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料理レシピの少々ってなんだ
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料理レシピの少々ってなんだ
昔も現在も、非常に遺憾に思っていることがあります。それが「料理レシピが全く料理初心者に優しくない」仕様になっている事です。
ここで、「そんな事ないよ」と即答する方、「レシピで分からない部分があっても自分のさじ加減で何とか料理できちゃうよ」という器用な方はお引き取りください。貴殿は俗に言う「料理が出来る人」です。
私は料理が大変苦手です。加えて不器用です。どれぐらい不器用かと言うと、初心者向けを謳う料理本を見てもさっぱり何が書いてあるのか分からず、3年間初心者向け料理教室に通ってようやく「初心者向けレシピで」且つ、「煮る、焼くなどの作業をする時間がきちんと書かれてあって」、「レシピ通りの材料と調味料を分量通り作ると言う条件下なら作れる」レベルになったくらいです。
例えば、4人分のレシピなら、そのレシピに4人分の材料とその分量が書いてありますよね?そうして、調味料の分量も書いてあります。そして、煮る、焼くなどの作業時間が書かれているとします。そのとーりに作るのなら、まあ、なんとか作れます。初心者向けレシピと言う限定はありますが。
これが、Aという野菜が材料〇gとあるけれど、Aが〇g以上ある。使い切りたいから入れちゃおう、となると、もう調味料をどれくらい足したらいいのか分からなくなります。で、大概失敗します。4人が8人分になるのなら単純に2倍すればいいですし、倍に計算できる場合ならいいのですが、そうでない場合が多いから分からなくなるんです。
また、煮る・焼くなどの作業時間をきちんと書いてくれていないと、これも大概失敗します。時間設定がガスコンロや電気コンロで違って書けない場合は、何かしら具体的に「こうこうこういう状態になったら火を止めましょう」とまで書いてくれないと、さっぱり出来上がりが分からないからです。それくらい不器用です。
おっと前置きが長くなりました。
そういう超初心者または料理不慣れまたは超不器用になると、料理レシピは日本語で書かれていても読解不可能になります。事実、私は料理教室に通う前に料理本を買ったところ、日本語であるのに何回読んでも全く頭に入ってきませんでした。料理好きであったり器用な人には難なくクリアできる言葉、単語の一つ一つがなんじゃらほい状態だったんです。
例えば、料理レシピは、だから具体的に書いてくれよと言う修飾語のオンパレードです。ひたひた、少々、ざっくり、しんなり、かぶる、等々、枚挙にいとまがありません。日本語として読めるが意味がわからない。初心者にとって注釈を書いていいレベルなのに何も書いていない。他に、最近の本は書いているものも多いですが、昔は火の「弱火、中火、強火」もどれくらいの強さなんてこれっぽっちも書いていませんでした。おかげでよく失敗しました。不器用にとって、弱火の火力は「最弱」、強火とは「最強」としか思いつきません。実際の強火は、火がなべ底につくかつかないかくらいなんですってねー。はっはー。分かるか!って一人ノリツッコミしますよ。そういう大事な事はきちんと書いて、且つ炎のカラー写真を載せて下さい。分からないじゃないですか。出汁に至っては、今時天然だしを取れる時間のある人の方が少ないってーのに「分量:出汁1カップ」としか書いてません。だ〇の素を使った時の容量を書いて欲しいんですが。おかげで出汁に至ってはだし〇素を目分量で入れる事態で、容量が合っているんだかどうだか今でもさっぱりです。こんな曖昧な言葉で世の中の人は料理が作れるのかと毎回驚きを隠せません。
前はこんな事もありました。料理をしている最中、レシピを見ると塩を、少々。こしょうも、少々。ナツメグまで少々と書いてあります。
