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緊張が解けて崩れ落ちそうになったファテナを、ザフィルの腕が支える。
「実体化した精霊は、初めて見たな」
「あの方は、いつも私が祈りを捧げていた泉の、水の精霊……でした」
「純潔を失ってなお執着するなんて、気持ちの悪いやつだな。心配しなくても、あんたは渡さない」
ファテナを抱き上げ、ザフィルは足早に部屋の中へと向かう。庭に続く窓を閉じて鍵をかけると、寝台へと向かった。
途中で机の上に置かれた札に気づいたのか、ザフィルが小さく息をのんだ。
「なるほど、この札を身につけていなかったからか」
「ごめんなさい、紐が切れてしまって」
「もう二度と、手放すな。でないと、精霊に取り込まれるぞ」
「でも、迎えに来たって……」
その言葉を遮るように、ザフィルはファテナを寝台に下ろすと肩を掴んで覆いかぶさった。そしてそのまま唇を重ねてくる。
「ん……、ぁ」
「のこのこついて行って、また精霊の餌になるつもりか」
「っそんなことはない、けど……でも」
「あいつのもとに行くというなら、縛りつけてでも止める。あんたは俺のものだ」
吐き捨てるように言って、ザフィルはファテナの両手首をまとめて掴んで寝台に押しつけた。
ヤーファルにしろザフィルにしろ、どちらもファテナの所有権を主張し、まるで物のように扱う。
精霊にとってファテナは餌だし、ザフィルにとっては欲のはけ口として必要なのだろう。
結局、自分を一人の人間として大切にしてくれる者など誰もいないのだなと、少し悲しくなる。
「何考えてる、集中しろ」
ファテナの思考を遮るように、ザフィルが再び口づけてきた。滑り込んできた舌に上顎をくすぐられると、それだけで身体が熱くなる。ザフィルに口づけをされると、ファテナの身体は勝手に期待して抱かれる準備を始めてしまうのだ。そういうふうに躾けられたから。
いつもより乱暴な手つきで服を脱がされ、あらわになった胸の谷間にザフィルが顔を埋める。痛みを感じるほどに強く吸われて、それなのにファテナの身体は久しぶりの刺激に快楽を覚えてしまう。
「ふぁ……、やぁ……んっ」
「まだ触ってもないのに、こんなに硬くして。誘ってるのか」
赤く色づいた胸の先を指でぎゅうっとつままれ、高い声をあげて逃げるように身体をくねらせると、ザフィルが追いかけるように顔を寄せて硬く尖った乳首に軽く歯を立てた。その瞬間、ファテナはがくがくと身体を跳ねさせた。
火花のように弾けた快楽は、全身をめぐってお腹の奥底にたまっていく。
思わず両脚を擦り合わせると、それに気づいたザフィルが膝を掴んで大きく押し広げた。
「ぃや……っ」
秘部を晒す恥ずかしさに思わず悲鳴をあげるものの、押さえつけられた脚は動かすことができない。すでに潤んで蜜をたたえた場所をザフィルに見られていると思うと、それだけでひくりと身体が震えた。
「もう、ぐしょぐしょになってる。あんたは乱暴にされるのが好きだもんな。こうされることを期待してたのか」
「や、違……ぅあぁっ」
否定しようとしたのに、指を挿し入れられて言葉は嬌声に変わる。刺激を待ち望んでいた身体はあっという間に指の根元まで飲み込んで、きゅうっと締めつけた。
中で円を描くようにぐりぐりと動かされて、腰が跳ねる。ひさしぶりに与えられた快楽に、ファテナは気がつけばむさぼるように自分から腰を動かしていた。
「そんなにいいか」
「っあぁ、気持ち……いぃ、の」
ぼんやりとした頭の中、問われるままに素直に答えるとザフィルの手が頭を撫でた。
「あんたをこんなにも淫らにしたのは、俺だ。全部、俺が教えた。そうだろう、ファテナ」
「ぅんんっ、……そうっ」
何を言われているのかも分からないままこくこくとうなずくと、まるで褒めるように身体の内側と花芽を同時に撫でられる。敏感な場所の両方に与えられた刺激に、身体は一気に絶頂へと向かっていく。
脚を震わせ、つま先をきゅっと丸め、あと少しで達せるという時になって、ザフィルは突然手を止めた。
絶頂を直前で奪われた形になり、ファテナは快楽を求めて浅い呼吸を繰り返す。
「ふぁ、何……で」
「あんたは誰のものだ。答えろ、ファテナ」
「え……? あ、私……」
「あんな精霊なんかに、やってたまるものか。あんたは俺のものだ、そうだろう?」
返事を催促するように、ザフィルが爪の先でかりっと花芽を引っ掻く。その微かな刺激だけでファテナは腰を跳ねさせるが、絶頂するにはあと少し足りない。
もどかしさに首を振るファテナに、ザフィルは今度は中に埋めた指を少し曲げた。弱い場所を指先が掠め、内側がもっとほしいとひくつくのに、それ以上の刺激は与えてくれない。
「んぁぁっ」
「あんたは俺のものだ。精霊のもとになんて行かないと言え」
「私は……っ、ザフィルの、……ものっ、あぁん」
「それから?」
早く言えと促すように、指先が花芽を押し潰す。快楽を求めて震えながら、ファテナは必死に言われた通りの言葉を紡ぐ。
「精霊のもとには、行か、行かない……からぁっ」
言わせておきながら、ザフィルは苛立ったような表情を浮かべ、責めるようにファテナを快楽の渦の中へ突き落した。
ようやく与えられた絶頂に全身を震わせながらも、ファテナの脳裏にはザフィルのその表情が深く刻み込まれた。
