1,550 / 1,649
第五十章
1507 結局はそれか……
しおりを挟む
( ユーリス )
【 正門 】
「 おい見ろよ!
救世主様のお帰りだぜ~! 」
ドノバンさんが、ウッシシ~!と変な笑い方をしながら、空を指差す。
その先には白いポッポ鳥?に乗ったリーフ様の姿があり、それに気づいた者達は全員ワッ!と歓声をあげた。
「 お~い!!救世主様~!! 」
「 本当にありがとうございま~す! 」
口々に喜びの声をあげ、リーフ様を迎え入れようとしたのだが────……?
────ビュビュンッ!!!
リーフ様は、凄まじいスピードで正門を通り過ぎ、街の中へ。
その時に一瞬見えたリーフ様の顔は、非常に切羽詰まった険しい顔をしていて、とても戦いに勝った者とは思えないモノであった。
「 ……リーフ君、どうしたんだろう? 」
同じくその事に気付いたマルクさんが、前から迫るモンスターを吹き飛ばしながら心配を口にしたが……それにプッ!と笑ったのはケンさんだ。
「 多分あれは────便所だな。
しかも、かなり我慢していたと見た! 」
大盾で敵の進行を食い止めながらケンさんは、呑気にプカぁ~とタバコを吸う。
すると、表情を失くす俺の近くでドノバンさんが、あ~……と、悟る様な顔で頷いた。
「 戦闘中は便所に戻るのも命がけだもんな……。 」
「 ??そこら辺に、沢山良さげな茂みがあるじゃねぇか。 」
ドノバンさんの話を聞いたヴェルディは、そこら辺にわんさかある木々や茂みを指差す。
それに顔を大きく歪め、蔑む様に睨むのはステファンとエルフ族の騎士団員達だ。
すると、本気でわけが分からず首を傾げるヴェルディと獣人族の騎士団達に、ピノが汗を掻きながら説明した。
「 人族は、できるだけ個室で用を足すんだ。
ましてやマーキング的にそこら辺で用を足さないぞ。 」
それを聞いた獣人族は全員が ” おおお~! ” と歓声を上げる。
「 なんと奥ゆかしい!人族はいじらしくて可愛いな! 」
「 まさか全員か……? 」
「 おしっこ飛ばしをしないのか!? 」
わいのわいのとどうでも良いことで騒ぐ獣人達を見て、ケンさんがフッ……と鼻で笑った。
「 バカ野郎。男は皆外でする!
木がある所は、全部便所だな。便所。
まっ、女はしねぇから、それが男に生まれて一番良かった事で間違いねぇ! 」
「 男に生まれて良かった事の一番がそれ……? 」
マルクさんが本気で引いているというのに、空気が読めないドノバンさんまでちゃっかりその輪に入り「 だよな~! 」などと肯定するから、俺もドン引きだ。
結局最後は、チェリルのもぎ取る動きを見て黙っていたが、一体何を言っているんだか……。
呆れながらため息をついた、その時────突然空から突っ切ってきた巨大飛行物体が、次々と飛行モンスター達を落としていった。
あっ!!と叫ぶ間もない俊敏な動きと攻撃力に目を見開くと……なんとその正体は【 飛竜隊 】!!
まさか戦いに参加していたとは知らずに、正門で戦う戦闘員達は驚いた様子で空を見上げる。
すると、その先頭で戦っている飛竜隊の隊長ダリオスさんが、ドノバンさんと他のシニア組の第二騎士団団員達に向かって大声で叫んだ。
「 今まですま────んっ!!!俺は間違えてしまったぁぁぁぁ!!!
だが、もう大丈夫だ!!これから頑張る!!
だから許してくれぇぇぇぇ!!! 」
かなりの大音量に、耳はキーンとなってしまい、全員が耳を押さえたが……ドノバンさんとシニア組はニヤニヤと嬉しそうに笑っている。
「 このバッカ野郎が~!! 」
「 今度酒奢れぇぇぇ~!!
