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第四十六章
1435 もう目は瞑らない
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( エイミ )
叶ってしまった欲望より下のモノは全て不幸。
簡単に叶ってしまった欲望は……それほど人を変えてしまったのだ。
そしてそれが叶わない時は、イライラと常に苛ついていた両親の姿。
自分の欲望が叶わない事を他人のせいにし、周りに嫉妬し……そして世界が悪いと呪詛を吐くように叫ぶ両親の姿。
それは幸せとは程遠い。
私は震えながら首を横に振ると、オリビア様はニヤッと笑った。
「 心を変えずに欲望を叶えるためには、必ず辛い辛い努力というモノが必要って事だ。
楽して手にいれたモノは、” 良い ” ものじゃない。
それを簡単に手に入れちまったら……元に戻るのは難しいよ。 」
「 ……もう……両親は元には戻れなかったのでしょうか……。 」
この時は、九割以上は無理な事が分かっていたが、やはり最後の情の様なモノは残っていたのか、ついそんな事を尋ねてしまったが……オリビア様はキッパリと首を振る。
「 一線を超えちまったヤツは無理だろうね。
人を踏み台にして、上に立っちまったら終わりさ。
それを叶えるまでに犠牲にした沢山の者たちが、まるで呪いのように絡みついて、そいつを離さないから。
しかも、それは厄介な事にそいつが弱った瞬間に牙を剥く。
人の恨みってモノは、絶対に消えやしない。
死んだ後も、ずっとね……。 」
両親はお金を集めるために沢山の人たちを騙したり、時には本気で心配してくれた人に借金まで背負わせて欲望を叶えてきた。
そんな人達の恨みは消えないだろうと思う。
中には財産を全て失くして路頭に迷ってしまった人もいたから……。
「 ……では……そんな人達の子供の私が……。
不幸にする手助けをしてきた私が……これからのうのうと生きていってもいいと思いますか……?
幸せに……なろうとしてもいいと……? 」
私だって、それを良しとはしてないものの、加害者の一人。
被害にあった人たちにとっては憎い相手の子供である私が、幸せそうにしていたら……当然嫌な想いをする。
ふざけるな!
自分を踏み台にして上でのうのうと幸せになりやがって!!
そう怒鳴り散らす人たちの姿が思い浮かび、謝罪することしかできない。
ブルブルと震えている私を見て、オリビア様は真剣な顔で私に言った。
「 ……辛い道だとは思うよ。
あんたは悪くなくても、両親の業ってもんはこれからの未来を生きる子供に一生のしかかる。
だから今度はしっかりと目を開けて、二度とそんな両親の道具として使われない事。
それが一番の償いじゃないか?
そうやって努力して戦い続ける姿を見せられたら────……私だったら幸せになってほしいって思うがね。 」
それを聞いた瞬間────私の目からボロボロと涙が溢れて止まらなくなってしまった。
やっと自分がすべきこと。
未来の姿が見えた気がしたのだ。
目を開いて歩いていく人生は辛くて、苦しくて……自分がしてきた事への罪悪感はどこまでもどこまでも追いかけてくる。
目をつぶってしまいたい。
だけど、それをしない事が償いになるなら……私は二度と目をつぶったりしない。
しっかりと目を開け、ずっと戦い続けてやる。
そう決意して目元をゴシゴシと乱暴に拭うと、オリビアに向かって頭を下げた。
「 この度は本当に申し訳ありませんでした。
もう二度と目をつぶったりしません。
でも……まだ目を見開いたばかりで何から始めたら良いのか分からないんです。
オリビア様なら何から始めますか? 」
軽く聞いたつもりの質問だったのだが……それがオリビア様の何かしらのスイッチを押してしまったらしい。
「 そんなもん、” 強くなる ” 一択に決まっているだろう!! 」
グワッ!と凄い勢いで叫んだオリビア様は私の襟首を掴み、そのまま森へと連れて行った。
そして────……それからは地獄の日々!
修行、修行、修行……。
そのお陰で、私は ” 力 ” を手にし、目を閉じさせようとする現実をぶっ飛ばし続ける日々を手に入れた。
昔の事を思い出し、思わず笑いが漏れてしまう。
私は話しかけてきたオリビア様に向かって微笑むと、目をしっかりと開いたまま、そびえ立つ様に前に立つ< キャロル・ナイト・ゾンビ >を睨みつけた。
目はもうつぶらない。
私はいつだって全力を出して…… ” 仕方ない ” ってヤツを目指してみせる。
そう誓って、不気味なキャロルの5つの首を見渡すと、その全ての顔はいびつに歪んで笑っている事に気づいた。
「 ……笑っている……。遊んでいるんだ。 」
皆が生き返ったゾンビたちを倒し行く姿を見て多分奴は楽しんでいる様で、その余裕に恐怖を抱く。
次は一体どう出る?
