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『また泣っ、あばば、ほら、ルシカちゃんもイケメンみたら、うおイケメンて思うっしょ? それと同じよ』
つまり、言外に私の事は可愛いと思っていても異性としては見れないと。
『ギエー! よけいに泣かんでー!』
シオン様が無表情のまま分かりやすくオロオロ狼狽しています。私は自分の髪を一束つまんで、
「黒髪に染めれば本当の妻にしてくださいますか?」
『いや、ルシカちゃんの髪そのままで綺麗じゃて』
「なら、どうして妻にしてくれないのですか!」
語気を強めてしまって自分でも驚きます。感情的になってしまうのは、もしかして……気付かない内に、シオン様の事を好きになってしまっているからでしょうか。
『イヤー、ソレハソノー……ああー泣かんデーーッ!』
「だって……私には理由も教えて頂けないなんてっ……」
『わかった、わかった! 理由言う! 単に俺が嫌われるのが怖かっただけじゃて……』
嫌われるも何も、自由な心の声を聴いてむしろ親しみを覚えましたが……。そう言うと、シオン様は少し迷うように視線を左右に動かしてから、
『ルシカちゃん、俺、君が思ってるほど愉快な奴ちゃうんて。人間を平気で切り捨てられる奴なんじゃあ……』
「それは仕方の無い事です。時には小を切り捨てる決断も必要でしょう。そんな事で嫌いになりません」
『ホントに?』
「はい」
『ううん、絶対嫌いになるよ。セービン家取り潰しまではしなくて良かったけど、ルシカちゃんへの仕打ちに「可愛い生き物苛めるな~」ってちょっとムカついたとかフワっとした理由で取り潰しの方向にもってったの俺じゃし』
「え」
『第一王子が手のひら返してルシカちゃんを虫けら見る目でみたから、さっきと同じフワっとした理由で廃嫡の方向にもってってるのも俺じゃし』
「え」
ただの宰相補佐がそこまでできるものなのでしょうか。そのまま疑問が顔に出てしまったようで彼は答えてくれます。
『実は言ってないだけで宰相補佐以外の身分もあるんよ………平然とその時の気分次第で人間消せるし消してきたんよ……』
「それは……聞いてもいいものなのでしょうか」
『良くないから黙っててね、ホントは守秘義務あるんじゃわ。誰かに言ったら俺でも庇えんよ。俺、正真正銘この国の人間だけど、立場でいったらどちらかというと宗主国側なんよ……』
つまり、スパイだとか、それに近い存在なのかもしれません。
『そんなだから、嫌いになったでしょ? ネ? ネ?』
驚きはあります。でも、心の声が最初に聴こえた時ほどのものではなくて。
「嫌いになりません」
『うっそだろ、おい。嫌いにならないと駄目じゃて』
はっきり言わないと伝わらないかもしれないので、恥ずかしいですが想いを告げます。
「シオン様のことが……す、好きです。お慕いしています。お願いです、本当の妻にしてください……!」
シオン様がソファから慌てるように立ち上がります。
『というか! そもそも心でヘイヘーイ歌うような奴慕ったらアカンて!』
「私、シオン様のお歌好きです!」
『趣味がおかしい! 目ぇ覚まして!』
「おかしくありません! 明るくて楽しいです!」
『……やめてくれ……俺みたいな奴が女性を幸せにできるはずがないんだ……!』
その声は、言葉は、一切訛っていませんでした。これがシオン様の本音なのかもしれません。
「幸せにしてもらわなくても私が勝手に幸せなので良いのです!」
『んなっ……!』
「シオン様の気持ち、わかります。私も自分が幸せになる自信はあっても、貴方を幸せにする自信はありません……」
私もソファから立ち上がり、そっとシオン様の手に触れると、彼の手は異常に冷えていました。体温を分けてあげられるように、私は両手で彼の手を包み、
「私たち同じです。だから、一緒にお互いを幸せにする努力をしてみませんか?」
彼の表情の無い顔を見上げます。令嬢らしい取り繕った表情なんて捨て去り、私の気持ちが彼に伝わるように想いを込めて瞳を覗き込むと、いつもより掠れた小さな声が聴こえてきました。
『…………そんな顔で、そんなん言われたらもう「ちょっとだけ頑張ってみます」て言うしかないじゃん……可愛い生き物ずりぃ……』
