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第三十九章
1259 まさかな……
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( フラン )
傭兵ギルドに買い取られれば、レンタル料の一割のお金が貰える上、お金関連の不正はできない。
更に依頼中に傭兵たちが放棄したモンスターの死骸や、道中に手に入れた薬草などは丸々手に入るので、借金を返し終えるには最適であると、子供のセリナは知っていた。
つまり ” 知識 ” という武器を使ってセリナは戦い、そして勝って今がある。
母親は残念ながら助からなかったらしいが、” 悔いはない ” とセリナは言い切っていた。
しかし、サポート傭兵をしていた時期に沢山の借金奴隷にされた子供達や、実力はあるが横暴な傭兵達、そして身分が高いだけで酷い扱いをしてくる貴族達を見て、セリナはこの国に対し疑問を持ち、今では私と共に戦う大事な同志となってくれたのだ。
「 全く……次から次へと難題ばかりだ。
しかし、できることは全てしてみるとしよう。 」
私は奴隷にされてしまった憐れな少年の願書をソッ……と机の上に置いた。
しかし────……予想は見事に大外れ!!
圧倒的な力、絶対的な恐怖……その全てを目の当たりにし、情けなくも震える事しか出来なかった。
奴隷にされてしまった憐れな少年?
そんな子供はどこにもいなかった!!
ライトノア学院の受験日を終え、必死に動揺を隠しながら他の教員達に今後の方針を伝えた後、私は学院長室で膝から崩れ落ちる。
ただただレオン殿という存在が恐ろしい。
何とか立ち上がり、イスに座ったままぼんやりとしていたのだが────夜中に突然、伝電鶏が窓に止まり、とんでもない事を告げてきたためジャンプする勢いで立ち上がった。
《 グリモア、周辺、森にてSランク傭兵パーティー ” 神の戯れ ” とAランク傭兵60名、全滅。
至急出動できる者は後始末の手伝いを。
目的は現在調査中。
討伐したのは、第二騎士団元団長ドノバンと現役副団長ユーリス。》
「 な、な……なななぁぁぁぁぁ──────っ!!?? 」
実力、性格、共にどうしようもない存在であったSランク傭兵 ” 神の戯れ ” に、更にAランク傭兵が60名が全滅したという事に驚いたが、それとプラスして驚いたのは、そんな大勢の人数が近くの森の中で討たれたというのに、全く気配を感じられなかった事だ。
非常に驚き呆然としながら、私は直ぐにグリモアの森へと直行した。
そうして時間を置かずに目的地に到着すると、そこには既に傭兵ギルド支部長のカルロス殿と冒険者ギルド支部長のヘンドリク殿もいて、バラバラになった ” 人だったモノ ” を見下ろし、神妙な顔を見せていた。
「 あら~ん。フランちゃん、こんばんは~! 」
「 フラン殿、久しぶりじゃの~。 」
二人は私が到着した事に気づき、軽い感じで挨拶してきたが、非常に緊張しているのが二人の纏う魔力反応から分かる。
「 ……すまない。
私とした事が、こんな人数が討たれたというのに、全く気づかなかった……。 」
素直に謝罪をすると、二人は困った様に大きなため息をついた。
「 私もフランちゃんと同じよ~。
相当なレベルの阻害系魔法が使われたんじゃないかしら? 」
「 うむ、ワシもじゃ。
恐らくは賢者とか呼ばれているあの女狐あたりの仕業じゃろうて。
今のグリモアの状況では、微細な変化を感じ取る事はよっぽどじゃないとできぬしな。
それも計算の内じゃろう。 」
「 フローズ殿か。
あの女、また小賢しい真似を……。 」
賢者フローズ。
今まで幾度となく邪魔をしてきた因縁の相手でもある。
ギリっ……。
悔しさから唇を噛み締めながら、死体の処理をしようとした、その時……死体の状態が可笑しい事に気づく。
「 ……確かこやつらを始末したのは、ドノバン殿とユーリス殿だと聞いたのだが?
何故こんな状態で……? 」
まるで握りつぶした様な跡や、焼かれたり凍っていたり……全く一貫していない傷を負っている傭兵たちの死体を見て、私は首を大きく傾げた。
相手が強ければ強いほど、自身の愛用の武器の存在は大きいはず。
だからこそ、この殺し方はおかしい。
それに、これではまるで────?
「 ……まるで遊んだみたいじゃの。
少なくとも純粋な殺し合いという感じではない。 」
私が考えていた事をズバリ、ヘンドリク殿に言われ、思わず閉口する。
カルロス殿も困った様に笑い、同意見を持っている事を示した。
「 ここまでの戦力相手に遊べる者がいるというのか……。
……恐ろしいな。 」
率直な意見を言えば、二人は頷きやはり同意見を持った様だが、生憎見当もつかず、それ以上意見はでない。
シーン……としたまま、その後はモクモクと死体処理を終えて解散。
その後、ライトノア学院にある自室へと戻る最中、私の脳裏には、” 恐怖 ” を具現化した様な恐ろしい存在が浮かび上がる。
まさか……。
────いや、まさかな……。
どんなに強くとも、まだ12歳の子供にできるはずがないと、私は直ぐに頭を振ってその妄想を吹き飛ばした。
しかし、とりあえず情報は事前に集めておいた方が良いかもしれない……。
その直後に街の中心地で見つかったらしい< 避呪針 >の存在を聞き強くそう思った私は────早速行動を起こす。
傭兵ギルドに買い取られれば、レンタル料の一割のお金が貰える上、お金関連の不正はできない。
更に依頼中に傭兵たちが放棄したモンスターの死骸や、道中に手に入れた薬草などは丸々手に入るので、借金を返し終えるには最適であると、子供のセリナは知っていた。
つまり ” 知識 ” という武器を使ってセリナは戦い、そして勝って今がある。
母親は残念ながら助からなかったらしいが、” 悔いはない ” とセリナは言い切っていた。
しかし、サポート傭兵をしていた時期に沢山の借金奴隷にされた子供達や、実力はあるが横暴な傭兵達、そして身分が高いだけで酷い扱いをしてくる貴族達を見て、セリナはこの国に対し疑問を持ち、今では私と共に戦う大事な同志となってくれたのだ。
「 全く……次から次へと難題ばかりだ。
しかし、できることは全てしてみるとしよう。 」
私は奴隷にされてしまった憐れな少年の願書をソッ……と机の上に置いた。
しかし────……予想は見事に大外れ!!
圧倒的な力、絶対的な恐怖……その全てを目の当たりにし、情けなくも震える事しか出来なかった。
奴隷にされてしまった憐れな少年?
そんな子供はどこにもいなかった!!
ライトノア学院の受験日を終え、必死に動揺を隠しながら他の教員達に今後の方針を伝えた後、私は学院長室で膝から崩れ落ちる。
ただただレオン殿という存在が恐ろしい。
何とか立ち上がり、イスに座ったままぼんやりとしていたのだが────夜中に突然、伝電鶏が窓に止まり、とんでもない事を告げてきたためジャンプする勢いで立ち上がった。
《 グリモア、周辺、森にてSランク傭兵パーティー ” 神の戯れ ” とAランク傭兵60名、全滅。
至急出動できる者は後始末の手伝いを。
目的は現在調査中。
討伐したのは、第二騎士団元団長ドノバンと現役副団長ユーリス。》
「 な、な……なななぁぁぁぁぁ──────っ!!?? 」
実力、性格、共にどうしようもない存在であったSランク傭兵 ” 神の戯れ ” に、更にAランク傭兵が60名が全滅したという事に驚いたが、それとプラスして驚いたのは、そんな大勢の人数が近くの森の中で討たれたというのに、全く気配を感じられなかった事だ。
非常に驚き呆然としながら、私は直ぐにグリモアの森へと直行した。
そうして時間を置かずに目的地に到着すると、そこには既に傭兵ギルド支部長のカルロス殿と冒険者ギルド支部長のヘンドリク殿もいて、バラバラになった ” 人だったモノ ” を見下ろし、神妙な顔を見せていた。
「 あら~ん。フランちゃん、こんばんは~! 」
「 フラン殿、久しぶりじゃの~。 」
二人は私が到着した事に気づき、軽い感じで挨拶してきたが、非常に緊張しているのが二人の纏う魔力反応から分かる。
「 ……すまない。
私とした事が、こんな人数が討たれたというのに、全く気づかなかった……。 」
素直に謝罪をすると、二人は困った様に大きなため息をついた。
「 私もフランちゃんと同じよ~。
相当なレベルの阻害系魔法が使われたんじゃないかしら? 」
「 うむ、ワシもじゃ。
恐らくは賢者とか呼ばれているあの女狐あたりの仕業じゃろうて。
今のグリモアの状況では、微細な変化を感じ取る事はよっぽどじゃないとできぬしな。
それも計算の内じゃろう。 」
「 フローズ殿か。
あの女、また小賢しい真似を……。 」
賢者フローズ。
今まで幾度となく邪魔をしてきた因縁の相手でもある。
ギリっ……。
悔しさから唇を噛み締めながら、死体の処理をしようとした、その時……死体の状態が可笑しい事に気づく。
「 ……確かこやつらを始末したのは、ドノバン殿とユーリス殿だと聞いたのだが?
何故こんな状態で……? 」
まるで握りつぶした様な跡や、焼かれたり凍っていたり……全く一貫していない傷を負っている傭兵たちの死体を見て、私は首を大きく傾げた。
相手が強ければ強いほど、自身の愛用の武器の存在は大きいはず。
だからこそ、この殺し方はおかしい。
それに、これではまるで────?
「 ……まるで遊んだみたいじゃの。
少なくとも純粋な殺し合いという感じではない。 」
私が考えていた事をズバリ、ヘンドリク殿に言われ、思わず閉口する。
カルロス殿も困った様に笑い、同意見を持っている事を示した。
「 ここまでの戦力相手に遊べる者がいるというのか……。
……恐ろしいな。 」
率直な意見を言えば、二人は頷きやはり同意見を持った様だが、生憎見当もつかず、それ以上意見はでない。
シーン……としたまま、その後はモクモクと死体処理を終えて解散。
その後、ライトノア学院にある自室へと戻る最中、私の脳裏には、” 恐怖 ” を具現化した様な恐ろしい存在が浮かび上がる。
まさか……。
────いや、まさかな……。
どんなに強くとも、まだ12歳の子供にできるはずがないと、私は直ぐに頭を振ってその妄想を吹き飛ばした。
しかし、とりあえず情報は事前に集めておいた方が良いかもしれない……。
その直後に街の中心地で見つかったらしい< 避呪針 >の存在を聞き強くそう思った私は────早速行動を起こす。
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