1,507 / 1,649
第四十八章
1464 ふわふわした何か
しおりを挟む
( ルーン )
ミチミチミチ~……!
11個の核を全て破壊された< ナイト・カゲロウ >が極限まで体を捻り、その捻れた体からは血の様な赤い液体がボタボタと滴り落ちる。
《 あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁ~~ぁぁぁ~……!!! 》
そいつは酷い濁音混じりの声で鳴くと、他の肉人形達まで一斉に鳴き出し、次から次へと本体である< ナイト・カゲロウ >へ吸い寄せられていく。
「 げっ……っ! 」
「 な……なんだよ……あれ……。 」
ざわつく皆の前で、肉人形達はどんどんその捻れに巻き込まれていき、ボキボキ!!と嫌な音を立てながら本体の体に取り込まれていった。
────ゴクリ……。
自分の喉が音を立てた音を耳にしながら、恐ろしいその光景を睨みつける。
そしてその直後、捻れてしまった体がゆっくりと緩んでほどけていくと……白かった体は血に濡れたように真っ赤になっていて、体中にくっついていた内臓の集合した部分からは人の顔の様なモノがポコポコと大量に生えていた。
その姿は、まるでびっしりと生えたフジツボの様だ。
「 うげぇっ!!き、き、きもちわりぃぃぃ!!! 」
「 うわ~!僕、ああいう集まっている系の無理!! 」
レイドとサイモンが両腕を擦りながら叫ぶと、近くで見ているクルトとセリナもウゲッ!と顔を盛大に顰める。
「 お、恐らく気持ち悪くなっただけじゃないはずだ!
油断するなよ!セリナ! 」
「 お前こそ! 」
形状の変わった< ナイト・カゲロウ >に警戒を強めている様だ。
「 ……Sランクだもの。そう簡単にはいかないわね。 」
レナも同じくかなり警戒しているようで、いつもの様な余裕が感じられない。
アタイも杖をグッ!と強く握りしめ、フヨフヨと浮かぶナイト・カゲロウを睨みつけていると、内蔵部分についている顔の内4つが大きく盛り上がっていき、まるで本体から分離しようとする動きを見せた。
ギチチ~……っ……!!
────ぐちゃ……っ……。
……グチャ……グチャ……べちょっ……。
気味の悪い音を立てながら、とうとう本体から分離した肉の塊は、ボトッ……と地面に落ち、蠢きながらやがて人の手の様なモノが生え足が生え、巨大化していく。
「 な……なんだ、あれは……? 」
見上げる様な大きさに成長した4つの肉の塊達。
それを見上げ顔色を悪くしているフラン様が、ボソッと呟くと、クレア様が首を軽く横に倒した。
「 う~ん…… ” 人 ” ? 」
ゾッとするような言葉を否定しようと、その巨大な肉の塊達をジッと観察したが、確かに歪ながら人の形には見える。
10mを超える巨体、かつ皮膚はなく筋肉組織の様なモノがむき出しで、全体的に真っ赤なその姿は赤い巨人の様だ。
目はポッカリと黒い穴が開いていて、表情らしきものは見当たらないが……。
「 人────っていうには、無理がある外見なんだぜ……。 」
感情を感じ取れないその存在に恐怖しながら、攻撃してやろうと詠唱を開始した瞬間────……パッ!とソイツらが消えてしまった。
「 ────??!消えたぞ!! 」
「 いや、ボンヤリ見えるヤツもいる!!
それぞれ味方同士背後を見合え! 」
クルトとセリナが武器を構えたまま冷静に叫び、周りの生徒達に警戒を強める様に指示を出す。
「 ────!?……どうなってるんだ?
アタイには……一体以外の三体がボンヤリと見えるかも程度だぜ。 」
じっと目を凝らすと見えるのは、残像に近いその姿で……しかし、不思議な事にその見え方がバラバラだ。
ほとんど見えないくらいボンヤリな奴と、全く見えない奴、比較的ハッキリしている奴。
それに戸惑っているのはアタイだけではない様で、次々に動揺する声が聞こえてくる。
「 あれ……??今度は全部見えなくなったぞ? 」
「 えっ?三体ハッキリしたけど……? 」
「 まるで点滅する様にハッキリしない……。
これじゃあ、位置の特定が……! 」
全く一貫性がない主張に首を傾げながら、自分も同様にさっきまで見えていたはずの赤い巨人が消え、また現れを繰り返す現状に頭を抱えた。
「 一体どうなってるんだ!?
