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哀しみのドッグ
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「――ははっ、お前はカワイイな~マッスル」
「キュ~ン」
空には黒雲がちらほら、後でひと雨降りそうな天気に工場跡地に足音がして紅杏も立ち上がった。
「きたか、腰抜け」
「紅杏・・・やめようぜ、もうこんなこと」
「てめぇが突然変わったんだろうがー!」
ムカついて飛び蹴り、草加は両腕でガードするも地面に腰を打つ。
「ありゃ~、強烈な蹴りね~」
先に到着していたナナは透明になりながら隅っこで見学、
「オラッ、立てっ、あたしが根性叩き直してやらぁー!」
「ま、まってくれ、オレはお前と喧嘩する気はねえ!」
「るせぇー!」
ボカスカと殴られ蹴られる草加、唯一な幼なじみを怪我させまいと手を出さずにいた。
だがついに草加自ら紅杏の両肩を抑えて、
「くっ、離せテメェ」
「紅杏っ、もうこんなことはやめて一緒に学校行こうっ!」
今の自分が思う精一杯の気持ちを伝える。
「そしてマッスルと昔みたいに楽しく」
「るせぇって言ってんだよっ!」
コカーンッ、
草加のオリハルコンを蹴るとうなだれ始める。それでも容赦なく苦しむ草加の顔を掴み、
「言うこときかせたきゃ、あたしを殴り倒せって言ったよなぁ、すりゃマッスルだって返すって」
「あう・・・で、できるかよ・・・そんな・・・あ、あ」
「ワンッ!」
「ちょっとまった!」
「あーン? 誰だテメェ?」
「ま、魔法、ギャル・・・」
「おう、どうした? ボロボロで」
「に、逃げろ魔法ギャル、紅杏から逃げてくれ!」
「魔法ギャル・・・てめぇ、草加を飛ばしたとか言ってたギャルか」
「どうも、チョモロハ~」
ナナの挨拶も無視してポキッポキッと関節を鳴らす紅杏は戦闘態勢、
「変な事を吹き込んだらしいな」
「草加っ、あんたちゃんとマッスルのことを考えて上げてるみたいね、マッスル喜んでるわよ」
「ワンッ」
「え? あ、ああ」
「無視すんじゃねぇよぉー!」
殴りかかるもヒョイッと避けられたが、さらに何かを紅杏は感じた。
もの凄い重圧?
遠い存在?
なぜだか分からないが一瞬で脳に危険という2文字。
「・・・てめぇっ、なにもんだ」
「あたしはただのバナナ好きのギャル、提案なんだけど」
「あん?」
「あんたが勝ったらあたしは言うことを聞く、ただし」
「あたしが負けたら言うことを聞けか・・・へっ、おもしれー、いくぜっ」
「はぁーっ、やれやれ」
雨が降り出す······。
ガランッとマッスルが逃げないように付けられた鎖を解除して自由にしてやると傘を広げたナナの頬を舐めだす。
「ちょ、やめなさいよコイツ~」
「ワン」
「立てるか? 草食君」
「くーさーか、女の拳で参るオレじゃねぇよ」
「ワンッ、ワンッ」
「おおー、マッスル~ごめんよ~」
「よかったな・・・さてと」
笑顔で草加とマッスルわ見たあとボロボロになり仰向けに倒れている紅杏のところへと歩くナナ。
「満足したか、紅杏ちゃん」
「・・・うるせぇ、あんたの勝ちだ、すきにしな」
黙って左手をだすも、
「ほっとけっ、自分でたてらぁ、イテテ」
「紅杏」
「ふんっ、もう要はねえだろ、じゃあな柴希」
「まてよ紅杏」
「触んなっ」
パンパンと両手で叩き前に出るナナ。
「ほらほら紅杏ちゃんも、なじみが心配してんだから・・・あんただって草加がどういう気持ちで言ってるか一番わかってるでしょ」
暗い雰囲気のなか二人に手渡す。
「「バナナ?」」
「喧嘩を終えたあとはバナナで休憩よ······」
雨は止み太陽が顔を出すと一気に気温は上昇で木陰にて右を向く紅杏、左を向く草加、そして真ん中で美味しくバナナを食べるナナ。
「はやく要件を言ってくれよ、アムッ」
「そうね、アムッ」
