見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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第一章

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「リオン、どうしたの?顔に穴が開きそうだわ」
 
声をかけると、フワリと笑って私の頬を触るリオンにその場の空気が変わった気がする。

「久しぶりだなーと思ってね。今日から3年間は一緒にいられるのが嬉しいよ」

「私は2年で卒業よ?」

「どうして?魔力のある者は3年と決まってるじゃないか」

「ダイアクロスでは女子は2年となっているのよ。ほら、魔力を発現する人が少なすぎて・・・お兄様達は男子だから3年間通えたけれど私はダメそうだわ」

「ダイアクロスは横暴なのかしら。カルサイトも魔力持ちは殆どいないけど、発現した人は男女問わず3年生で魔法の勉強をしているわよ」

マリー様の言葉が胸に刺さる。
カルサイトはそうでも、ダイアクロスは女性に対する考え方が古いから難しいのよ。女は早く嫁いで家の為になれという考え方だもの。
我が家ではそんな事はないけれど、他の貴族達はそう思っているわ。

「王太子がアレで第二王子は腹痛で帰ったようだし、少し心配だね」

ショーン殿下の心配というのは、ダイアクロスの北に位置する戦争狂の国、アルバトリスという国の事。
間に山脈が横たわってはいるけれど、最近は少しきな臭い動きをしている。

「そうですわね。在学中に成長して下さる事を願いますわ。ね、マクシミリアン様」

「そうだね、僕もそれを願っているんだ。彼らが成長してくれないと僕も困るよ」

溜息混じりで話すマクシミリアンは、切実にそう思ってるの。先代王の隠し子である事は公然の秘密だから、王太子と第二王子が役に立たないとなるも、彼をかつぎ上げる貴族もいるでしょうしね。

いっそ、王家から全ての権限を取り上げて象徴にでもすればいいんじゃない?外交と視察はしてもらって・・・お父様に相談してみましょうか。

今のダイアクロス王家は、大変な仕事は全てお父様任せで自分は王妃とラブラブ生活。
王妃も公務は嫌だと言って、側妃様が代わりにしてる状況だものね。

私の機嫌が良くなった事に気付いたリオンが不思議そうか顔をして見ているけど、それも笑顔で躱して私は席を立った。

「急用を思い出しましたので、今日はこれで失礼致します。皆様、これからよろしくお願い致します」

最後にもう一度カーテシーをして、私はサロンを後にする。どうせ後30分程で終わるのだからと少し早い退席を許してくれたから良かったわ。

部屋に戻り、メイド達に手伝ってもらってドレスやアクセサリーを取り去り、お風呂に入って思考を纏める。

そういえば、攻略対象達の内2つの王族が私に婚約を!と言っているのだけど・・・まさか、私も悪役令嬢の仲間入りという事はないわよね?
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