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2 裏世界
ジパン国
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裏世界
諸外国からの、影響もあった、ここジパン。だったが
ロムル軍の鉄の鎧に対し、木製の鎧に鉄を施しただけの鎧では、到底、太刀打ちが出来ない上、武器の面でもロムル軍は圧倒していた。ジパンは、あっさりと敗退したのだ。
港から北に向かった山の中腹に、小さな村があった。
真希乃たちは、村から少し離れた街道の近くの遺跡のそばにいた。今は使われていない見張り台が、かろうじて形を残していた。
街道といっても、表世界のようにアスファルトで舗装されているはずもなく、石畳がせいぜいである。
「まったく、結晶石って、便利ですね。どこにでも、行けちゃいますね」
「そうとも、言い切れないわ。行った事のないところは無理だから」
「そうなんだ」
「無理にイメージだけで飛んで、岩の中に閉じ込められた人がいるとも聞いたわ」
「閉じ込められる?」
「んー、岩から手足が出てる感じ?いわゆる同化してしまうこと。そうなると、即死ね」
「うへぇ」
想像しながら、身震いする真希乃。
「あ!じゃあ、病院で行ったことない屋上に飛んだのはなぜですか?」
「それは、刺客を追って、閉じかけたゲートを抜けたからね」
「ああ、なるほど。でも、彩花の所には、どうやって?」
「それは、真希乃くんが、イメージとして、しっかり持っていたからよ」
「私が、こうして、ここに飛んできたようにね」
「はあ・・」
今一つ、実感のない真希乃。
「宿は、もうすぐよ」
麗美が、歩き始める。
諸外国からの、影響もあった、ここジパン。だったが
ロムル軍の鉄の鎧に対し、木製の鎧に鉄を施しただけの鎧では、到底、太刀打ちが出来ない上、武器の面でもロムル軍は圧倒していた。ジパンは、あっさりと敗退したのだ。
港から北に向かった山の中腹に、小さな村があった。
真希乃たちは、村から少し離れた街道の近くの遺跡のそばにいた。今は使われていない見張り台が、かろうじて形を残していた。
街道といっても、表世界のようにアスファルトで舗装されているはずもなく、石畳がせいぜいである。
「まったく、結晶石って、便利ですね。どこにでも、行けちゃいますね」
「そうとも、言い切れないわ。行った事のないところは無理だから」
「そうなんだ」
「無理にイメージだけで飛んで、岩の中に閉じ込められた人がいるとも聞いたわ」
「閉じ込められる?」
「んー、岩から手足が出てる感じ?いわゆる同化してしまうこと。そうなると、即死ね」
「うへぇ」
想像しながら、身震いする真希乃。
「あ!じゃあ、病院で行ったことない屋上に飛んだのはなぜですか?」
「それは、刺客を追って、閉じかけたゲートを抜けたからね」
「ああ、なるほど。でも、彩花の所には、どうやって?」
「それは、真希乃くんが、イメージとして、しっかり持っていたからよ」
「私が、こうして、ここに飛んできたようにね」
「はあ・・」
今一つ、実感のない真希乃。
「宿は、もうすぐよ」
麗美が、歩き始める。
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