草加も気になっていてバナナ食べながらも細めで見守る。
「せっかくだ、あんたらは不良卒業しろ」
「はあ?」
「フッフッフッ、これがあたしの命令、でも彼のほうはその気みたいだけどね、アムッ」
「ちっ」
「モグモグ、どうしてそんなに不良にこだわんのよ」
「あんたには関係ない」
「ワンッ」
ふむふむとまるで犬のマッスルと会話しているように見えている紅杏はまさかと疑うが、
「学校でイジメられるも大人は助けてくれなかった、苦しかったわね」
「あ、あんたどうしてそれを!」
「だから、この人にはマッスルの声が聞こえてるんだよ」
「キューン」
「そんなときに幼なじみの彼と一緒に不良になってムカつく奴を見返した」
二人の不良は地面を見つめだすと、ナナは続きを話す。
「そんな二人が徐々に変わっていくのが哀しかった」
その言葉を聞いた瞬間ナナの方を素早く振り向く紅杏と草加、
「・・・ってマッスルが言ってるわ、アムッ」
「マッスル」
「ウソよ・・・うそよ・・・マッスル」
「ワン」
マッスルの一声に嘘じゃない気がした。いい気持ちになりナナは木陰から一歩、
「あんたたちが不良になって生きててくれたから、それは良かった」
「魔法ギャル、さん」
「なら次はちゃんと卒業してまともに生きなさいな、マッスルを想うならね」
「・・・帰んのか」
「ええ、あたしを待ってる人たちがいるかね」
バシンッ、と草加の肩を叩いて、
「今度はあんたが彼女を助けてやんなさい」
「お、おう、わかってるよ」
「んじゃマッスルも、じゃね」
「ワンッ」
しっぽをふるマッスル。これ以上の言葉はいらないしプライドのある不良なら約束は破らないと二人の不良を木陰に残してナナ帰っていった······。
「どうする紅杏」
「はあ?」
「・・・わりぃっ男らしくねぇな、やめようぜ不良」
ボコッ、と腹に拳一発。
「いてっ、つ~」
「へんっ、たりめぇだろ、あの姐さんとの約束だからな」
「ワン、ワン(めでたし、めでたし)······」
「キュ~ン」
空には黒雲がちらほら、後でひと雨降りそうな天気に工場跡地に足音がして紅杏も立ち上がった。
「きたか、腰抜け」
「紅杏・・・やめようぜ、もうこんなこと」
「てめぇが突然変わったんだろうがー!」
ムカついて飛び蹴り、草加は両腕でガードするも地面に腰を打つ。
「ありゃ~、強烈な蹴りね~」
先に到着していたナナは透明になりながら隅っこで見学、
「オラッ、立てっ、あたしが根性叩き直してやらぁー!」
「ま、まってくれ、オレはお前と喧嘩する気はねえ!」
「るせぇー!」
ボカスカと殴られ蹴られる草加、唯一な幼なじみを怪我させまいと手を出さずにいた。
だがついに草加自ら紅杏の両肩を抑えて、
「くっ、離せテメェ」
「紅杏っ、もうこんなことはやめて一緒に学校行こうっ!」
今の自分が思う精一杯の気持ちを伝える。
「そしてマッスルと昔みたいに楽しく」
「るせぇって言ってんだよっ!」
コカーンッ、
草加のオリハルコンを蹴るとうなだれ始める。それでも容赦なく苦しむ草加の顔を掴み、
「言うこときかせたきゃ、あたしを殴り倒せって言ったよなぁ、すりゃマッスルだって返すって」
「あう・・・で、できるかよ・・・そんな・・・あ、あ」
「ワンッ!」
「ちょっとまった!」
「あーン? 誰だテメェ?」
「ま、魔法、ギャル・・・」
「おう、どうした? ボロボロで」
「に、逃げろ魔法ギャル、紅杏から逃げてくれ!」
「魔法ギャル・・・てめぇ、草加を飛ばしたとか言ってたギャルか」
「どうも、チョモロハ~」
ナナの挨拶も無視してポキッポキッと関節を鳴らす紅杏は戦闘態勢、
「変な事を吹き込んだらしいな」
「草加っ、あんたちゃんとマッスルのことを考えて上げてるみたいね、マッスル喜んでるわよ」
「ワンッ」
「え? あ、ああ」
「無視すんじゃねぇよぉー!」
殴りかかるもヒョイッと避けられたが、さらに何かを紅杏は感じた。
もの凄い重圧?
