【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第五十一章

1541 会いに行くよ

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(リーフ)

王様が一人一人巨大な肉の塊を配る姿を妄想すると、思わずプッ!と吹き出してしまう。

するとカルパスから無言の圧力を感じたので結局最後は頷いたのだが、突然カルパスがなんだか凄く嬉しそうな顔でニッコリ笑った。


「私は……いえ、我がリーフ邸の従業員一同、リーフ様を本当に尊敬しているのですよ。

だから、世に正しく評価して頂き大変嬉しく思っています。

多分……本音はそこです。

この度は誠にありがとうございました、リーフ様。」


胸に手を当てて、軽く頭を下げるカルパス。

その態度から本当に俺の事を考えてくれていたのが伝わり、そのままピョピョん!とカルパスに飛びついて、泣く!泣く!泣く~!

すると、窓の外からぴょこぴょこと、ジェーン、イザベル、アントン、クランも顔を出し、全員笑顔で手を振ってくれた。

レオンのみムスッ!としながら俺の上着を引っ張っていたが、俺は感動に震えながら「貰うもの貰ってくるから────!」と皆のために行くことを決意し……今に至る。


「うんうん。面倒だけど行くしかないよね。

でも、美味しいお肉はあの後、レオンが出してくれたし……何をもらおうか?

……お魚……キノコ……あ、でも、ダイヤ・エデンフィッシュもいるし、キノコはライキーさんがいるしな……。」


う~んう~ん……と考えたが、サッパリ欲しいモノが浮かばない。

結局歳を取ると、欲しいモノは目に見えるモノじゃなくなるんだよね~。

ほら、健康とか……さ?


ハハハ~!と笑い飛ばし、「皆の欲しいものを聞きながら考えようかな!」と軽い感じで決める。

カルパスいわく、随分と沢山の人間が報奨を直接願うその場に代表として呼ばれているらしく、それぞれが欲しいものを口にすると言っていたから。


いいなと思ったら、俺も同じモノを頼も~!


そう軽く考えたが、そもそもそんなに沢山報奨を渡して大丈夫?と思いきや……なんと、今回の戦いで得た得が随分と巨大なモノになったから余裕なのだそうだ。

まずは、全国で起きたモンスター行進にて倒したモンスター達の素材。

呪いの蝶々がモンスターをプリプリ生んだため、それ自体が莫大な財産となった様だ。

呪いに対し耐性を持っているそのモンスター達は、通常のモンスター達より質の高い素材になるらしく、そのお陰で国庫はビチョビチョに潤った。

それに対し、それぞれの領を治めている欲深い貴族の一部は、国にそれを治める事を拒否したらしいが……ニコラ王は一刀両断したらしい。


『国の一大事に動かなかった者達に、権利を訴える資格なし!

これは、国のために勇敢に戦った者達に与えるべきものだ。』────と宣言して。


「王様ならポッケナイナイする事だってできるだろうに、ちゃんと戦い抜いた功労者に配ろうなんて……ホント不正ができないまっすぐな王様だ。

そういう所、ソフィアちゃんとニコラ王は似ているな。」


物語の中とは違い、自分の『正義』の心に従い、選択していくニコラ王を想い、嬉しくてニコッと笑った。

すると、隣にいるレオンが同じく笑ったので、意識はレオンへ。

そこでフッ……とある疑問が頭の中を過る。


そういえば、レオンも呼ばれているからニコラ王と対面するのか……。


俺と同じく、レオンも呪いの蝶が舞う中、共に戦った事が評価されて同じく王宮に呼ばれている。

本来の未来では、レオンハルトとニコラ王が初めて出会うのは、高学院に上がる直前。

レオンハルトが『英雄』であると、神託があってからの事だ。


果たしてコレは大丈夫なのだろうか……?


う~ん……と悩んだが、レオンがメインの出会いではないので、大丈夫だろうと不安を振り払った。


「そうだ!いっその事、5000万……じゃなかった。金貨5000枚下さいって言ってみようかな!

そうしたらやっとリーフ邸に仕掛ける魔道具が揃う~!

まずは大きい金額から下げていくのが、交渉の秘訣だって聞いた事があるもんね~。」


これからリーフ邸を襲い、レオンハルトの右手を切った暗殺集団。

その対暗殺集団用の魔道具を買うため、現在俺は冒険者をしてお金を貯めている。

そのお金の足しにしよう!

そう決めたのだが……フッ!とある事を思い出し、そのまま考え込んでしまった。


レオンハルトの手を切った犯人……それは庭師のクランだった。

ならもしかして────……暗殺者の襲撃パターンが変わる?


「……まずいな。時期がずれなきゃいいけど……。」

「??時期ですか……?一体何の??」


思わず口に出した内容がレオンに聞こえてしまい、俺は「あ~……。」と唸り声をあげながら誤魔化そうと別の話題を出す。


「あ、そうそう、レオン。

とうとう明日、大事な用事があるからさ、準備しようか。

凄く偉い人に会いにいくんだよ。」


「???偉い人?何故ですか……??」


「それは────……。」


『お金(5000万)を貰うためだよ。』と言いかけて、ピタリと止まった。


Q・王様に会いに行く理由は?

A・お金をもらいに行くため。しかも値段交渉もします。


その様子を見たレオンの反応は……?
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