攻撃の性質を変えるだけじゃ~説明がつかないぜ! 」
「 ……確かにおかしいわ。
攻撃の性質が変わっている事は間違いなさそうだけど……それ以外にもものすごい速さで中身が変わっている感じ……。
リリアさん、何か分かる? 」
レナが険しい顔をしながらリリアに話を振ると、リリアはスキル< インビシブル・フィルター >で赤い巨人達を見渡す。
「 さっきから解析しているのですが、レナ先生と同じく中身全てが凄まじい速さで変わっている様に思えます。
これは多分、あの本体の新たな能力みたいですね。 」
リリアは汗を流しながら、余裕そうに浮かんでいるナイト・カゲロウを睨みつけた。
( 第二形態先天スキル )
< 偽物世界 >
その場に自分がいる限り発動し続ける自動オート型特殊フィールドスキル
幻影スキルの効果を極大UPさせる
( 第二形態先天スキル )
< イメージ・シャッフル >
偽物世界に存在する味方の攻撃の性質を、仲間内で自由にシャッフルする事ができる幻影系スキル
またお互いのステータスを共有化し、スキルも共有するので、攻撃は通りにくく高火力攻撃も可能にする
ミチミチミチ~……!
11個の核を全て破壊された< ナイト・カゲロウ >が極限まで体を捻り、その捻れた体からは血の様な赤い液体がボタボタと滴り落ちる。
《 あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁ~~ぁぁぁ~……!!! 》
そいつは酷い濁音混じりの声で鳴くと、他の肉人形達まで一斉に鳴き出し、次から次へと本体である< ナイト・カゲロウ >へ吸い寄せられていく。
「 げっ……っ! 」
「 な……なんだよ……あれ……。 」
ざわつく皆の前で、肉人形達はどんどんその捻れに巻き込まれていき、ボキボキ!!と嫌な音を立てながら本体の体に取り込まれていった。
────ゴクリ……。
自分の喉が音を立てた音を耳にしながら、恐ろしいその光景を睨みつける。
そしてその直後、捻れてしまった体がゆっくりと緩んでほどけていくと……白かった体は血に濡れたように真っ赤になっていて、体中にくっついていた内臓の集合した部分からは人の顔の様なモノがポコポコと大量に生えていた。
その姿は、まるでびっしりと生えたフジツボの様だ。
「 うげぇっ!!き、き、きもちわりぃぃぃ!!! 」
「 うわ~!僕、ああいう集まっている系の無理!! 」
レイドとサイモンが両腕を擦りながら叫ぶと、近くで見ているクルトとセリナもウゲッ!と顔を盛大に顰める。
「 お、恐らく気持ち悪くなっただけじゃないはずだ!
油断するなよ!セリナ! 」
「 お前こそ! 」
形状の変わった< ナイト・カゲロウ >に警戒を強めている様だ。
「 ……Sランクだもの。そう簡単にはいかないわね。 」
レナも同じくかなり警戒しているようで、いつもの様な余裕が感じられない。
アタイも杖をグッ!と強く握りしめ、フヨフヨと浮かぶナイト・カゲロウを睨みつけていると、内蔵部分についている顔の内4つが大きく盛り上がっていき、まるで本体から分離しようとする動きを見せた。
ギチチ~……っ……!!
────ぐちゃ……っ……。
……グチャ……グチャ……べちょっ……。
気味の悪い音を立てながら、とうとう本体から分離した肉の塊は、ボトッ……と地面に落ち、蠢きながらやがて人の手の様なモノが生え足が生え、巨大化していく。
「 な……なんだ、あれは……? 」
見上げる様な大きさに成長した4つの肉の塊達。
それを見上げ顔色を悪くしているフラン様が、ボソッと呟くと、クレア様が首を軽く横に倒した。
「 う~ん…… ” 人 ” ? 」
ゾッとするような言葉を否定しようと、その巨大な肉の塊達をジッと観察したが、確かに歪ながら人の形には見える。
10mを超える巨体、かつ皮膚はなく筋肉組織の様なモノがむき出しで、全体的に真っ赤なその姿は赤い巨人の様だ。
目はポッカリと黒い穴が開いていて、表情らしきものは見当たらないが……。
「 人────っていうには、無理がある外見なんだぜ……。 」
感情を感じ取れないその存在に恐怖しながら、攻撃してやろうと詠唱を開始した瞬間────……パッ!とソイツらが消えてしまった。
「 ────??!消えたぞ!! 」
「 いや、ボンヤリ見えるヤツもいる!!