遠い存在?
なぜだか分からないが一瞬で脳に危険という2文字。
「・・・てめぇっ、なにもんだ」
「あたしはただのバナナ好きのギャル、提案なんだけど」
「あん?」
「あんたが勝ったらあたしは言うことを聞く、ただし」
「あたしが負けたら言うことを聞けか・・・へっ、おもしれー、いくぜっ」
「はぁーっ、やれやれ」
雨が降り出す······。
ガランッとマッスルが逃げないように付けられた鎖を解除して自由にしてやると傘を広げたナナの頬を舐めだす。
「ちょ、やめなさいよコイツ~」
「ワン」
「立てるか? 草食君」
「くーさーか、女の拳で参るオレじゃねぇよ」
「ワンッ、ワンッ」
「おおー、マッスル~ごめんよ~」
「よかったな・・・さてと」
笑顔で草加とマッスルわ見たあとボロボロになり仰向けに倒れている紅杏のところへと歩くナナ。
「満足したか、紅杏ちゃん」
「・・・うるせぇ、あんたの勝ちだ、すきにしな」
黙って左手をだすも、
「ほっとけっ、自分でたてらぁ、イテテ」
「紅杏」
「ふんっ、もう要はねえだろ、じゃあな柴希」
「まてよ紅杏」
「触んなっ」
パンパンと両手で叩き前に出るナナ。
「ほらほら紅杏ちゃんも、なじみが心配してんだから・・・あんただって草加がどういう気持ちで言ってるか一番わかってるでしょ」
暗い雰囲気のなか二人に手渡す。
「「バナナ?」」
「喧嘩を終えたあとはバナナで休憩よ······」
雨は止み太陽が顔を出すと一気に気温は上昇で木陰にて右を向く紅杏、左を向く草加、そして真ん中で美味しくバナナを食べるナナ。
「はやく要件を言ってくれよ、アムッ」
「そうね、アムッ」
草加も気になっていてバナナ食べながらも細めで見守る。
「せっかくだ、あんたらは不良卒業しろ」
「はあ?」
「フッフッフッ、これがあたしの命令、でも彼のほうはその気みたいだけどね、アムッ」
「ちっ」
「モグモグ、どうしてそんなに不良にこだわんのよ」
「あんたには関係ない」
「ワンッ」
ふむふむとまるで犬のマッスルと会話しているように見えている紅杏はまさかと疑うが、
「学校でイジメられるも大人は助けてくれなかった、苦しかったわね」
「あ、あんたどうしてそれを!」
「だから、この人にはマッスルの声が聞こえてるんだよ」
「キューン」
「そんなときに幼なじみの彼と一緒に不良になってムカつく奴を見返した」
二人の不良は地面を見つめだすと、ナナは続きを話す。
「そんな二人が徐々に変わっていくのが哀しかった」
その言葉を聞いた瞬間ナナの方を素早く振り向く紅杏と草加、
「・・・ってマッスルが言ってるわ、アムッ」
「マッスル」
「ウソよ・・・うそよ・・・マッスル」
「ワン」
マッスルの一声に嘘じゃない気がした。いい気持ちになりナナは木陰から一歩、
「あんたたちが不良になって生きててくれたから、それは良かった」
「魔法ギャル、さん」
「なら次はちゃんと卒業してまともに生きなさいな、マッスルを想うならね」
「・・・帰んのか」
「ええ、あたしを待ってる人たちがいるかね」
バシンッ、と草加の肩を叩いて、
「今度はあんたが彼女を助けてやんなさい」
「お、おう、わかってるよ」
「んじゃマッスルも、じゃね」
「ワンッ」
しっぽをふるマッスル。これ以上の言葉はいらないしプライドのある不良なら約束は破らないと二人の不良を木陰に残してナナ帰っていった······。
「どうする紅杏」
「はあ?」
「・・・わりぃっ男らしくねぇな、やめようぜ不良」
ボコッ、と腹に拳一発。
「いてっ、つ~」
「へんっ、たりめぇだろ、あの姐さんとの約束だからな」
「ワン、ワン(めでたし、めでたし)······」
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