表情の変わらないシオン様が空いている方の手で口元を隠すのは、照れているのでしょうか。
「あ、でも、シオン様のその……もう一つのお顔的に、私の天恵は良く無いのでしょうか」
もし一生シオン様の心の声が聴こえるのなら、宗主国側の立場である彼の事、私が知るべきではない情報を知ってしまうかもしれないということ。私が捕まって情報を吐き出してしまえば、彼が危うくなります。
『聞いたら後戻りできないけどいーい?』
「はい」
次期宰相でありながら、宗主国側の人物の妻になるにはそれなりに危険が伴うのでしょう。今この時その覚悟があるかと問われれば、答えられません。他に居場所が無いから、という浅ましい理由も含まれていると思いますが、でも彼の傍に居たいと感じるのです。
何故かふと、最初に天恵を使った、私の貴族らしくない表情を可愛いと言って下さった夜を思い出しました。あの時、私は貴方に恋をしたのかもしれません。覚悟は後からしてゆけばいい。
『……俺、独占欲強いけどいい?』
「はい」
『嫉妬もすごいけどいい?』
「はい」
『ホントはルシカちゃん滅茶苦茶好きで、自由にしてあげるとかいいつつ、離婚後に男がルシカちゃんに言い寄ったらそいつ消すつもりだったけどいい?』
「え……は、はい」
あ、あれ? 異性としては見られていなかったのでは……。疑問は彼の次の言葉で解けました。
『俺相当な嘘つきだよ』
何が嘘で何が本当なのか、わからないけれど。
私が「心眼」を使う前から、彼が対策していたという線は薄いはず。私が使うかもわからない時を想定して、心でふざけた性格を演じる必要性が感じられません。
だから、彼の心が大変愉快なのは、常日頃から片方の思考では「ヘイヘーイ」な感じだったのは、確かだと思います。それが彼の心のほんの一部だとしても、それでもきっと本物の彼の心には違いないのです。
私は貴族らしくないシオン様の明るい心に惹かれたのでしょう。貴族らしくない私の笑顔を可愛いと褒めてくれた貴方みたいに。こんな所も私たち同じですね。
「……はい、構いません」
『それじゃあ教えるけど、その心配無いんじゃわ。俺実は「高速並列思考」って天恵もどき持っててん。これかなりの機密だから気を付けてー。「心眼」系やそれに類似する天恵は「高速並列思考」と相性悪くて思考読み取れないわけよ。俺、ヘイヘイ歌ってるのと同時に片方の思考で真面目な事考えたりしてんの。信じられないって? ソダヨネー! わかる! 俺も逆だったらソウ思う!』
「も、もしかして、心の声と同時に雑音が聴こえているのはそのせいでしょうか?」
『ダネー。高速だから、普通の脳では処理できないんだろネ。あ、これすっげぇ嫌味ったらしい言い方? 気ぃ悪くしたらマジごめんねー! エヘエヘ!』
「い、いえ、だいじょうぶです……」
シオン様が天恵を持っているなんて……。無申告は重罪……。それに一体どうやって今迄「鑑定眼」保持者の前で隠し通せたのでしょう。天恵では無く「もどき」と仰った事が関係している? ……深くは追及すべきでないのかもしれません。
文通をしたり、城に訪れてお会いしたり、それでシオン様の事を知った気になっていたけれど、以前人柄は信用されていると嬉しくなったことがあったけれど、それらは大きな思い上がりだったのでしょう。これからも私には教えていただけない事は、沢山、沢山あり、嘘も吐かれるのでしょう。
それでもいい。誰からも完璧だと評されているけれど、本当は「自分には女性を幸せにできない」という自信の無い所がある、私と同じ普通の人間な彼を、できるならば支えて差し上げたい。これは彼の心の声が聴こえる私にしかできないと思うから。
「シオン様、私、貴方を幸せにできるよう、頑張ります」
「ああ、俺も善処する」
『……あーあ、いつか手放すからって触れるのも我慢してたのに、ルシカちゃんを色んな事に巻き込みたくなかったのに…………あーでも何だかんだ言ってもウレシ!! ルシカちゃんがいずれ俺のほんとの奥さんに……! ヤッタネ! ッシャアァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!』
シオン様の実際の声と心の声の差が可笑しくて笑ってしまった時、気のせいかもしれないけれど、彼の変わらない表情が少し柔らかくなった気がしました。
