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薬草その1
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開店しぼちぼちと来る冒険者仲間へと適正な値段での販売と買い取りを行い帳簿に記入していく。暖かい陽射しが窓から入り店内を照らしカウンターの中にはおっさんが一人。おっさんが一人。なんて華の無い店内なんでしょうか。
「おっさん、これ買い取り頼む!」
扉を乱暴に開けて入って来た少年に後ろから少年と少女が一人づつ入店し扉を閉める。
「ガキが買い取りか…とりあえず出しな」
「ランクアップしたからな、ほら!銀貨くらいいくだろ!?」
カウンターの上には薬草の束が3つ。5本ずつ束ねられて置かれた根に土も付いた薬草におっさんは眉を顰めて少年を睨む。
「…こいつはダメだな。ギルドに報告して来い」
「は!?買い取れよおっさん、ギルドだと買い叩かれるし他の店でダメって言われたし」
「ランクアップしたっつったな?薬草採取はFランクからだが説明は受けたんだろうな?」
「説明?」
少年少女は首を傾げ確認するも芳しく無い。おっさんは溜め息を漏らして指を立てた。
「こいつがダメなのは薬草は一度抜くと再度根付く事無く枯れる。そしてそれを防ぐ為にギルドが基準を作ってるからだ。簡単に説明するとだな…」
▽薬草採取方法
・薬草は引き抜いてはいけません。一度根付いた薬草は抜けて根が空気に触れると再度根付く活力が消えます。
・薬草の根には軽い毒が含まれる為に禁制されています。ダンジョン産の場合は無毒かつその他有効活用できるのでじゃんじゃん持ってきてね。
・薬草の若葉を二枚以上残して大きな葉だけを採取して下さい。生命力が強いのでまた葉が生えて採取できるようになります。若葉を残すと次の葉の成長が早いです。生命力が尽きたら枯れるけどまたそこに新芽が生えるから放置してね。
・根まで抜いたり若葉を採取した場合は罰則があるのでGランクは受けられません。Fランクでも説明は必ず受けてから採取するように。
以上、ギルドの受付ババ…受付嬢よりの受け売り。
「ってな訳だ。」
「罰則…そんな、俺…」
「毎年バカがいるから奉仕活動くらいだろうな。」
青白い顔になって頭を抱えるリーダー格の少年を他の二人が宥めてなんとか顔を上げる。
「分かったよ…行く。あのさ、薬草採取のコツとか値段上がる方法とかある?」
「仕方ねぇな…その辺も説明してやるか。」
「おっさん、これ買い取り頼む!」
扉を乱暴に開けて入って来た少年に後ろから少年と少女が一人づつ入店し扉を閉める。
「ガキが買い取りか…とりあえず出しな」
「ランクアップしたからな、ほら!銀貨くらいいくだろ!?」
カウンターの上には薬草の束が3つ。5本ずつ束ねられて置かれた根に土も付いた薬草におっさんは眉を顰めて少年を睨む。
「…こいつはダメだな。ギルドに報告して来い」
「は!?買い取れよおっさん、ギルドだと買い叩かれるし他の店でダメって言われたし」
「ランクアップしたっつったな?薬草採取はFランクからだが説明は受けたんだろうな?」
「説明?」
少年少女は首を傾げ確認するも芳しく無い。おっさんは溜め息を漏らして指を立てた。
「こいつがダメなのは薬草は一度抜くと再度根付く事無く枯れる。そしてそれを防ぐ為にギルドが基準を作ってるからだ。簡単に説明するとだな…」
▽薬草採取方法
・薬草は引き抜いてはいけません。一度根付いた薬草は抜けて根が空気に触れると再度根付く活力が消えます。
・薬草の根には軽い毒が含まれる為に禁制されています。ダンジョン産の場合は無毒かつその他有効活用できるのでじゃんじゃん持ってきてね。
・薬草の若葉を二枚以上残して大きな葉だけを採取して下さい。生命力が強いのでまた葉が生えて採取できるようになります。若葉を残すと次の葉の成長が早いです。生命力が尽きたら枯れるけどまたそこに新芽が生えるから放置してね。
・根まで抜いたり若葉を採取した場合は罰則があるのでGランクは受けられません。Fランクでも説明は必ず受けてから採取するように。
以上、ギルドの受付ババ…受付嬢よりの受け売り。
「ってな訳だ。」
「罰則…そんな、俺…」
「毎年バカがいるから奉仕活動くらいだろうな。」
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「仕方ねぇな…その辺も説明してやるか。」
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