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南国の鳥
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南国の鳥を見せて貰えたのは婚約してから半年後、結婚まであと半年の頃。
「本当に大きいのですね。」
ミスティアの身体半分程の大きな鳥は燃えるような赤色をしている。ミスティアと並ぶと美しさと迫力が増す。確かにこれは慣れるまでちょっと……怖いかな。
「声と見た目は怖いですが、可愛いものですのよ。噛んだりしませんし。」
ミスティアは大きな鳥を怖がる様子もない。婚約が決まってすぐに、この鳥をタイロン家に連れて行きたいと言われ、了承したのだが、世話はミスティアがするという。しかも世話をしている間は、同席してはいけないらしい。
「この子が私以外を怖がるので。」
ミスティアがそういうのだから、そうなのだろうが、少し残念な気もする。今日も普通に同席しているリーゼ嬢も、未だに大きな鳥は、見ると彼女を怖がるらしい。どちらかと言えば、リーゼ嬢の方が怖がる方ではないか、と思うのだが。
タイロン伯爵家は、貧しくはない。そこそこ稼いでいる。だから、使っていない部屋などたくさんあるし、そのうちの一つを鳥の為に明け渡すのも、可能だ。
大きな鳥は、ドゥーラ伯爵家でも大きな部屋を一羽で悠々自適に使用している。
タイロン伯爵家に移った途端、狭くてストレスとかになってはいけない。祖父の代で作られたものの、使用していない離れを改装した方が良いのかもしれない。あそこなら、こことあまり変わらない、どころか少し広めだから、納得してもらえるだろう。
「ところで、この間聞いた鳴き声は、この子とは違うようですが。」
ギャアギャアと鳴き始めた大きな鳥はこの間に聞いた鳴き声とは別の声で暴れ始めた。
「……実は、婚約祝いにともう一羽頂いたのですわ。今は巣箱の奥で寝ておりますが。」
見たところ、奥は真っ暗で何かいるようには見えないが、確かにいるのだろう。
「いつか、その子も見せてくださいね。」
「生き物ですからタイミングが合えばですわね。」
このような南国の鳥は、どこから仕入れてくるのだろう、と思っていたら、どちらも貰い物だという。
「王太子殿下の婚約者候補に名があがったことがございます。ご縁はありませんでしたが、私が鳥に似ているからと、この子をいただきましたのよ。」
まさかの王太子殿下から。しかも、理由が似ているから?
「似ている……美しいところでしょうか。」
大きな鳥は真っ赤な翼を広げて、毛繕いを始めた。確かに美しいとは思うが、それで彼女を思い出すことはない。
王太子殿下とはあまり会ったことはないが、何だか独特な感性をお持ちなのだと言うことはわかった。
「どこが似ているかはわかりませんが、世話をしているうちに愛着が湧きまして、結婚するなら彼らと共に、と思いましたの。我儘を受け入れてくださって感謝しております。」
ミスティアは、綺麗なお辞儀をした。
「離れを改装して、そこを彼らの部屋にする予定です。そこならいくら騒いでもうるさくありませんし、広さはありますから。」
ミスティアは、顔には出さなかったが、少しだけ嬉しそうに見えた。……勘違いだろうか。
リーゼ嬢ほどではないが、注意深く見ていると、ミスティアも中々わかりやすい人物のように思え、何だか嬉しくなった。
「本当に大きいのですね。」
ミスティアの身体半分程の大きな鳥は燃えるような赤色をしている。ミスティアと並ぶと美しさと迫力が増す。確かにこれは慣れるまでちょっと……怖いかな。
「声と見た目は怖いですが、可愛いものですのよ。噛んだりしませんし。」
ミスティアは大きな鳥を怖がる様子もない。婚約が決まってすぐに、この鳥をタイロン家に連れて行きたいと言われ、了承したのだが、世話はミスティアがするという。しかも世話をしている間は、同席してはいけないらしい。
「この子が私以外を怖がるので。」
ミスティアがそういうのだから、そうなのだろうが、少し残念な気もする。今日も普通に同席しているリーゼ嬢も、未だに大きな鳥は、見ると彼女を怖がるらしい。どちらかと言えば、リーゼ嬢の方が怖がる方ではないか、と思うのだが。
タイロン伯爵家は、貧しくはない。そこそこ稼いでいる。だから、使っていない部屋などたくさんあるし、そのうちの一つを鳥の為に明け渡すのも、可能だ。
大きな鳥は、ドゥーラ伯爵家でも大きな部屋を一羽で悠々自適に使用している。
タイロン伯爵家に移った途端、狭くてストレスとかになってはいけない。祖父の代で作られたものの、使用していない離れを改装した方が良いのかもしれない。あそこなら、こことあまり変わらない、どころか少し広めだから、納得してもらえるだろう。
「ところで、この間聞いた鳴き声は、この子とは違うようですが。」
ギャアギャアと鳴き始めた大きな鳥はこの間に聞いた鳴き声とは別の声で暴れ始めた。
「……実は、婚約祝いにともう一羽頂いたのですわ。今は巣箱の奥で寝ておりますが。」
見たところ、奥は真っ暗で何かいるようには見えないが、確かにいるのだろう。
「いつか、その子も見せてくださいね。」
「生き物ですからタイミングが合えばですわね。」
このような南国の鳥は、どこから仕入れてくるのだろう、と思っていたら、どちらも貰い物だという。
「王太子殿下の婚約者候補に名があがったことがございます。ご縁はありませんでしたが、私が鳥に似ているからと、この子をいただきましたのよ。」
まさかの王太子殿下から。しかも、理由が似ているから?
「似ている……美しいところでしょうか。」
大きな鳥は真っ赤な翼を広げて、毛繕いを始めた。確かに美しいとは思うが、それで彼女を思い出すことはない。
王太子殿下とはあまり会ったことはないが、何だか独特な感性をお持ちなのだと言うことはわかった。
「どこが似ているかはわかりませんが、世話をしているうちに愛着が湧きまして、結婚するなら彼らと共に、と思いましたの。我儘を受け入れてくださって感謝しております。」
ミスティアは、綺麗なお辞儀をした。
「離れを改装して、そこを彼らの部屋にする予定です。そこならいくら騒いでもうるさくありませんし、広さはありますから。」
ミスティアは、顔には出さなかったが、少しだけ嬉しそうに見えた。……勘違いだろうか。
リーゼ嬢ほどではないが、注意深く見ていると、ミスティアも中々わかりやすい人物のように思え、何だか嬉しくなった。
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