つまり、言外に私の事は可愛いと思っていても異性としては見れないと。
『ギエー! よけいに泣かんでー!』
シオン様が無表情のまま分かりやすくオロオロ狼狽しています。私は自分の髪を一束つまんで、
「黒髪に染めれば本当の妻にしてくださいますか?」
『いや、ルシカちゃんの髪そのままで綺麗じゃて』
「なら、どうして妻にしてくれないのですか!」
語気を強めてしまって自分でも驚きます。感情的になってしまうのは、もしかして……気付かない内に、シオン様の事を好きになってしまっているからでしょうか。
『イヤー、ソレハソノー……ああー泣かんデーーッ!』
「だって……私には理由も教えて頂けないなんてっ……」
『わかった、わかった! 理由言う! 単に俺が嫌われるのが怖かっただけじゃて……』
嫌われるも何も、自由な心の声を聴いてむしろ親しみを覚えましたが……。そう言うと、シオン様は少し迷うように視線を左右に動かしてから、
『ルシカちゃん、俺、君が思ってるほど愉快な奴ちゃうんて。人間を平気で切り捨てられる奴なんじゃあ……』
「それは仕方の無い事です。時には小を切り捨てる決断も必要でしょう。そんな事で嫌いになりません」
『ホントに?』
「はい」
『ううん、絶対嫌いになるよ。セービン家取り潰しまではしなくて良かったけど、ルシカちゃんへの仕打ちに「可愛い生き物苛めるな~」ってちょっとムカついたとかフワっとした理由で取り潰しの方向にもってったの俺じゃし』
「え」
『第一王子が手のひら返してルシカちゃんを虫けら見る目でみたから、さっきと同じフワっとした理由で廃嫡の方向にもってってるのも俺じゃし』
「え」
ただの宰相補佐がそこまでできるものなのでしょうか。そのまま疑問が顔に出てしまったようで彼は答えてくれます。
『実は言ってないだけで宰相補佐以外の身分もあるんよ………平然とその時の気分次第で人間消せるし消してきたんよ……』
「それは……聞いてもいいものなのでしょうか」
『良くないから黙っててね、ホントは守秘義務あるんじゃわ。誰かに言ったら俺でも庇えんよ。俺、正真正銘この国の人間だけど、立場でいったらどちらかというと宗主国側なんよ……』
つまり、スパイだとか、それに近い存在なのかもしれません。
『そんなだから、嫌いになったでしょ? ネ? ネ?』
驚きはあります。でも、心の声が最初に聴こえた時ほどのものではなくて。
「嫌いになりません」
『うっそだろ、おい。嫌いにならないと駄目じゃて』
はっきり言わないと伝わらないかもしれないので、恥ずかしいですが想いを告げます。
「シオン様のことが……す、好きです。お慕いしています。お願いです、本当の妻にしてください……!」
シオン様がソファから慌てるように立ち上がります。
『というか! そもそも心でヘイヘーイ歌うような奴慕ったらアカンて!』
「私、シオン様のお歌好きです!」
『趣味がおかしい! 目ぇ覚まして!』
「おかしくありません! 明るくて楽しいです!」
『……やめてくれ……俺みたいな奴が女性を幸せにできるはずがないんだ……!』
その声は、言葉は、一切訛っていませんでした。これがシオン様の本音なのかもしれません。
「幸せにしてもらわなくても私が勝手に幸せなので良いのです!」
『んなっ……!』
「シオン様の気持ち、わかります。私も自分が幸せになる自信はあっても、貴方を幸せにする自信はありません……」
私もソファから立ち上がり、そっとシオン様の手に触れると、彼の手は異常に冷えていました。体温を分けてあげられるように、私は両手で彼の手を包み、
「私たち同じです。だから、一緒にお互いを幸せにする努力をしてみませんか?」
彼の表情の無い顔を見上げます。令嬢らしい取り繕った表情なんて捨て去り、私の気持ちが彼に伝わるように想いを込めて瞳を覗き込むと、いつもより掠れた小さな声が聴こえてきました。
『…………そんな顔で、そんなん言われたらもう「ちょっとだけ頑張ってみます」て言うしかないじゃん……可愛い生き物ずりぃ……』
表情の変わらないシオン様が空いている方の手で口元を隠すのは、照れているのでしょうか。
「あ、でも、シオン様のその……もう一つのお顔的に、私の天恵は良く無いのでしょうか」
もし一生シオン様の心の声が聴こえるのなら、宗主国側の立場である彼の事、私が知るべきではない情報を知ってしまうかもしれないということ。私が捕まって情報を吐き出してしまえば、彼が危うくなります。
『聞いたら後戻りできないけどいーい?』
「はい」
次期宰相でありながら、宗主国側の人物の妻になるにはそれなりに危険が伴うのでしょう。今この時その覚悟があるかと問われれば、答えられません。他に居場所が無いから、という浅ましい理由も含まれていると思いますが、でも彼の傍に居たいと感じるのです。
何故かふと、最初に天恵を使った、私の貴族らしくない表情を可愛いと言って下さった夜を思い出しました。あの時、私は貴方に恋をしたのかもしれません。覚悟は後からしてゆけばいい。
『……俺、独占欲強いけどいい?』
「はい」
『嫉妬もすごいけどいい?』
「はい」
『ホントはルシカちゃん滅茶苦茶好きで、自由にしてあげるとかいいつつ、離婚後に男がルシカちゃんに言い寄ったらそいつ消すつもりだったけどいい?』
「え……は、はい」
あ、あれ? 異性としては見られていなかったのでは……。疑問は彼の次の言葉で解けました。
『俺相当な嘘つきだよ』
何が嘘で何が本当なのか、わからないけれど。
私が「心眼」を使う前から、彼が対策していたという線は薄いはず。私が使うかもわからない時を想定して、心でふざけた性格を演じる必要性が感じられません。
だから、彼の心が大変愉快なのは、常日頃から片方の思考では「ヘイヘーイ」な感じだったのは、確かだと思います。それが彼の心のほんの一部だとしても、それでもきっと本物の彼の心には違いないのです。
私は貴族らしくないシオン様の明るい心に惹かれたのでしょう。貴族らしくない私の笑顔を可愛いと褒めてくれた貴方みたいに。こんな所も私たち同じですね。
「……はい、構いません」
『それじゃあ教えるけど、その心配無いんじゃわ。俺実は「高速並列思考」って天恵もどき持っててん。これかなりの機密だから気を付けてー。「心眼」系やそれに類似する天恵は「高速並列思考」と相性悪くて思考読み取れないわけよ。俺、ヘイヘイ歌ってるのと同時に片方の思考で真面目な事考えたりしてんの。信じられないって? ソダヨネー! わかる! 俺も逆だったらソウ思う!』
「も、もしかして、心の声と同時に雑音が聴こえているのはそのせいでしょうか?」
『ダネー。高速だから、普通の脳では処理できないんだろネ。あ、これすっげぇ嫌味ったらしい言い方? 気ぃ悪くしたらマジごめんねー! エヘエヘ!』
「い、いえ、だいじょうぶです……」
シオン様が天恵を持っているなんて……。無申告は重罪……。それに一体どうやって今迄「鑑定眼」保持者の前で隠し通せたのでしょう。天恵では無く「もどき」と仰った事が関係している? ……深くは追及すべきでないのかもしれません。
文通をしたり、城に訪れてお会いしたり、それでシオン様の事を知った気になっていたけれど、以前人柄は信用されていると嬉しくなったことがあったけれど、それらは大きな思い上がりだったのでしょう。これからも私には教えていただけない事は、沢山、沢山あり、嘘も吐かれるのでしょう。
それでもいい。誰からも完璧だと評されているけれど、本当は「自分には女性を幸せにできない」という自信の無い所がある、私と同じ普通の人間な彼を、できるならば支えて差し上げたい。これは彼の心の声が聴こえる私にしかできないと思うから。
「シオン様、私、貴方を幸せにできるよう、頑張ります」
「ああ、俺も善処する」
『……あーあ、いつか手放すからって触れるのも我慢してたのに、ルシカちゃんを色んな事に巻き込みたくなかったのに…………あーでも何だかんだ言ってもウレシ!! ルシカちゃんがいずれ俺のほんとの奥さんに……! ヤッタネ! ッシャアァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!』
シオン様の実際の声と心の声の差が可笑しくて笑ってしまった時、気のせいかもしれないけれど、彼の変わらない表情が少し柔らかくなった気がしました。
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