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第五十章
1498 神に選ばれた者
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( リーフ )
「 私の名を口にするな。
神が定めし運命を変えようとする ” 世界 ” の大罪人が。
この本物の< リーフ・フォン・メルンブルク >が、偽物である貴様を葬り去り、この ” 世界 ” を本来あるべき ” 正しき姿 ” に変えるため生まれかわる。
とっとと消えよ、この醜い偽物め。 」
人を見下す様な冷たい瞳に、大きく歪んだ笑み……。
その顔は、前世で何度も見てきた、物語通りの ” リーフ ” の顔であった。
しかし────……。
「 君は本当にあの ” リーフ ” なのかい?
確かレーニャちゃんが、ちゃんとキレイキレイして他の世界に転生させたって言ってたけど……。 」
俺がこの世界にいる限り、 ” リーフ ” は俺。
だから同じ ” リーフ ” という存在が二人いるのはおかしい。
レーニャちゃんが言っていた事を思い出しながら尋ねてみると…… ” リーフ ” は、クシャリッと顔を更に歪めた。
「 ……っくそっ!くそっ!くそぉぉぉぉ~っ!!!
最初は上手くいってたんだ!
美しい姿、形、高い身分……それによって ” 正しい ” 人生を送っていたというのに……っ!!
周りの奴らが無能で役立たずだったから、俺の世界は全て終わってしまった……っ。
何度もっ! 何度もっ!何度も何度も何度もっ!!!
全ての世界に ” 英雄 ” という存在が現れ、俺の邪魔をするっ!!!
くそっ、くそっ、くそぉぉぉぉぉっ!!! 」
「 え…… ” 英雄 ” ??何度も……??? 」
凄まじい怒りの形相をしたまま、リーフは地団駄を踏む。
そんな姿を見つめながら、俺は理由がわからずポカンッ……としてしまった。
ちょっとよく分からないが……転生した先にも ” 英雄 ” と呼ばれる存在がいたのだろうか……??
まぁ、確かにあんなに世界は沢山あるんだから、同じ様な世界もあるかも??
目の前に映る満点の星の様な ” 世界 ” 達を見上げ、一応は納得している間にも、リーフは話を続けた。
「 俺は、” 与えられし役割を完璧にこなす最高傑作 ” であると、神は言って下さった。
だからそんな完璧な俺を不快にさせる ” 世界 ” が間違っているという事だ。
そんな間違った存在は全て消し去り、世界を正しい世界へ戻さなければならない。
偽物のお前を排除し、世界を正しき姿に戻す……これは俺の使命だ。 」
ひどく歪んでいた顔をパッ!と引っ込め、まるで天使の様な無邪気で可愛らしい笑みを浮かべるリーフ。
その顔を見つめながら、俺はリーフの歩んできた人生を理解した。
どうやらリーフは全ての世界にプイッ!と、そっぽを向かれてしまった様だ。
せっかく綺麗な姿を与えられても、誰もが羨む地位を与えられても、何度も何度も新たな生を与えられても────どの人生も同じ結果を永遠にループしている。
「 ……そうかい。まぁ、頭の中で想うだけなら正常な成長過程だからいいと思うよ。
俺も小さい頃は、悪の組織のボスになって世界制覇してやる!とか言ってた時期もあったからね。
でも、残念ながら、君の望みが現実に叶う日は永遠に来ないよ。 」
「 ……なんだと? 」
────ピクッ……。
見下している俺が自分の言葉を否定したのが相当気に入らなかったのか、リーフは殺気を込めて俺を睨みつける。
「 存在自体が間違いだらけの貴様が、この俺に何を言えるというのだ?
あぁ、” 持たざる者 ” の言い訳、” 平等 ” でも引き合いに出してみるか? 」
ハッ!と鼻で笑うリーフを見て、俺は困った様に首を振った。
「 ” 世界 ” って色んなモノの集合体の事だから。
君がその ” 世界 ” を間違っているっていうなら、その一部である君だって間違っているんだよ。
だから周りじゃなくて、まずは君が変わってみたらどうだろうか? 」
とりあえず普通のアドバイスをしたつもりだったが、リーフは怒りに顔を歪め、怒りを顕にする。
「 ふざけるなっ!!!その考え自体が邪教だろう!!
” 正しさ ” は常に一つ!
神に選ばれし俺の考えで統一された世界こそが……絶対的な正しさを持つ世界だっ!!この大罪人め!! 」
「 …………。 」
ハッキリ告げられた駄々こね発言にポカンッとしてしまうと、リーフは俺が納得したと思ったのか、満足気に美しい笑顔を見せてきた。
「 分かったら俺と ” リーフ ” をさっさと変われ。
そうすれば、俺が在るべき未来へ戻してやる。
今度こそその世界の ” 英雄 ” を倒し、世界を正しき姿に────。 」
上を向き、眩しそうに目を細めたリーフは、その後両手を広げて楽しそうに大笑いを始める。
その姿は、あの夢の中で、グリモアの惨劇を前に大笑いしていたリーフの姿そのもので……俺はあの最悪の未来を思い浮かべた。
そして────……その先に浮かんだのは、全ての選択を奪われ、それでも前に進んだ悲しい英雄の姿であった。
黙って下を向く俺の前でリーフはクルクル回りながら、ペラペラと自分の夢を語り続ける。
「 私の名を口にするな。
神が定めし運命を変えようとする ” 世界 ” の大罪人が。
この本物の< リーフ・フォン・メルンブルク >が、偽物である貴様を葬り去り、この ” 世界 ” を本来あるべき ” 正しき姿 ” に変えるため生まれかわる。
とっとと消えよ、この醜い偽物め。 」
人を見下す様な冷たい瞳に、大きく歪んだ笑み……。
その顔は、前世で何度も見てきた、物語通りの ” リーフ ” の顔であった。
しかし────……。
「 君は本当にあの ” リーフ ” なのかい?
