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第四十章
1287 到着後
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( マービン )
冷静に今の戦況を確認しながら、各所に的確な指示を飛ばす。
どこも戦力が不足しているが、とにかくこの街中のモンスターを倒さねば、俺達の負けが確定するため、常に有利になる様な配置をし圧倒的な数の不足を補う。
「 全く……一体どれほどのモンスターを用意したんだか。
これではキリがない。 」
つい不満が口から漏れてしまい、それにチッ!と舌打ちしてしまった。
入ってきた東門に近い街中で、ザッと現在のモンスターの分布状況を確認すると、西門の方に近い街中や教会の方にも多数確認される。
しかし────それと同時に、その溢れるモンスター達と対峙し、戦う者達の魔力反応もキャッチできた。
「 ふん、俺達同様自殺志願者か……。
大人しく逃げれば、今まで通りの平穏で世で言う夢の様な生活ができるというのに……愚かな事だ。
ーーーまぁ、俺もその一人だがな。 」
滑稽さを感じ、鼻で笑うとグリムがスキル< 不可視イリュージョン >で敵を撹乱しながら同じ様に笑う。
「 俺もその一人ですから、気が合いますね。
……それにしてもキリがありません。
よくもこれだけのモンスターを集めたな、クソっ。 」
「 これだけの数とモンスターレベルとなれば、かなりレベルの高い制作レベルを持った魔道具使いか……それが別の特殊スキルを持ったヤツが敵にいると思って良いでしょうね。 」
スワンが周囲の敵をスキル< 侵入者への断罪 >で沈めながら、顔を歪めた。
モンスターボックスといえばパッと最初に浮かぶのは魔道具。
しかもこれだけの規模と出来から考えると、相当高い創作者レベルを持った魔道具使いの存在が考えられるが……その線は薄いと考える。
魔道具使いといえば、一番に疑われるのは、魔道具についてなら右に出る者なしと言われているスタンティン家だ。
しかし、そんなスタンティン家の当主オルガノとアリシアは、中立派よりの身分尊重主義を掲げ、極端な身分至上主義を掲げるエドワード派閥の誘いをのらりくらりと回避してきた。
それは母が直接その事について文句を散々言っていたから間違いないはず。
そのため、今回のこんなクソみたいな計画には絶対に協力などしないだろう。
それに……。
「 ……これだけの規模の魔道具を敵サイドが作製したとすれば、恐らくスタンティン家がいち早く気づき、対策をしていただろう。
それがなかったと言う事は……これは魔道具ではなく、それに類似したスキルだと思う。
だか……これほどの能力なら必ず耳に入っているはずだ。
……隠された能力者か。 」
意図的にその特殊能力を持った者を隠し、こうしてまんまと出し抜いた。
それに舌打ちをし、俺は親指の爪を噛む。
しかもまだ何かある気配がする。
地の奥底に感じる何か……。
一体何を仕掛けた?
モヤモヤとした晴れぬ疑惑を抱えながら、フッと視線を感じると、そこにはエルフ族の……リーフ様の取り巻き二人がポカンとした顔でこちらを見ていた。
「 ふんっ、リーフ様の取り巻きの平民女共か。
今からこの場はこの辺境伯< マービン・ゲーズ・ライロンド >と、崇高なる貴族の同志達が引き受ける。
頭が高いぞ、平民風情が。 」
そう告げてやれば、二人はお互い顔を見合わせ、何とも言えぬ複雑な表情を見せてくる。
「 えぇ~……それはこっちのセリフなんですけどぉ~。
なぜマービン様達がここにいるんですか?
それに他の貴族達も……。 」
可愛らしい見た目をしているエルフの女……じゃない男のサイモンは、疑いの目を向けながら俺達に質問してきた。
俺は腕を組んで胸を張り、鼻で笑いながら答えてやる。
「 絶対強者である貴族が、下等最弱民共を守ってやるのは当然の義務だからな。
これは貴族のプライドのため。
勘違いするなよ、平民エルフ共。 」
俺の素晴らしく完璧な答えに、グリムとスワンはウンウンと頷いたが、二人のエルフ共は、フゥ……と小さなため息を吐き出した。
「 こらっ!マービン様相手に不敬だぞ!!態度を改めろ!
ちょ、ちょっ~と可愛い顔をしているからって調子に乗るな!!平民エルフ!! 」
「 そうだ!そうだ!
マービン様に敬意を払え!ちょっと頭が良いからって生意気だぞ! 」
態度の悪いエルフ共に対し、グリムとスワンはすかさず嗜める。
流石は俺の最も信頼している右手と左手。
言葉だけ聞けば完璧だ。
言葉だけは……。
俺は自分の後ろにササッ!と隠れて、わーわー騒いでいる二人を見下ろし、心の底からそう思った。
大きなため息をつくと、エルフの女の方が頭を下げる。
「 失礼いたしました。
現在私達は、聖令浄化を行う際に必要な聖浄結石の一つを壊した所です。
・・・・
何者かがうっかりこの街に持ち込み、既に設置済みでしたので……。」
「 !!何だと? 」
聖令浄化の準備が既に?
