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第五十一章
1535 グニャリ……
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( エドワード )
《 エドワード様。》
笑顔を張り付けて激情に耐えている俺の頭の中に、突然カールの声が聞こえてきたため視線を向けると、やはり完璧に笑顔を張り付けているカールと目が合った。
これは伝達系のスキル。
頭の中で直接会話できるタイプのモノか。
そう理解した俺は、そのままカールの話を聞く。
《 予想外の出来事が起こりましたが、もう大丈夫でしょう。
ルノマンドの能力を使って閉じ込めさせた ” 力 ” が役に立つ時が来ました。
これだけの ” 力 ” ……人如きがどうにかできるモノではありませんからね。
それにルノマンドは何か別のモノも用意してそうですし?
────………あ~────。
……クソ…………。
……クソクソクソ!クっソッぉぉぉ~ッ!!!あの野郎っ!!!
尽く邪魔しやがってこの醜いゴミ虫がぁぁぁぁぁぁ────っ!!!! 》
ニコニコと笑う顔の下で、自分の子供に対し激しく怒り狂うカール。
現実の場では困った顔をしながらスクリーンを見上げ、心の底から嘆き悲しんでいる様な姿をしていて、その二面性には味方ながらゾッとする。
しかし、そのお陰で冷静さを取り戻した俺は、大きく息を吐き出した。
《 こんな事なら生まれて直ぐに始末するべきだったな。
まさかこんなにも厄介な存在に育つとは……。
呪いを消す能力など聞いたことがない。
ヤツ一人のせいで計画は全て台無しだ。 》
苛立ちながらそう呟くと、今度は悲しげにスクリーンを見上げるマリナのヒステリックな声が聞こえてくる。
《 汚れた邪神の子めっ!!!さっさと呪いに負けて消え失せろっ!!
常に勝つのは ” 正しい正義 ”
神に逆らえし邪神の子は必ず倒し、新たな正しい世界を創りましょう。
それが私達の使命です。》
積年の恨みを晴らすかの様な憎々しげに叫ぶ声が聞こえたが、実際の目に映るマリナは、まるで心から国民達を心配している様にシクシクと泣いていた。
そしてそれを慰める様にマリナの体を支えるカールからは、悲しげな表情とは裏腹に非常に嬉しそうな感情が伝わってくる。
《 その通りだよ、マリナ。もう何も心配いらない。
正しい世界を壊そうとする ” 悪 ” はもう間もなく滅び…… ” 正義 ” は必ず勝つのだから。》
絶対的な ” 正しさ ” を持つ正義は、必ず ” 悪 ” に勝つ。
自身の正義を信じている俺は、余裕の笑みを浮かべ、” 正義 ” が ” 悪 ” を滅ぼす瞬間を待った。
しかし────……。
《 Sランクモンスター< ダーク・ツリー・フェイス >撃破ッ!!!
トドメを差したのは……【 スタンティン家 】の< マリオン >様です!!! 》
" ────ワッ!!!! "
情報収集班より告げられた言葉に、その場の【 スタンティン家 】のオルガノとアリシアを初めとする、俺の派閥以外の者達の大きな歓声が上がる。
「 な……な……な……っ??! 」
俺やカール、マリナ、そしてルィーンと他の同志達は言葉なく立ち尽くし、その様子が映っているスクリーンを見つめた。
そこには戦っていた者達全員が歓喜する姿と、スタンティン家のガキが拳を握り雄叫びを上げている姿が映っている。
馬鹿な……。
馬鹿な馬鹿な馬鹿な………っ!
だってありえないだろう?!
人の手に余るとされるSランクモンスターを討伐するなど……!!
ワーワーと騒ぎ出す声に圧されながらも、なんとか平静を保とうとしたが────次々と聞こえてくる言葉達は、そんな俺を嘲笑うかの様にさらなる衝撃を与えてきた。
《 < ヒャクメ・カオス >撃破ッ!!!
トドメを差したのは────レイモンド家のアゼリア様とクラーク様ですっ!!! 》
《 < ジョロウ・キング >撃破ッ!!
辺境伯【 ライロンド家 】飛竜隊とマービン様がトドメを差しました────!! 》
《 教会裏門!< ピエロ・グリム・リーパー >!第一聖兵士団団長< モール >様がトドメを差した模様っ!! 》
《 東門!冒険者担当エリア!!< キャロル・ナイト・ゾンビ >沈黙ッ!!!
冒険者達の総攻撃によって撃破されました!!! 》
《 西門!傭兵担当エリア!!< クイーン・アント >完全沈黙っ!!》
《 南門!ライトノア学院担当エリアにて< ナイト・カゲロウ >の反応消失!!
撃破された様です!!! 》
" ────ワァァァァァッ!!!!! "
そこら中から聞こえてくる歓喜の叫びを聞いている内に、俺の視界はグニャリと歪んでいった。
俺の……俺の完璧な世界が崩れ落ちていく……。
これは……現実なのか……???
