第二王子の初恋

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既成事実

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雰囲気の良いところは押さえてある。
ケーキの美味しいお店や、アクセサリーショップも、今女の子が行きたい、と思っていそうなところは、全て調べた。

下町は少し変装しなくちゃいけないので、ワクワク感が高まって良い。

小さい頃、アルノルトの目を盗んで、エリアスと団子を食べに行って迷子になりそうになったり。

懐かしい感じと普段しないことへの憧れ、今日の使命が相まって、ドキドキしていた。

ソフィアも一緒に下町に変装していくのは初めてで、反応が怖かったが、思いの外、楽しそうで安心した。

勿論護衛はたくさん連れているし、警備は問題ない。

疲れてしまう前に、アクセサリーのお店に入る。お揃いの、夜会用、お茶会用、普段用、とたくさん見せてもらう。ソフィアが可愛いすぎて、全て似合う。

全て買おうとすると、
「仮の婚約者なのに、うけとれません。」と言われたので、
「でも買わないと、仮だとバレてしまうよ。」と諭して、買うことに成功した。

言ってて、なんか、アルノルトみたいな喋り方だな、と思った。

あんな腹黒くないけど、やっぱり血は争えない。


少しして、ケーキの美味しい店に行く。
紅茶とケーキを堪能して、ゆっくりしていると、窓から、花が沢山咲いている庭園が見えた。

「綺麗ですね。」
「後で、見に行ってみようか?」
「よろしいのですか?」

凄く嬉しそうで、僕も嬉しい。

そこは他人の家ではなく、誰でも入れる公園のような場所だった。

薔薇が咲き誇っている。

ここも、綺麗なところだなぁ。
蜜蜂が薔薇の周りを飛んでいる。
邪魔をしないよう少し離れて鑑賞する。

一通り見終わると、結構な時間になっていた。
本当なら他にも買い物したり、良い雰囲気になれるところに行きたかったのだが、さすがにあまり連れ回すのも、ねぇ。

とか考えてたら、ふと袖を引かれる。

ソフィアを見ると、「今日は素敵なデートありがとうございました。」と素晴らしく可愛い顔で、少し背伸びして、顔を近づけてささやいてきた。

顔が近い!

僕が何したかわかる?

そう、軽く屈んだら、念願の軽めのキスが出来た。

不思議なことに、ソフィアが大きく目を見開いて驚いているのをみたら、自然と笑えたんだ。

そして、口を手で覆って、僕をじっと見てるソフィアの手を掴んで、エミリーの言う熱いの、をした。

驚くことに、熱いのはやり方がわからなかったのに、する時になれば、わかるみたいだった。

終わったあとに謝ったけど、殴られも、なじられもしなかった。

でも、ソフィアが驚きすぎて、足腰の力が抜けてしまったので、迎えの馬車に乗ってる間、僕の膝の上に抱えさせてもらった。

顔を近づけて話すと、ソフィアの顔が赤くなった。少しは意識して貰えただろうか?

帰り際、おでこにキスを落とすと、ソフィアの顔からプシューと音が聞こえた気がした。


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