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第四十二章
1348 本当に ” 幸せ ” ?
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( リーフ )
そんなクラーク君とメルンブルク家の人たちを見た周りの婦人たちは、またペラペラと話し始める。
「 メルンブルク家が、おかわいそうなクラーク様の後継人に名乗り出てくれたそうよ。 」
「 まぁ、なんとお優しい!
これでレイモンド家は安泰ですわね。 」
「 カール様とマリナ様のお陰でレイモンド家は安泰。
公爵家メルンブルク家も、レイモンド家と強い繋がりを得て、更に大きな権力を手にする事に……。
こうしちゃいられないですわ。
我が家も気に入ってもらえる様、最善を尽くさなければ。 」
ヒソヒソ、ボソボソ。
そんな事を言い合って、婦人たちは直ぐにメルンブルク家に声を掛けたい者達が群がる集団へと走っていった。
「 ほら、この新しい赤いドレス、素敵だろう?
君の大好きな真っ赤なドレスだ。
とても似合うよ、カトリーナ。 」
幸せそうに微笑む陰鬱な雰囲気を漂わせた40代くらいの男性と、真っ赤なドレスを着て座っているジェニファーちゃん。
カトリーナ??
名前が違う事に疑問を感じたが、二人は特に反応することなく、それからも次々に男性がジェニファーちゃんに話しかけ、ニコニコと笑う。
しかし……贅を尽くした富を象徴したと言っても過言ではない黄金の椅子に座り、真っ赤なドレスにギラギラ凶暴な輝きを放つアクセサリーを身につけたジェニファーちゃんは────まるで人形の様に感情を感じられない笑みを不気味に浮かべている。
俺にはどうしても、その笑っている姿が ” 幸せ ” そうには見えず、違和感だけがジワッと心に残る。
「 そこは本当に ” 幸せ ” ? 」
現れた3つの窓達にそう尋ねると、全ての窓から見えるのは焼けただれた広野の景色へと変わり、窓達はそのまま焼かれる様にドロドロと溶けて消えた。
それを見届けた俺がそのまま前にまた進んでいくと、突然ワルツを踊る時の様な音楽が聞こえ始める。
ピタリと足を止めて音がする方へ視線を向けると、そこに見えたのは金銀財宝で塗り固められた輝く窓だ。
そこから聞こえるワルツの音楽はどんどん大きくなっていき、俺がその窓に近づきヒョイッと中を覗くと……その中には数え切れない程沢山の飛竜達の死骸が転がっていた。
その思わず目を背けたくなる様な酷い惨状の中、平然とその上に立っているのはギラギラ光り輝く派手なドレスを身につけた四十代くらいの女性と、同じ年くらいの体格の良い男性。
そしてマービン君とマービン君より少しだけ年上かな?と思うくらいの青年だった。
「 なんて幸せな世界!
私を完璧に ” 幸せ ” にしてくれるこの世界こそが ” 正しい ” 世界!!
やっと……やっと ” 正しく ” なったわ!!
嬉しい!幸せ!!最高!! 」
興奮したように叫ぶ歪んだ笑顔の女性。
「 その通りだ! 」
溢れんばかりの拍手をするマービン君より少し年上っぽい少年が、女性そっくりの笑顔で叫ぶと、二人はそのままワルツを踊りだす。
美しく流れる様なワルツの曲に合わせて優雅に踊りながら、二人は体格の良い男性をギロッ!と睨んだ。
「 もっともっともっともっと私達を ” 幸せ ” にしなさい!!
それが ” 正しい ” のだから!!!
貴族は家を守るのが ” 当たり前 ” !!
責任と義務をちゃんと果たしなさい!!! 」
「 その通りだ!! 」
二人は楽しく踊りながら体格の良い男性を激しく罵ると、その男性の体は次第に薄くなっていき、とうとう紙の様にペラペラになってしまう。
「 …… ” 正しい ” 世界を守るため……俺は義務と責任を……。 」
ブツブツ……。
ブツブツ……。
呟きながら、その男性は飛竜ではない別の竜に跨がりそのまま空へ。
マービン君はそれを見上げながら、いつのまにか彼を取り囲む様に沢山いる人たちの中心に置かれている王座へと歩いていく。
そしてその椅子にドスンと座れば、周りに立っていた人々は一斉に拍手をしたが……よく見ると、その人々は人間ではなくのっぺりとした人形で……マービン君はそれに気づく事なく、その人形達の拍手を嬉しそうに受け入れていた。
ワルツの音楽と拍手する音が大きくなるにつれて、その窓には亀裂が入り……そのままガラスが粉々に砕けるように壊れて消えてしまう。
そしてシーン……と音が止んだのも束の間。
今度は沢山の人間の叫ぶ声が聞こえて、そちらへ視線を移した。
「 世界を浄化せよっ!!! 」
「 我々を受け入れないこの世界は ” 間違っている ” !!! 」
「 腐りきったこの世界に神の裁きを与え、新たなる ” 正しい世界 ” の誕生をこの手で!!! 」
非常に物騒な言葉を叫ぶ人々の声。
腐ってボロボロになっている窓の中から聞こえるその声は、どこぞやの大きな広間みたいな所で叫ばれている様だった。
そんなクラーク君とメルンブルク家の人たちを見た周りの婦人たちは、またペラペラと話し始める。
「 メルンブルク家が、おかわいそうなクラーク様の後継人に名乗り出てくれたそうよ。 」
「 まぁ、なんとお優しい!
