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第四十二章
1352 なぜ分からないの……?
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( リーフ )
《 これが本当の未来の姿 》
《 何をしても ” 運命 ” は必ずこの未来を捕まえる 》
《 英雄が世界を裁定するために、この未来は必要なんだ 》
《 なのに────どうしてそれが分からないの?? 》
「 英雄が世界を裁定するために必要だって……? 」
俺がボソッと呟くと、” 声 ” は俺に答えてくれる。
《 そう。英雄がこの世界を決めるのは、絶対に変えられないルールで、世界は消えるのも決まっている。
それは神の幹部に選ばれた貴方も分かっている事。 》
《 この世界は、寿命を迎えたの。
……だからいつかはココへ戻る。
英雄に『 無 』を選ばせないと駄目。
選ぶ答えは一つ────絶対に決まっている。
だから────────……。 》
『 邪魔しないで?
────このエラー分子が。 』
突然耳元で正体不明の大声で叫ばれ、カンッ!と頭を殴りつけられた様な衝撃に頭を抱えた。
「 ……~~っっ!!??な、何だ!!
これ……もしかしてさっき聞こえた正体不明の笑い声の……!!? 」
初めに聞いた笑い声にそっくりな人物の声に、ゾッとしながら俺はその場から慌てて逃げ出す。
しかし、逃げても逃げてもその ” 声 ” は追いかけてくる気がして、どうしようかと焦りだけが募っていった。
「 くそ~!一体誰なんだい!?
それに何で英雄の事を……。 」
ググッ……!と唇を噛み締めながら逃げ続けていると、突然また窓が現れ、足をとめられてしまう。
その窓は黒縁の窓で、まるで前世でいう所のお葬式用の遺影の様にも見えて、ヒェッ!と小さな悲鳴を上げた。
「 ……そういえば、俺の前世の遺影ってどの写真使ったんだろう? 」
恐怖と共にフッとそんな事を思ってしまったが、それどころじゃない事は当然分かっている。
相変わらずのアホアホっぷりに頭を抱えながら窓の中を覗いたのだが────そこから見える光景に、目を大きく見開いた。
そこはどこぞやの《 闘技場 》?の様な場所。
そこには怒りに顔を大きく歪ませた、俺ではない< リーフ >と……何も映さぬ虚ろな目で立っている< レオンハルト >がいた。
そしてそんな彼らの近くに立っているのは────……。
< アーサー >と専属騎士の< アルベルト >だ!
二人を視界に入れたリーフは、一瞬片方の眉をピクリと挙げレオンハルトを睨みつけた後、見惚れるような笑みを浮かべる。
「 失礼ですが、我がメルンブルク家の奴隷ごときにアーサー様ほどのお方が何の用でしょうか?
これはアーサー様が気にかけるようなものではありません。
英雄とは皆のお手本となるべき美しさと気品、そして相応の身分と実力を兼ね備えた者を言うのです。
そういう点では、これより私のほうが英雄にふさわしいかと……。 」
アーサーがレオンハルトに用があると言った事が気に入らず、リーフは言ったセリフ。
俺が前世で見ていた物語通りの言葉だ!
「 …………っ! 」
思わず息を飲み、展開を見守っていると……それを静かに聞いていたアーサーは、それに反論することなく、無表情で立つレオンハルトに目を向けた。
「 君自身はどう考える?
先程からこちらの様子を見ていたが、君は奴隷という点を除いても、あまりに無抵抗だし表情一つ変わらない。
死を望んでいるのか? 」
「 ……分からない。 」
アーサーの問いに、レオンハルトは表情一つ変えずに答える。。
「 では生きて自由になりたいのか? 」
立て続けに問うアーサーに対し、レオンハルトの答えは変わらず ” 分からない ” であった。
感情の欠片もないレオンハルトの目。
今のレオンも無表情である事が多いが、その奥に感情らしきモノが沢山見え隠れしているというのに……。
今目の前にいるレオンハルトの姿はあまりにも悲しい。
アーサーはそんな無感情なレオンハルトを見て────ある言葉を贈った。
「 分からないと言うことは、その答えを導くための知識と経験が足りないということだ。
それは君自身の意志を持って行動しなければ決して手に入らないよ。 」
リーフは、アーサーの言わんとする事が分からなかったのだろう。
困惑している表情を見せていた。
ここはレオンハルトが、はじめて自分の意思を示した大事な場面だ。
拳を握り、やはり何一つ心に響いてなさそうなレオンハルトを見つめていると……アーサーはレオンハルトに描かれた奴隷陣と同じ場所である首筋を指で指す。
「 それにはまず、君は君自身を取り戻さなければならないだろう。
他の誰のものでもない、君は君のものなのだから。 」
そこで俺は我慢できなくなって、腹の底から声を張り上げ、力の限り叫んだ。
「 頑張れ────!!!負けるな!!レオ────ン!!!
足掻いて足掻いて戦って……っ……自分を取り戻せ────────っ!!!! 」
これはただの未来を写した残像だ。
だから俺の声など絶対に届かない事は分かっている。
それでも叫ばずにいられない。
《 これが本当の未来の姿 》
《 何をしても ” 運命 ” は必ずこの未来を捕まえる 》
《 英雄が世界を裁定するために、この未来は必要なんだ 》
《 なのに────どうしてそれが分からないの?? 》
「 英雄が世界を裁定するために必要だって……? 」
俺がボソッと呟くと、” 声 ” は俺に答えてくれる。
《 そう。英雄がこの世界を決めるのは、絶対に変えられないルールで、世界は消えるのも決まっている。
それは神の幹部に選ばれた貴方も分かっている事。 》
《 この世界は、寿命を迎えたの。
……だからいつかはココへ戻る。
英雄に『 無 』を選ばせないと駄目。
選ぶ答えは一つ────絶対に決まっている。
だから────────……。 》
『 邪魔しないで?
────このエラー分子が。 』
突然耳元で正体不明の大声で叫ばれ、カンッ!と頭を殴りつけられた様な衝撃に頭を抱えた。
「 ……~~っっ!!??な、何だ!!
これ……もしかしてさっき聞こえた正体不明の笑い声の……!!? 」
初めに聞いた笑い声にそっくりな人物の声に、ゾッとしながら俺はその場から慌てて逃げ出す。
しかし、逃げても逃げてもその ” 声 ” は追いかけてくる気がして、どうしようかと焦りだけが募っていった。
「 くそ~!一体誰なんだい!?
それに何で英雄の事を……。 」
ググッ……!と唇を噛み締めながら逃げ続けていると、突然また窓が現れ、足をとめられてしまう。
その窓は黒縁の窓で、まるで前世でいう所のお葬式用の遺影の様にも見えて、ヒェッ!と小さな悲鳴を上げた。
「 ……そういえば、俺の前世の遺影ってどの写真使ったんだろう? 」
恐怖と共にフッとそんな事を思ってしまったが、それどころじゃない事は当然分かっている。
相変わらずのアホアホっぷりに頭を抱えながら窓の中を覗いたのだが────そこから見える光景に、目を大きく見開いた。
そこはどこぞやの《 闘技場 》?の様な場所。
そこには怒りに顔を大きく歪ませた、俺ではない< リーフ >と……何も映さぬ虚ろな目で立っている< レオンハルト >がいた。
そしてそんな彼らの近くに立っているのは────……。
< アーサー >と専属騎士の< アルベルト >だ!
二人を視界に入れたリーフは、一瞬片方の眉をピクリと挙げレオンハルトを睨みつけた後、見惚れるような笑みを浮かべる。
「 失礼ですが、我がメルンブルク家の奴隷ごときにアーサー様ほどのお方が何の用でしょうか?
これはアーサー様が気にかけるようなものではありません。
英雄とは皆のお手本となるべき美しさと気品、そして相応の身分と実力を兼ね備えた者を言うのです。
そういう点では、これより私のほうが英雄にふさわしいかと……。 」
アーサーがレオンハルトに用があると言った事が気に入らず、リーフは言ったセリフ。
俺が前世で見ていた物語通りの言葉だ!
「 …………っ! 」
思わず息を飲み、展開を見守っていると……それを静かに聞いていたアーサーは、それに反論することなく、無表情で立つレオンハルトに目を向けた。
「 君自身はどう考える?
先程からこちらの様子を見ていたが、君は奴隷という点を除いても、あまりに無抵抗だし表情一つ変わらない。
死を望んでいるのか? 」
「 ……分からない。 」
アーサーの問いに、レオンハルトは表情一つ変えずに答える。。
「 では生きて自由になりたいのか? 」
立て続けに問うアーサーに対し、レオンハルトの答えは変わらず ” 分からない ” であった。
感情の欠片もないレオンハルトの目。
今のレオンも無表情である事が多いが、その奥に感情らしきモノが沢山見え隠れしているというのに……。
今目の前にいるレオンハルトの姿はあまりにも悲しい。
アーサーはそんな無感情なレオンハルトを見て────ある言葉を贈った。
「 分からないと言うことは、その答えを導くための知識と経験が足りないということだ。
それは君自身の意志を持って行動しなければ決して手に入らないよ。 」
リーフは、アーサーの言わんとする事が分からなかったのだろう。
困惑している表情を見せていた。
ここはレオンハルトが、はじめて自分の意思を示した大事な場面だ。
拳を握り、やはり何一つ心に響いてなさそうなレオンハルトを見つめていると……アーサーはレオンハルトに描かれた奴隷陣と同じ場所である首筋を指で指す。
「 それにはまず、君は君自身を取り戻さなければならないだろう。
他の誰のものでもない、君は君のものなのだから。 」
そこで俺は我慢できなくなって、腹の底から声を張り上げ、力の限り叫んだ。
「 頑張れ────!!!負けるな!!レオ────ン!!!
足掻いて足掻いて戦って……っ……自分を取り戻せ────────っ!!!! 」
これはただの未来を写した残像だ。
だから俺の声など絶対に届かない事は分かっている。
それでも叫ばずにいられない。
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