何も知らない頃の私であったら、ナツメグも塩の「少々」と同じ分量、つまり「親指と人差し指でつまんだ量」を入れる所でした。ですが、このレシピは昔料理教室で一度習ったものだったんですね。それでハタと気付いたのです。おいおいおいナツメグのようなきつい香りの香辛料が塩と一緒なわけないだろう、と。レシピをよーく見てみると、ナツメグ少々の隣に、自分の字で「耳かきの先っぽのほんの少しの量」と書いてあります。当時同じ疑問を感じて料理教室で先生に質問したんでしょうね。当時の自分の機転とメモに救われました。
っておい。全然塩の「少々」と量が違うやないかーい。塩と同じ分量を入れていたらえらい事になってました。これはレシピにきちんと量を書くべきです。
料理レシピはこのように、初心者・不慣れ・料理が苦手な者にとって、不親切極まりありません。レシピを見ながら「‛ざっくり混ぜる’ってどれくらいざっくりだオラ」と「‛ひたひた’ってだからどれぐらいの量かもう少し具体的に書けや頼むから」とレシピに一人で突っ込む事もたびたびです。
推測するに、残念ながら料理レシピは「料理が好き」=「料理が得意」な人が作っているからだと思われます。得意な人は料理の分野で苦手な事が少ないから、苦手な人の気持ちが分かりません。どういう工程でつまづくのか、一体何が分からないのか、が分からないんです。
(これは多少仕方がない所もありますが。私にも皆さんにも言えますよね。絵が上手い人、体育が得意な人、数学が得意な人が「なぜ上手いの早いの得意なの?」と聞かれても気付けば人より上手だったと言うだけで、さっぱり分からないはずです。)
しかし料理本はそれでは済まされない。何故ってお金を払ってもらって、その料理レシピを売っているからです。売るからにはプロです。是非、不器用にも分かる、「ざっくりなどの修飾語がその都度注釈があって」、「火加減は写真付きで説明があって」、「調理時間も書いてあって」、「出汁はだし〇素を使用した容量が書かれており」、「レシピよりも材料の分量が増えた時には何の調味料をどれだけ足したらいいのかのお助けメモも書いてある」料理本を作っていただきたい。監修には料理不得手・不器用さん100人くらい呼んで内容チェックいただきたい。何なら私も手伝います。
昔も現在も、非常に遺憾に思っていることがあります。それが「料理レシピが全く料理初心者に優しくない」仕様になっている事です。
ここで、「そんな事ないよ」と即答する方、「レシピで分からない部分があっても自分のさじ加減で何とか料理できちゃうよ」という器用な方はお引き取りください。貴殿は俗に言う「料理が出来る人」です。
私は料理が大変苦手です。加えて不器用です。どれぐらい不器用かと言うと、初心者向けを謳う料理本を見てもさっぱり何が書いてあるのか分からず、3年間初心者向け料理教室に通ってようやく「初心者向けレシピで」且つ、「煮る、焼くなどの作業をする時間がきちんと書かれてあって」、「レシピ通りの材料と調味料を分量通り作ると言う条件下なら作れる」レベルになったくらいです。
例えば、4人分のレシピなら、そのレシピに4人分の材料とその分量が書いてありますよね?そうして、調味料の分量も書いてあります。そして、煮る、焼くなどの作業時間が書かれているとします。そのとーりに作るのなら、まあ、なんとか作れます。初心者向けレシピと言う限定はありますが。
これが、Aという野菜が材料〇gとあるけれど、Aが〇g以上ある。使い切りたいから入れちゃおう、となると、もう調味料をどれくらい足したらいいのか分からなくなります。で、大概失敗します。4人が8人分になるのなら単純に2倍すればいいですし、倍に計算できる場合ならいいのですが、そうでない場合が多いから分からなくなるんです。
また、煮る・焼くなどの作業時間をきちんと書いてくれていないと、これも大概失敗します。時間設定がガスコンロや電気コンロで違って書けない場合は、何かしら具体的に「こうこうこういう状態になったら火を止めましょう」とまで書いてくれないと、さっぱり出来上がりが分からないからです。それくらい不器用です。
おっと前置きが長くなりました。