これでレイモンド家は安泰ですわね。 」
「 カール様とマリナ様のお陰でレイモンド家は安泰。
公爵家メルンブルク家も、レイモンド家と強い繋がりを得て、更に大きな権力を手にする事に……。
こうしちゃいられないですわ。
我が家も気に入ってもらえる様、最善を尽くさなければ。 」
ヒソヒソ、ボソボソ。
そんな事を言い合って、婦人たちは直ぐにメルンブルク家に声を掛けたい者達が群がる集団へと走っていった。
「 ほら、この新しい赤いドレス、素敵だろう?
君の大好きな真っ赤なドレスだ。
とても似合うよ、カトリーナ。 」
幸せそうに微笑む陰鬱な雰囲気を漂わせた40代くらいの男性と、真っ赤なドレスを着て座っているジェニファーちゃん。
カトリーナ??
名前が違う事に疑問を感じたが、二人は特に反応することなく、それからも次々に男性がジェニファーちゃんに話しかけ、ニコニコと笑う。
しかし……贅を尽くした富を象徴したと言っても過言ではない黄金の椅子に座り、真っ赤なドレスにギラギラ凶暴な輝きを放つアクセサリーを身につけたジェニファーちゃんは────まるで人形の様に感情を感じられない笑みを不気味に浮かべている。
俺にはどうしても、その笑っている姿が ” 幸せ ” そうには見えず、違和感だけがジワッと心に残る。
「 そこは本当に ” 幸せ ” ? 」
現れた3つの窓達にそう尋ねると、全ての窓から見えるのは焼けただれた広野の景色へと変わり、窓達はそのまま焼かれる様にドロドロと溶けて消えた。
それを見届けた俺がそのまま前にまた進んでいくと、突然ワルツを踊る時の様な音楽が聞こえ始める。
ピタリと足を止めて音がする方へ視線を向けると、そこに見えたのは金銀財宝で塗り固められた輝く窓だ。
そこから聞こえるワルツの音楽はどんどん大きくなっていき、俺がその窓に近づきヒョイッと中を覗くと……その中には数え切れない程沢山の飛竜達の死骸が転がっていた。
その思わず目を背けたくなる様な酷い惨状の中、平然とその上に立っているのはギラギラ光り輝く派手なドレスを身につけた四十代くらいの女性と、同じ年くらいの体格の良い男性。
そしてマービン君とマービン君より少しだけ年上かな?と思うくらいの青年だった。
「 なんて幸せな世界!
私を完璧に ” 幸せ ” にしてくれるこの世界こそが ” 正しい ” 世界!!
やっと……やっと ” 正しく ” なったわ!!
嬉しい!幸せ!!最高!! 」
興奮したように叫ぶ歪んだ笑顔の女性。
「 その通りだ! 」
溢れんばかりの拍手をするマービン君より少し年上っぽい少年が、女性そっくりの笑顔で叫ぶと、二人はそのままワルツを踊りだす。
美しく流れる様なワルツの曲に合わせて優雅に踊りながら、二人は体格の良い男性をギロッ!と睨んだ。
「 もっともっともっともっと私達を ” 幸せ ” にしなさい!!
それが ” 正しい ” のだから!!!
貴族は家を守るのが ” 当たり前 ” !!
責任と義務をちゃんと果たしなさい!!! 」
「 その通りだ!! 」
二人は楽しく踊りながら体格の良い男性を激しく罵ると、その男性の体は次第に薄くなっていき、とうとう紙の様にペラペラになってしまう。
「 …… ” 正しい ” 世界を守るため……俺は義務と責任を……。 」
ブツブツ……。
ブツブツ……。
呟きながら、その男性は飛竜ではない別の竜に跨がりそのまま空へ。
マービン君はそれを見上げながら、いつのまにか彼を取り囲む様に沢山いる人たちの中心に置かれている王座へと歩いていく。
そしてその椅子にドスンと座れば、周りに立っていた人々は一斉に拍手をしたが……よく見ると、その人々は人間ではなくのっぺりとした人形で……マービン君はそれに気づく事なく、その人形達の拍手を嬉しそうに受け入れていた。
ワルツの音楽と拍手する音が大きくなるにつれて、その窓には亀裂が入り……そのままガラスが粉々に砕けるように壊れて消えてしまう。
そしてシーン……と音が止んだのも束の間。
今度は沢山の人間の叫ぶ声が聞こえて、そちらへ視線を移した。
「 世界を浄化せよっ!!! 」
「 我々を受け入れないこの世界は ” 間違っている ” !!! 」
「 腐りきったこの世界に神の裁きを与え、新たなる ” 正しい世界 ” の誕生をこの手で!!! 」
非常に物騒な言葉を叫ぶ人々の声。
腐ってボロボロになっている窓の中から聞こえるその声は、どこぞやの大きな広間みたいな所で叫ばれている様だった。
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