バカ元副団長ぉぉぉぉ────!! 」
「 飲み放題でたのみま~す!! 」
口々にワーワー叫んでは、こっそり泣いている団員達に呆れてしまったが、色々あった事は知っていたので、とりあえず見てみぬフリをしてやる事にした。
────が……そこで終わればよかったものの、ダリオスさんは、おじさんに相応しい空気の読めなさを発揮し、更に続けて怒鳴る。
「 それと、ドノバンの言う通りだったぁぁぁぁ!!!
俺は、女性と遊んでなかったから失敗したらしい!!
お前の言う通り、沢山の女性と遊ぶべきであった!!
これが終わったら色々教えてくれぇぇぇぇ────!! 」
カッ!!と凄まじい気迫で何を言うかと思えば、なんて下らない!
頭が痛くなって、ゲラゲラ笑っている下品代表のドノバンさんを睨むと、今度は街の中から正門の外へバッ!!と飛び出してくる巨大なスターホース達を見て、目が点になってしまった。
そのスターホースの上には御者達が乗っていて、そのまま襲い来るモンスター達を蹴っては飛ばし、蹴っては飛ばしで、凄い活躍をし始める。
な、なんでスターホースが戦いに……???
固まる俺達戦闘員の前で、暴れるスターホースにしがみついている御者達がビエェェェ~ン!!と泣きながら叫んだ。
「 うわぁぁぁぁ~ん!!俺達だってやってやるぅぅぅぅ~!!!
御者舐めんなこらぁぁぁぁ~!! 」
「 こんなアホな仕事させやがってぇぇぇぇ~!!
打倒!エドワード派閥ぅぅぅ~!! 」
” わあぁぁぁぁ────!!! ” と雄叫びをあげながら戦うスターホース達は、プロの戦闘員顔負けの戦いをしながら、乗っている御者達はひたすらワンワンと泣く。
下品な発言を叫んでは笑うオジさん達と、泣きながら戦う理由のわからない非戦闘員を見て……俺はまたしても尻拭いしなければならない状況に追い込まれてしまった。
【 正門 】
「 おい見ろよ!
救世主様のお帰りだぜ~! 」
ドノバンさんが、ウッシシ~!と変な笑い方をしながら、空を指差す。
その先には白いポッポ鳥?に乗ったリーフ様の姿があり、それに気づいた者達は全員ワッ!と歓声をあげた。
「 お~い!!救世主様~!! 」
「 本当にありがとうございま~す! 」
口々に喜びの声をあげ、リーフ様を迎え入れようとしたのだが────……?
────ビュビュンッ!!!
リーフ様は、凄まじいスピードで正門を通り過ぎ、街の中へ。
その時に一瞬見えたリーフ様の顔は、非常に切羽詰まった険しい顔をしていて、とても戦いに勝った者とは思えないモノであった。
「 ……リーフ君、どうしたんだろう? 」
同じくその事に気付いたマルクさんが、前から迫るモンスターを吹き飛ばしながら心配を口にしたが……それにプッ!と笑ったのはケンさんだ。
「 多分あれは────便所だな。
しかも、かなり我慢していたと見た! 」
大盾で敵の進行を食い止めながらケンさんは、呑気にプカぁ~とタバコを吸う。
すると、表情を失くす俺の近くでドノバンさんが、あ~……と、悟る様な顔で頷いた。
「 戦闘中は便所に戻るのも命がけだもんな……。 」
「 ??そこら辺に、沢山良さげな茂みがあるじゃねぇか。 」
ドノバンさんの話を聞いたヴェルディは、そこら辺にわんさかある木々や茂みを指差す。
それに顔を大きく歪め、蔑む様に睨むのはステファンとエルフ族の騎士団員達だ。
すると、本気でわけが分からず首を傾げるヴェルディと獣人族の騎士団達に、ピノが汗を掻きながら説明した。
「 人族は、できるだけ個室で用を足すんだ。
ましてやマーキング的にそこら辺で用を足さないぞ。 」
それを聞いた獣人族は全員が ” おおお~! ” と歓声を上げる。
「 なんと奥ゆかしい!人族はいじらしくて可愛いな! 」
「 まさか全員か……? 」
「 おしっこ飛ばしをしないのか!? 」
わいのわいのとどうでも良いことで騒ぐ獣人達を見て、ケンさんがフッ……と鼻で笑った。
「 バカ野郎。男は皆外でする!