それに警戒を強めていると、突然ヘビの首が光りだした。
「 ────っくっ!! 」
「 なっ、なんだ────!!? 」
ザップルさんとパウロさんがゾンビ達をふっとばした後、眩しそうにしながら焦って叫ぶと……突然キャロルの頭上に巨大な魔法陣が出現し、そこからキラキラと光る雨の様なモノが振ってくる。
すると────それを全身に浴びたキャロルから、ドンッ!!と強大な魔力が立ち上った。
叶ってしまった欲望より下のモノは全て不幸。
簡単に叶ってしまった欲望は……それほど人を変えてしまったのだ。
そしてそれが叶わない時は、イライラと常に苛ついていた両親の姿。
自分の欲望が叶わない事を他人のせいにし、周りに嫉妬し……そして世界が悪いと呪詛を吐くように叫ぶ両親の姿。
それは幸せとは程遠い。
私は震えながら首を横に振ると、オリビア様はニヤッと笑った。
「 心を変えずに欲望を叶えるためには、必ず辛い辛い努力というモノが必要って事だ。
楽して手にいれたモノは、” 良い ” ものじゃない。
それを簡単に手に入れちまったら……元に戻るのは難しいよ。 」
「 ……もう……両親は元には戻れなかったのでしょうか……。 」
この時は、九割以上は無理な事が分かっていたが、やはり最後の情の様なモノは残っていたのか、ついそんな事を尋ねてしまったが……オリビア様はキッパリと首を振る。
「 一線を超えちまったヤツは無理だろうね。
人を踏み台にして、上に立っちまったら終わりさ。
それを叶えるまでに犠牲にした沢山の者たちが、まるで呪いのように絡みついて、そいつを離さないから。
しかも、それは厄介な事にそいつが弱った瞬間に牙を剥く。
人の恨みってモノは、絶対に消えやしない。
死んだ後も、ずっとね……。 」
両親はお金を集めるために沢山の人たちを騙したり、時には本気で心配してくれた人に借金まで背負わせて欲望を叶えてきた。
そんな人達の恨みは消えないだろうと思う。
中には財産を全て失くして路頭に迷ってしまった人もいたから……。
「 ……では……そんな人達の子供の私が……。
不幸にする手助けをしてきた私が……これからのうのうと生きていってもいいと思いますか……?
幸せに……なろうとしてもいいと……? 」
私だって、それを良しとはしてないものの、加害者の一人。
被害にあった人たちにとっては憎い相手の子供である私が、幸せそうにしていたら……当然嫌な想いをする。
ふざけるな!
自分を踏み台にして上でのうのうと幸せになりやがって!!
そう怒鳴り散らす人たちの姿が思い浮かび、謝罪することしかできない。
ブルブルと震えている私を見て、オリビア様は真剣な顔で私に言った。
「 ……辛い道だとは思うよ。
あんたは悪くなくても、両親の業ってもんはこれからの未来を生きる子供に一生のしかかる。
だから今度はしっかりと目を開けて、二度とそんな両親の道具として使われない事。
それが一番の償いじゃないか?
そうやって努力して戦い続ける姿を見せられたら────……私だったら幸せになってほしいって思うがね。 」
それを聞いた瞬間────私の目からボロボロと涙が溢れて止まらなくなってしまった。
やっと自分がすべきこと。
未来の姿が見えた気がしたのだ。
目を開いて歩いていく人生は辛くて、苦しくて……自分がしてきた事への罪悪感はどこまでもどこまでも追いかけてくる。
目をつぶってしまいたい。
だけど、それをしない事が償いになるなら……私は二度と目をつぶったりしない。
しっかりと目を開け、ずっと戦い続けてやる。
そう決意して目元をゴシゴシと乱暴に拭うと、オリビアに向かって頭を下げた。
「 この度は本当に申し訳ありませんでした。
もう二度と目をつぶったりしません。
でも……まだ目を見開いたばかりで何から始めたら良いのか分からないんです。
オリビア様なら何から始めますか? 」
軽く聞いたつもりの質問だったのだが……それがオリビア様の何かしらのスイッチを押してしまったらしい。
「 そんなもん、” 強くなる ” 一択に決まっているだろう!! 」
グワッ!と凄い勢いで叫んだオリビア様は私の襟首を掴み、そのまま森へと連れて行った。
そして────……それからは地獄の日々!
修行、修行、修行……。
そのお陰で、私は ” 力 ” を手にし、目を閉じさせようとする現実をぶっ飛ばし続ける日々を手に入れた。
昔の事を思い出し、思わず笑いが漏れてしまう。
私は話しかけてきたオリビア様に向かって微笑むと、目をしっかりと開いたまま、そびえ立つ様に前に立つ< キャロル・ナイト・ゾンビ >を睨みつけた。
目はもうつぶらない。
私はいつだって全力を出して…… ” 仕方ない ” ってヤツを目指してみせる。
そう誓って、不気味なキャロルの5つの首を見渡すと、その全ての顔はいびつに歪んで笑っている事に気づいた。
「 ……笑っている……。遊んでいるんだ。 」
皆が生き返ったゾンビたちを倒し行く姿を見て多分奴は楽しんでいる様で、その余裕に恐怖を抱く。
次は一体どう出る?
それに警戒を強めていると、突然ヘビの首が光りだした。
「 ────っくっ!! 」
「 なっ、なんだ────!!? 」
ザップルさんとパウロさんがゾンビ達をふっとばした後、眩しそうにしながら焦って叫ぶと……突然キャロルの頭上に巨大な魔法陣が出現し、そこからキラキラと光る雨の様なモノが振ってくる。
すると────それを全身に浴びたキャロルから、ドンッ!!と強大な魔力が立ち上った。
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