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第四十五章
1425 隠されている体
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( モール )
こんな街一つ犠牲にすればすむ話に、自国の危険も省みず、全戦力を投入するなど、信じられない!
言葉を失う俺たちをよそに、突然レイティア聖兵士団の者が、チィ!と舌打ちをした。
《 まぁ、そのお陰で、こうして忌々しい獣までココにいるんですけどね!
モンスター以上の不浄なる存在が目の前に……っ!! 》
《 はぁぁぁぁ!?それはこっちのセリフなんだよ!このナルシスト集団が!!
お前ら全員キモいんだよ! 》
《 ……非常事態なんだから止めなよ……もう。》
こんな非常時でもいがみ合っているエルフ族と獣人族に、ため息が漏れるが、また前衛班の一部がふっとばされた音を聞き、直ぐに気を引き締めた。
「 今俺達がいる中では、一切の攻撃が通じない。
正直このままではまずい。
何か良い知恵はありますか? 」
《 ……正直、こちらとしても大した情報はありません。
ただ、何か奴に恐怖を感じさせるモノがわかれば……突破口が開けるかもしれません。
精神をもっとも痛めつけるには恐怖が不可欠ですから……。》
「 恐怖……。 」
レイティア聖兵士団の助言を聞き、奴の恐怖となるモノを考える。
しかし……完全無欠な今の状況で、恐怖するモノなど見つかるだろうか?
眉を寄せて考え込む俺の耳に、ジェンス聖兵士団の声も追加で聞こえてきた。
《 物理的な気配だけはこっちからするみたいだぜ!
複合した変な匂いもする!
多分奴の体はこっちのどっかにありそうだな。 》
クンクンと匂いを嗅ぎ回る様な音と共に、何かしらの解析スキルや魔道具の発動する音とガンドレイド聖兵士団の声も聞こえてくる。
《 多分 ” 心 ” が体を隠しているんだ。
だから隠れている内は、体が具現化しないみたいだね。
────くっそ~!どうにか欠片でもその位置が分かれば……! 》
普通、心とは体の中に隠れて見えないモノなわけだが、今はその逆。
心によって体が隠されている状態という事だ。
「 ……向こうの現実世界で体が具現化していないとなると……やはり心がダメージを受けない限りは、体を探せないって事か……。
あいつの恐怖するモノとは……。 」
まさに ” お手上げ ” な状況で、自然と楽に死ねる最善の道を探してしまう自分の頭を殴りつける。
周りの団員たちからも ” 絶望 ” の感情が滲んできたせいか……突然奴は、限界まで口を大きく開けてギャハハハハハハ────!!!と笑い出した。
ギャ────~っはっはっ!!!
ギャハハハハハハハハハハハ────ギャハッハッ────!!!!
そうして笑い過ぎたせいか、口の端が大きく裂けてしまい、ブチブチ~ッ!!!と皮膚の部分が千切れる。
すると、そのせいで顎がプラプラとした状態になってしまった< ピエロ・グリム・リーパー >は、笑い続けながらどんどんと巨大化していった。
「 きょ……巨大化していく……。 」
「 そ……そんな……! 」
呆然としたまま、元の10倍以上大きくなってしまった奴を見上げていると、体中からニョキニョキと小さな手が大量に生えてきて、更に恐ろしい化け物へと変化を遂げる。
敵うわけない……。
その異形な姿に誰もがそう思ったのか、言葉もない様だ。
勿論俺も……。
そんな青ざめたまま立ち尽くす俺達を見回し、巨大化した< ピエロ・グリム・リーパー >は、満足そうにニヤ~と笑い、なんと喋りだしたのだ!
《 ……クッ……クックック……弱き者たちよ。
お前たち ” 人 ” に価値などない。
役立たずは役立たずらしく……この私を楽しませ……最後は我が血肉になって終えるがいい。
それが唯一の……人の……世界の ” ゴミ ” の使い道だろう? 》
ノイズ混じりの声がその場にビリビリと響き、思わず耳を塞いだ。
しかし、その声は脳みそに直接ぶち込まれた様に衝撃を与えてきて、体はガクガクとひとりでに震えてしまう。
「 ……くっ……そっ……! 」
また楽な道へ楽な道へと進もうとする自分の足を、必死に抑える俺の耳に……今度はガチャンッ!!という何かが物理的に落ちた音がした。
フッとそちらへ視線を向けるとそこにはジャリーがいて、地面には彼女の愛用の槍が落ちている。
今の音は、どうやら槍を落とした音だった様だ。
「 ジャ……ジャリー……っ。 」
まさか戦意喪失したのか?
そう思ったのは< ピエロ・グリム・リーパー >も同じだった様で、また大声で笑いながらジャリーを指さした。
《 ほぅ?戦う事を諦めたか。
お前は他よりは少し頭が良いモノのようだな。
そうそう、どうせ抗った所で無駄。
ゴミはゴミとして大人しく最後を待つのが ” 正しい ” 在り方────……。 》
べらべらと奴が喋っている最中、ジャリーはゆっくりと前へ向かって歩きだす。
どんどんと奴に近づいていくジャリーに、近くにいたリゼルは焦った様に「 ────おいっ!! 」と声を掛けたが、ジャリーの歩みは止まらない。
そんなジャリーを見下ろし、ギャーッハッハッ!!ともう一度笑った奴は、小さな腕の一つを伸ばし、そのままジャリーの顔を正面から殴りつけた!!
