テクノブレイクで死んだおっさん、死後の世界で勇者になる

伊藤すくす

文字の大きさ
82 / 86
第十章: ゴーン・キング

第三話

しおりを挟む
「お前ただのオナニストじゃねえか!」
その言葉を聞いたアルバッドは攻撃を止めた。俺がテクノブレイクで死んだこともあり、アルバッド自身も俺とマルクの奇妙な共通点に驚いてるんだろう。

「オナニストって単語を使うあたり、お前も結構エロいな?」
挑発的な態度を取りながら何言ってんだコイツ。それより、コイツは俺の死因を知らないみたいだな。

「おいエロ男爵ー。聞いてんのかエロ男爵ー」
俺のことかよ!初めて言われたぞエロ男爵なんて。でも、言われても不思議と嫌じゃないな。いやいや、こんなことを考えてる場合じゃない。早くコイツを倒してコーヘンを連れ戻さないと。

この変態最強戦士を。ここは一か八か、賭けに出るしかないか。俺は一歩前に出て、マルクに向かって言った。

「俺もテクノブレイクで死んだんだ」
まさか自分からカミングアウトする羽目にあうとは思ってなかったが、今の状況でマルクを撃退する方法はこれしか思い浮かばなかった。

俺の予想通り、マルクの眉がピクリと動くのが見えた。

「やっぱエロ男爵じゃねえか。何歳で死んだんだ?」
「35だ」
「35でオナ死か。ご愁傷様だな」
「うるせえよ!」

何の会話だよこれ!しかも気を遣わせちまってるじゃねえか!

「お前は?」
心の声を小にして、俺はマルクに尋ねた。

「25だ。まあお互いさまだな」
「金髪が好きなのか?」

マルクの興味をそそる話題を振ってみる。現に闇の強戦士の表情は明るくなった。丸で同士を見つけたかのように。

「金髪娘とナンパde GO!!!、お前も好きなのか!」
やばい、コイツの目キラキラしてる。敵ながらお互い好きなAVとか好きなシチュエーションの話をしたい欲に駆られている!

ちなみに俺は企画派だ。素人と題して出演してる子の名前を探すのが好きだ。外人系のももちろん好きだ。というか基本全部好きかもしれない。

「ああ、好きっちゃ好きだが」
「誰が一番好きだ?」
「そうだな、全員良いが強いて言えば三人目のあかりちゃんかな」
「おおー、良い好みしてんな。ちなみに俺は最後の子だ。ああいう企画物は最後の子が一番綺麗ってのがセオリーだかんな。映画でいうクライマックスと同じだ」

持論を述べたマルクだったが、概ね俺も賛成だ。大体最後の子が一番可愛いんだ。

「そうだな。だがそれに付け加えるとすると、最初に登場する子が綺麗じゃないという訳ではなく、最後の子の方が一般受けするタイプってだけだ。というわけで最終的に全員好きだって結論に至る訳だが……」

「やべえよ」
「うん?」
「感激だぜ。兄貴、いや、師匠って呼ばせてくれ!」
「え?あ?」

一瞬何を言ってるのか理解出来なかったが、どうやらコイツは俺に弟子入りしたいらしい。いや、普通に恥ずかしいんだけど!エロの師匠とか何だよ!どうせならエレメントの師匠とかクラフティングの師匠とかが良いわ!

「頼む!師匠!エロ男爵師匠!」
その呼び名やめい!

「わかった、わかったからそれ止めてくれ」
「本当か!ありがとう、師匠!」

いったい何なんだコイツは。というかサウス軍で一番強い奴をどんな方法で攻略してんだ俺は。

「じゃあ弟子よ、俺を国王のとこへ連れて行け!」

すると急にマルクの表情に陰りが出てきた。

「すまねえ。それは出来ねえんだ、師匠」
「どういうことだ」
急にアルバッドが割り込んで来た。仕方ないが、さっきまでポカーンとしてたからな。真面目な話題になって会話に入って来たんだろう。

「計画は変えれねえんだ」
「計画?何のことだ?」
「師匠もおっさんも直に分かるだろ」

そう言い、マルクは消えてしまった。何だったんだこの時間は。それに、計画って何のことだよ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~

専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。 ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

湖畔の賢者

そらまめ
ファンタジー
 秋山透はソロキャンプに向かう途中で突然目の前に現れた次元の裂け目に呑まれ、歪んでゆく視界、そして自分の体までもが波打つように歪み、彼は自然と目を閉じた。目蓋に明るさを感じ、ゆっくりと目を開けると大樹の横で車はエンジンを止めて停まっていた。  ゆっくりと彼は車から降りて側にある大樹に触れた。そのまま上着のポケット中からスマホ取り出し確認すると圏外表示。縋るようにマップアプリで場所を確認するも……位置情報取得出来ずに不明と。  彼は大きく落胆し、大樹にもたれ掛かるように背を預け、そのまま力なく崩れ落ちた。 「あははは、まいったな。どこなんだ、ここは」  そう力なく呟き苦笑いしながら、不安から両手で顔を覆った。  楽しみにしていたキャンプから一転し、ほぼ絶望に近い状況に見舞われた。  目にしたことも聞いたこともない。空間の裂け目に呑まれ、知らない場所へ。  そんな突然の不幸に見舞われた秋山透の物語。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

処理中です...