見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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第二章

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皆で散策したり、魔法科三人のお土産選びに付き合ってもらったりしていると、タバサが私の所に手を振りながら走って来たの。もちろん、ビビリと一緒に。

「アリスティア様!奇遇ですね、お土産を買ってるんですか?」

「ええ、魔法科はあまりゆっくりできないの」

「そうでしたね・・・残念です」

「代わりにたくさん楽しんできてね。第二王子殿下も」

後ろにいるビビリにも声をかけると、嬉しそうに頷いた。この人は成長する方を選んでくれて、良い方向に進んでいるの。

「アリスティア嬢、僕は入学前に失礼なお願いをしたけど、あの時叱ってくれて本当に嬉しかった。あのおかげで僕は変わろうと思えたし、変わったら友人もできたしタバサとも仲良くなれたよ。本当にありがとう」

「では、これからはラインハルト殿下とお呼びしても?」

「あれ、そういえば君に名前を呼ばれた言葉はなかったね」

「はい。尊敬できる方しかお名前を呼びませんの」

私の不敬な物言いに、ラインハルト殿下は破顔したの。これには全員が目を丸くしているわ。

「そうか、今の僕は尊敬できるという事か。僕も前の自分は嫌いなんだ。でも、今の自分の事は結構気に入ってるんだ」

「それはようございました。これからもお互い成長して参りましょうね」

「そうだな、君に負けないように頑張るよ。では僕らはこれで失礼するよ。タバサ、行こうか」

「うん!アリスティア様、皆様。また!」

手を繋いで人混みの中に消えていく二人を見送り、私達もまた買い物へと戻る。

「あの二人があんなに変わるなんて、アリスティアは凄いね」

「本当にな。ラインハルト殿下は視察や外交で何度か会ってるけど、いつもオドオドしてて苦手だったんだよな。今のあの人なら友達になれそうだけどな」

「私は偶然、切っ掛けを与えただけ。ラインハルト殿下になんて結構言ったもの。タバサ様にも今の自分がどうしたいのかを考えてください、と助言しただけだわ」

「今の自分?別の自分がいるみたいな言い方だな」

「でも、アリスティアらしいよ。そうだね、今の自分がどうしたいかを考えるのは大切だね」

「何だよ、ショーンもなんか悩んでるのか?」

「卒業後の事とか、考える事は山積みだよ」

「うわっ、薮蛇だ」

  そんな事を言いながら笑い合う二人を微笑ましく見る。この時間はとても楽しくて愛おしいから好きなのだけど、どうしても欠点はあるのよ。

シトリン先生が仰っていたの。

この学年のローブの変色・穴開き率の高さとその原因について・・・半数以上が私達のせいだそうよ。

成績は三人共一位、もちろん実技もぶっちぎり、お目当ての方に近づけない。

でも、この多さは本当に偶然?

ウイルスに関してだけ感覚が少し鈍るから、もっと研ぎ澄まさないとダメね。
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