【R18】指先に、星の誓いを

夕月

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 扉をノックする音に、ステラはびくりと身体を震わせた。2回連続して、そのあと軽く1回。このリズムで扉を叩くのは、彼しかいない。
 待ち望んだ、だけど来て欲しくなかった人の来訪を告げるその音に、ステラはまるで時間稼ぎをするかのように、のろのろと立ち上がった。

 激しく打つ鼓動をなだめるように胸に手を当てながら、ステラはゆっくりと扉を開ける。そこにいたのは、やはり予想通りの人物で、ステラは意識してにっこりとした笑顔を貼りつける。

「エリオス。……こんばんは」
「久しぶり、ステラ」
 穏やかな微笑みを浮かべたエリオスは、いつもと同じ漆黒のローブを羽織っている。縁を彩る銀糸の刺繍は彼の瞳と同じ色をしていて美しい。それは、様々な意味を持つ魔法陣でもあるらしい。
 いつだってステラは、その重たい魔法の気配に怯みそうになるけれど、平然とした表情でそれを身に纏う彼は、この国一番の魔法使いだ。

「中に、入っても?」
 首をかしげられて、ステラは黙ってうなずくと、迎え入れるように壁際に移動した。
「ありがとう。お邪魔します」
 にっこりと笑ったエリオスがローブを脱いで、ステラの部屋の中へと足を進める。
 さらりとローブからこぼれ落ちた、青みがかった黒髪に思わず目を奪われていると、扉が閉まるのと同時に鍵がひとりでにカチリとかかる。更に防音の魔法がかけられるのが分かり、ステラはぎゅうっと目を閉じた。

「ステラ」
 ばさりとローブが床に落ちる音と共に名前を呼ばれ、顔を上げた瞬間、待ちきれないとでも言うように壁に押しつけられ、深く口づけられた。
 呼吸さえ奪うほどに強く舌を絡められて、ステラはエリオスの胸元に縋りつく。弾みでまとめていた髪が解け、まっすぐな金の髪がさらりと肩を流れた。
 エリオスは、片手でステラの身体を強く壁に押しつけながら、もう片方の手でステラの身体を確かめるようになぞる。そして、スカートの裾から侵入してきた手が、あっという間に下着にかかった。

「待っ……、せめてベッド……っ」
「うん、あとでベッドにも行くけど、今すぐステラが欲しい。もう我慢できない。ずっとステラに会いたかったんだ」
「や、……あぁっ」
「ほら、ステラだって、もうこんなになってる」
 乱暴に引き下ろされた下着に動揺する間もなく、エリオスの指が秘部をなぞる。そこはすでに恥ずかしいほどに潤んでいて、ステラは目を閉じて首を振る。気持ちとは裏腹に、快楽を求めようとする貪欲な身体が、嫌になる。

「ステラ。会いたかった」
 熱い吐息混じりにエリオスが囁く。
「うん……、私も」
 顔を見られないように抱きついて、ステラも返事をかえす。エリオスに会いたかったのは本当だけど、同じくらいに会いたくなかった。
 思わず滲んだ涙は、快楽のためだと誤魔化せるだろうか。

「ねぇ、エリオス、お願い……。早く欲しいの」
 早く快楽に溺れて何も考えられなくなりたいと思いながら、耳元で囁くと、エリオスが嬉しそうに笑った気配がした。
「可愛いおねだりだね、ステラ。俺も、もう限界。あとでベッドでゆっくり気持ちよくしてあげるから、今は……」
 エリオスの手がステラの片脚を高くあげると、濡れそぼった秘部に熱い昂りを押し当てる。期待に一瞬息を詰めたステラの身体は、次の瞬間には深く貫かれていた。

「……ぁ、んん、あぁっ」
 立ったまま玄関で、お互いほとんど服を乱さないままに、深く繋がる。それが2人の関係をあらわしているようで、ステラは胸が苦しくなる。
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