木がある所は、全部便所だな。便所。
まっ、女はしねぇから、それが男に生まれて一番良かった事で間違いねぇ! 」
「 男に生まれて良かった事の一番がそれ……? 」
マルクさんが本気で引いているというのに、空気が読めないドノバンさんまでちゃっかりその輪に入り「 だよな~! 」などと肯定するから、俺もドン引きだ。
結局最後は、チェリルのもぎ取る動きを見て黙っていたが、一体何を言っているんだか……。
呆れながらため息をついた、その時────突然空から突っ切ってきた巨大飛行物体が、次々と飛行モンスター達を落としていった。
あっ!!と叫ぶ間もない俊敏な動きと攻撃力に目を見開くと……なんとその正体は【 飛竜隊 】!!
まさか戦いに参加していたとは知らずに、正門で戦う戦闘員達は驚いた様子で空を見上げる。
すると、その先頭で戦っている飛竜隊の隊長ダリオスさんが、ドノバンさんと他のシニア組の第二騎士団団員達に向かって大声で叫んだ。
「 今まですま────んっ!!!俺は間違えてしまったぁぁぁぁ!!!
だが、もう大丈夫だ!!これから頑張る!!
だから許してくれぇぇぇぇ!!! 」
かなりの大音量に、耳はキーンとなってしまい、全員が耳を押さえたが……ドノバンさんとシニア組はニヤニヤと嬉しそうに笑っている。
「 このバッカ野郎が~!! 」
「 今度酒奢れぇぇぇ~!!
バカ元副団長ぉぉぉぉ────!! 」
「 飲み放題でたのみま~す!! 」
口々にワーワー叫んでは、こっそり泣いている団員達に呆れてしまったが、色々あった事は知っていたので、とりあえず見てみぬフリをしてやる事にした。
────が……そこで終わればよかったものの、ダリオスさんは、おじさんに相応しい空気の読めなさを発揮し、更に続けて怒鳴る。
「 それと、ドノバンの言う通りだったぁぁぁぁ!!!
俺は、女性と遊んでなかったから失敗したらしい!!
お前の言う通り、沢山の女性と遊ぶべきであった!!
これが終わったら色々教えてくれぇぇぇぇ────!! 」
カッ!!と凄まじい気迫で何を言うかと思えば、なんて下らない!
頭が痛くなって、ゲラゲラ笑っている下品代表のドノバンさんを睨むと、今度は街の中から正門の外へバッ!!と飛び出してくる巨大なスターホース達を見て、目が点になってしまった。
そのスターホースの上には御者達が乗っていて、そのまま襲い来るモンスター達を蹴っては飛ばし、蹴っては飛ばしで、凄い活躍をし始める。
な、なんでスターホースが戦いに……???
固まる俺達戦闘員の前で、暴れるスターホースにしがみついている御者達がビエェェェ~ン!!と泣きながら叫んだ。
「 うわぁぁぁぁ~ん!!俺達だってやってやるぅぅぅぅ~!!!
御者舐めんなこらぁぁぁぁ~!! 」
「 こんなアホな仕事させやがってぇぇぇぇ~!!
打倒!エドワード派閥ぅぅぅ~!! 」
” わあぁぁぁぁ────!!! ” と雄叫びをあげながら戦うスターホース達は、プロの戦闘員顔負けの戦いをしながら、乗っている御者達はひたすらワンワンと泣く。
下品な発言を叫んでは笑うオジさん達と、泣きながら戦う理由のわからない非戦闘員を見て……俺はまたしても尻拭いしなければならない状況に追い込まれてしまった。
141
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
名前が * ゆるゆ になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!
表紙にはAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
校正も自力です(笑)
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
神のミスで転生したけど、幼女化しちゃった! 神具【調薬釜】で、異世界ライフを楽しもう!
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
旧題:神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!
2026/3/9に発売です!書籍は2026/3/11に発売(予約受付中)です!イラストは、にとろん様です。よろしくお願い致します!
ファンタジー小説大賞に投票して頂いた皆様には、大変感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる