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第四十五章
1417 ピリピリした感覚
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( ジャリー )
そうして夜に出発した私達を乗せた馬車は、言っていた通り、隣街の教会へ────────……行くことなく、薄暗い森の中の一角へと到着する。
そこには ” 待ってました! ” とばかりに柄の悪そうな数人の男女がいて、ギラギラした目で私達を見ていた。
「 おらっ!とっとと降りろ!! 」
恐怖に固まる私達に、馬車の前方から降りてきた男が怒鳴りつけてくる。
その男は、院長がやたらと仲良くしていた……以前から孤児院に来ていた怪しい男たちのリーダーっぽい男だった。
その後ろにはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべた院長もいて、更にリーダーの男の仲間らしき別の男たちも、ゾロゾロと集まってくる。
私達はそんな大人たちの視線に晒されながら、馬車から出た。
「 今回は当たりが少ないな。 」
「 あ、あの女の子は大当たりね~。絶対欲しいわ。 」
「 俺もあの子狙いだな。後は……う~ん、値段次第かな? 」
ガヤガヤと話される内容からして、ろくな事ではない事は理解した。
私達はゴミだから、こうしてゴミ箱へ捨てられたんだ。
そしてこの人たちは、そんなゴミを再利用して使い尽そうとしている……。
「 お集まりの皆さん!今回の商品はコイツらで~す。
では、順番に始めていきますよ~! 」
リーダーっぽい男が突然声を上げ、端から順に私達を商品とした競りを始めた。
「 金貨30! 」
「 う~ん……金貨100! 」
「 アレは磨けばそれなりに使えるかも……金貨150! 」
ワーワーと競りが進んでいく事に、私達の心は絶望へと飲まれていく。
でも仕方ない。
ゴミはどんな扱いをされたって文句は言えない……いや、言う事は許されないのだから。
同期達が一人……また一人と売られていく中、私はボンヤリとその様子を見ていたのだが……?
────ピリッ!
またあの正体不明の静電気の様な感覚が体に走る。
本当にコレは一体何?
不思議に思っている最中も、競りは順調に進んでいき、リーダーの男は、子どもたちの顔を客たちに見せながら、「 お前は何が得意だ? 」などと質問をしては、少しでも値段を上げようとアピールしていた。
そうしてどんどん値段が決まっていく同期たちの中、とうとう残ったのはルビーと私のみに。
すると私よりも前にいたルビーが先に呼ばれたのだが、今まで嘲笑混じりに競りをしていた客たちの雰囲気はそこでガラリと変わった。
「 やっと本命のお出ましか。 」
「 これなら上客がつくのは間違いないからな。
絶対に欲しい。 」
客たちは目の色を変えてルビーに値段をつけていく。
そうして白熱する競りに、リーダーの男も院長も満足そうだ。
結局ルビーは、本日最高額の値がつき、有名な娼館の主人に買われる事になった。
勿論ルビーがほしかった他の客たち全員の機嫌は悪く、ギスギスした雰囲気が漂う。
そんな良くない空気の中、競りの最後を飾るのは────私だ。
次に前に出された私を見て、客たちはあからさまにやる気を失い、鼻で笑った。
そしてリーダーっぽい男もあからさまに態度が悪くなり、ホジホジと耳を掘りながら適当に質問をしてくる。
「 ────で、得意な事は~? 」
「 ……ありません。 」
素直にそう答える私に、客たちはプッと吹き出し、リーダーっぽい男はハァ~……と大きなため息をついた。
「 ブスで特技なしとか、なんの価値もねぇとんだ役立たずだな。 」
チッ!と舌打ち混じりに吐き捨てられた言葉に下を向くと、そのままルビーを買えなかったイライラを解消したかったらしい客たちは喜んでそれに乗ってくる。
「 ブスは客がつかないからな~。無駄飯食いになるだけだ。 」
「 整形魔術を受けさせるしかないね、あれじゃ~。
でもその費用が勿体ないんだよね。 」
「 特技がないなら役に立たないじゃな~い。
今まで何して生きてきたのかしら? 」
クスクス……。
楽しそうに笑いながら私を否定する沢山の酷い言葉達。
彼らは一通りその行為を楽しんだ後、一人の客が本日最安値をからかい半分でつけてきた。
「 俺の店の下の下水とゴミ処理掃除でもさせてやるよww
ブスで何もできないゴミにふさわしい仕事だろう?ww 」
そう言うと、ドッと全員が一斉に笑った。
これが……私の価値……?
何一つ言葉も発せられずにそのまま競りが終わり、競り落とされた ” 商品 ” 達は、買い取られた客たちの元へ背中を押されてヨロヨロと向かう。
私も……向かわなきゃ……。
そう思って足を動かそうとした瞬間────リーダーっぽい男は、私を見下ろし鼻で笑いながら言った。
「 お前みたいな ” 役立たず ” の ” ブス ” を買ってくださった主人に感謝しろよ、ゴミ女。 」
自分が自分のモノではなく、これからは誰かの所有物として生きていく。
それが決定した今、突然頭の中に沢山の人たちの言葉達が駆け巡った。
” 役立たず!! ” ” このブスッ!! ”
” 誰にも必要とされないだろうな! ”
” 存在自体が迷惑 ”
” 生きている事が図々しい ”
” なんの価値もないゴミ ”
だからゴミはゴミ箱へ。
これから私が向かうのはゴミ箱だ。
……ピリッ…………。
ピリピリピリ────────!!!!
あの謎の静電気が強く……それこそ静かという字がふさわしくない程の強さで体中に走り、私は完全に足を止めた。
そうして夜に出発した私達を乗せた馬車は、言っていた通り、隣街の教会へ────────……行くことなく、薄暗い森の中の一角へと到着する。
そこには ” 待ってました! ” とばかりに柄の悪そうな数人の男女がいて、ギラギラした目で私達を見ていた。
「 おらっ!とっとと降りろ!! 」
恐怖に固まる私達に、馬車の前方から降りてきた男が怒鳴りつけてくる。
その男は、院長がやたらと仲良くしていた……以前から孤児院に来ていた怪しい男たちのリーダーっぽい男だった。
その後ろにはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべた院長もいて、更にリーダーの男の仲間らしき別の男たちも、ゾロゾロと集まってくる。
私達はそんな大人たちの視線に晒されながら、馬車から出た。
「 今回は当たりが少ないな。 」
「 あ、あの女の子は大当たりね~。絶対欲しいわ。 」
「 俺もあの子狙いだな。後は……う~ん、値段次第かな? 」
ガヤガヤと話される内容からして、ろくな事ではない事は理解した。
私達はゴミだから、こうしてゴミ箱へ捨てられたんだ。
そしてこの人たちは、そんなゴミを再利用して使い尽そうとしている……。
「 お集まりの皆さん!今回の商品はコイツらで~す。
では、順番に始めていきますよ~! 」
リーダーっぽい男が突然声を上げ、端から順に私達を商品とした競りを始めた。
「 金貨30! 」
「 う~ん……金貨100! 」
「 アレは磨けばそれなりに使えるかも……金貨150! 」
ワーワーと競りが進んでいく事に、私達の心は絶望へと飲まれていく。
でも仕方ない。
ゴミはどんな扱いをされたって文句は言えない……いや、言う事は許されないのだから。
同期達が一人……また一人と売られていく中、私はボンヤリとその様子を見ていたのだが……?
────ピリッ!
またあの正体不明の静電気の様な感覚が体に走る。
本当にコレは一体何?
不思議に思っている最中も、競りは順調に進んでいき、リーダーの男は、子どもたちの顔を客たちに見せながら、「 お前は何が得意だ? 」などと質問をしては、少しでも値段を上げようとアピールしていた。
そうしてどんどん値段が決まっていく同期たちの中、とうとう残ったのはルビーと私のみに。
すると私よりも前にいたルビーが先に呼ばれたのだが、今まで嘲笑混じりに競りをしていた客たちの雰囲気はそこでガラリと変わった。
「 やっと本命のお出ましか。 」
「 これなら上客がつくのは間違いないからな。
絶対に欲しい。 」
客たちは目の色を変えてルビーに値段をつけていく。
そうして白熱する競りに、リーダーの男も院長も満足そうだ。
結局ルビーは、本日最高額の値がつき、有名な娼館の主人に買われる事になった。
勿論ルビーがほしかった他の客たち全員の機嫌は悪く、ギスギスした雰囲気が漂う。
そんな良くない空気の中、競りの最後を飾るのは────私だ。
次に前に出された私を見て、客たちはあからさまにやる気を失い、鼻で笑った。
そしてリーダーっぽい男もあからさまに態度が悪くなり、ホジホジと耳を掘りながら適当に質問をしてくる。
「 ────で、得意な事は~? 」
「 ……ありません。 」
素直にそう答える私に、客たちはプッと吹き出し、リーダーっぽい男はハァ~……と大きなため息をついた。
「 ブスで特技なしとか、なんの価値もねぇとんだ役立たずだな。 」
チッ!と舌打ち混じりに吐き捨てられた言葉に下を向くと、そのままルビーを買えなかったイライラを解消したかったらしい客たちは喜んでそれに乗ってくる。
「 ブスは客がつかないからな~。無駄飯食いになるだけだ。 」
「 整形魔術を受けさせるしかないね、あれじゃ~。
でもその費用が勿体ないんだよね。 」
「 特技がないなら役に立たないじゃな~い。
今まで何して生きてきたのかしら? 」
クスクス……。
楽しそうに笑いながら私を否定する沢山の酷い言葉達。
彼らは一通りその行為を楽しんだ後、一人の客が本日最安値をからかい半分でつけてきた。
「 俺の店の下の下水とゴミ処理掃除でもさせてやるよww
ブスで何もできないゴミにふさわしい仕事だろう?ww 」
そう言うと、ドッと全員が一斉に笑った。
これが……私の価値……?
何一つ言葉も発せられずにそのまま競りが終わり、競り落とされた ” 商品 ” 達は、買い取られた客たちの元へ背中を押されてヨロヨロと向かう。
私も……向かわなきゃ……。
そう思って足を動かそうとした瞬間────リーダーっぽい男は、私を見下ろし鼻で笑いながら言った。
「 お前みたいな ” 役立たず ” の ” ブス ” を買ってくださった主人に感謝しろよ、ゴミ女。 」
自分が自分のモノではなく、これからは誰かの所有物として生きていく。
それが決定した今、突然頭の中に沢山の人たちの言葉達が駆け巡った。
” 役立たず!! ” ” このブスッ!! ”
” 誰にも必要とされないだろうな! ”
” 存在自体が迷惑 ”
” 生きている事が図々しい ”
” なんの価値もないゴミ ”
だからゴミはゴミ箱へ。
これから私が向かうのはゴミ箱だ。
……ピリッ…………。
ピリピリピリ────────!!!!
あの謎の静電気が強く……それこそ静かという字がふさわしくない程の強さで体中に走り、私は完全に足を止めた。
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