ブルブル震えながら自分の両手を見下ろすと、ドロドロとその手が腐って落ちていくのが見えた。
「 グ……が……が……っ!!! 」
悲鳴を必死に噛み締め頭を抱える俺の頭の中に、カールの叫び声が聞こえてくる。
《 エドワード様。》
笑顔を張り付けて激情に耐えている俺の頭の中に、突然カールの声が聞こえてきたため視線を向けると、やはり完璧に笑顔を張り付けているカールと目が合った。
これは伝達系のスキル。
頭の中で直接会話できるタイプのモノか。
そう理解した俺は、そのままカールの話を聞く。
《 予想外の出来事が起こりましたが、もう大丈夫でしょう。
ルノマンドの能力を使って閉じ込めさせた ” 力 ” が役に立つ時が来ました。
これだけの ” 力 ” ……人如きがどうにかできるモノではありませんからね。
それにルノマンドは何か別のモノも用意してそうですし?
────………あ~────。
……クソ…………。
……クソクソクソ!クっソッぉぉぉ~ッ!!!あの野郎っ!!!
尽く邪魔しやがってこの醜いゴミ虫がぁぁぁぁぁぁ────っ!!!! 》
ニコニコと笑う顔の下で、自分の子供に対し激しく怒り狂うカール。
現実の場では困った顔をしながらスクリーンを見上げ、心の底から嘆き悲しんでいる様な姿をしていて、その二面性には味方ながらゾッとする。
しかし、そのお陰で冷静さを取り戻した俺は、大きく息を吐き出した。
《 こんな事なら生まれて直ぐに始末するべきだったな。
まさかこんなにも厄介な存在に育つとは……。
呪いを消す能力など聞いたことがない。
ヤツ一人のせいで計画は全て台無しだ。 》
苛立ちながらそう呟くと、今度は悲しげにスクリーンを見上げるマリナのヒステリックな声が聞こえてくる。
《 汚れた邪神の子めっ!!!さっさと呪いに負けて消え失せろっ!!
常に勝つのは ” 正しい正義 ”
神に逆らえし邪神の子は必ず倒し、新たな正しい世界を創りましょう。
それが私達の使命です。》
積年の恨みを晴らすかの様な憎々しげに叫ぶ声が聞こえたが、実際の目に映るマリナは、まるで心から国民達を心配している様にシクシクと泣いていた。
そしてそれを慰める様にマリナの体を支えるカールからは、悲しげな表情とは裏腹に非常に嬉しそうな感情が伝わってくる。
《 その通りだよ、マリナ。もう何も心配いらない。
正しい世界を壊そうとする ” 悪 ” はもう間もなく滅び…… ” 正義 ” は必ず勝つのだから。》
絶対的な ” 正しさ ” を持つ正義は、必ず ” 悪 ” に勝つ。
自身の正義を信じている俺は、余裕の笑みを浮かべ、” 正義 ” が ” 悪 ” を滅ぼす瞬間を待った。
しかし────……。
《 Sランクモンスター< ダーク・ツリー・フェイス >撃破ッ!!!
トドメを差したのは……【 スタンティン家 】の< マリオン >様です!!! 》
" ────ワッ!!!! "
情報収集班より告げられた言葉に、その場の【 スタンティン家 】のオルガノとアリシアを初めとする、俺の派閥以外の者達の大きな歓声が上がる。
「 な……な……な……っ??! 」
俺やカール、マリナ、そしてルィーンと他の同志達は言葉なく立ち尽くし、その様子が映っているスクリーンを見つめた。
そこには戦っていた者達全員が歓喜する姿と、スタンティン家のガキが拳を握り雄叫びを上げている姿が映っている。
馬鹿な……。
馬鹿な馬鹿な馬鹿な………っ!
だってありえないだろう?!
人の手に余るとされるSランクモンスターを討伐するなど……!!
ワーワーと騒ぎ出す声に圧されながらも、なんとか平静を保とうとしたが────次々と聞こえてくる言葉達は、そんな俺を嘲笑うかの様にさらなる衝撃を与えてきた。
《 < ヒャクメ・カオス >撃破ッ!!!
トドメを差したのは────レイモンド家のアゼリア様とクラーク様ですっ!!! 》
《 < ジョロウ・キング >撃破ッ!!
辺境伯【 ライロンド家 】飛竜隊とマービン様がトドメを差しました────!! 》
《 教会裏門!< ピエロ・グリム・リーパー >!第一聖兵士団団長< モール >様がトドメを差した模様っ!! 》
《 東門!冒険者担当エリア!!< キャロル・ナイト・ゾンビ >沈黙ッ!!!
冒険者達の総攻撃によって撃破されました!!! 》
《 西門!傭兵担当エリア!!< クイーン・アント >完全沈黙っ!!》
《 南門!ライトノア学院担当エリアにて< ナイト・カゲロウ >の反応消失!!
撃破された様です!!! 》
" ────ワァァァァァッ!!!!! "
そこら中から聞こえてくる歓喜の叫びを聞いている内に、俺の視界はグニャリと歪んでいった。
俺の……俺の完璧な世界が崩れ落ちていく……。
これは……現実なのか……???
ブルブル震えながら自分の両手を見下ろすと、ドロドロとその手が腐って落ちていくのが見えた。
「 グ……が……が……っ!!! 」
悲鳴を必死に噛み締め頭を抱える俺の頭の中に、カールの叫び声が聞こえてくる。
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