65 / 70
真実の裏側
64 復讐の始まり
しおりを挟む
俺がすっかり自分の姿を取り戻すと、欲望の神は大きく顔を歪めて狂った様に叫ぶ。
「く……くそっくそっくそっくそっぉぉぉぉ────────!!!!
何なんだよ!!何だんだよ、あの最弱人間はぁぁぁぁ~!!!
俺の……っ最高傑作のプログラムなのにっ!!
欲望を持つ人間に、それが解除できるはずないのにぃぃぃ!!!」
首だけになってもなおギャーギャーと騒がしいので、俺はため息をつきながら、その頭に静かに足を乗せた。
「ね、凄い人だった。……もう二度と会えない。俺は『終わり』しか作ることはできないから……。
────でも、簡単に終わらせるなんてつまらないよね。
だからこれから、グランを殺した世界全てに復讐してやる。
まずはあんたから。
そしてそれが終わったら、こんな下らない事に加担していた『神』全員を全て消す。
さぁ、楽しかった世界に、そろそろさよならしようか。」
足に力を入れていけば、ミシミシと音を立てて踏みつけている頭は凹んでいく。
「────なっ!!や、やめっ……っ!!!ひぃ……っ嫌だ……嫌だ……消えたくなぃぃぃぃぃ~!!
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ!!!
せっかく全てを思い通りにできる『力』がこの手にあるのに……消えたら……それが全部……っ。」
「────うん、ゼロ。でも、それが本来の姿だから。
あんたみたいなヤツ、沢山いすぎてもう相手するの面倒なんだ。
バイバイ。」
「────まっ!!!」
────グチャっ……!!!
そのまま容赦なくその頭を潰してやると、やっと静かになって、ふぅ……と息を吐き出す。
すると、それを見計らった様に沢山の顔が頭上の空有間一杯に浮かび上がり、またその場は騒がしくなった。
《わっ、私達はそんな酷いプログラム使う事に反対したのよ!
でも『欲望の神』の方が強いし!だから無理やり作っちゃってどうしようも……!!》
《そうだ!そうだ!そもそも『終わりの力』を持つものが誕生しないせいで、困っていたからこそ、私達はギフトとしてなんの力もない『人』に力を与えていたのに……。》
《そうなの~。だから欲望の神様以外は、とりあえず『終わりの神様』を早く誕生させて~どうにかしてご機嫌とって『終わり』を伸ばしてもらおうって作戦を練ってたの~。
ちなみにこの私、『色欲の神』からは、厳選の美女達で作ったハーレムを送ろうと……。》
《────ふんっ!下らぬモノを用意するな!
ちなみに俺、『食の神』からは、厳選の美食セットを考えていた。
直ぐに性欲に結びつけるな、破廉恥の神!》
《────はぁぁぁぁ?!女にモテずに食ってばっかのデブ神が調子のんなよ、コラァ!!
この陰キャのクソデブ童貞野郎!!》
そのままギャーギャーと言い争いを始める神と呼ばれる存在が鬱陶しくて、その場で消してやろうとしたが……突然その中でも一番『力』を感じる神が声を上げた。
《申し訳ないが、1000年程時間を貰えないだろうか?
俺は『時の神』。
多分……待って損はないんじゃないかと思う。
これから復讐をすると言っていたな。
だったら、その1000年間、好きなだけ復讐をしてみるといい。
どっちにしろ一番力を持っていた『欲望の神』を消したのだから、世界は今からお前のモノになった。
多分今のお前に何を言ってもその耳には入らないだろうし……俺達が束になってかかってもお前には傷一つつけられないだろう。
だからお前を止められる者はいない。
愚かな『人』が、その唯一を殺してしまったから。》
うるさかった神共がピタリと喋るのを止めて、全員が下を向く。
今直ぐそいつらを全員消してもいいが……消すことはいつでもできるし、まぁこれからゆっくり考えよう。
一番苦しむタイミングを見て全員消してやった方が面白いだろうから。
そう考えて、俺はそいつらに背を向け、のうのうと暮らしている『人』共の姿を目に映し出す。
これから復讐の始まりだ。
さぁ、まずは何をしようかな?
