しくそう言って視線を下に下げる。
ゾッとするような推理に、俺は恐怖を祓う様にハハッと笑った。
「 流石にこれ以上はないんじゃないか?
そもそも呪いを消す者が現れるなど想定外中の想定外だったろうしな。 」
「 そうだよ。普通は呪いで一瞬でお陀仏だからね。 」
「 それにこれだけの大規模なモンスター行進が起きれば、それだけでも普通は全滅しててもおかしくないし……。 」
「 ……そう……ですよね……。 」
俺の言葉に続けと、クロエとサロもエイミの気鬱であると言ったが、エイミは一応返事はしたが空返事であった。
嫌な予感がする中、ヘンドリク様がトドメをさす。
「 実はワシも何かあると思っておる。
カール様とマリナ様は恐ろしく慎重な奴らじゃからな。
奥の奥の手を考えていてもおかしくはない。 」
「 そんな馬鹿な……。一体これ以上何をしようってんだよ……。 」
パウロが頭をガリガリと掻きむしりながらため息交じりに言うと、突然────────
ドンッ!!!!
ドンドンドンッ!!!
ドドドド────────ンッ!!!!
街中の方で連続した爆発が起きた様で、大地がわずかに震えた。
「 なっ……なんだっ!!!! 」
驚いた俺達が街の方向を見ると、なんと街から小さい煙の様な者が上がっている。
一体何が起きた??
驚く俺達同様、他の仲間たちも戦いながら、ざわつきだした。
すると直ぐにハッ!と何かに気付いたらしいクロエが、地面に這いつくばり耳を地につけると、直ぐに俺達に向かって大声で叫ぶ。
「 モンスターボックスに似た何かが地下で大量に作動してる!!
何だい、コレ……凄い精巧な作りだよ。もしかしてスキルかもしれない。
その中から物凄い数のモンスターの魔力気配が……これじゃあ、街がっ!! 」
< 仕掛け師の資質 >( 先天スキル )
< 仕掛け師の耳 >
仕掛けが施された、スキル、魔道具、魔法陣に限り、その魔力を ” 音 ” として感知する事ができる
器用さが高ければ高い程感知感度が上がる
「 なんじゃとっ!! 」
焦って怒鳴るヘンドリク様に青ざめるエイミとパウロ達。
勿論俺の顔からも血の気が引いていた。
街なかでモンスター達が暴れれば、防壁は内側から壊される!
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