慎重なニコラ王のやり方にしては違和感を感じたのと、エルフの女の探る様な目を見て────俺はある程度の事情を把握した。
恐らくそれを設置したのは母達、エドワード派閥の者達だ。
いざとなれば国を守るという大義名分の元、無理矢理聖令浄化を発動させるつもりに違いない。
「 ……くそっ! 」
苛立ちが思わず口から出てしまい、そのせいでグリムとスワンも予想が確信へと変わったのか、神妙な顔で視線を下げた。
エルフの女は、そんな俺達の様子を見て、肩の力を抜く。
冷静に今の戦況を確認しながら、各所に的確な指示を飛ばす。
どこも戦力が不足しているが、とにかくこの街中のモンスターを倒さねば、俺達の負けが確定するため、常に有利になる様な配置をし圧倒的な数の不足を補う。
「 全く……一体どれほどのモンスターを用意したんだか。
これではキリがない。 」
つい不満が口から漏れてしまい、それにチッ!と舌打ちしてしまった。
入ってきた東門に近い街中で、ザッと現在のモンスターの分布状況を確認すると、西門の方に近い街中や教会の方にも多数確認される。
しかし────それと同時に、その溢れるモンスター達と対峙し、戦う者達の魔力反応もキャッチできた。
「 ふん、俺達同様自殺志願者か……。
大人しく逃げれば、今まで通りの平穏で世で言う夢の様な生活ができるというのに……愚かな事だ。
ーーーまぁ、俺もその一人だがな。 」
滑稽さを感じ、鼻で笑うとグリムがスキル< 不可視イリュージョン >で敵を撹乱しながら同じ様に笑う。
「 俺もその一人ですから、気が合いますね。
……それにしてもキリがありません。
よくもこれだけのモンスターを集めたな、クソっ。 」
「 これだけの数とモンスターレベルとなれば、かなりレベルの高い制作レベルを持った魔道具使いか……それが別の特殊スキルを持ったヤツが敵にいると思って良いでしょうね。 」
スワンが周囲の敵をスキル< 侵入者への断罪 >で沈めながら、顔を歪めた。
モンスターボックスといえばパッと最初に浮かぶのは魔道具。
しかもこれだけの規模と出来から考えると、相当高い創作者レベルを持った魔道具使いの存在が考えられるが……その線は薄いと考える。
魔道具使いといえば、一番に疑われるのは、魔道具についてなら右に出る者なしと言われているスタンティン家だ。
しかし、そんなスタンティン家の当主オルガノとアリシアは、中立派よりの身分尊重主義を掲げ、極端な身分至上主義を掲げるエドワード派閥の誘いをのらりくらりと回避してきた。
それは母が直接その事について文句を散々言っていたから間違いないはず。
そのため、今回のこんなクソみたいな計画には絶対に協力などしないだろう。
それに……。
「 ……これだけの規模の魔道具を敵サイドが作製したとすれば、恐らくスタンティン家がいち早く気づき、対策をしていただろう。
それがなかったと言う事は……これは魔道具ではなく、それに類似したスキルだと思う。
だか……これほどの能力なら必ず耳に入っているはずだ。
……隠された能力者か。 」
意図的にその特殊能力を持った者を隠し、こうしてまんまと出し抜いた。
それに舌打ちをし、俺は親指の爪を噛む。
しかもまだ何かある気配がする。
地の奥底に感じる何か……。
一体何を仕掛けた?
モヤモヤとした晴れぬ疑惑を抱えながら、フッと視線を感じると、そこにはエルフ族の……リーフ様の取り巻き二人がポカンとした顔でこちらを見ていた。
「 ふんっ、リーフ様の取り巻きの平民女共か。
今からこの場はこの辺境伯< マービン・ゲーズ・ライロンド >と、崇高なる貴族の同志達が引き受ける。
頭が高いぞ、平民風情が。 」
そう告げてやれば、二人はお互い顔を見合わせ、何とも言えぬ複雑な表情を見せてくる。
「 えぇ~……それはこっちのセリフなんですけどぉ~。
なぜマービン様達がここにいるんですか?
それに他の貴族達も……。 」
可愛らしい見た目をしているエルフの女……じゃない男のサイモンは、疑いの目を向けながら俺達に質問してきた。
俺は腕を組んで胸を張り、鼻で笑いながら答えてやる。
「 絶対強者である貴族が、下等最弱民共を守ってやるのは当然の義務だからな。
これは貴族のプライドのため。
勘違いするなよ、平民エルフ共。 」
俺の素晴らしく完璧な答えに、グリムとスワンはウンウンと頷いたが、二人のエルフ共は、フゥ……と小さなため息を吐き出した。
「 こらっ!マービン様相手に不敬だぞ!!態度を改めろ!
ちょ、ちょっ~と可愛い顔をしているからって調子に乗るな!!平民エルフ!! 」
「 そうだ!そうだ!
マービン様に敬意を払え!ちょっと頭が良いからって生意気だぞ! 」
態度の悪いエルフ共に対し、グリムとスワンはすかさず嗜める。
流石は俺の最も信頼している右手と左手。
言葉だけ聞けば完璧だ。
言葉だけは……。
俺は自分の後ろにササッ!と隠れて、わーわー騒いでいる二人を見下ろし、心の底からそう思った。
大きなため息をつくと、エルフの女の方が頭を下げる。
「 失礼いたしました。
現在私達は、聖令浄化を行う際に必要な聖浄結石の一つを壊した所です。
・・・・
何者かがうっかりこの街に持ち込み、既に設置済みでしたので……。」
「 !!何だと? 」
聖令浄化の準備が既に?
慎重なニコラ王のやり方にしては違和感を感じたのと、エルフの女の探る様な目を見て────俺はある程度の事情を把握した。
恐らくそれを設置したのは母達、エドワード派閥の者達だ。
いざとなれば国を守るという大義名分の元、無理矢理聖令浄化を発動させるつもりに違いない。
「 ……くそっ! 」
苛立ちが思わず口から出てしまい、そのせいでグリムとスワンも予想が確信へと変わったのか、神妙な顔で視線を下げた。
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