【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第四十七章

1472 レガーノの人々

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( ??? )

《 レガーノの教会にて 》

遠くの方からゆっくりと……まるで水の中に黒い絵の具を1滴垂らした様に、青い空は徐々に染まっていく。

そしてあっという間にレガーノの空は夜より深い黒色へと変わってしまった。


《 正体不明の黒い雲発生!

呪い属性の可能性大!

発生源はグリモアだと思われる。

街民は至急、教会へと避難を!

────繰り返す、正体不明の黒い雲……。 》


街中を飛び回る伝電鳥達が、街の人々へ情報を伝えると、街の人々は直ぐに現在の作業を止めて、迅速に教会への避難を開始する。

避難誘導はレガーノに現在住んでいるリーフ様主体の元、面白半分ではあったが何度もしたため、その移動はスムーズであった。


────ガヤガヤ……。

ザワザワ……。


レガーノに到着した街民達は、教会を管理する神官長と神官見習いが三人がいる前だが、不安からお互い情報交換を始める。

しかし、現在公爵家のリーフ様がいない今、もっとも爵位が高い男爵家の二人が姿を現したため口を閉ざした。


花などの製造を生業にしている男爵家【 フィンドル家 】

現当主< オリバー・ライ・フィンドル >


畜産業などを広く手掛けている男爵家【 ホールド家 】

現当主< ファロー・モゥ・ホールド >


レガーノを代表する二大男爵家に、街民の視線は一斉に集まった。


オリバーは、ヒョロっとした痩せ型の体格をし、濃いめの灰色の髪色をした真ん中分けのサラサラヘアーは息子であるモルトにそっくりで、唯一鼻の下にチョコンと生えているヒゲだけが違うと言われる外見をしている。

そんなオリバーは、ハァ……と大きなため息をついた。


「 全員落ち着いて聞いてほしい。

送られてきた情報によると、現在グリモアにて正体不明のモンスターが現れ、その襲撃を受けているらしい。 」


────どよっ!!


オリバーの言葉を聞いた街民達に動揺が走る。

そして口々に不安を口にし始めた。


「 こんな遠い街にまで変化が現れるなんて……大丈夫なのでしょうか……? 」

「 これからレガーノはどうなるのでしょう?

空がこんなに真っ黒になってしまうだなんて……! 」


ザワザワとし始めたその場で、オリバーの隣に立つファローが静かに耳に手を当てる。


恰幅の良い体格に、クルクルと渦を巻く様な非常に強い癖っ毛のある赤茶色の髪は、やはり息子であるニールにそっくりと評判のファローは、どうやら何かのスキルを発動しているらしく、全員ピタリと口を閉ざした。


「 ふ~む……。ここから約5km程の地点に、正体不明の黒い穴が空いているのを見つけたぞ。

おそらくはグリモア付近で次々と姿を現しているモンスター増殖の能力によるものだろう。

そこから次々とモンスター共が出てきて進行しだしている。

このままでは、このレガーノにもその一部はやってきそうだ。 」



< 獣産士の資質 >( ユニーク固有スキル )

< 鳥獣アイ・ジャック >

自身のテリトリー内に存在する ” 鳥 ” と名がつく生物の視界をジャックし、自身の視覚へと送る事ができる特殊系操作系スキル

ただし操作できる鳥の数と種類は、術者の生物に対する知識量と、接触経験値によって決定する

(発現条件) 

一定以上の魔力、魔力操作、生物に対する知識量と、接触経験値、鳥系生物への情熱、愛情、信頼度を持つこと



ファローは街の外を飛び回る鳥系生物からの情報を絶えず集め、そのモンスターを生み出す黒い穴を見つけた様だ。

その情報を聞いた街の人達は震え上がった。

レガーノには現在戦いを生業にしている機関は存在せず、戦闘系の魔道具などの準備もない。

しかも治療院などの設備もかなり小規模なものしかなく、戦いなどになればほとんど焼け石に水程度しか機能しないだろうと思われる。


またザワザワとざわつき出した街民の中には、とうとう悲鳴を上げたり泣き出す者達も出てきてしまった。

それを必死に宥めるのは、【 フィンドル家 】のオリバーの妻< ヘーゼル >と【 ホールド家 】ファローの妻< サラ >だ。

二人は大丈夫だと言いながら笑顔を絶やさず、それにより一旦その場は静まっていく。


ヘーゼルは、オリバーと同じくほっそりした体型をしており、長い髪をしっかりと上にUPし前髪も全てきっちり上げている所から、しっかり者のイメージが強い女性で、反対にサラはぽっちゃりとした体型をしていて、長い髪をホルスタイン柄のスカーフで縛ったおおらかなイメージを持つ女性であった。

二人はお互い目を合わせ頷きあい、そのまま安心させるための笑顔を絶やさないまま自身の旦那へと視線を向ける。

するとオリバーとファローも心得たとばかりに笑顔を見せた。


ここでパニックになってはいけない。

落ち着いて行動せねば……。


そう心に決めた四人であったが、オリバーはハッ!とした様子で突然胸ポケットに入っている小型の通信魔道具を取り出すと、それを耳に当てる。

そして────……。

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