見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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序章

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「12歳で親なし、家なしの人って日本にどれくらいいるのかな」

両親が事故で亡くなってお父さんの従兄の家に引き取られたのはいいけど、そこでの暮らしは地獄そのもの。
遺産はおじさん達の酒代に変わり、私は召使いのようにこき使われていて、少しでも逆らうと殴る蹴るの暴力。今も骨が折れてるんじゃないかって位に痛い。

玄関を開けたら「よう、サーヤちゃん」って変な男に言われて、おじさん達に今日からこの人の所に行けって言われたら抵抗するよね。
変な男の腕に噛み付いて玄関から転がるように出て、走って走って、気が付いたら来た事もない町にいた。どうするか悩んでた時に、この公園を見つけてホッしたよ。

「ランドセルを背負ったまま、公園の遊具の下に隠れる小学生は日本にどれ位いるのかな。あ、変な男に売られそうになってっていうのも入れないとだ」

こんな事ばかり考えるのは、今が深夜2時だからだと思う。

ランドセルを前抱きにして、背中を遊具の壁につけて寒さを凌ぐのもそろそろ限界かも。

「あーあ、中学校を卒業したらモデルとかして1人で暮らす予定だったのに。髪の毛染めるのもやめて地で行くって決めてたのにな。それでお父さんとお母さんみたいな恋をして・・・」


『サーヤ、お母さんはお父さんに会う為に頑張ったのよ』が口癖のお母さんは、お父さんの事が大好きすぎて出張とかがあると泣いてたし。
お父さんはそんなお母さんを抱きしめて『リアとサーヤと3人で、美味しいご飯を食べる為に頑張って来るよ』って言って出てくの。
でもね、お母さんってばお父さんが見えなくなるとケロッとするんだよ。お気に入りの子供番組見て踊ったりとかして。

「というかさ!お母さんのご飯激マズすぎて、8歳からお父さんと私が作ってたよね!美味しいご飯って私達が作ったご飯だよね、お父さん!」

つい大声を出しちゃったけど、まだこんな声が出るんだと思ったら泣けてきた。
今まで誰に聞かれても大丈夫って言ってたけど、涙のせいで心細くなったから一度だけ弱音吐いてもいいかな。

「誰か助けて・・・」

その瞬間、私を桃色の光が包んだの。
そこから離れようとしても、光は私の中から出ていてどうしようもなくて。

「何これ、やだ!お父さん、お母さん!おと・・・」
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