「実体化した精霊は、初めて見たな」
「あの方は、いつも私が祈りを捧げていた泉の、水の精霊……でした」
「純潔を失ってなお執着するなんて、気持ちの悪いやつだな。心配しなくても、あんたは渡さない」
ファテナを抱き上げ、ザフィルは足早に部屋の中へと向かう。庭に続く窓を閉じて鍵をかけると、寝台へと向かった。
途中で机の上に置かれた札に気づいたのか、ザフィルが小さく息をのんだ。
「なるほど、この札を身につけていなかったからか」
「ごめんなさい、紐が切れてしまって」
「もう二度と、手放すな。でないと、精霊に取り込まれるぞ」
「でも、迎えに来たって……」
その言葉を遮るように、ザフィルはファテナを寝台に下ろすと肩を掴んで覆いかぶさった。そしてそのまま唇を重ねてくる。
「ん……、ぁ」
「のこのこついて行って、また精霊の餌になるつもりか」
「っそんなことはない、けど……でも」
「あいつのもとに行くというなら、縛りつけてでも止める。あんたは俺のものだ」
吐き捨てるように言って、ザフィルはファテナの両手首をまとめて掴んで寝台に押しつけた。
ヤーファルにしろザフィルにしろ、どちらもファテナの所有権を主張し、まるで物のように扱う。
精霊にとってファテナは餌だし、ザフィルにとっては欲のはけ口として必要なのだろう。
結局、自分を一人の人間として大切にしてくれる者など誰もいないのだなと、少し悲しくなる。
「何考えてる、集中しろ」
ファテナの思考を遮るように、ザフィルが再び口づけてきた。滑り込んできた舌に上顎をくすぐられると、それだけで身体が熱くなる。ザフィルに口づけをされると、ファテナの身体は勝手に期待して抱かれる準備を始めてしまうのだ。そういうふうに躾けられたから。
いつもより乱暴な手つきで服を脱がされ、あらわになった胸の谷間にザフィルが顔を埋める。痛みを感じるほどに強く吸われて、それなのにファテナの身体は久しぶりの刺激に快楽を覚えてしまう。
「ふぁ……、やぁ……んっ」
「まだ触ってもないのに、こんなに硬くして。誘ってるのか」
赤く色づいた胸の先を指でぎゅうっとつままれ、高い声をあげて逃げるように身体をくねらせると、ザフィルが追いかけるように顔を寄せて硬く尖った乳首に軽く歯を立てた。その瞬間、ファテナはがくがくと身体を跳ねさせた。
火花のように弾けた快楽は、全身をめぐってお腹の奥底にたまっていく。
思わず両脚を擦り合わせると、それに気づいたザフィルが膝を掴んで大きく押し広げた。
「ぃや……っ」
秘部を晒す恥ずかしさに思わず悲鳴をあげるものの、押さえつけられた脚は動かすことができない。すでに潤んで蜜をたたえた場所をザフィルに見られていると思うと、それだけでひくりと身体が震えた。
「もう、ぐしょぐしょになってる。あんたは乱暴にされるのが好きだもんな。こうされることを期待してたのか」
「や、違……ぅあぁっ」
否定しようとしたのに、指を挿し入れられて言葉は嬌声に変わる。刺激を待ち望んでいた身体はあっという間に指の根元まで飲み込んで、きゅうっと締めつけた。
中で円を描くようにぐりぐりと動かされて、腰が跳ねる。ひさしぶりに与えられた快楽に、ファテナは気がつけばむさぼるように自分から腰を動かしていた。
「そんなにいいか」
「っあぁ、気持ち……いぃ、の」
ぼんやりとした頭の中、問われるままに素直に答えるとザフィルの手が頭を撫でた。
「あんたをこんなにも淫らにしたのは、俺だ。全部、俺が教えた。そうだろう、ファテナ」
「ぅんんっ、……そうっ」
何を言われているのかも分からないままこくこくとうなずくと、まるで褒めるように身体の内側と花芽を同時に撫でられる。敏感な場所の両方に与えられた刺激に、身体は一気に絶頂へと向かっていく。
脚を震わせ、つま先をきゅっと丸め、あと少しで達せるという時になって、ザフィルは突然手を止めた。
絶頂を直前で奪われた形になり、ファテナは快楽を求めて浅い呼吸を繰り返す。
「ふぁ、何……で」
「あんたは誰のものだ。答えろ、ファテナ」
「え……? あ、私……」
「あんな精霊なんかに、やってたまるものか。あんたは俺のものだ、そうだろう?」
返事を催促するように、ザフィルが爪の先でかりっと花芽を引っ掻く。その微かな刺激だけでファテナは腰を跳ねさせるが、絶頂するにはあと少し足りない。
もどかしさに首を振るファテナに、ザフィルは今度は中に埋めた指を少し曲げた。弱い場所を指先が掠め、内側がもっとほしいとひくつくのに、それ以上の刺激は与えてくれない。
「んぁぁっ」
「あんたは俺のものだ。精霊のもとになんて行かないと言え」
「私は……っ、ザフィルの、……ものっ、あぁん」
「それから?」
早く言えと促すように、指先が花芽を押し潰す。快楽を求めて震えながら、ファテナは必死に言われた通りの言葉を紡ぐ。
「精霊のもとには、行か、行かない……からぁっ」
言わせておきながら、ザフィルは苛立ったような表情を浮かべ、責めるようにファテナを快楽の渦の中へ突き落した。
ようやく与えられた絶頂に全身を震わせながらも、ファテナの脳裏にはザフィルのその表情が深く刻み込まれた。
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