【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第三十九章

1263 なんか始めたらしい

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( フラン )

家庭の金で浮気を繰り返す男が女を口説いていると、リーフ殿が乗り込んできて容赦なくぶん殴り、唖然とする周りを他所に悲鳴を上げるその男を素っ裸に。

必死に恥部を隠し怒り狂う男だったが、また殴られ沈黙。

男の情けない姿にドン引きしている女と他の客達をリーフ殿は気にする素振りもなく、男の足を掴みそのまま街中を引きずって回ったとか?


金遣いが荒く、とうとう子供に借金までさせた女性を街中で堂々と絞め落とし、なんと森のダンジョンへ放り込んで自力で借金を返させたなどなど……。


どうやら、かなり過激で手厳しい面もある様だ。


まぁ、その被害?にあった全員は、恐怖で人が変わった様に改心したらしいので、結果的には悪くはないだろう。

失笑しながら報告書を読み終わり、やはり最初に感じた様にリーフ殿は、” 悪 ” に走る様な人物ではないと判断した。


なので警戒しつつ、様子をみるしかなさそうだと結論を出し、そのままライトノア学院の入学院式を迎えたのだが……そこでジュワンがまたしてもやってくれた。


全警戒は、レオン殿へ向かっていた私もその他の教員達も、まさかジュワンが初日からそんな大胆な攻撃をするとは思っておらず……。


ジュワンが剣を抜き、本気の一撃をレオン殿へ放ったのを、ただ見ていた。


剣に関してのみなら、ジュワンは相当な実力者であったため、回避も受けるのも不可能──────の、はずだったが……?

気がつけばジュワンは、床に上半身全てが埋まっている状態になっていた。


「 …………。 」


思わず固まっていると、隣にいるセリナはヘナヘナ……とその場にへたり込み、剣体術担当のクルトはバターン!と倒れる。

レナはにっこり笑ったまま固まっているし、ルーンは目と口を見たこともないくらい大きく開けている様だ。

実力が高いが故に、教員達の全員がレオン殿の圧倒的な実力を一瞬で理解したらしく、受験時に参加してなかった教員達も、この時に全てを理解したらしい。


これ以降、” そんなはちゃめちゃな12歳、いるわけないだろうww ” などという発言は一切聞くことは無くなった。


ジュワンを無事に運び出した後、教員たちの間にはお葬式の様な雰囲気が漂ったが、それに構っている暇はない。

とにかく、これ以上寝た子を起こす様な事はしてはいけない。

それをしっかりと理解した私が、セリナとレナに目配せすると、二人は心得ていると大きく頷いた。


とにかくレオン殿を怒らせるべからず。

それを気絶しているクルトと、それを見て大爆笑しているルーン以外の全員が同じく頷き、誓いあっていた、その時……突然一人の女性教員が慌てた様子で駆け込んできた。


「 たっ!大変です~!!

例のあいつが……なんか凄い事してます!! 」


その者は教員の中でも気配遮断に優れた資質を持っていたため、レオン殿の見張りを無理のない程度で頼んでいた者であった。


凄い事とは……!?


一気に緊張が高まり、教員一同がピリピリした雰囲気を出す。


「 一体何を見た? 」


チリっ……と殺気混じりのオーラを纏って質問すると、その者はゴクリッと唾を飲み込み、恐る恐る言った。


「 建築を……建築を始めました! 」


「 ────はぁ???? 」


私は勿論、他の教員一同もキョトンとしてしまったのだが、ここで私は重要な出来事をハッ!!と思い出す。


入学院式の前、レオン殿の寮問題を……。


「 し、しまったぁぁぁぁ────────!!! 」


突然大声で叫んだ私に、一同はビクッ!!と身を震わせたが、私はそれどころではない!


私は真っ青になっているセリナと目を合わせ、コクリと頷きあった。


すっかり失念していたレオン殿の寮問題。

全ての寮に入寮を断られて、レオン殿はリーフ殿とトボトボ道を歩いていた。


慌てて声を掛け、代替案を提示したのだが……なんとリーフ殿は物置として使っている物置小屋を指差し、それを欲しいと言う。


勿論OKしたのだが、流石にあれでは住めない。

そのため入学院式後に良い物件を探そうと思っていたのだが、それをジュワンの大馬鹿者が事件を起こしたせいですっかり失念してしまっていたのだ。


「 ────くっ!!

こうなったら、私が豪邸を建てよう!行くぞっ!! 」


恐らくお怒りであろうレオン殿の怒りを鎮めるため、私は皆を連れて物置小屋化した見張り小屋へと直行した。


しかし────────?


「 あれ??小屋、ありませんね~。 」


小屋があったはずの場所に到着したのだが、何もない。

そのためレナがう~ん??と首を傾げながら、周囲を探す。


「 場所を間違えたんじゃね~の?

それかモンスターに壊されたとか? 」


「 いや、確かにここで合っているはずだ。

それにモンスターに壊されたのなら、残骸がないのがおかしいだろう。 」


手を頭の後ろに組み、面倒くさそうに言うルーンだったが、気絶状態から目覚めたクルトが冷静に状況を説明し周囲を見回した。


ゾロゾロとついてきた他の教員達も、それぞれ訝しげに周囲をキョロキョロし始める。

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