目を閉じればまぶたの裏にはグランの綺麗に笑う顔が見えて……俺はそんなグランにとびきりの笑顔を返した。
それから1000年間────。
俺はありとあらゆる復讐に身を投じてきたが……流石に飽きてくる様になっていた。
憎しみと怒り、悲しみ……。
それらは何をやっても、全く癒される事はなかった。
誰も彼もが従順な奴隷の様になってしまえば、以前は一瞬でも気が晴れていた気分も今は全く晴れない。
「……つまらないな。面白いなと思ったのは……ヒュードを消した日で最後だったか……?」
誰も脅かす存在がいなくなってしまった王座に座り、ハァ……とため息をつくと、その場にいる媚びを売るのに必死な『人』はビクリと肩を揺らす。
グランを殺したレイケルを殺し、その後はグラン様を長年苦しめていたヒュードを直ぐに殺しに行こうかと思ったが……ちょっと趣向を変えようと、大罪人としてヒュードとその仲間たち全員を『神に逆らった大罪人』として指名手配してやる事にした。
当時はどの国もジワジワと戦力を剥いで追い詰めていたから……どこも血眼になってヒュードを探してくれて……見つかった時のヒュードとその仲間たちは、随分と『幸せ』とは程遠い姿をしてたのを覚えている。
長く続く逃げ続ける生活のせいで、食べるモノも服も買えずに、ガリガリにやせ細った惨めな姿。
その目は、かつての人を見下す目ではなく、ギョロギョロと恐怖と不安で大きく見開いたままの目になっていた。
とうとう捕まり俺の前に差し出された時は────吹き出してしまったな。
だってあんなにグラン様や俺をみずぼらしいだの、汚いドブネズミだのと馬鹿にしていたのに、自分が今はドブネズミ……いや、それより汚いゴミクズみたいになっていたから。
「く……くそっくそっくそっくそっぉぉぉぉ────────!!!!
何なんだよ!!何だんだよ、あの最弱人間はぁぁぁぁ~!!!
俺の……っ最高傑作のプログラムなのにっ!!
欲望を持つ人間に、それが解除できるはずないのにぃぃぃ!!!」
首だけになってもなおギャーギャーと騒がしいので、俺はため息をつきながら、その頭に静かに足を乗せた。
「ね、凄い人だった。……もう二度と会えない。俺は『終わり』しか作ることはできないから……。
────でも、簡単に終わらせるなんてつまらないよね。
だからこれから、グランを殺した世界全てに復讐してやる。
まずはあんたから。
そしてそれが終わったら、こんな下らない事に加担していた『神』全員を全て消す。
さぁ、楽しかった世界に、そろそろさよならしようか。」
足に力を入れていけば、ミシミシと音を立てて踏みつけている頭は凹んでいく。
「────なっ!!や、やめっ……っ!!!ひぃ……っ嫌だ……嫌だ……消えたくなぃぃぃぃぃ~!!
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ!!!
せっかく全てを思い通りにできる『力』がこの手にあるのに……消えたら……それが全部……っ。」
「────うん、ゼロ。でも、それが本来の姿だから。
あんたみたいなヤツ、沢山いすぎてもう相手するの面倒なんだ。
バイバイ。」
「────まっ!!!」
────グチャっ……!!!
そのまま容赦なくその頭を潰してやると、やっと静かになって、ふぅ……と息を吐き出す。
すると、それを見計らった様に沢山の顔が頭上の空有間一杯に浮かび上がり、またその場は騒がしくなった。
《わっ、私達はそんな酷いプログラム使う事に反対したのよ!
でも『欲望の神』の方が強いし!だから無理やり作っちゃってどうしようも……!!》
《そうだ!そうだ!そもそも『終わりの力』を持つものが誕生しないせいで、困っていたからこそ、私達はギフトとしてなんの力もない『人』に力を与えていたのに……。》
《そうなの~。だから欲望の神様以外は、とりあえず『終わりの神様』を早く誕生させて~どうにかしてご機嫌とって『終わり』を伸ばしてもらおうって作戦を練ってたの~。
ちなみにこの私、『色欲の神』からは、厳選の美女達で作ったハーレムを送ろうと……。》
《────ふんっ!下らぬモノを用意するな!
ちなみに俺、『食の神』からは、厳選の美食セットを考えていた。
直ぐに性欲に結びつけるな、破廉恥の神!》
《────はぁぁぁぁ?!女にモテずに食ってばっかのデブ神が調子のんなよ、コラァ!!