そういう超初心者または料理不慣れまたは超不器用になると、料理レシピは日本語で書かれていても読解不可能になります。事実、私は料理教室に通う前に料理本を買ったところ、日本語であるのに何回読んでも全く頭に入ってきませんでした。料理好きであったり器用な人には難なくクリアできる言葉、単語の一つ一つがなんじゃらほい状態だったんです。
例えば、料理レシピは、だから具体的に書いてくれよと言う修飾語のオンパレードです。ひたひた、少々、ざっくり、しんなり、かぶる、等々、枚挙にいとまがありません。日本語として読めるが意味がわからない。初心者にとって注釈を書いていいレベルなのに何も書いていない。他に、最近の本は書いているものも多いですが、昔は火の「弱火、中火、強火」もどれくらいの強さなんてこれっぽっちも書いていませんでした。おかげでよく失敗しました。不器用にとって、弱火の火力は「最弱」、強火とは「最強」としか思いつきません。実際の強火は、火がなべ底につくかつかないかくらいなんですってねー。はっはー。分かるか!って一人ノリツッコミしますよ。そういう大事な事はきちんと書いて、且つ炎のカラー写真を載せて下さい。分からないじゃないですか。出汁に至っては、今時天然だしを取れる時間のある人の方が少ないってーのに「分量:出汁1カップ」としか書いてません。だ〇の素を使った時の容量を書いて欲しいんですが。おかげで出汁に至ってはだし〇素を目分量で入れる事態で、容量が合っているんだかどうだか今でもさっぱりです。こんな曖昧な言葉で世の中の人は料理が作れるのかと毎回驚きを隠せません。
前はこんな事もありました。料理をしている最中、レシピを見ると塩を、少々。こしょうも、少々。ナツメグまで少々と書いてあります。
何も知らない頃の私であったら、ナツメグも塩の「少々」と同じ分量、つまり「親指と人差し指でつまんだ量」を入れる所でした。ですが、このレシピは昔料理教室で一度習ったものだったんですね。それでハタと気付いたのです。おいおいおいナツメグのようなきつい香りの香辛料が塩と一緒なわけないだろう、と。レシピをよーく見てみると、ナツメグ少々の隣に、自分の字で「耳かきの先っぽのほんの少しの量」と書いてあります。当時同じ疑問を感じて料理教室で先生に質問したんでしょうね。当時の自分の機転とメモに救われました。
っておい。全然塩の「少々」と量が違うやないかーい。塩と同じ分量を入れていたらえらい事になってました。これはレシピにきちんと量を書くべきです。
料理レシピはこのように、初心者・不慣れ・料理が苦手な者にとって、不親切極まりありません。レシピを見ながら「‛ざっくり混ぜる’ってどれくらいざっくりだオラ」と「‛ひたひた’ってだからどれぐらいの量かもう少し具体的に書けや頼むから」とレシピに一人で突っ込む事もたびたびです。
推測するに、残念ながら料理レシピは「料理が好き」=「料理が得意」な人が作っているからだと思われます。得意な人は料理の分野で苦手な事が少ないから、苦手な人の気持ちが分かりません。どういう工程でつまづくのか、一体何が分からないのか、が分からないんです。
(これは多少仕方がない所もありますが。私にも皆さんにも言えますよね。絵が上手い人、体育が得意な人、数学が得意な人が「なぜ上手いの早いの得意なの?」と聞かれても気付けば人より上手だったと言うだけで、さっぱり分からないはずです。)
しかし料理本はそれでは済まされない。何故ってお金を払ってもらって、その料理レシピを売っているからです。売るからにはプロです。是非、不器用にも分かる、「ざっくりなどの修飾語がその都度注釈があって」、「火加減は写真付きで説明があって」、「調理時間も書いてあって」、「出汁はだし〇素を使用した容量が書かれており」、「レシピよりも材料の分量が増えた時には何の調味料をどれだけ足したらいいのかのお助けメモも書いてある」料理本を作っていただきたい。監修には料理不得手・不器用さん100人くらい呼んで内容チェックいただきたい。何なら私も手伝います。
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