それぞれ味方同士背後を見合え! 」
クルトとセリナが武器を構えたまま冷静に叫び、周りの生徒達に警戒を強める様に指示を出す。
「 ────!?……どうなってるんだ?
アタイには……一体以外の三体がボンヤリと見えるかも程度だぜ。 」
じっと目を凝らすと見えるのは、残像に近いその姿で……しかし、不思議な事にその見え方がバラバラだ。
ほとんど見えないくらいボンヤリな奴と、全く見えない奴、比較的ハッキリしている奴。
それに戸惑っているのはアタイだけではない様で、次々に動揺する声が聞こえてくる。
「 あれ……??今度は全部見えなくなったぞ? 」
「 えっ?三体ハッキリしたけど……? 」
「 まるで点滅する様にハッキリしない……。
これじゃあ、位置の特定が……! 」
全く一貫性がない主張に首を傾げながら、自分も同様にさっきまで見えていたはずの赤い巨人が消え、また現れを繰り返す現状に頭を抱えた。
「 一体どうなってるんだ!?
攻撃の性質を変えるだけじゃ~説明がつかないぜ! 」
「 ……確かにおかしいわ。
攻撃の性質が変わっている事は間違いなさそうだけど……それ以外にもものすごい速さで中身が変わっている感じ……。
リリアさん、何か分かる? 」
レナが険しい顔をしながらリリアに話を振ると、リリアはスキル< インビシブル・フィルター >で赤い巨人達を見渡す。
「 さっきから解析しているのですが、レナ先生と同じく中身全てが凄まじい速さで変わっている様に思えます。
これは多分、あの本体の新たな能力みたいですね。 」
リリアは汗を流しながら、余裕そうに浮かんでいるナイト・カゲロウを睨みつけた。
( 第二形態先天スキル )
< 偽物世界 >
その場に自分がいる限り発動し続ける自動オート型特殊フィールドスキル
幻影スキルの効果を極大UPさせる
( 第二形態先天スキル )
< イメージ・シャッフル >
偽物世界に存在する味方の攻撃の性質を、仲間内で自由にシャッフルする事ができる幻影系スキル
またお互いのステータスを共有化し、スキルも共有するので、攻撃は通りにくく高火力攻撃も可能にする
114
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
神のミスで転生したけど、幼女化しちゃった! 神具【調薬釜】で、異世界ライフを楽しもう!
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
旧題:神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!
2026/3/9に発売です!書籍は2026/3/11に発売(予約受付中)です!イラストは、にとろん様です。よろしくお願い致します!
ファンタジー小説大賞に投票して頂いた皆様には、大変感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
名前が * ゆるゆ になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!
表紙にはAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
校正も自力です(笑)
うるせぇ!僕はスライム牧場を作るんで邪魔すんな!!
かかし
BL
強い召喚士であることが求められる国、ディスコミニア。
その国のとある侯爵の次男として生まれたミルコは他に類を見ない優れた素質は持っていたものの、どうしようもない事情により落ちこぼれや恥だと思われる存在に。
両親や兄弟の愛情を三歳の頃に失い、やがて十歳になって三ヶ月経ったある日。
自分の誕生日はスルーして兄弟の誕生を幸せそうに祝う姿に、心の中にあった僅かな期待がぽっきりと折れてしまう。
自分の価値を再認識したミルコは、悲しい決意を胸に抱く。
相棒のスライムと共に、名も存在も家族も捨てて生きていこうと…
のんびり新連載。
気まぐれ更新です。
BがLするまでかなり時間が掛かる予定ですので注意!
サブCPに人外CPはありますが、主人公は人外CPにはなりません。
(この世界での獣人は人間の種類の一つですので人外ではないです。)
ストックなくなるまでは07:10に公開
他サイトにも掲載してます
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる