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11 真希乃と彩花とチヨリと
チヨリに振り回されて
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彩花の部屋
ブリブリと怒っている彩花。
頬を赤く腫れ上がらせる真希乃。
ルンルンと二人の世話をするチヨリ。
それを毛大がやってきて、事態が飲み込めず、キョトンとした顔で見ている。
「何がどうしたと言うのじゃ?」
蝶華は、おおよその事態は飲み込めたのか、ヤレヤレとした顔をしている。
「まあ、何はともあれ、二人元通り目を覚まして、良かったぞよ」
洞窟にいたはずの彩花と真希乃は、知らぬ間にどこかの屋敷にいることに驚いている。
「毛大様、蝶華様。俺たちいつのまに、ここに?何かあったんですか?」
その問いに毛大が口を開く。
「マキノよ。何も覚えておらんのかの?」
「え?何をですか?」
「思った通りじゃの。何が起きたのかまるでわかっとらんの、これは」
この事態が分かっている彩花は、着物の前を閉じるように掴んで下を向いてしまった。
「だ、だから、何をですか?毛大様」
「ジジイ」
毛大は、物は試しとキーワードになる言葉を発してみた。
「え?は?な、なんですか?それ」
「覚えとらんかのぉ?マキノ」
「だから、何をですか?」
「ジジイ。そう、お主がわしに言った言葉じゃよ」
「えええ!ジジイ!お、俺が?も、毛大様を? いやいやいや、俺そんなこと言ってませんよ」
すぐ横で、チヨリが横目で真希乃を見ている。
「いかんのぉ、マキノ。ジジイなどと」
「チヨリよ、お主が言えたぎりかの?」
「ギリって、なんしょ?」
チヨリが、真剣な顔で毛大に問いかける。
「ギリというのはだな・・・そのぉ・・・な、なんじゃろな?のお、美よ」
毛大は、困り果て蝶華に助けを求めるが、知らん顔でそっぽを向いてしまう。
「知らんなら、言うたらいかんよ。毛大様」
「面目ないの」
チヨリと毛大のやりとりで、毛大が丸め込まれている。
「ところで、毛大様。この・・・チヨリちゃん、とは、誰なんですか?」
「きゃははは、チヨリちゃんやて、なんやはずかしいっしょ」
両手で顔を隠し、デレデレになるチヨリを見て、大きく肩を落とす毛大。
「美よ。マキノを預けるの、チヨリだけでいいような気がしてきたの」
「かもしれんの」
「あ、いやいや、いかんいかん。チヨリと二人きりは、かなり危険じゃ、やはりあやつに預けるのが良いじゃろの?」
「かもしれんの」
彩花が、話の筋が見えず、チヨリに真希乃を預けるという話が気になった。
「蝶華様、どういったことなのでしょうか?真希乃をチヨリちゃんに預けるとは?」
「彩花は、忘れはしまいの?洞でのことを」
ハッとする彩花は、豹変した真希乃に襲われたことを思い出していた。
「あ、はい。忘れていません」
「うむ、そこでじゃな。真希乃のアレを治すためにある人物にチヨリと共に預けようと思うておるのじゃ」
彩花は、毛大のいう、アレが暴走を意味していることを理解した。
「アレを、治せるのですか?チヨリちゃんに?」
アレの意味がわからない真希乃。
「アレっていうのは、なんなんですか?」
「アレは、アレじゃよ」
言葉を濁す毛大を見て、真希乃は考えた。
(アレって、いわゆるアレのことかな?)
そう考えた真希乃は、先程の彩花の乳房を思い出していた。
ニヤニヤする真希乃の顔を見た彩花。
なんとも、ニヤけた顔をする真希乃を見た彩花。
「ま、真希乃!そ、それは、違うからね。たぶん、いや、絶対それは違うよ」
「俺、何も言ってないけど?」
自分でも、気がつかないうちに、エッチな妄想を思い描いていた彩花は、急に恥ずかしくなった。
「ま、真希乃の顔が言ってるのよ。バカ。エッチ、スケベ」
「へ?え?お、俺の顔が何を?」
彩花は、顔を真っ赤にして、小声になる。
「さ、さっき、み、見たじゃないの・・・そ、その・・・私の」
さっき?と、真希乃は、思い返して、露わになった胸を思い出していた。
「おいおい、それはひどいな。誰も見たくて見たわけじゃないんだぜ」
彩花はムッとして、真希乃を睨みつける。
「やっぱり、見たんじゃない。てか、見たくないのにって言ったか、今」
彩花は、寝台から片足を下ろし、袖を捲り上げる。
真希乃は、鬼と化した彩花に圧倒される。
「ち、ちが、そ、そうじゃない。み、見たくないわけじゃなくて、その・・・見たくて見たわけじゃないって言ったんだよ。って、あれ?それって、見たくないってことか?じゃなくてね、見たいから見たんであって。て、これも違うか。見たくもないのに、見せられたって・・・どあああああ」
頭を抱え混乱する真希乃だった。
「あっそ、もう二度と見せてやらないんだから、もう、知らない」
ぷいっと、背を向けてしまう彩花だった。
「ええええ、そんなぁあ」
真希乃は、すがるように手を伸ばす。
毛大が、二人の会話を聞いていて呆れている。
「わし、もう帰っていいかの?もう大丈夫なような気がしてきたわい」
「かもしれんの」
毛大は、先程から同じ言葉しか発しない蝶華を見た。
「美よ、さっきから、そればかりじゃが、他に言うことはないのかの?」
「かもしれんの」
「もう、ええわ」
「むふふふ」
毛大がイラッとしたが、急に含み笑いをする蝶華を覗き込む。
「美よ。ここでも、打ったかの?」
毛大は、頭を指さして見せる。
「ぐふふふ」
蝶華は怒った顔で含み笑いをすると、毛大の頭を、思い切り踏みつけている。
「チヨリは、マキノといるの、嬉しいがよ」
チヨリが、しとやかに真希乃にすり寄りながら腕にしがみついている。
「わ、私は、反対です。これでは、治るものも治らないと思います」
真希乃は、その言葉を聞いて、やっぱり、アレとはアレのことかと思った。
彩花がチヨリの腕を掴んで引き離そうとしている。
毛大が、すかさず彩花に突っ込みを入れる。
「いや、彩花よ。それは、治したい所が違っていると思うがの」
顔を真っ赤にする彩花。
「と、とにかく、チヨリちゃんでは、ああなった時に危険すぎます。も、もし、チヨリちゃんが襲われでもしたらどうするんですか?」
「え?俺?襲う?」
話が見えない真希乃は、ポカンとした顔をしている。
チヨリが、会話の輪の中に一歩踏み入る。
「チヨリなら、平気だぎゃ。襲われてもよ。そうなったら、こっちから襲ってやるっしょ。イヒヒ」
チヨリは、むしろそのことを期待しているようだ。真希乃に抱きつくと豊満な胸を真希乃の顔に押し付けていた。
「ほらほらほら、危険ですよ。これですよ。どうするんですか?何かあったら?それにまだ、チヨリちゃんは、未成年なんですよ」
「いや、彩花も未成年だと思うがの?」
彩花は、そうだったと、赤面する。
「と、とにかく、二人を一緒にしとくのは危険です」
真希乃が、手を挙げている。
「なんじゃな?真希乃」
「これって、やっぱりアレの話っすか?」
「バカ、違うに決まってるでしょ?」
彩花が、真っ赤になって怒っている。
「やっぱ、アレなんだ」
「だから、違うって言ってるでしょ。ほんと、バカ」
「バカバカ言うなよ」
「バカだから、バカなのよ。バカ」
「ほら、バカバカ言ってんじゃねえか」
「言いたくもなるわよ。バカバカバカバカ」
溜まりかねていた毛大が、ついに爆発した。
「うるさぁあい!もう決めたことじゃ。黙って従え。馬鹿者どもがぁあ」
シーンと静まり返る部屋。
「美よ。彩花を任せたでの。びっちり鍛えてやってくれ」
「わかったぞよ」
「マキノ、チヨリ。昼過ぎに出発するでの。準備を怠るでないぞ」
「あ、はい、毛大様」
「ほいな、マキノが行くなら、おいも行くっしょ」
イヒヒと笑うチヨリであった。
その様子を口をへの字にして見ている彩花。
ブリブリと怒っている彩花。
頬を赤く腫れ上がらせる真希乃。
ルンルンと二人の世話をするチヨリ。
それを毛大がやってきて、事態が飲み込めず、キョトンとした顔で見ている。
「何がどうしたと言うのじゃ?」
蝶華は、おおよその事態は飲み込めたのか、ヤレヤレとした顔をしている。
「まあ、何はともあれ、二人元通り目を覚まして、良かったぞよ」
洞窟にいたはずの彩花と真希乃は、知らぬ間にどこかの屋敷にいることに驚いている。
「毛大様、蝶華様。俺たちいつのまに、ここに?何かあったんですか?」
その問いに毛大が口を開く。
「マキノよ。何も覚えておらんのかの?」
「え?何をですか?」
「思った通りじゃの。何が起きたのかまるでわかっとらんの、これは」
この事態が分かっている彩花は、着物の前を閉じるように掴んで下を向いてしまった。
「だ、だから、何をですか?毛大様」
「ジジイ」
毛大は、物は試しとキーワードになる言葉を発してみた。
「え?は?な、なんですか?それ」
「覚えとらんかのぉ?マキノ」
「だから、何をですか?」
「ジジイ。そう、お主がわしに言った言葉じゃよ」
「えええ!ジジイ!お、俺が?も、毛大様を? いやいやいや、俺そんなこと言ってませんよ」
すぐ横で、チヨリが横目で真希乃を見ている。
「いかんのぉ、マキノ。ジジイなどと」
「チヨリよ、お主が言えたぎりかの?」
「ギリって、なんしょ?」
チヨリが、真剣な顔で毛大に問いかける。
「ギリというのはだな・・・そのぉ・・・な、なんじゃろな?のお、美よ」
毛大は、困り果て蝶華に助けを求めるが、知らん顔でそっぽを向いてしまう。
「知らんなら、言うたらいかんよ。毛大様」
「面目ないの」
チヨリと毛大のやりとりで、毛大が丸め込まれている。
「ところで、毛大様。この・・・チヨリちゃん、とは、誰なんですか?」
「きゃははは、チヨリちゃんやて、なんやはずかしいっしょ」
両手で顔を隠し、デレデレになるチヨリを見て、大きく肩を落とす毛大。
「美よ。マキノを預けるの、チヨリだけでいいような気がしてきたの」
「かもしれんの」
「あ、いやいや、いかんいかん。チヨリと二人きりは、かなり危険じゃ、やはりあやつに預けるのが良いじゃろの?」
「かもしれんの」
彩花が、話の筋が見えず、チヨリに真希乃を預けるという話が気になった。
「蝶華様、どういったことなのでしょうか?真希乃をチヨリちゃんに預けるとは?」
「彩花は、忘れはしまいの?洞でのことを」
ハッとする彩花は、豹変した真希乃に襲われたことを思い出していた。
「あ、はい。忘れていません」
「うむ、そこでじゃな。真希乃のアレを治すためにある人物にチヨリと共に預けようと思うておるのじゃ」
彩花は、毛大のいう、アレが暴走を意味していることを理解した。
「アレを、治せるのですか?チヨリちゃんに?」
アレの意味がわからない真希乃。
「アレっていうのは、なんなんですか?」
「アレは、アレじゃよ」
言葉を濁す毛大を見て、真希乃は考えた。
(アレって、いわゆるアレのことかな?)
そう考えた真希乃は、先程の彩花の乳房を思い出していた。
ニヤニヤする真希乃の顔を見た彩花。
なんとも、ニヤけた顔をする真希乃を見た彩花。
「ま、真希乃!そ、それは、違うからね。たぶん、いや、絶対それは違うよ」
「俺、何も言ってないけど?」
自分でも、気がつかないうちに、エッチな妄想を思い描いていた彩花は、急に恥ずかしくなった。
「ま、真希乃の顔が言ってるのよ。バカ。エッチ、スケベ」
「へ?え?お、俺の顔が何を?」
彩花は、顔を真っ赤にして、小声になる。
「さ、さっき、み、見たじゃないの・・・そ、その・・・私の」
さっき?と、真希乃は、思い返して、露わになった胸を思い出していた。
「おいおい、それはひどいな。誰も見たくて見たわけじゃないんだぜ」
彩花はムッとして、真希乃を睨みつける。
「やっぱり、見たんじゃない。てか、見たくないのにって言ったか、今」
彩花は、寝台から片足を下ろし、袖を捲り上げる。
真希乃は、鬼と化した彩花に圧倒される。
「ち、ちが、そ、そうじゃない。み、見たくないわけじゃなくて、その・・・見たくて見たわけじゃないって言ったんだよ。って、あれ?それって、見たくないってことか?じゃなくてね、見たいから見たんであって。て、これも違うか。見たくもないのに、見せられたって・・・どあああああ」
頭を抱え混乱する真希乃だった。
「あっそ、もう二度と見せてやらないんだから、もう、知らない」
ぷいっと、背を向けてしまう彩花だった。
「ええええ、そんなぁあ」
真希乃は、すがるように手を伸ばす。
毛大が、二人の会話を聞いていて呆れている。
「わし、もう帰っていいかの?もう大丈夫なような気がしてきたわい」
「かもしれんの」
毛大は、先程から同じ言葉しか発しない蝶華を見た。
「美よ、さっきから、そればかりじゃが、他に言うことはないのかの?」
「かもしれんの」
「もう、ええわ」
「むふふふ」
毛大がイラッとしたが、急に含み笑いをする蝶華を覗き込む。
「美よ。ここでも、打ったかの?」
毛大は、頭を指さして見せる。
「ぐふふふ」
蝶華は怒った顔で含み笑いをすると、毛大の頭を、思い切り踏みつけている。
「チヨリは、マキノといるの、嬉しいがよ」
チヨリが、しとやかに真希乃にすり寄りながら腕にしがみついている。
「わ、私は、反対です。これでは、治るものも治らないと思います」
真希乃は、その言葉を聞いて、やっぱり、アレとはアレのことかと思った。
彩花がチヨリの腕を掴んで引き離そうとしている。
毛大が、すかさず彩花に突っ込みを入れる。
「いや、彩花よ。それは、治したい所が違っていると思うがの」
顔を真っ赤にする彩花。
「と、とにかく、チヨリちゃんでは、ああなった時に危険すぎます。も、もし、チヨリちゃんが襲われでもしたらどうするんですか?」
「え?俺?襲う?」
話が見えない真希乃は、ポカンとした顔をしている。
チヨリが、会話の輪の中に一歩踏み入る。
「チヨリなら、平気だぎゃ。襲われてもよ。そうなったら、こっちから襲ってやるっしょ。イヒヒ」
チヨリは、むしろそのことを期待しているようだ。真希乃に抱きつくと豊満な胸を真希乃の顔に押し付けていた。
「ほらほらほら、危険ですよ。これですよ。どうするんですか?何かあったら?それにまだ、チヨリちゃんは、未成年なんですよ」
「いや、彩花も未成年だと思うがの?」
彩花は、そうだったと、赤面する。
「と、とにかく、二人を一緒にしとくのは危険です」
真希乃が、手を挙げている。
「なんじゃな?真希乃」
「これって、やっぱりアレの話っすか?」
「バカ、違うに決まってるでしょ?」
彩花が、真っ赤になって怒っている。
「やっぱ、アレなんだ」
「だから、違うって言ってるでしょ。ほんと、バカ」
「バカバカ言うなよ」
「バカだから、バカなのよ。バカ」
「ほら、バカバカ言ってんじゃねえか」
「言いたくもなるわよ。バカバカバカバカ」
溜まりかねていた毛大が、ついに爆発した。
「うるさぁあい!もう決めたことじゃ。黙って従え。馬鹿者どもがぁあ」
シーンと静まり返る部屋。
「美よ。彩花を任せたでの。びっちり鍛えてやってくれ」
「わかったぞよ」
「マキノ、チヨリ。昼過ぎに出発するでの。準備を怠るでないぞ」
「あ、はい、毛大様」
「ほいな、マキノが行くなら、おいも行くっしょ」
イヒヒと笑うチヨリであった。
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