この陰キャのクソデブ童貞野郎!!》
そのままギャーギャーと言い争いを始める神と呼ばれる存在が鬱陶しくて、その場で消してやろうとしたが……突然その中でも一番『力』を感じる神が声を上げた。
《申し訳ないが、1000年程時間を貰えないだろうか?
俺は『時の神』。
多分……待って損はないんじゃないかと思う。
これから復讐をすると言っていたな。
だったら、その1000年間、好きなだけ復讐をしてみるといい。
どっちにしろ一番力を持っていた『欲望の神』を消したのだから、世界は今からお前のモノになった。
多分今のお前に何を言ってもその耳には入らないだろうし……俺達が束になってかかってもお前には傷一つつけられないだろう。
だからお前を止められる者はいない。
愚かな『人』が、その唯一を殺してしまったから。》
うるさかった神共がピタリと喋るのを止めて、全員が下を向く。
今直ぐそいつらを全員消してもいいが……消すことはいつでもできるし、まぁこれからゆっくり考えよう。
一番苦しむタイミングを見て全員消してやった方が面白いだろうから。
そう考えて、俺はそいつらに背を向け、のうのうと暮らしている『人』共の姿を目に映し出す。
これから復讐の始まりだ。
さぁ、まずは何をしようかな?
目を閉じればまぶたの裏にはグランの綺麗に笑う顔が見えて……俺はそんなグランにとびきりの笑顔を返した。
それから1000年間────。
俺はありとあらゆる復讐に身を投じてきたが……流石に飽きてくる様になっていた。
憎しみと怒り、悲しみ……。
それらは何をやっても、全く癒される事はなかった。
誰も彼もが従順な奴隷の様になってしまえば、以前は一瞬でも気が晴れていた気分も今は全く晴れない。
「……つまらないな。面白いなと思ったのは……ヒュードを消した日で最後だったか……?」
誰も脅かす存在がいなくなってしまった王座に座り、ハァ……とため息をつくと、その場にいる媚びを売るのに必死な『人』はビクリと肩を揺らす。
グランを殺したレイケルを殺し、その後はグラン様を長年苦しめていたヒュードを直ぐに殺しに行こうかと思ったが……ちょっと趣向を変えようと、大罪人としてヒュードとその仲間たち全員を『神に逆らった大罪人』として指名手配してやる事にした。
当時はどの国もジワジワと戦力を剥いで追い詰めていたから……どこも血眼になってヒュードを探してくれて……見つかった時のヒュードとその仲間たちは、随分と『幸せ』とは程遠い姿をしてたのを覚えている。
長く続く逃げ続ける生活のせいで、食べるモノも服も買えずに、ガリガリにやせ細った惨めな姿。
その目は、かつての人を見下す目ではなく、ギョロギョロと恐怖と不安で大きく見開いたままの目になっていた。
とうとう捕まり俺の前に差し出された時は────吹き出してしまったな。
だってあんなにグラン様や俺をみずぼらしいだの、汚いドブネズミだのと馬鹿にしていたのに、自分が今はドブネズミ……いや、それより汚いゴミクズみたいになっていたから。
205
あなたにおすすめの小説
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
一度も話したことないイケメンのクラスメイトと二人組になったら引くほど執着されてた
時
BL
「はい、じゃあ二人組作って」──あまり人付き合いが得意ではない夏稀(なつき)にとってそれは地獄の言葉。
けれど高校ではちがう。なぜなら新しくできた友達と『二人組』協定を結んだから。
もう二人組なんて怖くないと思っていた矢先、その友達が風邪で欠席。
ほかに組む相手が見つからず、先生と組むことも覚悟する夏稀だったが、そこで声をかけてきたのは美形の転校生──緒川聖夜(おがわ・きよや)だった。
「俺と二人組にならない?」
その一言をきっかけに聖夜は夏稀との距離を急速に縮めてきて──。
執着美形攻め×平凡受けのちょっと不穏な学園BL。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 一月十日のアルファポリス規約改定を受け、サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をこちらへ移しましたm(__)m サブ垢の『バウムクーヘンエンド』はこちらへ移動が出来次第、非公開となりますm(__)m)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる