テクノブレイクで死んだおっさん、死後の世界で勇者になる

伊藤すくす

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第十章: ゴーン・キング

第三話

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「お前ただのオナニストじゃねえか!」
その言葉を聞いたアルバッドは攻撃を止めた。俺がテクノブレイクで死んだこともあり、アルバッド自身も俺とマルクの奇妙な共通点に驚いてるんだろう。

「オナニストって単語を使うあたり、お前も結構エロいな?」
挑発的な態度を取りながら何言ってんだコイツ。それより、コイツは俺の死因を知らないみたいだな。

「おいエロ男爵ー。聞いてんのかエロ男爵ー」
俺のことかよ!初めて言われたぞエロ男爵なんて。でも、言われても不思議と嫌じゃないな。いやいや、こんなことを考えてる場合じゃない。早くコイツを倒してコーヘンを連れ戻さないと。

この変態最強戦士を。ここは一か八か、賭けに出るしかないか。俺は一歩前に出て、マルクに向かって言った。

「俺もテクノブレイクで死んだんだ」
まさか自分からカミングアウトする羽目にあうとは思ってなかったが、今の状況でマルクを撃退する方法はこれしか思い浮かばなかった。

俺の予想通り、マルクの眉がピクリと動くのが見えた。

「やっぱエロ男爵じゃねえか。何歳で死んだんだ?」
「35だ」
「35でオナ死か。ご愁傷様だな」
「うるせえよ!」

何の会話だよこれ!しかも気を遣わせちまってるじゃねえか!

「お前は?」
心の声を小にして、俺はマルクに尋ねた。

「25だ。まあお互いさまだな」
「金髪が好きなのか?」

マルクの興味をそそる話題を振ってみる。現に闇の強戦士の表情は明るくなった。丸で同士を見つけたかのように。

「金髪娘とナンパde GO!!!、お前も好きなのか!」
やばい、コイツの目キラキラしてる。敵ながらお互い好きなAVとか好きなシチュエーションの話をしたい欲に駆られている!

ちなみに俺は企画派だ。素人と題して出演してる子の名前を探すのが好きだ。外人系のももちろん好きだ。というか基本全部好きかもしれない。

「ああ、好きっちゃ好きだが」
「誰が一番好きだ?」
「そうだな、全員良いが強いて言えば三人目のあかりちゃんかな」
「おおー、良い好みしてんな。ちなみに俺は最後の子だ。ああいう企画物は最後の子が一番綺麗ってのがセオリーだかんな。映画でいうクライマックスと同じだ」

持論を述べたマルクだったが、概ね俺も賛成だ。大体最後の子が一番可愛いんだ。

「そうだな。だがそれに付け加えるとすると、最初に登場する子が綺麗じゃないという訳ではなく、最後の子の方が一般受けするタイプってだけだ。というわけで最終的に全員好きだって結論に至る訳だが……」

「やべえよ」
「うん?」
「感激だぜ。兄貴、いや、師匠って呼ばせてくれ!」
「え?あ?」

一瞬何を言ってるのか理解出来なかったが、どうやらコイツは俺に弟子入りしたいらしい。いや、普通に恥ずかしいんだけど!エロの師匠とか何だよ!どうせならエレメントの師匠とかクラフティングの師匠とかが良いわ!

「頼む!師匠!エロ男爵師匠!」
その呼び名やめい!

「わかった、わかったからそれ止めてくれ」
「本当か!ありがとう、師匠!」

いったい何なんだコイツは。というかサウス軍で一番強い奴をどんな方法で攻略してんだ俺は。

「じゃあ弟子よ、俺を国王のとこへ連れて行け!」

すると急にマルクの表情に陰りが出てきた。

「すまねえ。それは出来ねえんだ、師匠」
「どういうことだ」
急にアルバッドが割り込んで来た。仕方ないが、さっきまでポカーンとしてたからな。真面目な話題になって会話に入って来たんだろう。

「計画は変えれねえんだ」
「計画?何のことだ?」
「師匠もおっさんも直に分かるだろ」

そう言い、マルクは消えてしまった。何だったんだこの時間は。それに、計画って何のことだよ。
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