確かレーニャちゃんが、ちゃんとキレイキレイして他の世界に転生させたって言ってたけど……。 」
俺がこの世界にいる限り、 ” リーフ ” は俺。
だから同じ ” リーフ ” という存在が二人いるのはおかしい。
レーニャちゃんが言っていた事を思い出しながら尋ねてみると…… ” リーフ ” は、クシャリッと顔を更に歪めた。
「 ……っくそっ!くそっ!くそぉぉぉぉ~っ!!!
最初は上手くいってたんだ!
美しい姿、形、高い身分……それによって ” 正しい ” 人生を送っていたというのに……っ!!
周りの奴らが無能で役立たずだったから、俺の世界は全て終わってしまった……っ。
何度もっ! 何度もっ!何度も何度も何度もっ!!!
全ての世界に ” 英雄 ” という存在が現れ、俺の邪魔をするっ!!!
くそっ、くそっ、くそぉぉぉぉぉっ!!! 」
「 え…… ” 英雄 ” ??何度も……??? 」
凄まじい怒りの形相をしたまま、リーフは地団駄を踏む。
そんな姿を見つめながら、俺は理由がわからずポカンッ……としてしまった。
ちょっとよく分からないが……転生した先にも ” 英雄 ” と呼ばれる存在がいたのだろうか……??
まぁ、確かにあんなに世界は沢山あるんだから、同じ様な世界もあるかも??
目の前に映る満点の星の様な ” 世界 ” 達を見上げ、一応は納得している間にも、リーフは話を続けた。
「 俺は、” 与えられし役割を完璧にこなす最高傑作 ” であると、神は言って下さった。
だからそんな完璧な俺を不快にさせる ” 世界 ” が間違っているという事だ。
そんな間違った存在は全て消し去り、世界を正しい世界へ戻さなければならない。
偽物のお前を排除し、世界を正しき姿に戻す……これは俺の使命だ。 」
ひどく歪んでいた顔をパッ!と引っ込め、まるで天使の様な無邪気で可愛らしい笑みを浮かべるリーフ。
その顔を見つめながら、俺はリーフの歩んできた人生を理解した。
どうやらリーフは全ての世界にプイッ!と、そっぽを向かれてしまった様だ。
せっかく綺麗な姿を与えられても、誰もが羨む地位を与えられても、何度も何度も新たな生を与えられても────どの人生も同じ結果を永遠にループしている。
「 ……そうかい。まぁ、頭の中で想うだけなら正常な成長過程だからいいと思うよ。
俺も小さい頃は、悪の組織のボスになって世界制覇してやる!とか言ってた時期もあったからね。
でも、残念ながら、君の望みが現実に叶う日は永遠に来ないよ。 」
「 ……なんだと? 」
────ピクッ……。
見下している俺が自分の言葉を否定したのが相当気に入らなかったのか、リーフは殺気を込めて俺を睨みつける。
「 存在自体が間違いだらけの貴様が、この俺に何を言えるというのだ?
あぁ、” 持たざる者 ” の言い訳、” 平等 ” でも引き合いに出してみるか? 」
ハッ!と鼻で笑うリーフを見て、俺は困った様に首を振った。
「 ” 世界 ” って色んなモノの集合体の事だから。
君がその ” 世界 ” を間違っているっていうなら、その一部である君だって間違っているんだよ。
だから周りじゃなくて、まずは君が変わってみたらどうだろうか? 」
とりあえず普通のアドバイスをしたつもりだったが、リーフは怒りに顔を歪め、怒りを顕にする。
「 ふざけるなっ!!!その考え自体が邪教だろう!!
” 正しさ ” は常に一つ!
神に選ばれし俺の考えで統一された世界こそが……絶対的な正しさを持つ世界だっ!!この大罪人め!! 」
「 …………。 」
ハッキリ告げられた駄々こね発言にポカンッとしてしまうと、リーフは俺が納得したと思ったのか、満足気に美しい笑顔を見せてきた。
「 分かったら俺と ” リーフ ” をさっさと変われ。
そうすれば、俺が在るべき未来へ戻してやる。
今度こそその世界の ” 英雄 ” を倒し、世界を正しき姿に────。 」
上を向き、眩しそうに目を細めたリーフは、その後両手を広げて楽しそうに大笑いを始める。
その姿は、あの夢の中で、グリモアの惨劇を前に大笑いしていたリーフの姿そのもので……俺はあの最悪の未来を思い浮かべた。
そして────……その先に浮かんだのは、全ての選択を奪われ、それでも前に進んだ悲しい英雄の姿であった。
黙って下を向く俺の前でリーフはクルクル回りながら、ペラペラと自分の夢を語り続ける。
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