見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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序章

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「お母様、お義姉様。これは一体・・・」

ここはお花畑?と思った私は間違ってないと思うの。色とりどりのドレスを着た令嬢の群れと、正装した令息の群れの姿は、さながら花と茎のようで目眩を起こしかけたわ。

「イレーヌ・カイヤ公爵夫人が先日の婚約者を選定するお茶会に激怒されてね。馬鹿達に可愛い子供を傷つけられないように、気の合う子達でお芝居をしようという話になったのよ。もちろん、本当に好きになればそのままお付き合いしてもいいのよ」

「お義母様、アリスちゃんには私の弟という候補もいますのよ?」

「でも、ジェード帝国は遠いもの。可愛いアリスティアがあんな大国の王太子妃になるのも可哀想だしね」

「あら、アリスちゃんだからこそですわよ。私の父もそのつもりだと思いますわ」

あー・・・やっぱり狙われてたのね。
お母様、お義姉様の信奉者達がゾロゾロと集まり始めたから、挨拶をして私はその場を離れる。
このままここにいたら、うちの息子の嫁に来て来て攻撃が始まるのよ。

脱出に成功した私はある令嬢達の元へと向かっている。ゲームで王太子と第二王子の婚約者であり悪役令嬢としてタッグを組んでいた、ノーマ・フローライト伯爵令嬢とローナ・アゲット侯爵令嬢。

「ローナ様、ノーマ様。ごきげんよう」

「アリスティア様、ごきげんよう」

「・・・ごきげんよう」

ローナ様とは意外と仲が良くて、ノーマ様は独特な方だから面白いの。

「お二人共、無事に逃げられましたわね」

「王宮のトイレに腹痛で篭るのっていいわね。さすがアリスよ!」

「・・・あたしもアリスが王太子を引き付けてくれたから隠れられた」

「あれは不可抗力でしたが、ノーマ様が自力で逃げられるとは思いませんから良かったですわ」

この2人は前世持ちで、私とは記憶が戻っていない時に知り合い、前世の話も聞いて婚約者に選ばれない為の作戦を練っていたのよ。
もちろん、プリシラとアンナも仲間なの。

「プリシラには会えなかったの?」

「・・・あいつは、あたしを置いて第二王子の観察に行ったし」

「あの子は何をしてんのよ。ノーマがまともに動ける筈ないから頼んだのに!」

「人選を間違ったかしら」

「ハックシュン!グスッ何を間違えたの?」

噂をすればなんとやらで、プリシラとアンナも来たわ。ちなみに今いるのは庭園の隅っこで、散策するフリをしながら話してるの。

「そういや、王太子が荒れてたってネイトが愚痴ってたぞ」

ネイトはアンナの双子の兄で騎士団長の息子。
あの王太子の側近でもあるから毎日大変そうなの。
ゲームのタイトル通り、攻略対象は4人の王子と隠しキャラの現王の年の離れすぎた弟だけ(このお茶会の主催であるカイヤ公爵家の養子になってるわ)なのが救いよね。

でも・・・自分の息子と同じ年の弟がいるって王様も複雑でしょうね。あの子はだし。


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