こんな街一つ犠牲にすればすむ話に、自国の危険も省みず、全戦力を投入するなど、信じられない!
言葉を失う俺たちをよそに、突然レイティア聖兵士団の者が、チィ!と舌打ちをした。
《 まぁ、そのお陰で、こうして忌々しい獣までココにいるんですけどね!
モンスター以上の不浄なる存在が目の前に……っ!! 》
《 はぁぁぁぁ!?それはこっちのセリフなんだよ!このナルシスト集団が!!
お前ら全員キモいんだよ! 》
《 ……非常事態なんだから止めなよ……もう。》
こんな非常時でもいがみ合っているエルフ族と獣人族に、ため息が漏れるが、また前衛班の一部がふっとばされた音を聞き、直ぐに気を引き締めた。
「 今俺達がいる中では、一切の攻撃が通じない。
正直このままではまずい。
何か良い知恵はありますか? 」
《 ……正直、こちらとしても大した情報はありません。
ただ、何か奴に恐怖を感じさせるモノがわかれば……突破口が開けるかもしれません。
精神をもっとも痛めつけるには恐怖が不可欠ですから……。》
「 恐怖……。 」
レイティア聖兵士団の助言を聞き、奴の恐怖となるモノを考える。
しかし……完全無欠な今の状況で、恐怖するモノなど見つかるだろうか?
眉を寄せて考え込む俺の耳に、ジェンス聖兵士団の声も追加で聞こえてきた。
《 物理的な気配だけはこっちからするみたいだぜ!
複合した変な匂いもする!
多分奴の体はこっちのどっかにありそうだな。 》
クンクンと匂いを嗅ぎ回る様な音と共に、何かしらの解析スキルや魔道具の発動する音とガンドレイド聖兵士団の声も聞こえてくる。
《 多分 ” 心 ” が体を隠しているんだ。
だから隠れている内は、体が具現化しないみたいだね。
────くっそ~!どうにか欠片でもその位置が分かれば……! 》
普通、心とは体の中に隠れて見えないモノなわけだが、今はその逆。
心によって体が隠されている状態という事だ。
「 ……向こうの現実世界で体が具現化していないとなると……やはり心がダメージを受けない限りは、体を探せないって事か……。
あいつの恐怖するモノとは……。 」
まさに ” お手上げ ” な状況で、自然と楽に死ねる最善の道を探してしまう自分の頭を殴りつける。
周りの団員たちからも ” 絶望 ” の感情が滲んできたせいか……突然奴は、限界まで口を大きく開けてギャハハハハハハ────!!!と笑い出した。
ギャ────~っはっはっ!!!
ギャハハハハハハハハハハハ────ギャハッハッ────!!!!
そうして笑い過ぎたせいか、口の端が大きく裂けてしまい、ブチブチ~ッ!!!と皮膚の部分が千切れる。
すると、そのせいで顎がプラプラとした状態になってしまった< ピエロ・グリム・リーパー >は、笑い続けながらどんどんと巨大化していった。
「 きょ……巨大化していく……。 」
「 そ……そんな……! 」
呆然としたまま、元の10倍以上大きくなってしまった奴を見上げていると、体中からニョキニョキと小さな手が大量に生えてきて、更に恐ろしい化け物へと変化を遂げる。
敵うわけない……。
その異形な姿に誰もがそう思ったのか、言葉もない様だ。
勿論俺も……。
そんな青ざめたまま立ち尽くす俺達を見回し、巨大化した< ピエロ・グリム・リーパー >は、満足そうにニヤ~と笑い、なんと喋りだしたのだ!
《 ……クッ……クックック……弱き者たちよ。
お前たち ” 人 ” に価値などない。
役立たずは役立たずらしく……この私を楽しませ……最後は我が血肉になって終えるがいい。
それが唯一の……人の……世界の ” ゴミ ” の使い道だろう? 》
ノイズ混じりの声がその場にビリビリと響き、思わず耳を塞いだ。
しかし、その声は脳みそに直接ぶち込まれた様に衝撃を与えてきて、体はガクガクとひとりでに震えてしまう。
「 ……くっ……そっ……! 」
また楽な道へ楽な道へと進もうとする自分の足を、必死に抑える俺の耳に……今度はガチャンッ!!という何かが物理的に落ちた音がした。
フッとそちらへ視線を向けるとそこにはジャリーがいて、地面には彼女の愛用の槍が落ちている。
今の音は、どうやら槍を落とした音だった様だ。
「 ジャ……ジャリー……っ。 」
まさか戦意喪失したのか?
そう思ったのは< ピエロ・グリム・リーパー >も同じだった様で、また大声で笑いながらジャリーを指さした。
《 ほぅ?戦う事を諦めたか。
お前は他よりは少し頭が良いモノのようだな。
そうそう、どうせ抗った所で無駄。
ゴミはゴミとして大人しく最後を待つのが ” 正しい ” 在り方────……。 》
べらべらと奴が喋っている最中、ジャリーはゆっくりと前へ向かって歩きだす。
どんどんと奴に近づいていくジャリーに、近くにいたリゼルは焦った様に「 ────おいっ!! 」と声を掛けたが、ジャリーの歩みは止まらない。
そんなジャリーを見下ろし、ギャーッハッハッ!!ともう一度笑った奴は、小さな腕の一つを伸ばし、そのままジャリーの顔を正面から殴りつけた!!
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